Tedious diary more x4

写真日記ブログを合流させて完全に雑記ブログ化しました(>_<)


タグ:GALAPAGOS

先週、SONY 「Reader」の発表があって取り上げたし、巷の話題にもなったわけだが、と同時に思ったのは「2ヶ月も前に発表したシャープの GALAPAGOS はさっぱり音沙汰なしだが、どうなったんだ?」ということ。

ネーミングだけで話題を掻っ攫ったのは良いけれど、あれから2ヶ月、具体的な端末価格もサービス内容も出てこないままに、もう年末直前…と思ったら、ようやく発売時期と価格などが発表された。

  • 端末価格は小さな 5.5" 液晶画面の方が 39,800円、大きな 10.8" の方が 54,800円。

  • 端末発売とストアサービス開始は 12月10日(SONY Reader と同日発売

  • 端末は直販限定


え?直販限定?マジで??


いや〜、驚きましたね。ネーミングに続いてのサプライズ。シャープは、なかなか気を惹くネタを仕込んできます。中身よりまず話題ですか。大事です。いやいや、大事なことです。

そういや、9月の発表会の時に言いましたよね、目標台数を。

2011年度の早い時期に100万台を目指す
と言い切った端末を、敢えて直販限定にする


凄いです。さすが目の付け所がシャープです。あ、キャッチコピーが古すぎました。

ネットウォーカーの時に「2009年度内に10万台を目標に掲げており、2010年度には市場全体で50万台の規模を見込んでいる」と言って爆死した過去や、その前の PC-NJ70A で「 グローバル規模で100万台を目指す」と言って Mebius ブランドを消滅させた過去を反省して、直販なら 100万台目指せるぜ!と思ったのでしょう。きっと、そう。

間違っても

直販で売れば、ちまちま売っても儲かる


とか

価格がギリギリだから直販でしか売れない


なんてことはないでしょう(笑)。ないですよね?

値段的に最低限この程度でないと話にならない、買う側からすればこれでも高く見えるなんてことは、天下のシャープ様が判らないわけがない。もしそれが理由で直販なら「来年早期には 100万台を目指す」なんて言えないはずです。直販でも台数を売る目算があってのことですよね〜(棒読)

電子書籍サービスは端末だけで成り立つ商売ではなく、ストアも充実しなければならない。ある程度ユーザーが増えないとストアへの提供にも影響しますし、ストア維持コストも馬鹿になりませんから、ユーザー数は必要です。9月の発表会の記事を見ても、強調されていることが判ります。

特に GALAPAGOS は液晶画面を採用した、電子書籍端末というよりマルチメディア端末。来年には、映像・音楽・ゲームなどを配信してもらうつもりですから、ユーザー数の担保は必要でしょう。補助金出してもらえれば、ちょいと参入してくれるメーカーはあるでしょうけどね。ハ◯×ンとか。でもパイがないところにコンテンツは集まらないのは周知のとおり。

それを直販にするのですから、なかなか策士です。読めません。生暖かく見守るだけでは惜しい存在です。

シャープ、電子書籍端末「GALAPAGOS」を12月10日に発売
シャープのメディアタブレット「GALAPAGOS」、12月10日に発売

加えて、サービス仕様をよくよく見ると、なかなか面白い。

書籍点数が2万点なんていうのは、SONY Reader の3万点ともども五十歩百歩、目くそ鼻くそであって、半端な数。ただ、GALAPAGOS においては書籍点数の半端さは、そう問題ではないだろう。GALAPAGOS は

多くの新聞・雑誌が自動配信される素晴らしさ


があるからだ。海外では既にあることだけれども、日本では(ここまで一括で揃えたのは)初めてで、この点だけでも買い!という人は少なくないと思う。これは大いに評価されるべき。

提供している新聞や雑誌は、既に他の端末に配信している雑誌が多いので目新しくないし、料金的にも目を惹くものはないが、それらが自動配信され、1つの端末に自動的に全部収まっている(収められる、ではない)というのは素晴らしく使い勝手が良いことは間違いない。

だから、この機能に魅力を感じるならば、十分買う価値はあると思う。そう思う人がどれだけいるのか判らないけれど、日経が自動配信されるなら、という人はいるだろうしね。

そう意味でも、そしてそのための液晶画面採用でもあるから

GALAPAGOS は電子書籍端末ではなく電子雑誌端末


というべき存在だ。シャープ的には「メディアタブレット」らしいが。

となれば、持ち歩き用の 5.5" 画面ポケッタブル端末と、10.8" 大型画面端末を使い分けたくなるのは、誰しも思うこと。文字ベースの書籍ならともかく雑誌や新聞は、自宅では小さな画面で見るより大きな画面の端末で見たいものだ。しかし、

