Tedious diary more x4

写真日記ブログを合流させて完全に雑記ブログ化しました(>_<)

タグ:LUMIX

海外では先週のうちに発表されていましたが、従来の G シリーズを大幅刷新して、静止画写真撮影のハイエンド機として生まれ変わった「G9 PRO」と、動体撮影ジャンルを本気で狙いに行くぞ!という意気込みが伺えるヨンニッパ相当の「LEICA DG ELMARIT 200mm」が国内でも発表されました。

DC-G9|デジタルカメラ LUMIX(ルミックス)| Panasonic
LEICA DG ELMARIT 200mm | 交換レンズ | デジタルカメラ LUMIX(ルミックス) | Panasonic

LUMIX G シリーズといえば、今をときめく一般向けミラーレス機の第1号機と言える、そしてマイクロフォーサーズ初号機でもある DMC-G1 を祖に持つ、パナソニックの王道(だった)シリーズ。

女流一眼というキャッチフレーズで笑いを取った? LUMIX DMC-G1 は、当時早期ではなかった癌が発覚して大きな手術をすることになった私が、「術後はもう重い一眼レフと超望遠レンズが持てないだろうなあ」と覚悟して、ミラーレス機の未来にかけて術前に(発売間もない頃でしたが)購入した、個人的に思い出深いカメラであります(^^)

もっとも、2008年に DMC-G1 を購入して「これなら5年くらいで動体撮影可能なミラーレス機が出るだろうな」とミラーレス機の未来に楽観視したのは早合点で、真っ当に動体が撮影できるミラーレス機が出てくるまで9年もかかり、ようやく今年α9という本気で動体が撮れるミラーレス機が出てきたわけですが、その年の最後に

動画ばかりに目が向いていたパナソニックが
急に動体スチル撮影志向の LUMIX G9 PRO を発表


してきたのは、どういう風の吹き回しなのかと思いますけれど、大歓迎です :-D

E-M1 Mark II、α9(α7R III)とハイエンドのミラーレス機が市場を賑わせて売れているのを見て無視できなかったのかもしれません。オリンパスの中間決算は E-M1 Mark II が売れてそこそこ持ち直したみたいですしね(^^)

昨今ドライな姿勢で儲からないものは切り捨てて見向きもしないパナソニックが、静止画志向のハイエンド・ミラーレス機へ注力してくれるというのは、見込みあると言うことなのでしょう(^^)

それに加えて、今回 DC-G9 とともに、スポーツ撮影の標準レンズである

ヨンニッパ相当のレンズを同時発表したのは本気が伺える


と思っています。高感度が弱いマイクロフォーサーズなのに、今まで明るい超望遠レンズがありませんでしたからね。

オリンパスも E-M1 Mark II と同時期に 600mm F4 相当画角の 300mm F4 IS PRO を発表したのに対して、ソニーはせっかくα9という素晴らしいボディを発売したのに、それを生かす望遠超望遠単焦点レンズが1年後にやっと1本というのは片手落ちすぎますから、パナソニックはバランス良いですね。

さて、そんな LUMIX G9 ですが、発表をみる限り、

E-M1 Mark II より α9 を意識したスペックの高さ


を感じます。もちろん、ミラーレス機らしい表に出すスペックと、小さく書いておく制限事項が色々ありますけれども。

もちろん、お値段も今までの G シリーズとは一線を画して一気に跳ね上がり、E-M1 Mark II と同価格帯の一眼レフ中級機クラスの価格設定になりましたし、

型番も従来の DMC- ではなく GH シリーズと同じ DC- に変えた


点からも、本気ユーザー向けという意気込みが伝わってきます。

もちろん、この手のものは実戦で撮ってみないと判りませんし、提灯ライターの悪いことは隠して良い点だけを語るレビューなどに騙されないようにしないといけませんが(また向かってくる電車で当たりコマ数を計ったり、民間機の離着陸程度でアレコレ言っちゃうのかなw)、以下のスペックは見逃せません

