Tedious diary more x4

写真日記ブログを合流させて完全に雑記ブログ化しました(>_<)


タグ:E-P1

昨年の4月1日から E-M1 Mark II とマイクロフォーサーズシステムを使い始めたので、ちょうど1年になります。

ということで、4月1日に「使い始めて1年」というような与太記事を書いて E-M1 Mark II のアレコレ書いてきたのを〆とする予定だったのですが、忙しさにかまけて1行も書けず(^_^;)

また、昨日4月3日はマイクロフォーサーズの日だったらしく(知らなかった)、Twitter の timeline 上にはマイクロフォーサーズ機の写真がちらほら見えてました。(最近 Twitter すらちゃんと見てない ^^;)

マイクロフォーサーズ初号機のパナソニック DMC-G1 も、1年近く経って発売されたオリンパスのマイクロフォーサーズ初号機 E-P1 も購入した身としては、4月3日になにか一言書きたいと思いつつ、ツイートすら出来ずじまいでありました。

E-P1 vs DMC-G1 なんちゃって比較 (1)
(当時のメイン機は EOS-1D Mark III。iPhone 3GS や VAIO P を愛用の頃…)


ということで、数日遅れですが、大学病院の長い長い待ち時間の間に仕事していたら、あまりにも待ち時間が長すぎてバッテリーがへたっているノートパソコンのバッテリー残量が残り少なくなってしまいましたので、iPad で マイクロフォーサーズ初号機の思い出やら E-M1 Mark II とマイクロフォーサーズとの1年を総括?してみる与太記事を記してみます。

当初は「1年前に E-M1 Mark II と 300mm F4 IS / 40-150mm F2.8 PRO レンズを買った、もう一つの理由」という記事で書き始めていたのですが、書いている途中で診察時間が来てしまって時間切れになりましたので、その部分は最後に少々だけ。

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噂になっていた、というか直前には確定スペックがダダ漏れになっていたオリンパス E-PL1 が本日正式に発表。昨夏にマイクロフォーサーズ第一号機の E-P1 を発表してから、わずか半年強で3機種目。

OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-PL1レンズキット シャンパンゴールド E-PL1 LKIT GLD
PEN E-PL1 レンズキット シャンパンゴールド

(今回の E-PL1 は本当に隙のない、誰にもお薦め可能なモデル)


E-P1 が発売された時に言っていた色々なこと(言い訳)を半年でひっくり返したり、E-P2 の時にも「強力な手ぶれ補正と高感度があるのでストロボ内蔵は優先度が低いので…」と言ってたことは何だったの?というくらいの手のひら返しですが、なんにせよ

  • 手ぶれ補正内蔵

  • ストロボ内蔵

  • GF1 用とは違って非常に評価の高い E-P2 用の外付け EVF が利用可能

  • ちょっと大きくなったけれど、安く作るために軽量化に成功

  • 値段もようやくマトモなリーズナブルな価格に

  • 糞遅い AF も高速化された

  • 難点は背面液晶が安物コンパクトデジカメ並みに劣化したこと


ということで、あの PEN デザインが大好きだという人以外にはパーフェクトな仕様。

E-P1 が話題になってちょい売れしたものの、廉価なパナソニック GF1 が登場してからは E-P2 が出ても年末商戦は完敗しまくりだったオリンパスが、本気も本気で出してきたモデルなのかもしれません。

手ぶれ補正が内蔵されてるメリットはあるのに、ストロボがないだけで敬遠されまくっていた鬱憤もこれで晴れるでしょう。もちろん、

PEN 風デザインでヲタを釣っておいての出し惜しみ
なんてことはなく、半年間の技術進歩ゆえなのでしょう(棒読み)


きっとね。たぶんね。

OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-PL1レンズキット ホワイト E-PL1 LKIT WHT
PEN E-PL1レンズキット ホワイト

(E-P1 を使ってた時の経験からするとホワイトは意外といけます)


カラーもシャンパンゴールド、白、黒と3色揃い踏み。E-P1, E-P2 の時のように「あれ?この色はなんでないの?」的なこともなく、全く出し惜しみ感はないと言えます。糞なパンケーキレンズセットもなくなったのはオリンパスの良心でしょうか。

唯一あるとすれば、ボディ単体と標準レンズキットは判るものの、ダブルズームキットの望遠レンズは、フォーサーズアダプターをかましての大きなフォーサーズ用望遠レンズとなっているわけで、明らかに無理して用意した感ありあり。

マイクロフォーサーズ用の望遠レンズが間に合わなかってない状況だから仕方ないとはいえ、

何としてでもパナに負けない商品を揃える!


という意気込みが伝わってくるラインナップになってます。個人的には

無理やりなダブルズームキットを発売するくらいなら
新発売の高倍率ズームレンズキットを用意した方が良かったのでは?


と思うのですが、高倍率ズームレンズ 14-150mm の発売は5月ということですから、ボーナス商戦に向けて、きっと高倍率ズームレンズキットが追加されるのかもしれません。

OLYMPUS PEN用 M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6
OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 14-150mm F4.0-5.6

(動画撮影向けでないけど、パナの同等レンズよりずっと安いのは魅力)


既存ユーザーならボディ単体一択なものの、新規ユーザーは標準レンズのみのキットか、無理やりダブルズームキットを買うか悩むところでしょうが、個人的には

無理やりダブルズームキットは止めておけ


と言いたいですな。オリンパスがどういう言い訳しても、そのうち手のひら返すんですから。

それに望遠レンズは、レンズ側に手ぶれ補正が内蔵されていた方が絶対使いやすいので(ファインダーで像が安定するメリットは望遠レンズでは絶大)、パナソニックの 45-200mm を別途買うことをお薦めしたいですね。

Panasonic デジタルカメラオプション デジタル一眼カメラ用交換レンズ H-FS045200
Panasonic デジタル一眼カメラ用交換レンズ H-FS045200

(手軽に 400mm の超望遠域が使える愛用のレンズ)


ま、無理やりダブルズームキットの存在と、コストダウンのために超安物になった背面液晶を除けば、E-P2 の値段と付加価値って何?というくらいに詰め込まれた E-PL1 はホント人に勧めやすくなったなぁ…と思います。

個人的にオリンパスは全く信用できないメーカーになってますし、実際に E-P1 を予約購入して使っていて、とてもじゃないけれど E-P1, E-P2 を人に勧めるなんてことはできませんでしたが、この E-PL1 は人に勧められるように思います。

となれば、「これだけ褒めるのだから、お前も買うの?」と聞かれてもおかしくないのですが、その答えは

E-P1 で痛い目にあってるので当分
下手すると永久にオリンパスのカメラは買わないよ


ということです。いやホントに。半年で、ここまでコロコロと新機種出しまくって、ちょっと前に言ってた言い訳を手のひら返ししまくるメーカーも珍しいですよ。

まぁ、E-PL1 は一つの完成形ですから、ここから買う人はぶっちゃけ何も悪くないと思いますけど、E-P1 を買った人間としては(既に売り払ったとは言え)複雑というか、やっぱりこういうメーカーだったか…E-P1 を早急に売っておいて良かった〜としか思えないわけで。

あと、私自身、自分の被写体や撮影スタイルの点からも

AF、特に AF-C が遅い&望遠レンズが使い物にならないカメラは要らない


というのが、たとえマイクロフォーサーズでも重要な材料にならざるを得ないことが、DMC-G1 と E-P1 の両使いでハッキリしたので、改善されたとは言え、AF には(将来にわたって)期待がもてないオリンパスのカメラとは縁がないかもしれません。

ぶっちゃけ、適当スナップなら PowerShot S90 で十分。コンパクトデジカメでは撮れない、AF 速度や望遠域を要求するものこそ、“一眼”の出番だと考えます。それがたとえ、ハイエンド一眼レフ+重量級望遠レンズであっても、マイクロフォーサーズであっても同じ。



とまぁ、オリンパスのボディに関しては色々と思うところはありますが、レンズに関してはやっぱり素直に凄いと思うところはありまして、今回正式発表された広角ズーム M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6 は「欲しい!」と思うレンズ。



なにせ開発発表の時に見たスペック、35mm 換算 18mm スタートの広角ズームなのに、沈胴式とはいえ Φ56.5×49.5mm で 155g。パナソニックの 7-14mm F4 の時にも、そのコンパクトさに驚いたけれど、こちらは更に脅威的。

おまけに、前玉が突き出しているパナソニック 7-14mm F4 と違って 52mm という、標準ズームかよ!というフィルタ径でフィルターが付けられるのも大きな魅力。7-14mm F4 はやっぱり気を使うからねぇ…おまけに値段も手頃。

とは言うものの、名玉とも言われるパナソニック 7-14mm F4 を持ってるので、速攻予約というところまで行かず。というか、昨秋買う予定だった 20mm F1.7 が PowerShot S90 に変わってしまったので、9-18mm より先に 20mm F1.7 が先ですかね…

それでも E-P1 に 7-14mm F4 を付けて愛用していた経験から

手ぶれ補正内蔵ボディと超広角ズームの組み合わせは面白い!


と言えます。一眼レフのサブボディとしても、マイクロフォーサーズ2台持ちの時にも、本当に便利に、面白く使えますので、オススメですね。

あと、パンケーキレンズが欲しい場合には、間違ってもオリンパス純正の 17mm F2.8 みたいな糞レンズを買わずに、



このパナソニック 20mm F1.7 一択ですな。17mm F2.8 はデザイン的には良いけれど、ボディのポテンシャルを全く生かせないレンズということは、E-P1 パンケーキレンズセットで嫌というほど痛感しましたしね…

とまぁ、元 E-P1 ユーザー的には複雑な気持ちになった E-PL1 ですが、ホントこれからのユーザーにはオススメですな。

個人的には、コンパクトデジカメ以外ではもうファインダー or EVF 内蔵機種しか買わないと思うので、パナソニックの DMC-G1 / GH1 後継の新機種に期待です。

オリンパス、マイクロフォーサーズ対応ボディ第3弾「E-PL1」
専門用語なしで一眼の仕上がり、小さい“デジタルPen”「OLYMPUS PEN Lite E−PL1」
オリンパス、超広角ズーム「M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4-5.6」
オリンパス、動画撮影にも適した軽量マイクロフォーサーズレンズ
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ベスト3の発表の前に、自分的にイマイチだったお買い物をいくつか反省の意味を込めて書いてみる(^_^;)

★ アップル iPod shuffle(第三世代)

お買い物評価 10点 (製品評価としては60点)



とりあえず全然使ってません。製品としては悪くないのは判ってるのですが、とにかく使ってません。1万円弱の値段とはいえ、実働時間は数時間もないので、無駄遣いでした。よって、お買い物評価的には10点。

買う前に要らないのは判っていたんですが、ちょうど初代 iPod nano を紛失した直後に新型 shuffle の発表があり、発売直後にヨドバシでたまたま在庫を見つけて衝動買い。開封してその小ささと洒落た感じを、手にとって実感して満足して終了。