  • 購入したコンテンツは外部 microSDHC カードに保存

  • 購入した端末とは別の端末でコンテンツを保存した microSDHC を差し込んでも、読むことはできない


ということであるから、

通勤時には小型端末で、自宅では大型画面端末で読む
というのは無理


だったりする。いやいやいやいや、今どき、それはないでしょう。

コンテンツは microSDHC に入っているわけだし、デジタルコピーされるわけでもないのに、この制限。将来、ゲームやら動画やらもやるのに、同じ制限をするのでしょうかね?同じやり方なら、そうなります。

もし、後から変えられるならば何故最初からそうしない?ということになる。この手のものは最初が肝心ということくらい、嫌というほど判っているはずなのに。

こんな端末を2種類とも買うヤツなんかいねーよ」とシャープが思ってるわけでもあるまい。むしろ、

両方買ってくれるチャンスを自ら潰してる


としか思えない。全く、どういう考えでこのような商品設計をしているのか、理解に苦しむ。

ホント、人気作家呼んで「新作を電子書籍しました!」なんて iPad が半年前にやったことを今さらやってる場合じゃない。そんなことは、もう珍しくも何ともない。もっとやるべきことは、あったのではないだろうか。

結局 GALAPAGOS も時流に乗って大々的にぶちあげた割には、全く鳴かず飛ばずのネットウォーカーの電子書籍からどれだけ進歩してるのだろう?と思ってしまう。

量販店店頭では購入できない!? 「GALAPAGOS」の思い切った販売戦略
まずは2万冊で開始:TSUTAYA GALAPAGOSで買えるコンテンツをチェックする
シャープ、作家の平野啓一郎氏を招き「GALAPAGOS」イベントを開催

以下、GALAPAGOS とは直接関係ない、更なるチラシの裏。

前回 SONY Reader 国内発表の記事でも書いたが、日本における今年の電子書籍端末&サービスは、大々的に話題になった割には進歩してないように感じる。

確かに電子書籍が読める端末は発売された。でも肝心の電子書籍ストアの方は、さほど大きく変わってない。旧来あったものの焼き直し、とまでは言わないが、大きく変貌したとは言えない。利用者の利便性もそうだし、用意されている書籍点数にしてもそうだ。

旧来同様、専用ストアと専用端末に縛り付けられ
用意されている書籍点数も町の本屋レベル


今年はここで止まってしまった。もう少し進むことを期待していたのだが、それは叶わなかった。Kindle ストアや iBooks ストアはフォーマットの問題がある限り、国内向けストアが展開されるとしても随分先だろう。その間は、主に SONY Reader とシャープ GALAPAGOS になる。

「あれ?国内電子書籍端末のプレイヤーは以前と変わってなくね?」である。下手すると、数年はまだ大きな変化はないのかもしれない。

少なくとも、読みたい時に読みたい書籍があってこその電子書籍ストアの本当の姿だ。SONY Reader ストアも他のプラットフォームも含めて、用意されてる書籍点数が2万点3万点では、それこそ「何のための電子書籍ストア?」である。

町の本屋レベルでは、単に「並んでいるのを買ってみる」端末でしかない。それはそれで良いと思う人もいるだろうが、それを客観的に電子書籍ストアとして高く評価するのは解せない。

オンライン音楽ストアのことを考えれば、「読みたくなった書籍がすぐ手に入る」ことのできない電子書籍ストアがどれほどの価値しかないのか判りそうなものだ。オンライン音楽ストアに対しては聴きたい曲(の多く)が揃ってることを求めるのに、電子書籍ストアに対してはそれを求めない不思議記事すらも見かけて首を捻りたくなる。

そういう意味では iTunes Music Store が日本向けにオープンした時よりも印象は良くない。個人的には、国内の電子書籍の進歩に期待しつつ、残念な結果になった年だった。来年以降は、あまり期待しないようにしようと思う :-P

え?GALAPAGOS ?シャープのモバイル端末は、液晶を売りにしてる限り、何度やっても同じことの繰り返しでしょ。

ガラパゴスでいいじゃない [単行本(ソフトカバー)]
記事本文とは何ら関係ありません :-)

