Tedious diary more x4

写真日記ブログを合流させて完全に雑記ブログ化しました(>_<)


タグ:SDHC

CF カードの値段の高さゆえ、使うかどうかも判らない予備的なカードくらいは安く抑えたい。でも安かろうなカードは買いたくない。ミラーレス機やコンパクトデジカメとカードを共通化できれば便利。そんな思いがあって



コレを購入したことは昨日の記事に書きました。

Eye-Fi も使える SD/SDHC→CF 変換アダプター「Extreme CF Adapter」を試してみた【前編】

Eye-Fi カードも一応使えますし、CF Type II 規格なのでニコンのデジタル一眼レフなどでは使えない可能性はあるものの、手元の EOS 7D では何ら問題なく使えました。

ただ、今回購入した変換アダプターは UltraDMA 対応を謳っていますが、それでも

変換アダプターを通すことでの転送速度の低下


はあるでしょうから、実際にどれくらい(の速度で)使えるのかを計ってみました。

これはブログ記事のため(^_^;)とかではなく、自分がこの(予備用の)変換アダプターを使うハメになった時に、どれくらいの転送速度で使えるのか?バッファ開放にどれくらいかかるのかを掴んでおかないと困りますからね。

ExtremeCFAdapter14


ということで、以下に EOS 7D で簡単な速度検証をした結果を載せておきます。

計測方法は、自分の使う実戦的な環境を考えて、

「EOS 7D (Ver.2.0) で RAW + JPEG 撮影を高速シャッター速度で連写して、十分にバッファフルな状態になってから最後のシャッターを切ってからバッファ解放までの時間

を計測しています。時間は手動で3回ずつ計測しています。

デジタルカメラでの使用ですから殆ど書き込み速度だけが問題になりますし、大きなファイルをシーケンシャルアクセスする速度や細かいファイルのランダムアクセス速度は意味がないので、ベンチマークは取ってません(予備的に別のテストもしていますが、それは後述します)。


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CF カードは高い。SDHC カードに比べると、同容量同クラスで倍くらいの値段がする。こんなことは今さら声高に言うことではなく、デジタル一眼レフ初期の頃からずっとそうでした。

今ではコンパクトデジカメやミラーレス機だけでなく、中級機以上を除けば一眼レフも SDカードが主流になりつつあるのも、ボディサイズを小さくするという大きな理由だけでなく、そういった事情もあるように思います。

ただ、個人的には CF カードの方が安心して使える部分が大きいので、EOS 7D Mark II が出たとしても CF カードを採用するか、CF / SD の両スロットを採用して欲しいと思っています。EOS 6D を見る限り微妙ですが、ちまちま撮るカメラではなく、野外で高速連写の多いモデルはカード交換時の利便性を重んじて CF であって欲しいとも思います。

とはいうものの、昔から差のある SDカードと CFカードの価格差はますます広がり、その点では CF カード使いとしてはなかなか辛い日々であります。

サンディスク Sandisk コンパクトフラッシュ 32GB 90MB/秒 UDMA6対応 Extreme 並行輸入品 海外パッケージ品
Sandisk コンパクトフラッシュ 32GB 90MB/秒 UDMA6対応 Extreme 海外パッケージ品

(Extreme Pro の 32GB CF は並行輸入品でも1万4千円弱)

SANDISK フラッシュカード SDSDXPA-032G-X46
SANDISK フラッシュカード SDSDXPA-032G-X46

(同じ Extreme Pro 32GB でも SDHC なら半額以下の6千円台)


特に 1D系や EOS 7D、D一桁や三桁機を使うユーザーなら尚更。バッファ開放のタイミングの差がシーンを撮りきれるかどうかの差を分ける時もありますから、価格差がどうだろうが、普段使う CF カードはそのカメラの最高能力を発揮するカードにしたいものです。