半年以上経ってから「ちょっとでも使おう」と思って初めて同期するも、既に iPhone 3GS 以外を使うことは皆無の状況だったから、お試しでちょっと使っただけ。

でも、その割には



iPod shuffle を同期する際に USB コネクタに直結して使えるコネクタ(shuffle が小さく薄い形状なのでケーブルで繋ぐよりずっと便利)とか



コントロールスイッチ類の無い Shuffle を付属の純正リモコン付きイヤーフォン以外のイヤーフォンを使う場合に必要なリモコンアダプター(付属のイヤーフォンとか絶対使いたくない派なので必須。色は黒を使ってるけど)とか

まぁ周辺アイテムも買ってしまっていたんですよね…使う前に一通り体制を整えてしまう悪い癖ですな。

ま、いずれにせよ、製品が悪いわけではなく、使うこともないモノを買った単なる無駄遣いという点で、今年最低のお買い物でしたね…orz


★ オリンパス デジタルカメラ E-P1

お買い物評価 30点 (製品評価としては50点)



コンパクトデジカメ風レンズ交換式カメラの初号機となって、この夏最も注目を集めまくったカメラと言えるオリンパス E-P1。強気の値段設定だったが予想以上に売れたようだし、既に E-P2 が実質後継機になっているけれど、E-P1/2 とも未だに売れている。

手放してしまったし、私自身としてはあまり評価が高くない E-P1 だけど、それなりに売れた・売れる理由は十分判る。

・レンズ交換式コンパクト(風味)の需要・良さは凄くあるし
・(GF1 に比べれば)質感があって作りも悪くないし
・手ぶれ補正はボディ内蔵

とくれば、魅力的に映るのも確か。

レトロ風デザインは好みが分かれるだろうが、個人的にはそう悪くなかった。悪かったのは、オリンパスが自社の昔の機種を復刻したようなデザインをやたら主張してウザかったことであり、さらには

PEN 50周年に無理やり間に合わせるために、中途半端な機種を出したこと


と言える。

が、それは最初から判っていたことで、それで文句いうのは E-P1 を買った方が馬鹿すぎることだ。私も馬鹿だった。馬鹿だから不満があるのが判って買ったんだけど。

まぁ、そういうわけで E-P1 は悪いカメラではなかったが、やっぱりあらゆる点で性に合わなかったので、自分のお買い物評価は低くならざるを得ない。ま、うまく直前に信頼度の高い E-P2 発表情報が入ってきて、後継機が出て値落ちする前にそれなりの値段で売り払えたのが唯一良かったことだろうか。E-P1 は売れてるけど、結構中古のタマも出てるしね(中古も結構売れるみたいだけど)。

悪くないと言いつつ、製品としての評価がこの点数の原因は、やっぱり AF。カメラそのものに対して合わなかった最大の点が AF。先に DMC-G1 の高速 AF を使っていたから1年近くも後から出してコレはないわ、だった。最初の発売前セミナーイベントに指摘した C-AF の問題点は、発売前に「改善しました」と電話かけてきたけど全然治ってなかったしねぇ。

というか、むしろ E-P1 は(おそらく E-P2 も変わらんだろうが)C-AF を付けるべきじゃなかったね。思い切って静止体専用にしておけば、+5点以上だった。あんな中途半端な C-AF を出して、さらには全然改善されてないファームウェア・アップデートなんてするから余計に印象が悪くなった。

加えて添付ソフトが糞すぎた。シグマの SIGMA Photo Pro を超えるメーカー添付現像ソフトはないと思ったが、あった。それを知ることができたのは一つの収穫。そりゃサードパーティー製の現像ソフトの需要もたくさんあるわね。

ボディとは関係なくても、添付の純正 RAW 現像ソフトも製品としての評価には十分入るしねぇ。キヤノンのデジタル一眼なんか DPP があるから俺的には全て+10点増しみたいなものだし(笑)

そして今回の件で、やっぱりオリンパスとは肌があわないことを実感。PEN だか何だか知らんがカメヲタしか知らないようなものの記念イヤーに間に合わせるために、キチンと仕上げるべき次世代商品を確信犯で中途半端に出してしまえる神経が理解できない。

そして E-P1 発売から間もない時期に実質後継機の E-P2 をリリースしたのにも関わらず、未だ E-P1 にはロクなファームウェア・アップデートもないままに捨て置かれているとかね、ホント売って良かったと思ってる。だからと言って GF1 を買う気は起きないんだけど。

まぁ、事前に触って合わないと思ったカメラは買っても合わないということが判ったというか、いつしかカメラ歴も5年を超えて、それくらいの判別が自分できちんと付くくらいの感覚・判断基準を持てるようになっていたことが判った、と前向きに解釈して強引に自分を納得させています(苦笑)

オリンパス、マイクロフォーサーズ機「E-P1」発表、そして…
E-P1を速攻予約したので、実機も速攻触りに行ってみた(前編)
E-P1を速攻予約したので、実機も速攻触りに行ってみた(後編)
毒(E-P1)を食らわば、皿(M.ZUIKO 14-42mm)まで食うべきか?
E-P1の予約をキャンセルしようか悩んで、もう一度実機に触れてみた
E-P1 発売前夜
E-P1 ファースト・インプレッションの前にひと言いわせてくれ
気を取り直して E-P1 購入後の第一印象を…
E-P1 実戦投入後の率直な感想
評価が難しい E-P1、そして煮え切らない私
E-P1予約特典のフォーサーズアダプター MMF-1 が来たわけだが…
E-P1 も購入して1ヶ月
DMC-GF1 と E-P1 と DMC-G1(GF1 実機体験比較感想)
個人的な興味で iPhone 3GS と F100fd と E-P1 を比較撮影してみた
E-P2 &マイクロフォーサーズ用レンズ2本、国内発表(+私が E-P1 を手放した理由)



あと、個々の製品単独ではないのだけれども、PlayStation 3 を購入してから嬉しがって? Blu-ray ソフトを買いすぎですな。ゲームソフトは随分押さえているのだけど、ここ数カ月(特に今月)は Blu-ray ソフト代だけで、どれだけ買ってるか…

ぶっちゃけ言うと

Amazon ならいつでもキャンセルできるから、とりあえず予約だけ…
と、後でキャンセルする方向で予約した Blu-ray Box をすっかり忘れていて
ある日発送メールが届いて気づいて後悔した


なんてことも…

まぁ、Blu-ray 購入しまくりのおかげでアフィリエイトの恩恵を得ている友人が数人いるはずですので、それが救いでしょうか。ちなみに購入した BD ソフトはあまり言えませんが(爆)

アース [Blu-ray]
アース [Blu-ray]

最初に買った BD ソフトの1つが Earth だったのだけど
これは BD + Full HD では DVD とは断然違うことを実感させられた…


あと、マウスは今年も色々買ったけど…決定打はなかったかなぁ。特に Bluetooth はいくつ買ったっけな?というくらい買った気もするけれど常用できるものはなかったし、モバイル用としても昔愛用していた Logicool V500 ほど、コンパクトに持ち歩けつつ手に合うものもなかった。

Logicool Performance Mouse M950 に関しては買う予定だけど、色々事情があって今買っても仕方ない面があって来年予定。というか、近年 Microsoft のマウス新製品がイマイチなのが…マウスに関しては Microsoft も好きなんだけどね。

両社ともいい加減 Bluetooth マウスでマトモなものを出して欲しいね。と、毎年言ってる気がするけど。今年になって Bluetooth マウスが山ほど出てきて、BT 派としては嬉しいことは嬉しいが、数だけ多くて、正直なところ質の点ではイマイチなものばかりだったわ…
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海外発表から1週間が経って、オリンパスのマイクロフォーサーズ機第2弾 E-P2 と、マイクロフォーサーズ用新レンズ2本の開発発表が今日あった。国内向けにはシルバーボディが追加されたこと以外、既に海外発表されてるものと変わらない。

OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-P2 パンケーキキット ブラック E-P2PKIT-BLK
PEN E-P2 パンケーキキット ブラック E-P2PKIT-BLK

既に予約開始の E-P2。今回追加されたブラックモデルは、そこそこ売れそう。
オリンパスのパンケーキレンズは糞だが、見た目だとコレになる…


なぜ国内だけ1週間遅らせたのか?なんていう疑問はありますが、オリンパスの不可思議行動をいちいち気にしていても仕方ないので、僅か4ヶ月で新型機を発表された前モデル E-P1 との差異と言えば…

  • 外付けEVFが付けられるようになった(アクセサリーポートの追加)。

  • 仕上り設定に「i-FINISH」が追加された。

  • アートフィルターが2種類追加された。

  • 「動体追尾AF」機能が追加された。

  • 動画撮影時にマニュアル露出が可能になった。

  • HDMI端子が「HDMIコントロール」機能に対応した。


というもの。並べてみると個数は一見多いように見えるが、基本的には

E-P1 に外付け EVF を付けられるようにしただけ


である。それで新型、上位モデルとして売るわけだ。

鳴り物入りで登場した E-P1 は併売されるとはいえ、機能的に+αでしかない機種が、そう大きな価格差がない状態でリリースされたわけだから、発売から4ヶ月で事実上の旧モデル扱い。メーカーがどう言おうと、ユーザーとしては複雑な心境だろう。

まぁフツー、有り得ないやり口なのは間違いない。E-P1 でコンパクトデジカメからレンズ交換式カメラに入ってきた人がオリンパスのやり方を見て、レンズ交換式の世界でもボディが数ヶ月や半年でコロコロ後継機が出ると思われたりしたら心外だよね。

とはいえ、この

すぐに後継機を出すというのはオリンパスの既定路線


だったのは E-P1 発売前から明らかだったこと。そのことは私の以前の記事「E-P1を速攻予約したので、実機も速攻触りに行ってみた(前編)」で書いたように、オリンパスプラザ大阪でのセミナー初回において

セミナー出席者:「じゃあ、本命はまた別にあるわけですね」
オリンパス講師「そうですね。これはまず PEN 記念モデルということで出しています」


と言い切ったように、

E-P1 は完成度が低いのを承知で PEN 記念モデルとして出した


わけで、こうなることは当然判っていた。だから、別に E-P1 を買ったユーザーとして E-P2 をこの時期に発表されたことに何の文句もないし、クレームを言うつもりもない。ただまぁ、判っていて買ったとはいえ、なんだかなぁ〜ではありますな。

おまけに、E-P2 で実現した機能のうち、ファームウェア・アップデートで実現できそうにないのは、専用インターフェースが必要な外付け EVF くらいのものではないかと思えるにも関わらず、

なお、E-P1にファームウェアアップデートでE-P2の新機能を追加するかについては、技術的な部分と市場の反応を見ながら検討していきたいとしている。


なんてことを言ってるわけで、まぁどうなるやらですな。

E-P1 → E-P2 のやり方を見たり、先日の AF-C を改善と言いつつもサッパリ役立たずのままのファームウェア・アップデートを見る限り、あってもアートフィルターくらいは追加してお茶を濁されて終わりかも…なんて思ったり。

OLYMPUS マイクロ一眼 PEN E-P2 レンズキット シルバー E-P2LKIT-SLV
PEN E-P2 レンズキット シルバー E-P2LKIT-SLV

E-P2 のシルバーモデルは E-P1 と違ってグリップ部がブラウンになった。
カラーリングとしては黒だった E-P1 より良さげ。


いずれにしても、E-P1 ユーザーとしてオリンパスの今後(のフォロー)に期待できるかと言えば、期待できそうにないと思ったので、E-P2 の海外発表期日が確定した情報があったと同時に E-P1 は売却しました。