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今日は午後からシャープの電子書籍端末およびサービスの発表会があって、一部ではその話が大きな話題になっていた。ただ、シャープが電子書籍端末を年内発売することは7月に発表済みだったので、特に驚きはない。

シャープ、電子書籍端末を年内に発売へ 「次世代XMDF」対応

2ヶ月近く前の話で忘れられているかもしれないが、上記の記事でも判るとおり、7月の時点で

  • 電子書籍フォーマット「XMDF」を動画や音声に対応させた「次世代XMDF」フォーマットを使う

  • 画面サイズが10.8インチと5.5インチの2種類の端末を提供し、試作機もお披露目

  • 端末だけでなく、オーサリングから配信までを含む電子書籍ソリューションとしてやっていく

  • 日本電子書籍出版社協会と協力

  • 端末やソリューションは海外でも展開する予定


などと発表していた。

そんなわけで、今日の発表でシャープが突如なにか驚くことを発表したわけではない。むしろ、7月に発表したことの具体的な事業計画の発表だったわけである。

が、しかし今日の発表を見てみると、どうも予定は未定的なことが多い。今日の発表の主要部分を見てみると

  • 電子書籍事業のブランド名は「GALAPAGOS」(ガラパゴス)

  • 端末および電子書籍ストアは12月発売&サービス開始

  • 対応フォーマットは「次世代XMDF」だけど、端末ではHTML、PDF、ePUBをサポート予定

  • 通信機能として無線LAN(IEEE802.11b/g)のみ

  • 端末はAndroid ベースだがフルカスタムで、Android 端末的な利用は基本的に無理

  • 電子書籍ストアはシャープ製電子書籍端末以外のスマートフォン、タブレット端末でも利用可能にする方向で、AQUOSにも展開予定(Apple製端末は念頭にないらしいが)

  • 電子書籍ストアには当初約3万冊の書籍、雑誌、新聞が予定されていて、自動定期配信サービスもある。


とまぁ、7月の発表の時よりは情報が多くなってきて一歩前進なのだが、反面

  • 端末価格は後日発表(既存端末と同価格帯)

  • サービスの詳細も後日発表

  • 端末のアップデートで将来は映像や音楽、ゲームにも対応

  • 映像配信は来春を予定

  • 3G通信機能はキャリアと相談してから

  • 「早い段階で100万契約を目指したい」


という感じで、電子書籍端末の価格や電子書籍ストアの具体的な内容など

肝心要の内容は、またもや発表先送り


という状況。ぶっちゃけ、現時点では7月の発表時と大差ないと言わざるをえない。誰も現時点では、どうこう言えないだろう。

そんな発表内容だからこそ

発表会の目玉が「ガラパゴス」という名前しかない


ような状況になってしまってる。まぁインパクトだけはあるけど、それで良いのか?とも思う。

シャープ 「光センサー液晶パッド」搭載ノートパソコンMebius PC-NJ70A-B
光センサー液晶パッド搭載 Mebius PC-NJ70A-B

(去年の勘違いプロダクトの代表。この時も威勢の良い発言が…)


商品やサービスの名前が「ガラパゴス」。確かにインパクトはある。話題にもなった。知名度を高めるには成功しそうだ。しかしまぁ、思うのは

サービスも端末販売も長く続けるつもりなんでしょ?
5年後10年後に「ガラパゴス」って恥ずかしくね?


と思う。今年来年だけならともかく、なんかそういうところが昨今のシャープらしいというか、今イチ信用できないところに繋がる。

特に「2011年のできるだけ早い段階に100万台を販売したい」といった威勢の良い発言を聞くと、またか…と思う。

シャープはモバイル端末で
大言壮語を何度繰り返してきたの?


と言いたくなる。

去年今年を見ても、最後の Mebius、最後のシャープ製ノートPC になってしまった「PC-NJ70A」だの、ネットウォーカーだの、発表時に誰もが微妙に感じつつもデカいことを言いつつ、全くそれについてきてないことが続いている。

PC-NJ70A の時は、ネットブック最後発なのに「デカい、重い、バッテリーもたない、性能機能は液晶パッド以外は標準的、なのにバカ高い」という、売れるわけがねえよ…という物だったのに、この時もやっぱり

「 グローバル規模で100万台を目指す」

と言っていた。

その結果は、名機を産み出してきたシャープ Mebius の墓標になったことで明らかだ。私もモニターとして使ってきて(実は今も毎日ダイニングPC として使ってる)、ホントひどい商品だと感じてるわけで、発表会での上記の発言は、どこをどう市場調査したら言えるのか、未だに疑問だ。