信頼性の差は、万が一の時に自分を納得させるハードルの差、後悔レベルの差にもなりますから、

カメラにお金をかけてメモリーカードをケチるなんて本末転倒


だと思っております。思っていますが、しかし、それでもやっぱり CF カードが高いのは変えようも無い事実。

普段使う分はそれなりの質のカードを揃えられても、もしかして足りないかも?な場合など

普段使わないであろう分まで高いカードを買うのは躊躇われるし
かと言って、安かろうなブランドのカードを買うのも躊躇われる


というのはあると思います。

また、昨今はCFカードの一眼レフと SDカードのミラーレス機の併用も多いと思いますし、一眼レフ2台でメイン機は CF、サブ機は SD ということも多いでしょう。一眼レフとコンパクトデジカメの場合でも CF & SD になることもあると思います。

そういった状況になると

サブ機に用意した SDカードを
万が一の時には CF利用のメイン機に使い回せたなぁ…


と思う人は少なくないように思います。

更に言えば

Eye-Fi や FlashAir のような無線LAN 内蔵の CF カードが欲しい


という人もいるかもしれません。

そこで登場するのが SD→CF 変換アダプター。最近出てきたものではなく、歴史はかなり古く(昔から SD と CF の価格差はありましたからね)、私もメディアボックスの奥底にあった変換アダプターを試すと 4GB までしか対応してない時代の製品も出てきました :-)

そして今回購入したのが、コレ↓



今でも幾つかの SD → CF 変換アダプター製品が出ている中で、無線LAN 内蔵 SDカードも使えて評判もよさそうだったこの製品を選んで購入してみました。

特に新製品ではありませんが、自分が使っていく上で色々とチェックしたことを本ブログにも書いておこうと思います。特に

変換アダプターを通すと、転送速度が激落ちする


のは昔の製品からの常でしたから、使う前に性能を把握しておく必要はあります。

今回は本製品の機能的な面と使用感を記すことにして、まず機能面の特長と制限を以下に列挙しておきます。


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ようやく EOS 7D のファームウェア・アップデートがキターーーーっ!と喜んだのも束の間、アップデート内容を見ると、

  • ライブビュー撮影・動画撮影時の温度警告表示および温度上昇で自動終了するまでの時間を延ばしました。

  • AUTO ISO 設定時のプログラムシフトを最適化しました。

  • メニュー画面に表示する言語(フランス語)の誤記を修正しました。(フランス語を搭載製品のみ)

  • 動画撮影モードにおいて静止画を撮影した場合にマゼンタ色の縦縞が出る現象を修正しました。


というもの。なんだよ、そりゃ…。Pモードとか使わねぇよ…

Canon EOS 7D ファームウェア変更(キヤノン公式サイト内)

というか、

Auto ISO の上限下限設定は、やらせてくれないのかよ!


と思うことしきり。

すぐ後から出た 1D Mark IV では当然できているし、Kiss X4 ですら上限設定できるのに、何故 7D ではさせないのか…?納得いかない。

1D4 だけならまだ、キヤノン御得意のヒエラルキーかよ!と思えなくもないが、半年近く後の機種とは言え、素子やらエンジンやらがほぼ同じと思われる Kiss X4 で上限だけは可能にしたのだから、7D のファームウェア・アップデートで実現してくれてもバチは当たるまい。

治ったと思ったキヤノン病(出し惜しみ)が再発か!?


という感じだ。

それにもう一つ、ISO 周りでは不可思議なことがある。

ISO Auto の上限がなんで 3200 固定なの?