売れているものの、中古にも結構タマが出ている E-P1 ですので、意外と中古は買いたたかれます。まだリリースして4ヶ月なんですけどね。私が売った時は E-P2 発表前でしたし、相場より若干高く買ってもらえることができましたけど、元を取れたかどうかは微妙。

売却値段は購入金額からすると6割くらいですかね。まぁ勉強料込みですな。買う時に凄く迷って、特にオリンパスの姿勢には疑問を感じまくって、それでも買ってしまった。その勉強料。オリンパスというメーカーを使ってみた勉強料。

ただ、ちゃんと言っておきたいですけど

E-P1 は使い方を間違えなければ、良いカメラ


です。これは誤解されたくないので、念のため。本気でそう思ってます。

パナと違って手ブレ補正が内蔵されているのは、スナップでサクサク使うのには良いし、オリンパスのレンズが小さくできることにも貢献している。Panasonic GF1 はストロボが内蔵されているけれど、それよりも手ブレ補正を内蔵したオリンパスを評価している。

また、パナソニックの質感のなさに比べれば、デザインに賛否両論はあっても E-P1/2 の方がカメラを持った時の感触は断然良い。

そして、画質も良い。パナに比べたら高感度の処理も1段くらい良いし、何より高感度に限らず撮って出し JPEG の画質は素晴らしく見栄えがする画像で、その点は今回残したマイクロフォーサーズ初号機 DMC-G1 よりも1枚も2枚も上だと思っている。

じゃあ、なんで DMC-G1 じゃなく E-P1 を売ってしまったかと言えば、

  • AF は速くないし、撮影状況が悪くなると G1 より早くお手上げになる上、AF-C はファームウェア・アップデートをしても飾りでしかない。

  • 望遠ズームを使うのに E-P1 じゃ、ホールド的に使い物にならない。

  • E-P1 とペアで使う 17mm F2.8 が糞レンズだった。

  • E-P1 があると、いつまで経ってもオリンパスの標準ズームが欲しくなって仕方がない(パナの標準ズームがあるけど、よりコンパクトだから…)

  • 撮って出し JPEG で十分画質がよいのに、色収差補正されないのが結構辛い。

  • 外付けファインダーは内蔵よりスペースを取るので使わない。ファインダーはあった方が良いが、内蔵すべき。

  • 添付の RAW 現像ソフトの糞さ加減に驚いた。

  • カメラのファームウェア・アップデートが糞ソフトを使わないとできない糞さ加減に怒りを覚えた。


とか、その他色々ですな。まぁひと言で言えば、

マイクロフォーサーズを使うなら、
信頼感も将来性もオリンパスよりパナソニックじゃないかな…


という思いに至ったわけで。

カメラとしての質感とかそういった部分は、確かにオリンパスの方がある。カメラメーカーだな、と思うし、逆に言えばパナソニックは家電メーカー、コンパクトデジカメの延長なカメラだと思う。

でも、“カメラじゃなくデジタルカメラとしての部分”では、使っていてパナの方が信頼できるんだよね。具体的な数値とかそういうものじゃなく。絵作りについては好みもあるだろうし、正直オリンパスの方が良いと思うけど、

撮ってる時に気持ちよく撮れるのは E-P1 より DMC-G1


だったし

E-P1 より多くの状況に対応できるのは DMC-G1


だったから、サイズその他を無視して DMC-G1 を残した。というか、マイクロフォーサーズは始まったばかりで、今後次々と新製品が出る。その中で

自分の中でマイクロフォーサーズの基準とするのは
E-P1 ではなく DMC-G1


になっているから、E-P1 が残る余地はなかった。だから、あくまでこれは私の利用スタイルの問題であって、E-P1 が DMC-G1 に全て劣ってるわけでもないし、ダメなわけでもない。

ただ、駄目と思えるのは、オリンパスそのもの。昔から「フォーサーズなんか潰れて、オリンパスはレンズメーカーになってくれれば良いのに〜」と広言してきたけれど、改めてそう思うね。だいたい、

ロクに改善されてないファームウェア・アップデートを出し
その後すぐに新型機を発表しては、旧来機のアップデートは未定と言う


メーカーと

発売から1年も経っているのに
実に効果のあるアップデートをリリースする


メーカーと、どっちが信用できるか、どちらと今後も付き合って行こうかと思えるかは、当然のことだろうと思う。

フォーサーズの優秀なレンズ群を使いたければオリンパス・ボディを使うしかないが、マイクロフォーサーズでは違うし、今後は余程のことがない限り、オリンパスのカメラを買うことはないだろうと思う。

E-P1 Test Shot @Biei, Hokkaido 10
(by E-P1 @美瑛)


しかし、ボディ性能やサポートがどうであれ、レンズだけは素晴らしいのがオリンパス。今回発表されたマイクロフォーサーズ用新レンズ2本も、なかなか良い。特に

徹底して小型化している


のは、マイクロフォーサーズを良く判ってるなぁ、と思う。フォーサーズとの差別化を明確にして行こうということもあるのだろうけど。

パナの場合は手ブレ補正がレンズ側という難点があるにせよ、オリンパス・レンズの小ささは魅力である。色々言い訳したところで、

マイクロフォーサーズの利点は小型軽量に尽きる


と言っても良いのだから、小ささ軽さは他のフォーマット・システム以上に重要なこと。

なので、今回発表された2本のレンズ、特に 9-18mm F4-5.6 のサイズには驚きを禁じ得ない。標準ズームとしても画期的に小さな 14-42mm と比べて変わらないサイズ。

パナソニックの LUMIX G VARIO 7-14mm F4 の時も、超広角なのに極めて小さく軽いサイズに驚いたし、だから購入もしたけれど、オリンパスの 9-18mm の小ささもメチャクチャ魅力的。

9-18mm の正式なスペックは発表されていないが、全長約 50mm とリリースにはある。パナソニック 7-14mm が 83.1mm だから長さは3分の2以下。素晴らしい!重さもだいぶ軽そうだ。それを考えると

パナの 7-14mm 持ってるけど、オリの 9-18mm も買っちゃうかも…


なんて思うくらいだ(本気でね)。

手ブレ補正が内蔵されているレンズではないけれど、パナの 7-14mm も手ブレ補正内蔵じゃないから、使う分にはイーブンな条件。

広角の 1mm はすごーーーく大きいから 7-14mm の代わりには絶対ならないけど(35mm 換算で 14mm と 18mm では全然画角が違う)、7-14mm F4 は前玉が突き出ていて扱いには慎重にならざるを得ないし、

9-18mm はフィルタが使える(52mm径)のも魅力


だから、7-14mm を持っていても 9-18mm は買っちゃう可能性が高い。で、きっと 7-14mm は使われなくなりそうな悪寒…

14-150mm は別に要らないかな。レンズ交換時の埃をほとんど気にしなくて良いマイクロフォーサーズで、無理にデカい1本レンズを着ける必要は感じないしね。

Panasonic LUMIX G VARIO 7-14mm F4.0 ASPH. H-F007014
Panasonic LUMIX G VARIO 7-14mm F4.0 ASPH

画質も安定、値段も安定。9-18mm があっても換算 14mm の魅力は捨て難い。


とまぁ、こんなところで E-P2 発表に合わせて、私が E-P1 を売却した理由も書いた。他にもう1つ理由はあるが、それはプライベートすぎる話でここに書くようなことじゃないし、それについてはキッカケになっただけで、主たる理由は上記に書いた通り。

何度も書くけど E-P1 はそこそこ良いカメラだった。決して悪いカメラではなかった。ただ

E-P1 も E-P2 も価格設定は無駄に高い


と思うけどね。まぁ売れてるんだから下げる必要もないだろうけど、その点は今でも納得はしてないし、性能対価格比を考えると評価できないな、と思う。

だからといって、プレミア感なんて全くありはしないカメラでもあるから、何故売れてるのか、発表日に予約して発売日に買った私も、全く理由が判らない。ま、もうどうでも良いけどね。

GRX はともかくソニーも何やらあるようだし、そろそろパナも GF1 でお茶を濁してないでガツーンとまた G1 の衝撃ほどに良いカメラを出して欲しいものだ。噂が点いたり消えたりしている富士フィルムでも良いんだけど(笑)

「オリンパス・ペンE-P2」が国内で正式発表
オリンパス、マイクロフォーサーズレンズ2本を開発発表
オリンパス ニュースリリース:「マイクロフォーサーズシステム規格」準拠の超広角ズームレンズと高倍率ズームレンズの開発について
高精細EVF対応の“デジタルPen”上位機種「E-P2」
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先日の記事を見た友人から「あれだけボロクソに言ってたシャープのネットブックをまだ使ってるんだねぇ」と言われた。確かに自分でもそう思う。でも、意外と自分にはそういうことが多い。

あの本当にダメなシャープのネットブック PC-NJ70A は、あれだけダメ出ししたことは今でも全く間違ってなかったと思ってるし、シャープはもう二度とノートパソコンを作らない方が良い、と本気で思わせるくらいダメだった。技術的にどうのこうのじゃなくて、企画の段階で狂ってるから致命的である。

だから当初は、モニター期間が終わったら速攻で叩き売りに行くつもりだったけど、売ったところで大したお金になるわけでもなく(当時の買い取り価格3万弱、今は2万)、だったら

「こんな糞パソコンでも、もう少しは役に立つ方法があるかもしれんなぁ」

と思って、結局売らずに手元に置いている。

シャープ 「光センサー液晶パッド」搭載ノートパソコンMebius PC-NJ70A-B
シャープ Mebius PC-NJ70A-B

(叩き売られて最安4万円弱。う〜ん、これに4万は…薦められないなぁ)


もっとも、全く使わないパソコンを手元に残しておく趣味はないので(残しておくのは色々思い入れのある Mac II ci だけだ)、糞味噌に書いた PC-NJ70A も一応ちゃんと使われている。

といっても、Vista 実機検証用マシンとしての役割と、ダイニングで食事時に LAN サーバーや NAS にあるテレビの録画ファイルを見る程度だが、このサイズならデスクサイドに置いてあっても邪魔にならないし、VMware を立ち上げっぱなしにしておくよりは便利かな、と。

あとは、誰か友人知人や、そのまた友人知人から「何でも良いから安いノートパソコンない?」なんて話があって、その人の用途に見合うようなら譲ればいいかな、と思っていたりする。

糞とはいえ、Atom N230 + 2GB RAM + 160GB HDD だから割とまともに使える。Vista を 7 にすれば重さも軽減されるし、Vista でも SP2 に非公開 hotfix を当てればかなりマシになるのは過去の記事で書いた通り。少なくとも VAIO type P よりは遥かにストレスのない速度で動く。

結局、糞であるのは、最大の特徴だけどデメリットばかりの光センサー液晶パッドとか、無駄に高い価格設定とか、持ち出すことを考えると他のネットブックより重く厚い筐体だとかであり、再度パソコンとして使う分には割と普通に使えるのも事実。

iPhone を買いたいけどパソコンがない、などという人(いるんだな、これが)の iTunes 母艦くらいなら十分の用途だし、そんな感じで気軽に譲れるマシンが1台くらいあってもいいかな、と。PC-NJ70A も癖のあるパソコンではあるけれど、EeePC 901-X や VAIO type P に比べれば随分普通のネットブックだしねぇ。