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昨日、関東から西の太平洋側に梅雨明け宣言が出て、ちょうど夏休みも始まって夏本番となりました。個人的には暑いより寒い方が好きだし、撮影的に夏は湿度と陽炎との戦いに完敗しまくるので、とにかく早く涼しく、澄んだ空気が欲しいです(>_<)

半年前に E-M10 Mark II を買ってから、その小ささで撮影以外の普段でもカバンの隅に(コンパクトデジカメではなく)レンズ交換式カメラを入れて持ち歩くことが多くなったことは再三書いてきました。

メイン機を E-M1 Mark II にしてからは、E-M10 Mark II ではなく E-M1 Mark II を持ち歩くことの方が多くなりましたが、感覚的には大差ありません。(E-M1 Mark II が大きいと思ったことは皆無)

そして、パンケーキズームレンズ M.ZUIKO 14-42mm EZ との組み合わせでは “EVF 付きコンパクトデジカメ” 感覚で使えるのも良いのですが、それ以上に気に入っているのが、小型望遠ズーム LUMIX G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6 ASPH./ POWER O.I.S.(パナソニックのレンズ名は無駄に長いので以下 PZ 45-175mm)



小さなマイクロフォーサーズ・カメラボディとパンケーキズームレンズの組み合わせで “EVF 付きコンパクトデジカメ” 感覚なだけならコンパクトデジカメ使っていても変わらないわけですが、そこはそれ、レンズ交換式カメラですから、コンパクトな望遠レンズでも持って行って付け替えれば、

やっぱりレンズ交換式はこういうメリットがあるからええよなあ


と思うわけです。外出時の所用と所用の合間に、ふらっと空港へ行って撮影しようと思ったら、望遠レンズは必須ですから尚更。


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昨日のフルサイズ・ミラーレス機「α7」「α7R」の余韻が大きい昨今で、今日はニコン D5300 の発表などもありますが、個人的に今週のデジカメ新製品で一番注目していた「LUMIX DMC-GM1」が発表になりました。

DMC-GM1_Release1

DMC-GM1K|デジタルカメラ LUMIX(ルミックス)|Panasonic

とにかく注目すべきは、そのサイズ。

レンズ交換式カメラでボディだけを比較するのは無意味であることは NEX を使ってきて重々承知なわけですが、それでも

ボディだけなら RX100M2 どころか S120 よりも小さい!
(あくまでボディだけの話)


のは驚きです。キットレンズも 24〜64mm 相当で厚さ 24mm! 軽さ 70g というのは、これまた凄い(おまけに手ぶれ補正内蔵。フォーカスリングはないけどね…)。

レンズ交換式コンパクトデジカメ的な方向


になっています。

実際、各種コンパクトデジカメや PENTAX Q、NEX と比べてみると、以下の通り。


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2回に渡ってダラダラと PowerShot N に対する改めての感想を述べつつ、手放す理由を書きました。

PowerShot N について、もう一度書いておこうか【前編】〜実は無難なカメラ、だけど操作性は実験的すぎ…
PowerShot N について、もう一度書いておこうか【後編】〜クリエイティブショットとか孤高の操作性とか

上記の記事でも書いたように、PowerShot N がダメだから手放すというわけではなく、

PowerShot N、それなりに楽しく使えていた

GR 買ってしまった、使い良すぎて常用は GR に

GR の補完的サブとして 200mm ズームコンパクトとして良いかも?

操作性が違いすぎて、もっと GR のサブに適したコンパクトがあるのでは…


という流れだったことは再三書きました。

ちなみに書き忘れた PowerShot N の欠点としては

USB 充電可能だけど、今どき USB mini 端子だし
充電規格がシビアで充電器側をかなり選ぶ


というのがありました。

microSDHC カードを使っておいて USB がミニってのはないだろ…と思いますし(GR の 8ピンよりマシだけど)、一昨年発売の eneloop mobile booster でも充電できないのはストレスでしたね。せっかくの USB 充電が泣きます。

この一年 CyberShot RX100 を使ってきて「デジカメも USB 充電必須!」と思っていますが、RX100 は昨今一般的な microUSB で充電器を選ばないので、スマートフォンと変わらない感覚で充電できただけに PowerShot N の USB 充電は少々不満に感じました。