ISO 6400 は拡張設定ではないんでしょ?結局自信あるのは ISO 3200 なの? ISO 3200 がどのシーンでも十分な画質だと思ってるの?と100回問いただしたくなる ISO 3200 での上限固定。

実際には ISO 3200 / 4000 / 5000 / 6400 の間には、画質的には3分の1段分かそれ以上の劣化があるから、使いどころが難しいのは事実だが、こんな変な制約だのはISO Autoの上限下限設定が自由にできたら解決する話だ。

ホント、できない理由を知りたい、やらない理由を知りたいね。

ま、7Dは旧来の二桁機扱いで、ファームウェア・アップデートはバグフィックスだけ、釣った魚に餌なんかやるか、ということなのかもしれんが、今だからこそ、売れたんだからちゃんとフォローしないといかんと思うのだが…

20100413GambaBoy


さて、もう一つのマイマウントであるマイクロフォーサーズでも今日は動きがあった。

オリンパス、「M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4-5.6」を23日に発売
「オリンパス・ペン」にAF性能向上ファームウェア

18mm スタートの広角ズームなのに、キットレンズと大差ないような軽量コンパクトなレンズ、オリンパス 9-18mm F4-5.6 は、まさにマイクロフォーサーズならではのレンズで、非常に魅力的。価格も広角ズームなのに Amazon の予約価格が5万円台前半!という安さ。



まさに、安い!軽い!小さい!な広角ズーム。画質はまだ未知数だけれども、オリンパスのことだから、軽さや小ささ優先しすぎて糞レンズを作ることもないだろう(と思いたい)。オリンパスからレンズを取ったら何も残らないのだし。

というわけで、発表時から正直ちょっと欲しい。欲しいのだけど、マイクロフォーサーズ随一の絶品レンズであるパナソニックの 7-14mm F4 を持ってるし(前玉出てるから気を使うけど)、このところ持ち出す回数も減ってるからねぇ…。この春は思うような新型が出なかったこともあったし。

とはいえ、マイクロフォーサーズを手放すつもりは全くなく、セカンドマウントとして今後も維持していく予定というか、むしろ

7-14mm F4 専用ボディとして E-PL1 を買おうかな?


と思っていたりする。

とはいえ、E-P1 でオリンパスのボディに関してはかなり低い評価をしている私なので(あくまで動体メインの私の評価)、マトモな値段で買うつもりはないので、早く値落ちしてくれないかな〜と待っていたりする。

OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-PL1ボディ
OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-PL1ボディ

(ボディだけの値段もまだ発売当初と変わらない値付け…)


ま、今でも信じがたいことに、半年強で3機種も出してきたオリンパスだから、待ってるうちにまた新機種が出そうだけどね。というか、中古で十分。

ただ、E-P1 そのものには不満があったが、

7-14mm F4 と E-P1 の組み合わせはかなり良かった


ボディ側の画質が負けてる感じはしまくっていたが、気軽に広角が撮れるサブ機として凄く活躍したし、E-P1 を手放して困ることは何もなかったのだけど、唯一 7-14mm F4 の出番が激減したので、レンズを使うためにボディを買うようにしようかな、と。

ある意味、正しいカメラの買い方な気がする>レンズのためにボディを買う

JAL's A300-600R with Mt. Daisetsu-zan


あと今日の気になったデジカメ系ニュースは…

東芝、64GBのSDXCメモリーカードを17日に発売。実売6万5,000円

これ。単に 64GB 行ったか〜、SDXC 出るか〜、1年後2年後はどこまで値下がりしてるかな〜、と言った野次馬的興味なだけですが。

個人的には相変わらず CF メインだし、雨雪の中で撮ることも考えたら、とてもじゃないけれど SDカードだけの一眼には移行したくない(1D のように CF/SD ダブルスロットは歓迎)。

ので、64GB CF を買うことは有っても 64GB SDXC を買うことはないかなぁ…デジカメのため以外になら、ありそうだけど。むしろ今は



この Extreme Pro 32GB が早く3万円切らないかなぁ…と Amazon のカートの「今は買わない」コーナーに入れて、しょっちゅう価格変動を見ていたりします。まだ3万5千円あたりが下限。3万円切ったら買おうと思ってるんですけど、なかなかねぇ…

SDHC の高速カード Extreme 30MB/sec なんか、多少ピーク速度差はあっても、今や 32MB で1万3千円なのにね。CF も早く下がって欲しいわ…まぁ、7D はバッファがケチられてるから RAW で連写しまくりはないけれど。

