カメラの祭典「CP+」の週となって大物新製品が発表直前となりましたが、噂されるカメラボディより、開発発表がされたタムロン「SP 24-70mm F/2.8 Di VC USD」とか、どうやら本当らしいキヤノン広角廉価単焦点 24/2.8, 28/2.8 の IS USM 化リニューアルに目が行く今日だったりします。楽しみすぎる…

さて、NEX-7 も 10日間それなりに色々と使い倒してきたなかで、不満点も積み上がってきました。最初は新しいカメラに触った興奮も込みで絶賛モードになりがちですが、1週間も使い込めばそれなりに不満も出てきます。

このブログでの感想記事でも最初は割と絶賛、徐々に不満点を列挙していく形になっていますが、慣れないうちに不満を言うのは簡単ですので、しばらく自重しておりました(^_^;)

ということで 10日ほど経ちましたので、そろそろある程度使ってもやっぱり不満に感じる部分を以下列挙していこうと思います。


言うまでもありませんが、基本的に NEX-7 はかなり気に入っています。借り物ですが、返したくないと切に思うくらいです。貸してくれた人が帰ったきたので、もうお返しではありますが…(ToT)

それでも、やっぱりこれはちょっと…と思う個人的に感じる不満点を挙げていきます。


■ 値段の割にはレスポンスが迅速・良好とは言い難い

最初はともかく、慣れてくると素早い操作にカメラ側のレスポンスが追従してくれない時があります。これが5〜6万で売られている廉価機、例えば NEX-C3 クラスのカメラなら別に不満はないわけですが、売り出し十数万で出しているカメラと思うと、今ひとつです。

撮影モードと再生モードの切り替え、メニューを出している時からレリーズ半押しで撮影可能までのレスポンス、そういったところが同価格帯のデジタル一眼レフ中級機と比べて速くない。それに

撮影後の「ノイズリダクション実行中」表示でのブラックアウト


なんてのを見ると、未だにそんなことをしてるのかと情けなくなります。ISO 400 以上?で出ますから、日常スナップでもそれなりの頻度で目にします。

上記メッセージはオートレビュー機能を切れば表示されなくなるわけですが、それは表示されないだけで実行しているのは変わらないわけですから、やっぱり全体のレスポンスの評価としては同じです。

上級機なら上級機として価格なりの評価を求められるわけで、この値段でこのレスポンスは合格点とは言い難いです。


■ ISO 感度指定が1段ずつなんて勘弁、コンパクトデジカメじゃないんだから…

以前の記事でサンプルを示したように NEX-7 は高感度画質があまり良くありません。それだけに ISO 800 以上は上げすぎず、細かく最低限の分だけ感度を上げたいのですが、1段ずつしか上げられません。

ISO 800 は良くても ISO 1600 はあまり使いたくない。ISO 1600 は使えても ISO 3200 は勘弁して欲しい。そういう画質なのだから、露出が稼げない時は最低限だけ上げたいのです。

高感度画質がイマイチだからこそ、感度は細かく指定させて!


いやホント、コンパクトデジカメじゃないし、廉価機でもないのですから、上級機なら上級機らしい機能を盛り込んで下さいな。


■ Mモードで ISO Auto が使えない

いい加減、こういうカメラは滅んでくれませんかね?デジタルカメラにおいて ISO 感度というのは絞りとシャッター速度と並ぶ、それらと同等の、第3の露出コントロール手段です。ISO を自在に変えられることで、被写界深度と被写体の動きの両方を簡単にコントロールできる時代なのに…

絞りとシャッター速度を固定にして、露出は ISO で自動調整


それくらい、このデジタルカメラの時代において、なんでできないのか?と思います。他にもそれができないダメメーカーはありますが、ソニーともあろうところが、それもデジタル一眼中級機クラスの立派なお値段のカメラなのに。いいかげんにしろって感じです。

ただ、ISO 自動設定の使えないMモードでも、2連装コントロールダイアルが絞りとシャッター速度、背面コントロールホイールで ISO 感度が簡単に変えられるので、他のカメラより3つの調整はやりやすいのは評価できます。トライダイアルさまさま、です。


■ 拡大再生時にダイアルが3つとも拡大縮小なのは、ダイアルの持ち腐れ

NEX-7 の象徴でもある2連装の上面コントロールダイアル L/R と背面コントロールホイール。この3つのダイアルは撮影時にはよく考えられた操作性になっていると思いますし、モードダイアルなど従来の固定化したダイアルを廃したことも含めて今後のデジタルカメラのあるべき姿だと感じています。