PowerShotN_14


ま、手放した PowerShot N (と RX100)のことはともかくとして、それらを「自分にとって、もっと良い GR の補完的コンパクトデジカメがあるはず」として手放したのですから、それを探さねばなりません。

私なりの GR を補完するコンパクトデジカメとして考えている条件には、以下のようなものがあります。


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前回まで2回に分けて防水デジカメ LUMIX DMC-FT25 のファースト・インプレッションを書きました。

防水デジカメ LUMIX DMC-FT25 購入…から1ヶ月経ってようやく出番到来で簡単インプレ【前編】
画質はひたすら我慢 〜防水デジカメ LUMIX DMC-FT25 購入【後編】

上記ではあまり触れませんでしたが、この LUMIX FT25 を使うにあたって&一度使ってみて、関連アクセサリーをいくつか購入しました。

購入したのは

  • 専用シリコンジャケット

  • 互換バッテリー

  • ネックストラップ


の3種類。

ま、大したものではありませんが、それらについて簡単に。


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先週八重山諸島へ行って帰ってきたら、色々なものが壊れていたり調子が悪くなっていて、日本の西端で出費を重ねた後に帰ってきてまた出費の様相で頭の痛いゴールデンウィークです。せいぜい仕事に励むことにしましょう…orz


さて、前回の前編記事冒頭でも書いたように「サッカーの雨中観戦時でも気軽に使えるカメラは必要」と思って購入した防水デジカメ LUMIX DMC-FT25。

ずっと西表島にいたので使う機会もあろうかと思ったのですが、諸事情からカヌーやシュノーケリングをすることがなく(滞在後半は天気悪くて涼しかった…)、殆ど使うこともなかったのですが、これから夏に向けて使う機会はあるでしょうし、

落としても大丈夫な防水デジカメは、一つあると安心


という感じでもあります。

今後も雨天、水中/水際撮影時だけのピンポイント条件専用機になりそうですが、それだけでも一つ買っといて良かったな、と思っています。

ただ、何回か撮影して思うのは

覚悟していたが、画質は泣ける、我慢が必要


ということ。

防水デジカメという性質上、レンズは繰り出しのない屈曲式で最小限のサイズであり、保護のためのガラスもあったりして、どうしても画質が良くならない制約があります。ありますが、

iPhone と変わらなくないかもなぁ


という印象レベルは少々キツいものがあります。特にテレ端域では油絵です。

DMC-FT25_Sample8


パナソニック LUMIX の画像エンジンも悪いわけでもなく、超解像iAズームなんかはズーム倍率に制約のある防水デジカメには便利な機能だと思うわけですが(他の LUMIX ではちょっとくらいの倍率なら結構使えた印象がある)、如何せん元の画像が厳しい状況では超解像も解像はしないですからね…

とまぁ、そういうこともあるので、後編では実写画質の適当サンプルを少し載せておきます。


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今年は当初から「今年こそは防水デジカメを買おう」と思っていました。実は去年も思っていたのですが、コンパクトデジカメは既に PowerShot S100、Cybershot RX100 といった素晴らしいカメラを2台も持っていますので、これ以上カメラが欲しいわけではなく、後回しになっていました。

ただ、

サッカーの雨中観戦時でも気軽に使えるカメラは必要やなぁ


というのは以前からありました。特に昨シーズン前半は「(ガンバ大阪のホームスタジアムである)万博の試合のたびに雨じゃねーか!?」というくらい雨に降られましたし、土砂降りの中を観戦することも間々ありました。

少々の雨ならタオルやハンカチをかぶせて PowerShot S100 や DSC-RX100 で撮りますが、一定以上の雨になると使うのは躊躇われます(当然)。とはいえ、雨だからといって毎回、防塵防滴仕様の重い一眼レフと重いレンズを持っていくのもアホらしい。

というわけで、防水コンパクトデジカメは買いたい物リストにずっと入っておりましたが、いつも使うものではないし、正直欲しいものでないし…ということで、ようやく購入となりました。