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とある事情から、一眼レフと同じようにコントロールできるコンパクトデジカメが急遽必要欲しくなったので、発表当初から購入を迷っていた PowerShot S90 を購入して2ヶ月近くが経った。

マイクロフォーサーズを一眼レフのサブシステムに据えて以来、すっかりコンパクトデジカメは使わなくなっていたので「今さら新しいコンパクトを買っても使わないかもなぁ」と迷い、そうなる危惧を持ったまま買ったのだが、全くの杞憂だった。ぶっちゃけ

予想以上に、かなり気に入っている


キッカケは何にしろ、迷いを吹っ切って買って良かったと思っている。そして、購入当初「遅まきながら?PowerShot S90 購入」という記事で絶賛に近いことを書いていたが、2ヶ月近く経った今も、その「買って良かった」度は変わっていないどころか、デジカメ関連では今年一番の買い物だったかも?と思うくらいだ。

S90 を買う半月ほど前に高機能高画質コンパクトとして使っていた E-P1 を手放したということもあって、それまでコンパクトデジカメを使っていた「ブログ用適当ブツ撮り」と E-P1 で撮っていた「屋外適当スナップ」の両方が1台に集約された結果、事前に心配したのと裏腹に、よく使っている。

Red turned leaves shot by PowerShot S90 (1)
(F4.9, 1/800s, +1/3EV, ISO 80)


やはり一眼レフにしろ、マイクロフォーサーズにしろ、P/S/A/M という露出モード(キヤノンの場合は P/Tv/Av/M)で撮るのに慣れている身としては、コンパクトデジカメでもこういった露出モードがある方だけで落ち着いて撮れる気がする。

いくら「コンパクトデジカメは簡単さが売りだからオートで撮るものだ」と頭で判っていても、オートモードとシーンモードを工夫して使えば良いだけと判っていても、常日頃 P/S/A/M の露出モードで自分でコントロールして撮っていると、それができないことだけでストレスが溜まってしまう。

初心者がシャッター1つで良く写る完全オートがあると安心なのと同じく
普段から P/S/A/M 各モードを使うことに慣れてると、それがあるだけで安心


だったりする。そういう人は、きっと私だけではないと思う。

the twilight at Umeda one day (1)
(F3.2, 1/30s, -2/3EV, ISO 80)


そんな一眼同様の露出コントロールがこのサイズのコンパクトデジカメで使えて、なおかつ実用十分な(個人的には 28mm から 100mm オーバーの)画角域があって、画質もなかなか良い。そう、

画質が思ってたよりずっと良い


コンパクトデジカメの極小素子だから画質なんてそれなり。そう思っていたし、事実それは PowerShot S90 でも変わらないのだけど、意外とやるじゃん!と思える絵を出してきてくれるのも、また事実。コンパクトデジカメらしいシャープネスの強い絵ではあるが、パッと見で見栄えのする絵であるし、これはこれで悪くない。

そして、高感度耐性。昨年リリースの機種では最も高感度に強いと言われたフジフィルム F100fd を使ってきたのだけど、ぶっちゃけベース感度での画質が今ひとつだったから、高感度に強いと言われても微妙すぎた。画質が良いと思ったことは、結局一度もなかった。

A scene at Ohatsu-Tenjin Shinto shrine (2)
(F4.5, 1/50s, -2/3EV, ISO 800)


それに比べると PowerShot S90 はベース感度の画質はかなり見栄えがするし、ISO 400〜800 なら自分基準でも使えるレベル。特に、ISO 400 なら積極的に使っても良いわ、と思わせたコンパクトはなかったから、自分の中では画期的なことだった。

ISO 800 になるとやっぱり解像感がなくなりつつあるし、ISO 1600 ともなれば私の中では非常用になってしまうけど、それでも ISO 400/800 が実用になる、使ってもさほどガッカリしない(私にとって)初めてのコンパクトデジカメ。