ま、中古屋に安く叩き売って、中古屋を無駄に儲けさすよりはマシかなぁ…などと思って手元には置いてみたはいいが、2年後には屑鉄にもならねぇ〜ってなことになるかもしれないが。



そんな話を友人としていたら、「そういや、ちょっと前に買った、ちっちゃな一眼も文句言いつつ、まだ使ってるんだよね」と言われた。E-P1 のことか。

考えてみれば、E-P1 も文句言いつつ使ってるな。いや、持ち歩くことは多くても、撮ってる度はそう高くないかもしれないが…。

OLYMPUS PEN マイクロ一眼 E-P1 シルバー
OLYMPUS PEN マイクロ一眼 E-P1 シルバー

少し安くなったとはいえ、Joshin Web で9万円台。まだそこそこ売れてるみたいだが…


E-P1 も購入前によほど予約をキャンセルしようかと思ったし、購入後も「売れてるうちに中古に持って行った方がいいかもなぁ」と思いつつ、やっぱり手元に置いてある。

不満は山のようにあるけど、パンケーキレンズとセットでの鞄の収まりはやっぱり良いし、DMC-G1 とマイクロフォーサーズ2台体制、特にレンズに手ぶれ補正のない LUMIX G VARIO 7-14mm F4 との相性はバッチリだと思ってる。

だからこそ手元に置いてあるんだけど、きっと、なかったらなかったで全く困らないような気もする。それにマイクロフォーサーズは来年以降も魅力的な機種がきっと多く出てくるから、早晩手元からはなくなっていくだろう。多分、DMC-G1 より先に。

今は積極的に売る理由がないし、使いどころはあるから手元に置いているが、周りの反応を見てもマイクロフォーサーズは意外と気になってる人も多いので、中古の売価と同程度で欲しいと言われればサクッと手元からなくなってそうだ。

あと、もう一つ、近いうちに使い続けるかどうか指標になることはあるはずで、その時に納得いかなければ速攻叩き売りに行きそうな気がする…



と書いてきて、他にも手に入れたものの糞味噌にダメ出ししたり、ダメ出ししつつ使ってるものがあったっけ?と思ったが、特にない。

結構アレコレ買ってるように思われてるけど、実際は結構考えて買ってるから、割と満足度は高いものが多いと思う…たぶん…きっと…。PC-NJ70A は買ったものでもないし、E-P1 は結局ある程度不満が出るのは覚悟して買ったし…

などと書いていたら、なんかアレもコレも処分した方が良いのかな?と思えてきた。年内にはある程度整理した方が良いかもなぁ…と思う気持ちもあるし、とりあえずどっちも叩き売って資金を確保して、来週発売の



を買った方がいいかなぁ、なんてね。そういや EOS 7D を買ったおかげで(縦グリップとか CF とかも買ったし)、10月になったら買おうと思っていたマイクロフォーサーズ用のパンケーキレンズ、



も買えなくなっちゃったし、今月には同じくマイクロフォーサーズ用マクロレンズ LEICA DG MACRO-ELMARIT 45mm/F2.8 ASPH./MEGA O.I.S. も魅力的なんだよなぁ。コンパクトなマクロ。

35mm 換算 14mm の超広角から 400mm の超望遠まで一通りの画角と、糞玉だけどパンケーキレンズが揃ってる手元のマイクロフォーサーズ・システムで、唯一不満に思ってるのがボケが綺麗なレンズがないことだったから、正直欲しい。マクロ自体はあまり使わないけど、普通の単焦点レンズとして魅力的だ…

もっともマクロと言えば、先日の EOS 7D イベントでも体験した



の手ブレ補正はなかなか凄いことを実感したので、完全スルー体制だった私も「ちょっと欲しいかも…」と思ったくらい。手持ちマクロが可能なら、無精な私ももっとマクロレンズを使うと思うしねぇ。

というか、ハイブリッドIS で EF望遠レンズもリニューアルして欲しいし、先のマイクロフォーサーズ用マクロにもハブリッド手ブレ補正がつけば、コンパクトだし最強なのになぁ…なんて夢想をしてしまう。

なんてことを考えてみると、全部は当然買えないにしても、不満のあるものはもうちょっと積極的に売っていった方がいいのかなぁ…なんて思ったりする3連休初日だった。
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何度か書いているように、iPhone 3GS を購入後、ブログ用写真(というか twitter 用写真)は iPhone 3GS で撮影したものオンリーになってしまった。おまけに E-P1 も買って、コンパクトデジカメの出る幕はほとんどなくなってしまった。

さらに E-P1 も、メインカメラとして別途 EOS 1D MarkIII や DMC-G1 を持って出かけ、E-P1 はスナップ用サブカメラとして持っている場合には、やっぱり iPhone 3GS に押されて撮る枚数がかなり少なかったりする。

例えば、月初めに行っていた北海道の場合、1D Mark3 と E-P1 と iPhone 3GS で撮影した枚数は

1D Mark3:1,477枚
E-P1:122枚
iPhone 3GS:259枚

という結果だったし、その翌週、青春18きっぷの残り消化で伊勢湾から常滑に行った際には

DMC-G1:281枚
E-P1:11枚
iPhone 3GS:136枚

という撮影枚数だった。

iPhone 3GS のカメラは、それそのものは大したカメラではないどころか、昨今の日本製ケータイカメラに比べれば性能は劣る。画素数が 300万画素と少ない点は別に構わないが、画質面で2年近く前の P905i と比べても優れてるとは言えない。

ところが、iPhone の中で一通りのレタッチ処理はできるし、twitter やブログ投稿用アプリ、flickr や facebook アプリで、撮影→(必要に応じて加工)→ウェブへのアップロードやメール添付送信、が極めてスムースに完結する。パノラマ写真ですら Auto Stitch アプリを使えば驚くほど簡単にできる。

まさにパソコン要らずで極めて迅速簡単だから、モバイルでの写真撮影→ネット投稿は、その利便性が画質云々を圧倒されてしまう。さらに、GPS 内蔵で撮影場所の記録ができるから撮影メモとして撮っておくのにも重宝する(もっとも GPS の精度は状況によって差があるので、時々変な場所情報が登録されるが)。

そのようなことは、過去の記事で何度も書いてきた。

常滑にて(Tilt Shift Generator 使用)
(常滑にて by iPhone 3GS with Tilt Shift Generator)


ただ、そうは言っても iPhone 3GS の画質(というよりケータイカメラの画質)は、ちょっと厳しい時があるのも事実。ブログ用(twitter 用)ならば画素数はどうでもいいし、掲載時に 500〜640pixels 程度に縮小すれば、それなりに見られる程度にはなる。

とはいえ、極小撮影素子によるラチチュードの狭さはどうにもならないから白飛び、黒潰れは激しく、解像も極めて低いから縮小してもそのままでは甘さも目立つ。

実際撮影していても、ピーカンの晴天下屋外にて iPhone 3GS で撮っていると、青空が簡単に白く飛ぶ。青空を青く残そうと思えば、手前の被写体が真っ黒に潰れる。さすがに、この点だけは iPhone 内のレタッチアプリを使ってもどうにもならない。コンパクトデジカメでも起きることだが、圧倒的にコンパクトデジカメに分がある。

屈斜路湖@美幌峠なう。今から16時のヒコーキで帰るべく、空港までダッシュ!旭川空港だけど(爆)
(美幌峠から屈斜路湖 by iPhone 3GS)


とはいえ、利便性& GPS 内蔵ゆえに iPhone を使い続けているわけだが、同じシーンで撮り比べて真面目に?比較したことがないので、ここらで自分なりにちゃんと比較してみようと思って撮り比べてみた。

コンパクトデジカメを今後使うかどうかという検討の一環なので、iPhone 3GS と現在メインで使ってるコンパクトデジカメ F100fd を比較してみるのが主眼だが、ついでに最近コンパクトデジカメ代わりとして使っている E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8 も一緒に撮り比べてみた。

きちんと比較するなら三脚を立てて撮影すべきところだが、スナップカメラとして比べるのに三脚を立てて撮っても意味はないので、いつも通り手持ちで気楽に撮って比較してみた。撮影時の設定などは以下の通り。

iPhone 3GS:
標準カメラアプリと、手ぶれ軽減機能のある Camera Genius アプリでの撮影の併用。なお、Camera Genius で撮影した場合には EXIF が付加されないので、その場合はほぼ同時に標準カメラアプリで撮影した画像の EXIF を掲載してある。

FinePix F100fd:
ズームはできるだけ iPhone 3GS の画角に近くなるように設定(換算焦点距離が約 40mm 相当)。撮影モードはマニュアル(といっても F100fd では露出補正のできるオート撮影モード)。露出補正は場合により -0.3EV、その他は±0。その他の設定は 12Mpixel (Fine)、ISO Auto (800)、フジクロームモードで撮影。

E-P1:
スナップカメラとしてなのでズームレンズではなく M.Zuiko 17mm F2.8 を使用(そのため iPhone 3GS や F100fd より若干広角)。撮影モードはプログラム、ISO オート、階調モード標準、その他ほとんどオートで JPEG Fine L。

なお、このブログに掲載している写真は、はてなfotolife で自動的に 500pixels に縮小されたものを使っている。また、写真画像のリンク先から一応等倍画像を見ることができる。

また、iPhone 3GS の写真は Camera Genius で撮影した写真を除き、GPS 情報がついているので、写真画像リンク先のページで緯度経度をクリックすると Google Maps で撮影場所が表示されます。



まず、iPhone 3GS でも画質的にあまり問題にならないシーンとして、近接のあまり解像度を要求しない被写体=看板を撮ってみた。


20090917150158
(E-P1, 1/60s, F2.8, ISO320)

20090917150419
(F100fd, 1/52s, F3.6, ISO800)

20090919132634
(iPhone 3GS, 1/15s, F2.8, ISO108)


あまり問題にならないような近接写真でブログに載せるサイズでも、こうやって並べてみると iPhone3GS の写真は甘さを感じる写真になる。もちろん等倍で見ると、差は歴然。これでも AF が付いて iPhone 3G よりは遥かに良くなってるわけだが、やはりケータイカメラらしい解像感である。

ただ、実用的にはフォーカスを当てている右側の文章に関しては等倍でも問題ないレベルだし、縮小してブログ用とするなら尚更問題ないレベル。縮小するのにパソコン上で Photoshop などを使って縮小してアンシャープマスクを少しかけてやれば、パッと見はもっと良い感じになる。

あと iPhone 3GS とは別に、FinePix F100fd と E-P1 を比べると、この手のものではほとんど差がなく、被写界深度の関係で F100fd の方が実用的だったりする(というか E-P1 はレンズが周辺部の描写がアレな M.Zuiko 17mm F2.8 ということもある)。F100fd が青っぽいのは、フジクロームモードで撮ってるからで、ノーマルならこれほど青くはならないので、念のため。



次に、もう1つ近接の看板だが、こちらは背景に青空と木々が写っているシーン。

20090917160342
(E-P1, 1/500s, F7.1, ISO200)

20090917160348
(F100fd, 1/800s, F3.6, ISO100)