構造上からも、防水コンパクトデジカメに画質を求めるのも無理があるので、

どれ買っても画質がそれなりだから、防水デジカメならどれでもいいや


という気分でしたが、年度末にヨドバシカメラへ行ったら、マイナーチェンジとはいえ、まだ新製品の時期なのに結構安く売っていたので思わずコイツを購入してしました(型落ち品 FT20 のAmazon 販売値段と同じだった)。

Panasonic デジタルカメラ ルミックス タフモデル 防水モデル DMC-FT25
Panasonic デジタルカメラ ルミックス タフモデル 防水モデル DMC-FT25

(Amazon でも新旧モデルの価格差は、さほどない。機能差も少ないが)


先月は Amazon でオリンパスの型落ち品が1万円強と安売りしていたので買おうと思ったのですが、カートに入れたまま決済せず、忙しさにかまけて放置してたら売り切れてしまうという事態もありましたので、いい加減とっとと買っておくかと思ったこともあります。

ただ、年度末からは仕事が色々忙しくて写真を撮るどころでもなかったし、防水デジカメが必要になることもなかったので、1ヶ月近く完全放置されていたのですが、先週日曜日のカターレ富山戦@富山は季節外れの氷雨模様となりまして、ようやく出番となりました。

DMC-FT25_Sample2
(4月後半なのに立山は雪が降ってるし、スタジアムも凍える寒さで辛かったです…)


加えて、この時期に買ったのは毎年4月は沖縄に旅行へ行くことを定例にしており、その時に使う…つもりだったのですが、潜るどころか、カヌーやシュノーケルすらなさそうな感じで出番はない模様です。一応持ってきているのですが(´・ω・`)

ともあれ、使ってみた感想を簡単に書いておきます。


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【8/29 追記訂正】記事初出にて LUMIX X レンズでステップズーム機能が欲しい、と書きましたが、一部マイクロフォーサーズボディではファームウェア・アップデートによって実現するとのことですので、追記訂正しました。

いやー本当に、このところのミラーレス機の勢いには凄いものがあります。色々な事情があってか一眼レフやレンズ、特に上級機種は新機種がなかなか出てこない状況ですが、ミラーレス機は続々と魅力ある機種、レンズが出てきています。

初夏の頃の SONY NEX-C3、Panasonic DMC-GF3、DMC-G3、Olympus E-P3 あたりは、まだ露払いだった様相で、来週には PENTAX Q と E-PL3 が発売になり、さらには NEX-5N、NEX-7、E-PM1…と待ち受けていますし、レンズも充実の一途です(特にマイクロフォーサーズ)。

私の場合、セカンドマウントとして GXR を、GXR では望遠側が全くないため、それをを補うためにサードマウントとしてマイクロフォーサーズ(今はボディはパナソニック、レンズはオリンパス)を使っています。

特に GXR はお気に入りなのですが、正直なところリコーおよび GXR の先行きには期待できない(自分の望む方向には行く気がしないという意味)ので、画質より自分が撮りたいものを気軽に撮れる使い勝手を優先して、サブマウントは再構築しようかな…と思っている昨今です。

そんな中、あちらのメーカーから「おぉ!?」と思うボディが出たと思えば、こちらのメーカーから魅力あるレンズが出たりして、なかなか悩ましい状況です。

まぁ悩んでいるうちが楽しいとも言えますし、GXR の魅力は小さくないので現状維持になったりするかも知れませんが、コレで決まり!というほどの存在がないだけに悩ましい現状です。

というか、

iPhone 5 を除いてパソコン・スマートフォン関連は十分物欲を満たした


状況ですので(あとは iPhone 5 と Mac mini 買い換えくらい)、

物欲の矛先がデジタルカメラに移ってきただけ


とも言えるんですけどね(^_^;)

ただ、以前ほどデジタルカメラへの物欲は高くないですし、自分の撮りたいものは現状ミラーレス機では適わないのが判っていますから、サブマウントにはあまりお金を掛けたくないんですけどね(と言いつつ、GXR には 20万くらいかけましたけど ^^;)。