そのあたりは同じ撮影素子の GR Digital III や PowerShot S90 でも同じだから、やっぱりこのソニー製の撮影素子の素性が良いのだろう。動画には向いてないせいか動画機能のレベルは2〜3年前のレベルだが、こと静止画については素晴らしいバランスを持っていると思うし、動画はオマケで構わないから静止画画質を望む私にはピッタリだ。

Illuminated Christmas tree at Kyoto Station (1)
(F3.2, 1/30s, -1EV, ISO 800)


という感じで、すっかり気に入って、購入前の「新しいコンパクトデジカメを買っても使わないかも…」という杞憂はどこへやら、毎日持ち歩いて使ってる。コンパクトながら画質もそこそこ、高感度耐性もそこそこ、そして露出コントロールができるだけに、マイクロフォーサーズの出番が確実に減ってしまった。

時期的に E-P1 と入れ替わるようになったけれど、それはたまたまで、E-P1 を売って PowerShot S90 を買ったわけでもなければ、E-P1 を売ったから PowerShot S90 を買ったわけでもないのだけど、これだけ PowerShot S90 の出来が良かったら、E-P1 を売る前に S90 を買っていたとしても、S90 優先で E-P1 は速攻売ってしまっていただろう。

自分の撮影スタイル的に、レンズ交換できるカメラならどれだけ小さくても動き物が撮れるカメラであって欲しいから、善い悪いではなく、合う合わないという面で E-P1 が不利だったのは否めない(それ以外にも理由はあるけど)。

Test shot of airplane by PowerShot S90 (1)
(F4.9, 1/800s, -2/3EV, ISO 640)


PowerShot S90 ですら AI Servo が入ってるからと電車を撮ってみたり、一眼レフでも廉価機・廉価レンズでは厳しい条件の千里川での飛行機撮りをやらせてみたりと、無茶させてる私だからね…まぁ

AF 速度や動体相手の AF は E-P1 より PowerShot S90 の方がマシかも?


と思うくらい差がないか、本当に PowerShot S90 の方がストレスなく撮れたりしてる。無論、同じマイクロフォーサーズでも DMC-G1 は比較するのも悪いくらいにずっと速いけれど。

Test shot of airplane by PowerShot S90 (2)
(F4.9, 1/800s, -2/3EV, ISO 800)


ともあれ、購入当初のテンション・アゲ↑アゲ↑な感じから落ち着いたら、お気に入り度も下がるというか冷めるかと思ったのだけど、しばらく経ってもそんなことはなく、自分でも驚くほどだ。

これだけ気に入ってなければ、先日記事にしたような両面テープで接着する後付グリップなんてのは買っていない。余程のことがなければ、常に“売却”のことを考えるのが私のコンパクトデジカメに対するスタンスだから、PowerShot S90 は特別な存在になったと言える。

ちなみに、その後付グリップだが、付けてみたときには微妙に感じていた部分もあるが、今はすっかり手に馴染んでいる。

後付のグリップなんて…と迷ったけど、買って良かったし、付けて良かった


と思う。

見た目も悪くないし、撮影時のグリップ効果は微妙だが、単に持ってる時に引っ掛かりができただけでも安心感はある。もはや、後付グリップのない PowerShot S90 はちょっと嫌かも…と思うくらいだ。

PowerShot S90 Custom Grip(後付けグリップ)を海外から取り寄せて、付けてみた
グリップを付けた後は、牛革リストストラップを注文して付けてみた PowerShot S90

後付グリップを付けて、ストラップも(まだ当座のつもりだが)レザーハンドストラップに付け替えて、これだけ手をかけたのは GR Digital や DP1 のような高級デジタルコンパクトの時でもなかった。

PowerShot S90 with AkiAsahi.com Strap (2)


それだけ気に入ってるということでもあるし、これほど手にフィットするというか、使っていて気が楽なコンパクトデジカメは初めてかもしれない。もっとも、合う合わないは個人差があるから、単に