20090917160545
(iPhone 3GS, 1/720s, F2.8, ISO70)


iPhone 3GS だけ、やたら暗く写ってるのが特徴的ですが、白が主体の風吹岩の看板にフォーカスを当てると、自動的に露出もそこが基準になるので、全体が暗くなってしまいます。iPhone 3GS のフォーカスポイントが露出基準になるという機能は、状況によって良くもあり悪くもありですね(この場合はまだ許容範囲?ですが…)。

フォーカスポイントを測光基準にするか、常に全体測光にするか切り換えられれば良いのですが(もしくは AE ロックか AF ロック)、シンプル&判りやすさが第一である iPhone の UI 設計では、それは似合わないかと。だとするならば、いつも全体測光よりはフォーカスポイントを基準に測光してもらう方が逃げ場はある気がします。



ケータイカメラは、スナップというよりはメモカメラという側面も強いのですが、そういうシーンとして部屋の中でガムのボトルパッケージを撮ってみた。iPhone 3GS だけ撮影角度が違うのは、こちらの手違いで特に意図はないです。

20090918154556
(E-P1, 1/60s, F2.8, ISO640)

20090918154602
(F100fd, 1/40s, F3.6, ISO800)

20090921214731
(iPhone 3GS, 1/15s, F2.8, ISO263)


画角と近接撮影距離の問題で、撮影写真全体を見ると iPhone 3GS > F100fd > E-P1 という被写体撮影サイズになりますが、画素数の違いもあるのでトリミングをすれば F100fd > E-P1 > iPhone 3GS という順になる。画質もやはり iPhone 3GS だけが少々甘い。

とはいえ、この手の撮影なら iPhone 3GS でも十分賄える、ましてやブログに掲載するレベルなら何ら問題ない、という感じですね。



さて、ここまではまだ iPhone 3GS があまり問題にならない場面でしたが、風景撮りとなると大きな差が出ることは当然予測できます。ということで、

20090917160253
(E-P1, 1/500s, F8, ISO200)

20090917160113
(F100fd, 1/750s, F3.6, ISO100)

20090917160116
(iPhone 3GS, 1/800s, F2.8, ISO70)


F100fd だけ色味が異なるのは、先にも書いたようにフジクロームモードで撮影しているから(こうしてみると、ノーマルモードにしておけば良かった…と後悔先に立たず)。

大きく差が出ると思ったものの、ブログ用に 500pixels に縮小すると思ったほど差が出てない(と私は思う)。これは縮小画像が、はてなfotolife の適当縮小アルゴリズムで生成されたものだからということもあるだろうけれど(Flickr だと自動縮小しても、もう少しマシ)、それにしても意外なほど差がないように思える。

もっとも、等倍で見ると iPhone 3GS は甘甘で、遠景はさすがケータイカメラというレベルだし、手前の針葉樹の葉っぱも全く解像してなく、写真としては厳しいレベルにある。

のだけど、500pixels 程度に縮小してブログなら、元画像がかなりダメダメでも意外と使える、という事例になったようにも思う。加えて、リアルタイム投稿できる便利さ、そして GPS 記録というメリットがあると、スナップ&メモ的な撮影には iPhone 3GS を使いたくなる、iPhone 3GS で撮っておけば良いか、となりがちなのである。

ちなみに、個人的には iPhone 3GS 云々より気になるのが、E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8 と FinePix F100fd の画質の差が、ここまであまりないこと。もちろん白飛びの差はあるし、あまり差のでないシーンばかり並べてきたけれど、それでも思った以上に変わらないというか…



今回の事例はどれもあまり明暗差のあるシーンを撮ってないのだが、これは多少明暗差のあるシーン。谷あいの木々と、奥の町並みで光が当たっているエリアとの明暗差はそこそこある。

20090917152040
(E-P1, 1/500s, F7.1, ISO200)

20090917151858
(F100fd, 1/800s, F3.6, ISO100, -0.3EV)

20090917151721
(iPhone 3GS, 1/1100s, F2.8, ISO70)


見ての通り、iPhone 3GS では手前の谷あいは、かなり暗くなってしまっている。というのも、フォーカスを奥の町並みに当てたため、露出もそらちを基準にして算出されている。

というか、手前の谷あいにフォーカスを当てると、谷あいは適正露出になるものの、奥の町並みが完全に飛んでしまう。どのような写真になるかというと、

20090917151710
(iPhone 3GS, 1/290s, F2.8, ISO70)


とまぁ、酷い写真になる。この両者の写真の中間が良いのだが、露出補正ができるわけでもないし、とにかく簡単に白飛びしてくれるので、難しいところである。

ま、ケータイカメラらしい大甘の解像度と、ラチチュードの狭さに加えて露出の難しさが iPhone 3GS で写真を撮る上で最も難しいところと思える。



次に、同じように白飛びしやすい場面として、夕陽に当たってる岩を撮影。

20090917160749
(E-P1, 1/500s, F7.1, ISO200)

20090917160905
(F100fd, 1/800s, F3.6, ISO100, -0.3EV)

20090919132646
(iPhone 3GS, 1/720s, F2.8, ISO70)


白飛びの量は明らかに iPhone 3GS が多いが、このくらいだと露出基準が岩になっていることでもあり、そう問題は発生していない。ブログ用、twitter 用なら何ら問題レベル。

それよりも、こうしてコンパクトデジカメ(それも1年半前のモデル)と比較すると、M.Zuiko 17mm F2.8 というレンズが単体で5万円のプライスを付けていることが信じられない出来だなぁ。E-P1 はそれなりに良いカメラだと思うし、スナップ用レンズとしてはコレを付けるのが一番似合うのだが…



最後に、滝を手持ちで撮ってみた。まぁ、滝を手持ちなんて、まともに写真を撮るなら有り得ないけど、ちょいとスナップ、観光地でパシャパシャと撮る“普通の人”的に撮ってみた感じで。なお、滝の写真の縮小写真は、縮小とともに左 90度回転も、はてな fotolife に処理させています。

20090917145920
(E-P1, 1/60s, F2.8, ISO800, -0.3EV)

20090917150047
(F100fd, 1/25s, F3.6, ISO800)

20090919132631
(iPhone 3GS, 1/15s, F2.8, ISO432)


ブログ用縮小画像でも差は見て取れるが、iPhone 3GS は 1/15秒のシャッター速度でまずまず撮れているのは、Camera Genius の手ぶれ軽減機能のおかげともいえる(手ぶれ補正ではないので念のため)。

iPhone 3GS の写真は相変わらず解像感がないので、滝の周囲の木々はどうしようもないが、滝だけを見れば、これまたブログ用としては問題ないレベル。ちょいとパソコンで処理すれば、L版くらいなら写真でも十分いけるか?という感じはある。

反面、今まで E-P1 と F100fd に大きな差がなかったけれど、こういうシーンでは差が出た。といっても、手ぶれの差といえる。E-P1 のボディ内蔵手ぶれ補正はかなり強力で、これに比するコンパクトデジカメはないし、こと手ぶれという点ではボディに重さがあった方が良い。

それにしても、開放で撮ると M.Zuiko 17mm F2.8 の周辺画質が泣けてくるね…今まではあまり見ないようにしていたけれど(笑)



というわけで、以上、意味があるのかないのか判らない比較をしてみた。iPhone 3GS、FinePix F100fd、E-P1 という3機種ということからも判るように、ごく個人的な環境での比較であり、別に他の人の参考になれば、なんてことは思ってないのだが、実際比較してみると色々と興味深かったので記事にしてみた。

E-P1 はスナップカメラとしてだけでなく、DMC-G1 とのペア、特に 7-14mm F4 と組み合わせて広角用として使うのにすこぶる便利にしているが、その用途は良いとしてもスナップ用途として 17mm F2.8 と組み合わせてる限りは、なんかコンパクトデジカメとの比較が微妙であることを再認識してしまった。

もちろん、ちゃんと見れば E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8 の方が良いし、今回比較をしていない ISO 1600〜3200 クラスの高感度を必要とする場面においては大きな差が出るのは判り切っている(自明すぎて比較をしなかった)。

しかし、スナップ用として特に細かな画質にこだわらないければ、大差ないレベルになるシーンも多いことも改めて判った。また、FinePix F100fd には P/S/A/M モードがないけれど、購入を考えている Powershot S90 だと P/S/A/M はある。

となると、やはり M.Zuiko 17mm F2.8 の代わりに LUMIX G 20mm F1.7 を購入するか、M.Zuiko 14-42mm 標準ズームを買ってスナップ用として常用するか、それとも…

悩みを増やすだけの比較になってしまったが、それでも一つ言えることは、

ブログ掲載用、twitter 用なら iPhone 3GS で撮っても十分


ってことだ。ISO 1600以上の高感度が必要なシーンは別としてだが、スナップ&メモとして撮るならお手軽投稿& GPS 記録を覆すほどの画質の差もない、ということを自分なりに再確認できたのは収穫だった。

iPhoneにて、その3@道道106号線。利尻富士に沈む夕陽。
(利尻富士に沈む夕陽 by iPhone 3GS)
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以前から9月15日に新ファームウェアが提供されると噂になっていた E-P1 および 2本の M.Zuiko レンズ(M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 と M.ZUIKO DIGITAL 17mm F2.8)の新しいファームウェアが提供になった。

フォーサーズシステム ファームウェアアップデート|オリンパスイメージング

E-P1 および2本の M.Zuiko レンズとも Ver.1.0 から 1.1 へとアップデートすることになっている。

しかし、オリンパスのデジカメのファームウェア・アップデートを初めて行ったのだが、

今どき、ファームウェアをアップデートするのに
専用ソフトを起動して、デジカメをパソコンと USB 接続する必要がある


ことに驚いた。いや、驚きと言うよりは、怒りに近い。アホか!?という感じだ。

昨今デジカメのファームウェア・アップデートといえば、パソコンでファームウェアのファイルをダウンロード・解凍して、SD や CF のメモリーカードに入れて、デジカメのメニューでファームウェア・アップデートを選ぶ、というのが普通の流れだ。モノによっては、ファームウェア・アップデート用ファイルを自動認識してくれるデジカメもある。

そういった手順は、確かにパソコンに慣れていない人では煩雑に感じる人もいるだろうから、デジカメに添付されている専用写真管理ソフト経由でファームウェア・アップデートを提供するのも良いことだと思う。

問題は、「デジカメをパソコンと USB 接続して専用ソフト経由でないとアップデートできない」ということだ。

デジカメをパソコンにわざわざ接続しないユーザーが多い
ということをオリンパスが知らないはずはないのに馬鹿じゃね?