ただ、撮影写真を拡大再生している時には3つのダイアルとも拡大縮小になってしまいます。せっかく3つもあるのに全部機能が一緒なのはアホらしいほど無駄な上、拡大再生時に前後の写真へ移動するには拡大モードを終わらせる必要があるのが、また面倒です。

再生時にコントロールホイールは前後写真移動に割り当てるべき


だと思います。

再生画面では通常時拡大時問わず、コントロールダイアルは拡大縮小機能に、背面コントロールホイールは前後写真移動に割り当てれば、写真の拡大比率を維持したまま前後の写真へ移動できるようになってピントチェックなどで便利になるはずです(もちろん、写真を前後移動しても拡大される位置と比率は保持)。


■ インテリジェントでも何でもない「インテリジェント AF」をオフにさせてくれ!

前回の動体相手の撮影レビュー記事でも書きましたが、NEX は撮影者がレリーズ半押しや AF/MF ボタンを押さなくても、構図を少しでも動かせば勝手に AF が働きます。少しでも AF を速く見せかける手段でしょうが、時には勝手にデフォーカスしてしまう困りモノです。

ってか、本当にインテリジェントでも何でもないですし、

頼むから「インテリジェント AF」をオフにさせろや!このボケカスカメラ!


と思ったことは一度や二度ではありませんので、開発陣のプライドその他はありましょうが、オフにできる設定をどうぞご検討を頂けたらと強く思う次第でございます。


■ カスタマイズでボタン(キー)毎に指定できる内容が微妙に違う

NEX-7 の特長の一つは、キーカスタマイズが豊富なことだと感じます(ナビゲーションボタンによるカスタムセットも含む)。自分なりの設定を追い込んでいけるのは素晴らしく、私も日々撮ってみては改善カスタマイズしていき、極めて快適に撮れるようになりました。

しかし、右キー(ダイアル右ボタン)とソフトキーB(液晶右下ボタン)は設定可能項目が同じですが、ソフトキーC(ダイアル中央ボタン)をカスタムに指定した時に、そのカスタムメニューに指定できる項目は減ってしまっています(ナビボタンのカスタムセット内も設定できる内容が異なります)。

ソフトキーCのカスタムメニューで撮影モード変更を入れたいなぁ


とか思うわけですよ。デフォルトではソフトキーC一発で撮影モード変更ですが、個人的にはそれは勿体ないのでカスタムにしたい。

「ボタン一発で呼び出せる貴重な右キー、ソフトキーBに割り当てるほどではない、でもいちいちメニューを開いて設定というのは困る」

そういった機能をソフトキーCのカスタムメニューに割り当てておきたいので、ここに設定できる項目が減ってるのは残念ですね。

枝葉末節気味な不満、要望かもしれませんが、NEX-7 の操作性は素晴らしいだけに、こういった細かな点が改良されれば文句ないのになぁ〜と思いますし、これくらいならファームウェア・アップデートで何とかできそうなだけに書いてみました :-)


■ MF アシストの挙動が Eマウントレンズとαレンズで違う

MF アシストが ON だと、Eマウントレンズを付けて MF した場合は自動的に拡大され、マウントアダプター経由だとソフトキーBを押すことで拡大・縮小切り替えになります(私の場合は旧型マウントアダプターでしか試していませんが)。

ん〜、これで挙動が違うのは両方使ってると嫌でしたね。マウントアダプター経由だとフォーカスリングを回したことが察知できずに自動 MF アシストできないのでしょうかね。しかし、個人的にはむしろ

Eマウントレンズでも拡大表示をボタンによる手動切り替えにしたい


のですが、これができないようなんで…。MF アシストを OFF にしてしまうとソフトキーBによる拡大切り替えもできなくなりますしね。

せっかく NEX-7 では心地よく MF ができるんですから、通常は拡大表示なんて要らないですし、かといって全く要らないわけではないので、どのレンズを使っていても必要時のみ拡大が使える設定が欲しいと感じます。


■ お値段の割には速くない AF と連写速度

ぶっちゃけ、AF-S でも速くはないです。NEX-C3 や NEX-5 と比べれば随分速くなりましたし、AF-S で使ってる限りはストレスが溜まるようなことはないのですが、マイクロフォーサーズ陣営の最新機種と比べれば負けてると感じます。