俺と PowerShot S90 との相性がすこぶる良い


だけかもしれない。

それでも、ファーストインプレッションで書いたように

  • P/S/A/M 各露出モードが使えて

  • レンズ脇にリングコントローラーがあり

  • ステップズームが使えて(制限付ながら前回撮影画角の記憶あり)

  • ISO800 を使う気にさせる高感度画質で(ISO 400 なら完全常用可能)

  • コンパクトでは AF は速い方だし AWB は信頼できるし

  • コンパクトデジカメというサイズに収まってる


という良さをポイントにしたい人にはお薦めできるコンパクトデジカメだと思う。

the Nakanoshima promenade in Osaka City (1)
(F4.9, 1/125s, ISO 400)


褒めてばかりだと何なので、欠点もきちんとしておきたい。PowerShot S90 は気に入ってるし、良いカメラだと思うが、細かい点では欠点も少なくないカメラである。

まず、購入前から感じていたり、購入直後の記事でも指摘したような

  • ボディがツルツル仕上げで前面もツルツルなので、グリップが安定しづらい

  • RING FUNC ボタンの位置が電源ボタンと間違いやすい位置にある(コントローラーリングの機能を頻繁に変えるようなことがあるか?そもそも RING FUNC ボタンがいるか?固定機能ボタンにする必要があるか?という問題を感じる)

  • 背面のメインダイアルが異常に軽くて誤操作しやすいこと(最近のロットでは改良されているという話だが…)

  • 右端の方ボケ(多くの個体で見られるらしく、ほとんど仕様?)

  • ズームレバーがショボクて操作しづらい(コントローラーリングでステップズームを操作することで救われてるけど)

  • ISO オートの最高感度が設定できない

  • デジタル水準器は欲しかった(このサイズでこれ以上機能満載にするのは無理かも知れないが…)


という不満点は変わらないし、さらに使って行く中で

  • ファンクションメニュー(FUNC SET)表示時にレリーズボタンで撮影モードに戻れない。通常のメニューからはレリーズボタンですぐ撮影可能になるのに、こんな制限をする意味が判らない

  • ファンクションメニュー表示時に MENU ボタンを押せばメニュー画面に移行するのに、メニュー画面表示時に FUNC SET ボタンを押してもファンクションメニュー画面には移行しない。前項と同じことで、ここで一方通行であることの意味が判らない

  • 電池蓋は少し開けにくいのは良いが、安全として開けにくくしているというよりは、造りが悪いだけという感じが気になる

  • マイメニューに登録できる項目が限られてすぎている。前回書いたようにファンクションメニューの項目が登録できないだけでなく、メニュー項目でも登録できないものが多い。カード初期化を登録したいのに登録できないし…


という不満点も出てきた。また、欲を言えば

  • 自分で露出をコントロールできるだけに シャッター速度 1/1600s の制限はもう一声と言いたくなる(シャッターの高速化は価格を大きく上げる要因だから仕方ないけど…)

  • この画質で良いから 200mm まであればなぁ…(200mm でマトモな画質のコンパクトデジカメなんて見たことないし、S90 もテレ端域の画質は良くないけど)


というのもあるが、まぁこれらはちょっと欲張りすぎということも判っている。露出コントロールの自由度と操作性にこの画質でありつつ、コンパクトでそれなりの価格なのが S90 の良さだ。

ただ操作性の面では、ファンクションメニューと通常のメニューの扱いの差だけは気になる。マイメニューに登録できる項目の制限でもそうだが、こういった無意味な制限・制約というか、操作における直交性のなさは、個人的に一番イラッとくる。

デジタル水準器などは非常に欲しいとは思うと同時に仕方ないとも思うが、こういった単にソフトウェアで実現している操作性の不備は単なる手抜きだし、UI 設計者はアホじゃね?と思えてしまうのだ。