と思う。さらに言えば

パソコンと E-P1 を接続するケーブルは専用ケーブルである


という点。USB 端子が AV 端子と兼用になってるため、USB ミニB端子と非常に似ているが異なった端子になっていて、汎用の USB ケーブルは使えない。E-P1 同梱の専用ケーブルでしか、E-P1 とパソコンは接続できない。

おまけに、

ファームウェア・アップデートに使用しなきゃならない
オリンパス純正ソフトが糞すぎてインストールしたくない出来


と来てるから質が悪い。「オリンパスマスター2」なんて、どうしても RAW 現像ソフトが他にない人が仕方なく使うレベルのソフトで、メーカー添付ソフトの中でも最低の部類なのは間違いない。

パナソニックのように下手な自社開発ソフトを添付することをせず、Silkypix の機種限定版を添付するということが極めて英断に思えるくらいの糞ソフトだから始末が悪い。

まぁファームウェア・アップデートをする前からボロクソに書いたけれど、

デジカメをパソコンと繋げないとファームウェア・アップデートできず
繋げるのに本体同梱の専用ケーブルでないと繋げられず
アップデートに使用する専用ソフトがインストールすら無駄に感じる糞ソフト


とくれば、ボロクソに書かずにはいられない。

デジタルカメラ、なんだから単にボディやレンズの性能、使い勝手だけでなく、このあたりの使い勝手も考えてもらわないと困ると思うのだが、どうも以前から言われてる割にはオリンパスは考えを改める気はないようで、何だかなーである(ますますオリンパスと自分が合わないことを実感する)。

Toba Port and Sakatejima Island


ともあれ、アップデートして色々と試す。一応アップデートする前にもチェックのための試写をしてからアップデートしてみた次第。

アップデート内容は

・E-P1 が「C-AF(コンティニュアスAF)撮影時の動作を改善しました」
・レンズは2本とも「AF動作を改善しました」

となっている。どちらも AF、主に AF-C の改善を図ったようだ。

E-P1 の AF-C は使い物になるどころか、AF-C というモードを作ってみました、というだけの代物で、よくもまぁ恥ずかしげもなくリリースしたなぁ、これなら AF-S だけにしておけば良かったのに、というものだった。

ともあれ、少しアレコレ撮ってると、「ん?少し AF アルゴリズムを変えたかな?」という感覚はある。本来変わってないはずの AF-S で撮っていると感じるのだが、

旧ファームでは状況によっての AF 速度にあまり大きな差はなかったが、
新ファームでは状況によって今までより速く合焦することがある
(反面、ちょいと遅くなる状況も存在する)


つまり、状況によって合焦までの速度差が出るが、速くできる時はスイープの回数を減らそうという意図が変更に感じた。

といっても、公式的には AF-C (C-AF) での改善を図っているとしか書かれてないので、ここに書いた私の感触は単なる思い込みに過ぎないかもしれない。

その肝心要の AF-C についてだが、

本気で AF-C を改善する気あんの?


としか言えない。別の言い方をすれば、ふざんけな、とでも言えば良いだろうか。いやホント、マジで。

E-P1 の AF-C における最大の問題点は、カメラを動かさずに同じ被写体にピントを合わし続けているにも関わらず、合焦動作(ピントを合わすためのスイープ動作)をし続けてることが多発することだ。

一度被写体に合焦して、そのままカメラを動かしていないにも関わらず、レンズがグイーグイーと前後にフォーカスを合わせる動作をし続ける。そういった動作が頻繁にある。

静止体に対する合焦すらできないのに、当然動体に対して追従合焦なんて夢のまた夢で、AF 速度の遅さもあって、とにかく E-P1 の AF-C は使い物にならない。

今回、ほとんど0点に近い E-P1 の AF-C がせめて10点くらいになってくれるか(100点満点で)と思っていたのだけど、全くそんなことはなかった。スイープ動作が多くの場合で以前より小刻みになって、あぁ少しは変えたんだなぁ〜というのは感じるけど、結果は変わらない。

どうせ E-P1 で AF-C を使う人なんていないのだろうし
メニューやスペックから C-AF を消したら良いのに…


と心底思う。きっと、オリンパスには無理だと思うから、いっそ捨てて割り切ったらどうかな。

そう思うくらい、何も変わってない。期待外れのファームウェア・アップデート。

まともな AF のあるマイクロフォーサーズが欲しかったらパナソニック一択(遅くても AF 精度は E-P1 の方が…と言ってる必死な信者さんもいるけど、精度は変わりませんしね)。

ってか、ほとんど向上してない AF 周りの変更だけで、メニュー周りの使い勝手向上とかやる気ないのかねぇ。こんな糞改良してる間があったら、そちらの方をやって欲しいわ…

オリンパス、E-P1と交換レンズのAF動作を更新

【追記】なんか、また E-P1 の悪口を書いてしまったような形になるけど、E-P1 に不満は多々あってもかなり使ってるし、むしろ腹の立つのはオリンパスなんだよね…E-P1 を買う前から。キヤノンは諦めを感じさせるけど、オリンパスは神経逆なでされるというか(笑)

OLYMPUS PEN マイクロ一眼 E-P1 ホワイト
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先週はキヤノンから EOS 7D、パナソニックから DMC-GF1 という、以前から気になっていた2機種の発表があった。が、その頃は北海道を駆け巡っていたし、発表日も内容も事前に“噂”として判っていたものだったので、そう気になるものでもなかった。

自分の手元にはそれなりのカメラ、1D MarkIII や DMC-G1、E-P1 があるうえ、7D も GF1 も事前予想通り。発表日即予約!というほどのものではなく、自分の手でじっくり触ってから判断すべきと思っていたので(特に 7D)、北海道から帰ってきて、先日それぞれを触ってきた。

7D に関しては、まだ色々と確認すべき事項もあるので(キヤノンに問い合わせていることもある)また後日のことにして、まずはパナソニックの GF1 をじっくり触ってきた印象を述べてみたい。



DMC-GF1 の先行展示は東西のパナソニックセンターで行われており、大阪は OBP Twin21 内にあるパナソニックセンター大阪である。発表から数日経った平日夕方ということもあって、他に触る人もいなかったので、持っていった DMC-G1, E-P1 と並べて交互に手に取りつつ、じっくり試すことができた。

ただし、DMC-GF1 には監視兼説明員の方がつきっきりであり、ショールーム内は一切写真撮影不可。また交換レンズはショールーム側で用意できるパナソニック純正レンズのみ装着可能で、持参してきたものは一切不可、オリンパスの M.Zuiko 17mm F2.8 も装着させてはくれなかった。

パナソニックセンター大阪


ということで写真も何もなく、単なる感想文しか書けないのだが、数字的なスペックは既に発表されているので、それとは離れた個人的な使用感を、DMC-G1 や E-P1 を使ってきた&比較しながら使ってみて感じたことを列挙してみると…

  • 持った瞬間に E-P1 より軽いことを実感できる差はある。が、E-P1 に使い慣れていたり、両者を直接比較して初めて判る程度の差。E-P1 も GF1 も初めての人なら、大差ないレベルでもある。

  • GF1 はグリップ部が出ていることを別にしても、E-P1 より若干ボディが厚め。両者を並べるとハッキリ判るが、並べずとも、GF1 からはなんとなく厚めっぽい印象を受ける。

  • GF1 は明らかに E-P1 より横幅は狭いが、いささか高さがあるので、ぱっと見が何となく“ずんぐりむっくり”で、そのあたりが全体的にバランスが悪いというか、野暮ったさを感じる原因かもしれない。

  • さらに質感が実にチープ。DMC-G1 そのままのデザインなのだが、一眼レフ的なデザインから、ずんぐりむっくりなコンパクトデザインになった分だけ、チープさが増したように思える。DMC-G1 では何とか許容範囲だったが、そんな許容範囲の広い私でも GF1 は限度をいささか超えた。

  • GF1 は実物を見ると、写真以上に筐体デザインが微妙。E-P1 シルバーのクラシックカメラっぽいデザインより DMC-G1 の方が好みという(おそらく世間的には珍しい嗜好の)私でも、これはちょっと…という感じ。全体のバランスが悪いし、DMC-G1 でも採用していたコンパクトデジカメ的なカラーリングが GF1 のデザインではチープさを際立たせてる感じがある。

  • GF1 のグリップは、見た目的には半端でチープで(デザインの微妙さの原因でもある)実際にチープだけれど、実際に使ってみると効果は大きい。ホールド感は E-P1 よりずっと上で、コンパクトスタイルな筐体では一番安心してカメラを持てる。E-P1 があまりにもダメすぎるだけとも言えるが…

  • E-P1 ではとてもじゃないが 45-200mm 望遠ズームを使う気になれないが(一度試しに付けたが、まともにホールドできないのでそれから一切付けてない)、GF1 なら使えなくもないかも?と感じた(全く推奨はできないが)。DMC-G1 ほどではないが、GF1 のホールド性は(E-P1 に比べると)安心できる。

  • 背面右上のメインダイアルの使い勝手は微妙。悪いとまでは言えないが、DMC-G1 の前面ダイアルは抜群に操作性が良く、ホールドしてファインダーを覗いたまま、絞りやシャッター速度、露出補正の調整ができたが、それに比べると背面ダイアルの操作性は劣る。コンパクトデジカメ的ではあるので、スタイルと違いと言われれば、それまでだが。

  • 同じ背面ダイアルの E-P1 での縦ダイアルも使い良いとは思えないが、ほぼ似たような位置にあって慣れの差というレベル。E-P1 の2ダイアルに比べ、GF1 は1ダイアルだが、プッシュ切り替えで2ダイアル的に使えるので、操作性でそう大きな差はないかと。

  • 敢えて、この辺の優劣を個人的な感覚でつけるとすれば、1ダイアルでもグリップ前面にある DMC-G1 が操作性の点で1枚上。次に特殊な感じで決して抜群の操作性ではないものの2ダイアルの E-P1。GF1 は G1 と同じプッシュ式2ダイアルでも背面にある分だけプッシュ切り替えが微妙なので、少し劣るかな?と感じた。ま、この辺は個人差でしょう。

  • その他、ボタンの個数やボタンの操作体系は、ほぼ DMC-G1 そのまま。私自身が慣れてることもあるが、DMC シリーズの操作体系は悪くないので、初めて使う人でも問題ないと思う(このあたりはオリンパスより良いと思う部分)。

  • ただし、DMC-G1 / GH1 では上面にあったボタンも全て背面にもってきたせいか、背面のあらゆるところにボタンがあって、それはいただけない。コンパクトスタイルにする際に、きちんと整理すべきだった。

  • 背面液晶は可動式ではないが、スペック的にも見た目的にも DMC-G1 と同じ。DMC-G1 の経験では、明るい屋外では E-P1 の方が見やすい。反面、ピントチェックは DMC-G1 の方が若干やりやすいと感じているので、E-P1 と GF1 の関係も多分同じはず。

  • 液晶が DMC-G1 と同じだけに、DMC-G1 の可動液晶の良さも感じてしまったり…(それは E-P1 でも同じだが)

  • AF に関しても DMC-G1 そのまま。AF 速度は E-P1 と比較にならないくらい迅速。でも DMC-G1 での欠点である「AF-S に比べると AF-C の速度精度が大きく劣る」点は GF1 でも全く一緒。説明員に聞いても、GF1 の AF 周りは G1 と基本的に同じとのことだった。

  • 撮影画像を持ち帰ることはできないので、画質については背面液晶で確認しただけだが、こちらも1年近く使っている DMC-G1 と変わらないと感じた。高感度も含め、ぱっと見で判るほどの改良はない印象。

  • メニューの中の画質設定的な部分も、ほとんど DMC-G1 と同じ。撮影写真比率に 1:1 が追加されているくらい(DMC-G1 もファームウェア・アップデートで実現できるだろうに…)