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先週はキヤノンから EOS 7D、パナソニックから DMC-GF1 という、以前から気になっていた2機種の発表があった。が、その頃は北海道を駆け巡っていたし、発表日も内容も事前に“噂”として判っていたものだったので、そう気になるものでもなかった。

自分の手元にはそれなりのカメラ、1D MarkIII や DMC-G1、E-P1 があるうえ、7D も GF1 も事前予想通り。発表日即予約!というほどのものではなく、自分の手でじっくり触ってから判断すべきと思っていたので(特に 7D)、北海道から帰ってきて、先日それぞれを触ってきた。

7D に関しては、まだ色々と確認すべき事項もあるので(キヤノンに問い合わせていることもある)また後日のことにして、まずはパナソニックの GF1 をじっくり触ってきた印象を述べてみたい。



DMC-GF1 の先行展示は東西のパナソニックセンターで行われており、大阪は OBP Twin21 内にあるパナソニックセンター大阪である。発表から数日経った平日夕方ということもあって、他に触る人もいなかったので、持っていった DMC-G1, E-P1 と並べて交互に手に取りつつ、じっくり試すことができた。

ただし、DMC-GF1 には監視兼説明員の方がつきっきりであり、ショールーム内は一切写真撮影不可。また交換レンズはショールーム側で用意できるパナソニック純正レンズのみ装着可能で、持参してきたものは一切不可、オリンパスの M.Zuiko 17mm F2.8 も装着させてはくれなかった。

パナソニックセンター大阪


ということで写真も何もなく、単なる感想文しか書けないのだが、数字的なスペックは既に発表されているので、それとは離れた個人的な使用感を、DMC-G1 や E-P1 を使ってきた&比較しながら使ってみて感じたことを列挙してみると…

  • 持った瞬間に E-P1 より軽いことを実感できる差はある。が、E-P1 に使い慣れていたり、両者を直接比較して初めて判る程度の差。E-P1 も GF1 も初めての人なら、大差ないレベルでもある。

  • GF1 はグリップ部が出ていることを別にしても、E-P1 より若干ボディが厚め。両者を並べるとハッキリ判るが、並べずとも、GF1 からはなんとなく厚めっぽい印象を受ける。

  • GF1 は明らかに E-P1 より横幅は狭いが、いささか高さがあるので、ぱっと見が何となく“ずんぐりむっくり”で、そのあたりが全体的にバランスが悪いというか、野暮ったさを感じる原因かもしれない。

  • さらに質感が実にチープ。DMC-G1 そのままのデザインなのだが、一眼レフ的なデザインから、ずんぐりむっくりなコンパクトデザインになった分だけ、チープさが増したように思える。DMC-G1 では何とか許容範囲だったが、そんな許容範囲の広い私でも GF1 は限度をいささか超えた。

  • GF1 は実物を見ると、写真以上に筐体デザインが微妙。E-P1 シルバーのクラシックカメラっぽいデザインより DMC-G1 の方が好みという(おそらく世間的には珍しい嗜好の)私でも、これはちょっと…という感じ。全体のバランスが悪いし、DMC-G1 でも採用していたコンパクトデジカメ的なカラーリングが GF1 のデザインではチープさを際立たせてる感じがある。

  • GF1 のグリップは、見た目的には半端でチープで(デザインの微妙さの原因でもある)実際にチープだけれど、実際に使ってみると効果は大きい。ホールド感は E-P1 よりずっと上で、コンパクトスタイルな筐体では一番安心してカメラを持てる。E-P1 があまりにもダメすぎるだけとも言えるが…

  • E-P1 ではとてもじゃないが 45-200mm 望遠ズームを使う気になれないが(一度試しに付けたが、まともにホールドできないのでそれから一切付けてない)、GF1 なら使えなくもないかも?と感じた(全く推奨はできないが)。DMC-G1 ほどではないが、GF1 のホールド性は(E-P1 に比べると)安心できる。