そんな不満点はあるものの、何度も書いているように全体的には大満足のコンパクトデジカメだ。

ホールディングも含めた使い勝手の良さに惚れた GR Digital、解像感の素晴らしさにやられた DP1 など気に入ったコンパクトデジカメは過去にもあったけど、PowerShot S90 は「無難に色々なシーンに対応でき、ストレスなく使えるのにコンパクト」な、極めて実用度が高いコンパクトデジカメだ。

the Nakanoshima promenade in Osaka City (2)
(F2.5, 1/80s, -1/3EV, ISO 80)


最後に、SDHC メディアの書き込み速度によって、PowerShot S90 ではどれくらい連写速度が変わるかを簡単に測定してみたので、あまり意味はありませんが、その結果を記しておきます。

使用メディアは Sandisk Ultra II (2GB), Extreme III (8GB), Extreme III 30MB/sec Edition (8GB) の3種類。RAW + JPEG (L) と JPEG (L) のみの場合に、いずれもマニュアル露出&マニュアルフォーカスでシャッター速度が十分に速くなるようにして2回ずつ測定した結果です。


Sandisk SDHCRAW + JPEGJPEG
Ultra II
(10MB/s)
0.7コマ/秒1.0コマ/秒
Extreme III
(20MB/s)
0.875コマ/秒1.0コマ/秒
Extreme III
30MB/s Edition
0.9コマ/秒1.0コマ/秒

※ PowerShot S90 の仕様では JPEG 連写時 0.9コマ/秒

JPEG のみでは Ultra II でも Extreme III 30MB/Sec. Edition でも変わらず、秒1コマでした。仕様上 0.9コマ/秒ですから、仕様通りと言えます。メディアの書き込み速度よりも機械的な連写速度の限界が先に来ていると言えます。

これが RAW + JPEG での撮影になると、Ultra II (転送速度 10MB/sec.) ではメディアの書き込み速度の限界が先に出てしまい、連写コマ数が落ちてしまいます。

また、20MB/sec. の Extreme III と 同 30MB Ediition では若干の差がありますが、大きく変わってはないので、RAW + JPEG ではこのあたりが限界かもしれません。

今回は連写コマ数で比較しましたが、当然撮影後の書き込み時間にも影響はありますので、この結果を見る限り、書き込み時間短縮という点からも Extreme III クラス(20MB/sec. 以上)を使う意味はあるはずです。

本来なら一眼レフでの測定のように、連写してバッファフルからのバッファ開放までの時間を測りたいところですが、PowerShot S90 は連写速度が1コマ/秒であるように、ほぼバッファの余裕はありません。RAW + JPEG 1コマ分最低限+αといったところです。

なので、今回は簡易的に連写コマ数で測ってみました。まぁさほど意味はないとも言えますが、それでも PowerShot S90 での SDHC 選びにおいては

速い SDHC を使うことは、それなりに有効


のように思います。最高速クラスを使うほどでなくても、20MB/sec クラスのメディアを選択するのが良いように思います。

といっても、今は最新の Extreme (30MB/s) が十分に安くなっていて、ネットだと旧製品より安い場合もあったりするので、わざわざ旧製品を選ぶこともないでしょう。Amazon でも



と安いですからね…4GB なら更に安いですけど、8GB でもここまで安いなら、わざわざ 4GB を選ぶ必要もないような。それに PowerShot S90 の場合、RAW が使えますから RAW で撮るとメモリ馬鹿食いしますしね。

もっとも、 RAW 撮りをメインにする人だと 8GB は心もとないかもしれないので、16GB SHDC が有力な選択肢になるでしょうが、Sandisk の最上級クラスの SDHC が 16GB で7千円台(2009/12/19現在)とはつくづく良い時代に…って、ジジイ臭い話は辞めておきましょう :-)

私の場合は、マイクロフォーサーズで使うために Extreme III 8GB を何枚か持っているのを使い回してますが、新たに PowerShot S90 を買われるなら、もしくは SDHC を増やそうと思ってるなら、余裕を持って高速なメディアを使うのが良いかと…

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