  • 内蔵フラッシュは思ったより高い位置に出るので、そこそこ使えるかな?という印象。ショールーム内で少し試しただけなので、あまりきちんとしたことは言えないが…

  • ボディ内手ぶれ補正がないのは仕方ないし割り切れるが、デジタル水平器も入れてこなかったのは残念。まぁ E-P1 のデジタル水平器も、水平器を表示していると撮影情報が表示されないというダメさ加減だが。

  • オプションの外部 EVF(ライブビューファインダー)は画素数が少ないので、DMC-G1 に慣れている身からすると決して見やすいとは言えない(画素数が少ないのは伝送時の不要輻射の問題で無理らしい→インタビュー記事参照)。ただ、構図チェックくらいには十分だし、絶対にあった方が良い撮影シーンは存在する。

  • 外付けファインダーでもパララックスはないし、どんなレンズでもズームでも対応できるのは便利。MF のピント合わせも 10倍拡大モードなら何とかできなくはないように思う。飾りみたいな外付けファインダーとは実用性が違う。

  • とはいえ、外部 EVF は意外と高さがあるので、装着するとせっかくの収納性の良さはかなりスポイルされる。比較的安いのは良いけど質感はチープだし、見た目は微妙。リコー GX100/200 に VF-1 を付けたのと同じ印象。それの二周り大きなデジカメという感じ。

  • 外部 EVF の取り外しは、単純にホットシューに付け外しするだけ。

  • LUMIX 20mm F1.7 レンズは M.Zuiko 17mm F2.8 より厚みがあって、マイクロじゃないフォーサーズの 25mm F2.8 に近い印象。でも開放で撮ってみると、F1.7 のレンズは良いね!と思えて、多少厚くても許せる。

  • 画像持ち帰りができないので細かな画質チェックはできなかったが、M.Zuiko 17mm F2.8 のように一目瞭然で周辺画質が落ちてたりすることもなく、ボケも意外とキレイに感じた。ちょっと期待できるし、買いたい!今からパンケーキレンズを買うなら断然 LUMIX 20mm F1.7 に限る。

  • 実際に使ってみたのとは関係ないが、「ファッション・ムービー一眼」というキャッチコピーはないわ。ないとかそういうレベルではなく、過去のデジカメのキャッチコピーの中でも最低のセンスとしか言いようがない。「女流一眼」はまだ判らなくもなかったが、これに決めたヤツは頭がおかしいのでは…


とまぁ、30分ほど DMC-G1 や E-P1 と比較しながら使ってみた印象は、ザッとこんなところ。動画に関しては興味ゼロなので(どうせ AVCHD Lite だし)全く使っていない。

この DMC-GF1 を自分の解釈で、ひと言で言うと

DMC-G1 から内蔵 EVF と液晶の可動式を抜いただけ


であり、

AF や画質面では DMC-G1 から何ら進歩がない


という印象だった。見た目も写真で見る以上にチープでデザインバランスが悪いし、DMC-G1 と同じ素子を使ってるとはいえ、1年経って画質も AF も全く進歩なし、では

ぶっちゃけ、ガッカリだよ…


だった。一通り使い終わったあとに、横についていた社員さんに感想を聞かれた時も、そのように厳しい感想を言わざるを得なかった。正直それ以外に、出てくる言葉がないんだよね…

大きな期待をしていたわけではなかったが、これほど DMC-G1 から進歩なしで、「抜けるものを抜いて小さな筐体に収めるだけ」に終わってるとは思わなかった。

OBP Panasonic Tower (Twin 21)


DMC-G1, GH1 と、それなりにエポックメイキングなカメラ、業界的にもインパクトのあるデジカメを連続して出してきたパナソニック LUMIX なのだから、コンパクトスタイルな機種を出す時も、何か1つくらいはインパクトがあると思っていたのだが…意欲的かつ先進的な姿勢はどこに行ったのだろう?と思わざるを得ない。

確かにフラッシュは内蔵しているし、外部 EVF も実現している。反面、E-P1 に比べればボディ内手ぶれ補正はないし、デジタル水平器もなく、若干軽いがサイズ的には大差ない。デザイン・質感は E-P1 のデザインがあまり好きじゃない私でも、これでは E-P1 の圧勝と思える差がある。値段は安いけどね…(E-P1 はボリすぎとも言えるが)

(ちなみに、手ぶれ補正がボディが良いかレンズが良いかの問題は別の話。コンパクトスタイルならボディ内手ぶれ補正の方が便利とは思うが、望遠ズームではレンズ側にあった方が良いと思ってるし、それ以前に一眼ではレンズ内手ぶれ補正に限ると思ってる人間なので)

もちろん、この辺は社員さんに聞かれた時にも言ったし、アンケートをお願いしますと言われたので、そのアンケートにもキッチリと書いた。その方が、こんなところに書くよりずっと意味があるし、パナには期待してるからね。

ハッキリ言って、半端なものとしか感じないマイクロじゃないフォーサーズには全く興味がなく、マイクロフォーサーズにしか興味がない私としては、オリンパスよりパナソニックの方に頑張って欲しいと思ってる。

今回将来的なレンズ・ロードマップとして 14mm パンケーキレンズや 100-300 という超望遠ズームを発表したのも超期待だし、本気度の違いを感じる(100-300を生かすにはAFとEVFを更に10倍頑張って欲しいが)。

1年近く使ってきて、今後もずっとマイクロフォーサーズとは付き合って行きそうな予感がするから、パナには頑張って欲しいと思うし、だからこそ、G1, GH1 ではそれなりのものを出してきたのに、GF1 ではちょっと残念感が強かった。

on the Katamachi bridge at the slow down in the afternoon (2)


というわけで、GF1 はスルー決定。ただ、20mm F1.7 パンケーキレンズは購入予定(17mm F2.8 は放置プレイ行き)。

E-P1 は、どんなに文句があっても「初めてのコンパクトスタイルなレンズ交換式カメラ」というお題目があって、魅力があった。けれど、GF1 はもはや初めてでもなんでもない。

それに DMC-G1 を使っている身としては

DMC-G1 と全く同じ画質の GF1 より、
少し趣きの異なった E-P1 の方が G1 と併用するのに相応しいし
買い替える利点は何もない


と感じた。まぁ操作体系が異なるのはアレだけど、そこらへんは自分の努力で補えるし、手ぶれ補正やデジタル水平器が内蔵されている E-P1 との併用だと便利なことも多いしね…

とはいえ、GF1 を使ってみると

改めて E-P1 の AF の鈍足さとグリップの悪さを実感


したのも事実。実用十分とか何とか言っても AF の速度精度ともパナが圧勝すぎ&ホールドした時の安心感が違うわけで、先日伊勢湾〜常滑に行った際に DMC-G1 と E-P1 を交互に使ったりしてると E-P1 を使う気はどんどん無くしたのも事実。

そういうことを考え合わせると

マイクロフォーサーズはまだまだ発展途上
どんどん買い替えず、しばらく様子見をしよう


という当たり前の結論に至るわけで。ま、個人的に次は G1 の後継機かな?と。そちらはメチャクチャ期待したいんですけどね〜。

20090909133441


そんなわけで最後に、独断と偏見で DMC-GF1 と E-P1 の比較を。

【E-P1 より LUMIX GF1 が良い点】

  • AF が断然速い。ある程度の動きものには十分追従する追っかけ AF も実用十分。

  • AF-C の精度速度は微妙だが、E-P1 のなんちゃって AF-C とは比較にならないくらいマトモでもある。

  • 若干軽い。持った感じの印象は結構違う。

  • グリップは凄く良いわけじゃないが、E-P1 のホールド感のなさよりはずっと良い。

  • メニューや機能変更の操作体系は E-P1 より判りやすいと思う。

  • 手抜き E-P1 と違って色収差も補正するので、境界部の色滲みが出たりすることはなく、低感度での画質は安定している(GF1 の画質が G1 と同じ場合)

  • この筐体にしては、すごく頑張ってる感が感じられる内蔵フラッシュ。

  • 外部 EVF ファインダーがある。

  • 無駄に高い E-P1 よりはマシな価格。


【LUMIX GF1 より E-P1 が良い点】

  • ボディ内手ぶれ補正で、どんなレンズでも手ぶれ補正が効く。

  • デジタル水平器は、あると便利以上の存在。

  • E-P1 のデザインが好きじゃない私でも GF1 に比べたらずっとマシ。質感は論外の差がある。

  • 色収差が補正されない欠点はあるものの、JPEG 撮って出しの画質は E-P1 の方が断然良く(シャープネスが若干強すぎるけど)、RAW は要らないかと思える画質(GF1 が G1 と同じ画質の場合)

  • 高感度に断然強い。ISO400〜800 でもスナップでは十分使える。

  • 青空の色の出方は、きっとオリンパスの方が好みの人が多いはず。

  • メニューや機能変更の操作体系は GF1 の方が判りやすいが、ボタンやダイアルの配置、操作感は E-P1 の方が良いと感じる。

  • 無駄に人気している(笑)


ま、こうして見ると、どっちもどっち、ですな…両方の良さが融合した機種が出たら買い替えるかな(笑)
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ということなんだけど、特に書くことがない。というか、購入直後に色々書いていた時と印象はあまり変わってない。

微妙もしくは妥協


私が E-P1 を表するに端的に言うと、そんな単語になる。

1ヶ月それなりに使ってきて、購入前からの決して良いとも思えない印象は変わらないけれど、全く話にならないというほどでもない。もう少し身も蓋もない言い方をすれば、

使い続けて印象が良くなるとは絶対思えないが
かといって速攻中古屋に売るほど悪くもない


のだ。これが全然ダメダメすぎて、速攻中古屋に売ってしまえるようなカメラなら、もっとスッキリしていた。「もう全然ダメすぎて、品薄の間に中古屋に売り飛ばしました。終わり」だったはず。

でも、そこまでじゃない、ように思う。そこまで思い切れるほどではないから、微妙としか言いようがない。

サイズも決して“コンパクト”とは思えないが、それでも見た目の印象も含めて多少でも DMC-G1 より小さく、レンズ交換式デジタルカメラとしては最もコンパクトなのは間違いないから、持ち歩きカメラとして使っている。

サイズに納得はできないし、ファインダーがないことや AF の遅さを含めた操作性には不満が多々あるが、それでもまぁ…という感じの妥協。

微妙と妥協の連続だけれど、使い続けている。

20090720134931
(E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8)


これが見た目が好みとか、マウントアダプターを使って楽しむ人なら、もっと別の利点美点を発見できるのだろうが、私の場合は

別に見た目は好みでもないし…
マウントアダプター遊びは二の次どころか三の次以降だし…

だから、それらの点に良さを見いだせず、DMC-G1 との比較も含めて、どうしてもネガティブな点に気がいってしまう。だからといってネガティブな点だけでもないことに加え、なんと言っても

他に代わるものが現状存在しない


という点がある。よくよく考えてみれば、E-P1 をかなり迷いつつも購入した理由は、この“現在、他に代わる選択肢がない”という一点だったはずで、結局それだけが E-P1 の存在価値なのかとも思う(少なくとも私にとって)。

他に選択肢がないから E-P1 を買い、そして使い続けている


「E-P1 を購入して1ヶ月」というテーマで、この記事を書こうと思ってずっと考えていて、出てきた答えはコレだった。

20090720115449
(E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8)