あちらさんとは撮影素子の大きさも画素数も違いますから同列には論じられないでしょうし、レンズの問題もあります。が、しかし、マイクロフォーサーズ機はそのレンズも含めて改良に勤しんでいます。NEX はその点も遅れています。

デフォーカスからの戻りは NEX-7 でも遅く感じますし、値段を考えれば AF-S でもまだまだ満足できる速さとは言えません。SONY には、もっと頑張ってもらいたい点ですね。


■ AF-C の AF 速度が遅い、AF-C での連写速度が半減

前回記事で書きまくったので省略。


■ 被写体追尾機能は追尾被写体の前に何かが一瞬通っただけで引っ張られて使いものにならない

上記言葉のとおり。付けりゃあ良いってもんじゃないし、追従感度を調節できない被写体追尾機能は、NEX に限らずどうかと思います。


■ クリエイティブスタイルやピクチャーエフェクトなどで、一発デフォルト戻しボタンが欲しい

クリエイティブスタイルは 13種類、ピクチャーエフェクトは 11種類(15タイプ)あり、それらを指定する時にダイアルでクルクルと回して選びます。それは良いのですが、

オフ(デフォルト)にする時は一発で戻りたい


と思いませんかね?開発者の人も使ってて、そう思いませんか?私は凄く思うんですけど。

ピクチャーエフェクトを使ってからオフにしたり、クリエイティブスタイルを変えたけど Standard に戻したり、そんな一時的に設定変更してまた初期値に戻すことは割合あると思うのです。

その際にまたクルクルとメニューを回してオフを選ぶのは結構面倒に思います。ってか、PowerShot S100 だとそういう一発デフォルト戻しのボタン割り当てがあって重宝しているんですよね。

というわけで、クリエイティブスタイルやピクチャーエフェクト、ISO 感度選択時にソフトキーBを一発初期値戻しボタンに割り当てるとかしませんか?結構便利だと思うんですけど…

ついでに言うなら、クリエイティブスタイルやピクチャーエフェクトのクルクル回るセレクトメニューは、ちょっと選ぶにくいですね。店頭や自宅で見てる分には問題ありませんが、屋外などで素早く選びたい時は選択項目の一覧性に欠けるので微妙です。


■ 初期設定のシャープネス強すぎ

キヤノンのピクチャースタイルではシャープネス5が基本というシャープネス若干強めが好きな私ですら、これはちょっと…と思うくらいシャープネスが強いです。

せっかく高画質機なはずなのにコンデジ風味満点の写真に…


なってます。

NEX7_Sharpness
(最初から線の周りに白く浮きが見えるようなシャープネスは…)


できるだけデフォルトで使って画質評価しようと思っていた私も、さすがに途中からクリエイティブスタイルの調整でシャープネスを -1 にしました。-2 でも良いくらい。

コンパクトデジカメでもなければ、コンパクトデジカメからステップアップ用廉価機でもないのだから、もう少し考えて欲しかったですね。ちょっと勿体ない初期設定だと思います。

「NEX 全体で統一しているんだ」と言われれば仕方ないですが、それならどんどん増やしているクリエイティブスタイルに「Standard 2」という NEX-7 に相応しいチューニングのスタイルを用意して、それをデフォルトにすれば良かったのに、と思います(そんなことをやってるメーカーがあったような?)。


■ メニューのセットアップに属する設定項目が多すぎて見通しが悪い

もうそろそろメニュー全体の設定項目ツリーを見なおしてもいいんじゃないでしょうか…。メニューの階層化は良くないと思いますが、セットアップのカテゴリー内についてはサブ階層を作った方が良いくらい、希望の項目が探しづらいです(GXR も同じですけどね…)


■ メニューで1つの項目を設定するとメニューから離脱してしまって、続けて設定できないことがある

メニューから一気に戻るにはレリーズ半押しがあるのですから、メニューで1つの項目を設定しても常にメニュー項目一覧に戻って欲しいですね。続けて色々と設定したい時は多いですし。


■ 防塵防滴仕様と縦グリップ

不満点と言うよりは要望に近いわけですが、やはり十数万のカメラともなれば、それなりのモノが求められ始めると思うわけです。そういう意味ではミラーレス機とはいえ、

防塵防滴とか縦グリップを考えるクラスのカメラじゃないの?