  • 背面右上のメインダイアルの使い勝手は微妙。悪いとまでは言えないが、DMC-G1 の前面ダイアルは抜群に操作性が良く、ホールドしてファインダーを覗いたまま、絞りやシャッター速度、露出補正の調整ができたが、それに比べると背面ダイアルの操作性は劣る。コンパクトデジカメ的ではあるので、スタイルと違いと言われれば、それまでだが。

  • 同じ背面ダイアルの E-P1 での縦ダイアルも使い良いとは思えないが、ほぼ似たような位置にあって慣れの差というレベル。E-P1 の2ダイアルに比べ、GF1 は1ダイアルだが、プッシュ切り替えで2ダイアル的に使えるので、操作性でそう大きな差はないかと。

  • 敢えて、この辺の優劣を個人的な感覚でつけるとすれば、1ダイアルでもグリップ前面にある DMC-G1 が操作性の点で1枚上。次に特殊な感じで決して抜群の操作性ではないものの2ダイアルの E-P1。GF1 は G1 と同じプッシュ式2ダイアルでも背面にある分だけプッシュ切り替えが微妙なので、少し劣るかな?と感じた。ま、この辺は個人差でしょう。

  • その他、ボタンの個数やボタンの操作体系は、ほぼ DMC-G1 そのまま。私自身が慣れてることもあるが、DMC シリーズの操作体系は悪くないので、初めて使う人でも問題ないと思う(このあたりはオリンパスより良いと思う部分)。

  • ただし、DMC-G1 / GH1 では上面にあったボタンも全て背面にもってきたせいか、背面のあらゆるところにボタンがあって、それはいただけない。コンパクトスタイルにする際に、きちんと整理すべきだった。

  • 背面液晶は可動式ではないが、スペック的にも見た目的にも DMC-G1 と同じ。DMC-G1 の経験では、明るい屋外では E-P1 の方が見やすい。反面、ピントチェックは DMC-G1 の方が若干やりやすいと感じているので、E-P1 と GF1 の関係も多分同じはず。

  • 液晶が DMC-G1 と同じだけに、DMC-G1 の可動液晶の良さも感じてしまったり…(それは E-P1 でも同じだが)

  • AF に関しても DMC-G1 そのまま。AF 速度は E-P1 と比較にならないくらい迅速。でも DMC-G1 での欠点である「AF-S に比べると AF-C の速度精度が大きく劣る」点は GF1 でも全く一緒。説明員に聞いても、GF1 の AF 周りは G1 と基本的に同じとのことだった。

  • 撮影画像を持ち帰ることはできないので、画質については背面液晶で確認しただけだが、こちらも1年近く使っている DMC-G1 と変わらないと感じた。高感度も含め、ぱっと見で判るほどの改良はない印象。

  • メニューの中の画質設定的な部分も、ほとんど DMC-G1 と同じ。撮影写真比率に 1:1 が追加されているくらい(DMC-G1 もファームウェア・アップデートで実現できるだろうに…)

  • 内蔵フラッシュは思ったより高い位置に出るので、そこそこ使えるかな?という印象。ショールーム内で少し試しただけなので、あまりきちんとしたことは言えないが…

  • ボディ内手ぶれ補正がないのは仕方ないし割り切れるが、デジタル水平器も入れてこなかったのは残念。まぁ E-P1 のデジタル水平器も、水平器を表示していると撮影情報が表示されないというダメさ加減だが。

  • オプションの外部 EVF(ライブビューファインダー)は画素数が少ないので、DMC-G1 に慣れている身からすると決して見やすいとは言えない(画素数が少ないのは伝送時の不要輻射の問題で無理らしい→インタビュー記事参照)。ただ、構図チェックくらいには十分だし、絶対にあった方が良い撮影シーンは存在する。

  • 外付けファインダーでもパララックスはないし、どんなレンズでもズームでも対応できるのは便利。MF のピント合わせも 10倍拡大モードなら何とかできなくはないように思う。飾りみたいな外付けファインダーとは実用性が違う。