というか、市場調査していたらあんな商品を世に出すわけないか…

ネットウォーカーもそうだ。大爆死の PC-NJ70A とは違って細々とは売れていたようだが、ちょうど1年前に

「2009年度内に10万台を目標に掲げており、2010年度には市場全体で50万台の規模を見込んでいる」

と発言していたわけだ。

結果は空気のような存在であることが証明しているし、売れていたら初代と2代目で全くコンセプトの違う製品になるわけがないのが、何よりもの証拠だろう。初代と2代目は名前が一緒なだけ、というくらい違う。

ついでに言うと、

  • PC-NJ70A の時は、光センサー液晶パッドを使った独自アプリをどんどん提供していくと言っていた
    →1つだけ追加で提供されたが後は音沙汰なし。

  • PC-NJ70A の光センサー液晶パッド用の SDK を提供してサードパーティにも対応ソフトを作ってもらう
    →SDK の提供すらしなかった

  • 2代目ネットウォーカー(今春発売)の時も「これで電子書籍をやる」と言ってたが、半年後に全く違うプラットホームと端末ですか…


というような状況なので、

シャープの「将来的には…」を信用できる人なんているの?


と思うわけだ。

あまり否定的なことは言いたくないが、リナザウあたりからシャープのモバイル端末は迷走の一途を続けてきたし、ここ数年は本当に酷いから、今回の「ガラパゴス」で再生できるのが疑問を感じざるを得ない。

とにかく

シャープの発表会で大言壮語は爆死の予感


というのが、私の中で拭いきれ無いので、今回もまた…とならなければいいのだが。


SHARP Net Walker 5インチ モバイルインターネットツール ブラック系 PC-Z1-B
SHARP Net Walker PC-Z1-B

(リナザウの生まれ変わりだし、実機を触って良かったら…と思ったのだが)


もっとも現状、電子書籍端末は色々と言われつつも、国内は iPad が少しあるだけだ。Kindle は国内で正式売られて、コンテンツも売られているわけではない。

唯一の iPad も Apple 純正電子書籍ストアの iBooks は国内向けはスルーされているし、サードパーティの電子書籍プラットホームは乱立して、どれほどの人が利用しているやら…という状況だ。

乱立する電子書籍プラットホームの中には、本を読む時には常時接続が必要という、電子「書籍」とは言えない腐ったプラットホームもある状態では、とてもじゃないが一般の人達が電子書籍への印象を改めるものにはなっていない。

それゆえに、シャープは日本では初めてハード&サービス一体となった、本格的な電子書籍プラットホームを立ち上げようとしている、という心意気は評価したいと思う。

ただまぁ、個人的には、既に iPad という存在がある中で、特に日本において

電子書籍だけの端末が売れるとは思えない


と考えてる。

「ガラパゴス」も電子書籍でない展開を考えているようだが、そんな展開を考えているうちに、端末売れない→サービスも充実しない→端末売れない…、の悪循環に陥るような気がしてならない。

これで端末やサービスの価格が安ければ、たとえば端末なら Kindle と比較できるような安さならまだしも、きっと iPad が基準だろう。だとすれば、端末で利用出来る内容も同程度以上でなければ、売れはしないだろう。

サービスの内容や価格もそうだ。結局、紙の書籍と同価格なら電子書籍が急速に伸びることはない。アメリカだって、電子書液は紙の書籍より安いから Kindle が売れたわけだ(アメリカは紙の書籍が高いしね)。

日本だって、同じ。iPad では紙の書籍と同価格どころか、電子書籍は紙の書籍より高く設定している本もある。出版する側がそんな現状では、とても電子書籍の普及は見込めない。

売れるも売れないも、結局値段次第


ということが、シャープに判っているかというと、どうかなぁ?と今は思えてならない。

ま、端末も電子書籍ストアも良い方に裏切られるように、生温かく見守って 12月を待ちたいと想う。今のところは「ネットウォーカー」的な臭いが強いので、きっと様子見だけどね。

シャープ、電子書籍端末「GALAPAGOS」発表
進化する「GALAPAGOS」で世界へ シャープの電子書籍端末、早期に100万台目指す

SHARP Net Walker (ネットウォーカー) モバイルインターネットツール ブラック系 PC-T1-B
現行の SHARP Net Walker PC-T1-B

電子書籍対応を大々的に謳って発売されてから、まだ半年も経ってないのだが
放置プレイされてしまうのか、それとも「ガラパゴス」に対応するのか…
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