とは思います。NEX-7 の後継機では是非とも考えてもらいたいですね。「いや、それは NEX-9 用に取ってあるんだよ」ということなら話は別ですけど X-)

ちなみに、もし後継機ないし上位機で縦グリップを作られるならば、是非ともマトモな縦グリップにしていただきたいものです。マトモというのは第一に、通常グリップ時と縦グリップ時に操作性ができるだけ変わらないものです。

いくら縦グリップをだしても、通常グリップ時とまるで違う操作性な縦グリップでは意味ないですからね。どこぞの縦グリップとは言いませんが…


主だった不満点・欠点はこれくらいでしょうか。あと、細かな点としては

  • 動画ボタンは最大限無理のない位置に置いてある努力は買うけど、それでも誤動作させる時がある。
    (いっそ、動画ボタンを無効化するオプションが欲しい…他のカメラも含めて、あって良いと思うんだけど)

  • オートホワイトバランスが時々微妙なことがある
    (ちょっと構図をずらしただけで大きく色が変化するとか)

  • 省電力モードへのオートセーブはあってもオートパワーオフがないせいか、一晩電源 ON で放置していたら電池がなくなっていたことがあった。

  • アイカップピースを付けるとかなり出っ張るので、小型優先ミラーレス機と考えれば、厚み半分のアイカップピースなんてのがあっても良いかもしれない。

  • この小型ボディで、かなり全部入りだけれども、あとは GPS と Wi-FIですかね?バッテリーの保ちを考えると結構厳しい気もしますが…
    (NEX-7 のバッテリーの保ちは満足ではないけど、仕方ないと納得できるレベル)

  • 【追記】最速シャッター速度が 1/4000秒は最低限をクリアーしていても、やっぱりもう一声欲しい。デジタル一眼の中級機と同じ値段なんだから…明るいレンズを付けてると足りない時もあったし、1/8000秒は欲しいね。

  • 【追記】Cybershot と同じような塗り潰すだけのノイズリダクションは根本的に変えて欲しい。せっかくの高画素高画質機がマダラ模様の塗りつぶしでグダグダになるのは勘弁…


こんなところでしょうか。

これら以外に「とっととレンズラインナップを充実しろや!」とか「ソニーは何でもバッテリーが高すぎるんじゃ!」とかもありますが、それは NEX-7 の問題だけでなく従来の NEX ユーザー誰しも感じてることでしょう :-D

それから、もう一つ。NEX-7 の一番最初の記事で書くつもりが入れられずに今まで放置プレイになっていましたが、

商品パッケージングが画竜点睛を欠く


ってのがあります。せっかく化粧箱そのものは高級感を演出できているのに、一番外がダサい厚紙で巻いてるだけなので全て台無しになっています。

NEX7_07
パンフレットも立派だし

NEX7_03
パッケージの中は廉価機とは違って安物感はないし

NEX7_05
NEX-7 本体を入れる場所も今までにない造り、だけど…

NEX7_06
一番外が厚紙1枚で包まれてるようでは、中がどうであれダメでしょ…


このあたり NEX-7 に限ったことではなく、パッケージの高級感を演出しようとしつつ、どこかでチープさを醸しだしてしまう昨今のソニーらしいところではあります。ありますが、頑張ってる部分があるだけに残念ですね。

そういう意味では、「頑張ってるけど、もう一声足りなかったんだよなぁ」というのは NEX-7 そのものにも感じます。そこで妥協しちゃたか…みたいなのが。

ひとことで言えば

NEX-7 のハードウェアは頑張ったけれど
ソフトウェア面は頑張りが少し足りなかったかなぁ


という感じは正直あります。

コスト面の問題はあったのでしょうけれど、「結局中身は NEX-5N なのね」と思わせる部分は、できるだけ減らして欲しかったですね(NEX-5N が悪いわけではないですよ)。

NEX7sample20s
(E 16mm F2.8)


以上、今回は NEX-7 の不満点を挙げてきましたが、

何回もブログ記事を書くくらい、かなり気に入ったカメラ


ではあります。そのところは誤解なきよう。気に入ってなければブログにも書かないですし、かなり気に入ったからこそ、言いたいことも沢山出てくるのです(^_^;)

ということで、次回は NEX-7 の良かったところを改めて述べつつ、締めの記事にしたいと思います。