  • とはいえ、外部 EVF は意外と高さがあるので、装着するとせっかくの収納性の良さはかなりスポイルされる。比較的安いのは良いけど質感はチープだし、見た目は微妙。リコー GX100/200 に VF-1 を付けたのと同じ印象。それの二周り大きなデジカメという感じ。

  • 外部 EVF の取り外しは、単純にホットシューに付け外しするだけ。

  • LUMIX 20mm F1.7 レンズは M.Zuiko 17mm F2.8 より厚みがあって、マイクロじゃないフォーサーズの 25mm F2.8 に近い印象。でも開放で撮ってみると、F1.7 のレンズは良いね!と思えて、多少厚くても許せる。

  • 画像持ち帰りができないので細かな画質チェックはできなかったが、M.Zuiko 17mm F2.8 のように一目瞭然で周辺画質が落ちてたりすることもなく、ボケも意外とキレイに感じた。ちょっと期待できるし、買いたい!今からパンケーキレンズを買うなら断然 LUMIX 20mm F1.7 に限る。

  • 実際に使ってみたのとは関係ないが、「ファッション・ムービー一眼」というキャッチコピーはないわ。ないとかそういうレベルではなく、過去のデジカメのキャッチコピーの中でも最低のセンスとしか言いようがない。「女流一眼」はまだ判らなくもなかったが、これに決めたヤツは頭がおかしいのでは…


とまぁ、30分ほど DMC-G1 や E-P1 と比較しながら使ってみた印象は、ザッとこんなところ。動画に関しては興味ゼロなので(どうせ AVCHD Lite だし)全く使っていない。

この DMC-GF1 を自分の解釈で、ひと言で言うと

DMC-G1 から内蔵 EVF と液晶の可動式を抜いただけ


であり、

AF や画質面では DMC-G1 から何ら進歩がない


という印象だった。見た目も写真で見る以上にチープでデザインバランスが悪いし、DMC-G1 と同じ素子を使ってるとはいえ、1年経って画質も AF も全く進歩なし、では

ぶっちゃけ、ガッカリだよ…


だった。一通り使い終わったあとに、横についていた社員さんに感想を聞かれた時も、そのように厳しい感想を言わざるを得なかった。正直それ以外に、出てくる言葉がないんだよね…

大きな期待をしていたわけではなかったが、これほど DMC-G1 から進歩なしで、「抜けるものを抜いて小さな筐体に収めるだけ」に終わってるとは思わなかった。

OBP Panasonic Tower (Twin 21)


DMC-G1, GH1 と、それなりにエポックメイキングなカメラ、業界的にもインパクトのあるデジカメを連続して出してきたパナソニック LUMIX なのだから、コンパクトスタイルな機種を出す時も、何か1つくらいはインパクトがあると思っていたのだが…意欲的かつ先進的な姿勢はどこに行ったのだろう?と思わざるを得ない。

確かにフラッシュは内蔵しているし、外部 EVF も実現している。反面、E-P1 に比べればボディ内手ぶれ補正はないし、デジタル水平器もなく、若干軽いがサイズ的には大差ない。デザイン・質感は E-P1 のデザインがあまり好きじゃない私でも、これでは E-P1 の圧勝と思える差がある。値段は安いけどね…(E-P1 はボリすぎとも言えるが)

(ちなみに、手ぶれ補正がボディが良いかレンズが良いかの問題は別の話。コンパクトスタイルならボディ内手ぶれ補正の方が便利とは思うが、望遠ズームではレンズ側にあった方が良いと思ってるし、それ以前に一眼ではレンズ内手ぶれ補正に限ると思ってる人間なので)

もちろん、この辺は社員さんに聞かれた時にも言ったし、アンケートをお願いしますと言われたので、そのアンケートにもキッチリと書いた。その方が、こんなところに書くよりずっと意味があるし、パナには期待してるからね。

ハッキリ言って、半端なものとしか感じないマイクロじゃないフォーサーズには全く興味がなく、マイクロフォーサーズにしか興味がない私としては、オリンパスよりパナソニックの方に頑張って欲しいと思ってる。

今回将来的なレンズ・ロードマップとして 14mm パンケーキレンズや 100-300 という超望遠ズームを発表したのも超期待だし、本気度の違いを感じる(100-300を生かすにはAFとEVFを更に10倍頑張って欲しいが)。

1年近く使ってきて、今後もずっとマイクロフォーサーズとは付き合って行きそうな予感がするから、パナには頑張って欲しいと思うし、だからこそ、G1, GH1 ではそれなりのものを出してきたのに、GF1 ではちょっと残念感が強かった。

on the Katamachi bridge at the slow down in the afternoon (2)


というわけで、GF1 はスルー決定。ただ、20mm F1.7 パンケーキレンズは購入予定(17mm F2.8 は放置プレイ行き)。

E-P1 は、どんなに文句があっても「初めてのコンパクトスタイルなレンズ交換式カメラ」というお題目があって、魅力があった。けれど、GF1 はもはや初めてでもなんでもない。

それに DMC-G1 を使っている身としては

DMC-G1 と全く同じ画質の GF1 より、
少し趣きの異なった E-P1 の方が G1 と併用するのに相応しいし
買い替える利点は何もない


と感じた。まぁ操作体系が異なるのはアレだけど、そこらへんは自分の努力で補えるし、手ぶれ補正やデジタル水平器が内蔵されている E-P1 との併用だと便利なことも多いしね…

とはいえ、GF1 を使ってみると

改めて E-P1 の AF の鈍足さとグリップの悪さを実感


したのも事実。実用十分とか何とか言っても AF の速度精度ともパナが圧勝すぎ&ホールドした時の安心感が違うわけで、先日伊勢湾〜常滑に行った際に DMC-G1 と E-P1 を交互に使ったりしてると E-P1 を使う気はどんどん無くしたのも事実。

そういうことを考え合わせると

マイクロフォーサーズはまだまだ発展途上
どんどん買い替えず、しばらく様子見をしよう


という当たり前の結論に至るわけで。ま、個人的に次は G1 の後継機かな?と。そちらはメチャクチャ期待したいんですけどね〜。

20090909133441


そんなわけで最後に、独断と偏見で DMC-GF1 と E-P1 の比較を。

【E-P1 より LUMIX GF1 が良い点】

  • AF が断然速い。ある程度の動きものには十分追従する追っかけ AF も実用十分。

  • AF-C の精度速度は微妙だが、E-P1 のなんちゃって AF-C とは比較にならないくらいマトモでもある。

  • 若干軽い。持った感じの印象は結構違う。

  • グリップは凄く良いわけじゃないが、E-P1 のホールド感のなさよりはずっと良い。

  • メニューや機能変更の操作体系は E-P1 より判りやすいと思う。

  • 手抜き E-P1 と違って色収差も補正するので、境界部の色滲みが出たりすることはなく、低感度での画質は安定している(GF1 の画質が G1 と同じ場合)

  • この筐体にしては、すごく頑張ってる感が感じられる内蔵フラッシュ。

  • 外部 EVF ファインダーがある。

  • 無駄に高い E-P1 よりはマシな価格。


【LUMIX GF1 より E-P1 が良い点】

  • ボディ内手ぶれ補正で、どんなレンズでも手ぶれ補正が効く。

  • デジタル水平器は、あると便利以上の存在。

  • E-P1 のデザインが好きじゃない私でも GF1 に比べたらずっとマシ。質感は論外の差がある。

  • 色収差が補正されない欠点はあるものの、JPEG 撮って出しの画質は E-P1 の方が断然良く(シャープネスが若干強すぎるけど)、RAW は要らないかと思える画質(GF1 が G1 と同じ画質の場合)

  • 高感度に断然強い。ISO400〜800 でもスナップでは十分使える。

  • 青空の色の出方は、きっとオリンパスの方が好みの人が多いはず。

  • メニューや機能変更の操作体系は GF1 の方が判りやすいが、ボタンやダイアルの配置、操作感は E-P1 の方が良いと感じる。

  • 無駄に人気している(笑)


ま、こうして見ると、どっちもどっち、ですな…両方の良さが融合した機種が出たら買い替えるかな(笑)
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