E-P1 に限らず、何かしらアイテムに対する不満点を書く時には、ややもすると「自分が馴染まないことに対する不満」と「客観的に見てもおかしいのではないか?と思える不満」をゴッチャ混ぜにしがちになる。

それは他の人の色々なレビューを見てもそうで、一見理路整然にダメ出しを重ねていても、それって自分が手に馴染まないことを、論理的っぽい(けど実は論理的じゃない)理屈や、(関係ありそうで実は関係ない)工学的なことを絡めて書いているだけでは?と思うことがあり、そういうのを見る度に自戒することになる。

もっとも、そういった感情的なことと論理的なことのごった煮があって、人それぞれのレビューであろうし、私も常にごった煮になっている気がするが、ともあれ、まず E-P1 に対する“感情的な印象”を改めて列挙してみると…

  • コンパクトと言えばコンパクトだけど、バッグの片隅に入れておける、と言うには微妙なサイズ。

  • コンパクトだけど背面液晶を見て撮るには若干大きい印象で、ファインダーがないことに違和感を感じるサイズ。

  • 取って付けたようなグリップもどきは、ないよりマシかもしれないが、グリップ向上に役立ってるのかどうかは未だに判らない。

  • ボディ内手ぶれ補正は評価できるけど、ファインダーがなくて背面液晶を見て撮るから、手ぶれしない度は相殺気味に感じる(広角域以外)。

  • スナップ用カメラとして見た場合、レンズキャップ式である分だけコンパクトデジカメより素早く撮れるかと言えば疑問だし、AF速度を考えると一眼レフと比べても速くないので、なんか中途半端。

  • LUMIX G. VARIO 7-14mm F4.0 と組み合わせた超広角スナップカメラとしては、ボディ内手ぶれ補正と相まってベストマッチ。

  • 撮って出し JPEG は、シャープネス強めが好きな私でも時々エッジが気になるくらいの処理がされているけれど、全体的には素晴らしい絵を出力する。

  • でも本気撮りにできるかといえば、根本的な画質(特にハイライト部)、撮影スタイル、レスポンスといった面からそういう気になれない。

  • でもお気楽旅カメラとしてはコレ1つでは不安だが、DMC-G1 のサブとしてなら便利だし、1D Mark3 を持ち出す時のスナップ用サブカメラとしても悪くない。

  • 三脚に据えて使う場合を考えると、可動式液晶ではない分、色々なアングルで撮る場合に DMC-G1 の方が使い勝手が良く、それと比較すると使う気になれない。

  • 17mm F2.8 パンケーキレンズは E-P1 にベストマッチだが、描写に当たり外れがあって困惑することも多い。主被写体が比較的近景ならば悪くないのだが、遠景描写になるとコンパクトデジカメ並みに崩壊する時があったりして泣ける。

  • かと言って、パンケーキレンズとセットでなければ、E-P1 も持ち出しサイズが DMC-G1 と大差ないから、判っていてもついついパンケーキレンズセットで持ち出してしまう。


といった感じで、色々矛盾と不満を抱えつつ使い続けているし、諸々の鈍重さにイラッと来ることも多いカメラなのだけど持って出てしまう。

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(E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8)


そんなわけで日々持ち歩くカメラとしても含め、E-P1 一つで使っていると不満も多いのだが、サブカメラとして使った場合、特に

DMC-G1 とペアで組ませられるベストカメラは現状 E-P1


ということが一番捨てられないポイントになっている。G1 & GH1 だと被る部分が多すぎるし、E-P1 ならば多少でもコンパクトな上に、ボディ内手ぶれ補正という補完しあう部分がある。

何度も書いてきているが LUMIX G. VARIO 7-14mm F4.0 との相性は抜群で、現在のパナソニック・マイクロフォーサーズレンズ群で唯一手ぶれ補正のないレンズだからボディ内レンズ補正とはマッチするし、超広角撮影で難しい水平出しにはデジタル水準器内蔵は便利である。

そういう意味では

DMC-G1 と比較して E-P1 に不満たらたらだけど、
DMC-G1 とレンズを持ってるからこそ、G1 と補完しあえる E-P1 を切れない


という、何とも矛盾したような、悩ましい状態になっている。

20090720144357
(E-P1 + LUMIX G. VARIO 7-14mm F4.0)


そんな個人的な印象とは別に、1ヶ月使い続けて、「これだけは客観的に見てもおかしい」「これだけはファームウェア・アップデートで何とかして欲しい」と思うことがある。

  • デジタル水準器表示モードで撮影情報を表示して欲しい。デジタル水準器表示にしている撮影情報が出ないのと、メインダイアルが軽くて何かの拍子に触れていたり、鞄の中で動いたりで、勝手にF値などが変わってしまい、意図せず開放絞りになっていたり、F22 になっていたりで凹むことが何度かあった。

  • 撮影情報が表示されていても、ISO 感度が表示されない。デジタルカメラにおいて ISO 感度は、F値やシャッター速度と並ぶ必須情報だろうと考える。改善されたとは言え、フルサイズに比べて高感度に余裕のないフォーサーズ素子なのだから ISO 感度の表示は絶対行って欲しい。

  • ブラケット撮影の設定を、ライブメニュー・スーパーコンパネで設定できるようにして欲しい。ライブメニューが無理でも、多くの設定が可能なスーパーコンパネでブラケット ON/OFF だけでも設定できるようにすべきだろう。前にも書いたがブラケット撮影の切り替えが、メニューの奥深くなのは信じられない。

  • AF 測距点エリアの選択を中央一点にきちんと固定できるモードを作って欲しい。上下左右ボタンをクリックするタイミングによって、設定変更になったり、測距点移動になるのはイライラすることがある。

  • AF速度をもう少しでも速くして欲しい(AF-C は期待してないから AF-S だけでも)。


不満点は他にも多くあるけど、次機種で改良するしかないような不満点を今言っても仕方ないというか、まず、これらファームウェア・アップデートで直せるであろう点を改善してもらわねば…と思う。

20090720121151
(E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8)


もっとも E-P1 発売前から「これは PEN 50周年記念モデルですから」「今後の機種では改良される部分もありますから」などと、目の前でオリンパス社員に言われた挙げ句、

EVF 付き E-P2 が年内にも発売という噂


が、まことしやかに流れている状況を見ると、とりあえずマニア向けに売ってしまえ的な E-P1 を今後ファームウェア・アップデートで改良してくれるのかどうか心配だったりするし、さらには

品薄のうちに E-P1 を売っちゃった方が良いのかな…


と迷うのも事実。迷うのだけど、先にも書いたように

DMC-G1 や 1D MarkIII のサブ機としては使えるしなぁ…


ということで、売るのは躊躇われてしまう。でも EVF 付きの E-P2 なんか出たら、いま E-P1 を持ち上げてる雑誌も含め、みんな手のひらを返したようになるんだろうな…。というか、E-P1 は相変わらず売れているみたい?だけど、そんなに絶賛評価ってのもあまり見たことはないような…

20090720115509
(E-P1 + M.Zuiko 17mm F2.8)


そんなこんなで、1ヶ月経っても相変わらず E-P1 には煮え切らない私である。たぶん、これは手放すまでずっと変わらない評価だろう。買ってしまったことが失敗だったのかどうかも、未だ何とも言えない。

そんな私にできることは、少しでも有効に E-P1 を使うことだろう。そう言い聞かせて使い続けることが、まだしばらく続いていきそうだ。

…ま、使い続けるとなると、やっぱり一度は購入を止めた

OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6-SLV
E-P1 純正標準ズーム M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6-SLV


を買おうかな?と思いつつ、でもどこまで使うか、いつまで使うか判らないし、買う理由は若干コンパクトと言うことと、E-P1 のシルバーボディに合わせたカラーということなわけで、シルバーレンズだと合わせるボディ色が限られるから、今後の使い回しは微妙だし…(LUMIX G. VARIO 14-45mm があるだけに…)

ということで、これまた煮え切らない、迷う日々が続いていたりする。ホント、E-P1 には煮え切らないことばかりだ X-)
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別のところでも少し書いたのだが、昨日の夕方に合間をぬって、鉄道写真家として有名な中井精也氏の「ゆる鉄大阪展」へ行ってきた。暑い中だったが、行って良かった!と思える写真展だった。

Seiya Nakai's photograph exhibition@Umeda, Osaka 2


小学校の頃は鉄ちゃん成分ありまくりで、今でも鉄道旅は大好きだし、鉄道そのものに興味はそれなりにあるし、鉄っぽい写真も撮ることもあるけれど、実のところ鉄道写真はそう積極的に見ないし、鉄道写真系のブログはほとんど見ていない。

というか、鉄道写真でも情景写真と呼ばれる「景色の中の鉄道」という趣きの写真には心惹かれるけれど、鉄道車両そのもの写真には全く興味がないので、鉄道系の写真ブログは見ていないのだが、氏のブログ「レイルマン中井の1日1鉄!」だけは毎日楽しみに見ている。

氏のような鉄道スナップでありつつも、情緒のある写真が多くて大好きだ。技術的に高度なことをやっているのに、それを感じさせないというか、そんな技術的なことを越えた写真も少なくなく、鉄道写真の中では一番好きな写真家さんだ。

そして、氏のブログ(ブログの前は普通のホームページで更新されていた)をキッカケに氏の写真が好きになって、出版した本も買っている。特にブログを元にしたフォト&エッセイ集



は一番のお気に入りだ。

そんな中井精也氏の「ゆる鉄」写真展が大阪でも開かれるということで、当然見に行った。東京で開かれていた時に見に行きたかったのだがタイミングが合わなかったので、大阪で開催していただいて本当に嬉しい次第。

10畳ほどの狭いギャラリーに所狭しと写真が飾られていたが、見づらいことはなく、むしろ氏独特の世界が濃縮して展開されていた。鉄道写真という範疇には収まらない情緒満開の世界がそこにあった。

ある一面に大きく飾られた3枚の写真は、プリントされた用紙の効果もあってか、まるで絵画のようであり、ブログや写真集では味わえない良さがあった。

Seiya Nakai's photograph exhibition@Umeda, Osaka 1


(中井氏が在廊時は)改札を模した入口で氏が写真展の案内カードに鋏を入れて渡してくれたり、広くはないギャラリーの中央には、懐かしい感じのする古びたベンチがあって、そこに座って写真を眺めることができる。そんなギミックもある。

そんな“鉄”らしい雰囲気はあって、掲載されている写真も鉄道写真だけど、実のところ鉄道写真の枠には収まらないものだから、鉄道写真に興味ない人も、むしろそういった人にこそ、見て欲しいと思うような写真展だった。

というわけで、「ゆる鉄大阪展」は8月2日まで、大阪梅田近くの西天満のギャラリー「GALLERY PHOTOGLAM」で開催されていますので、興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか?

ギャラリーの場所などの詳しい情報は、中井精也氏のイベント情報ブログの記事にて。

なお、在廊情報などは、氏のブログ「レイルマン中井の1日1鉄!」に記載されています。

ちなみに、中井精也氏も E-P1 を愛用されているようで(写真展会場でも常にたすき掛けに付けられていました)、最近のブログの写真でも E-P1 を使われています。

少し話をさせていただいたなかで、E-P1 の話もしましたが(私も E-P1 を持っていて、記念写真を撮ってもらいましたし)、なんというか自分の E-P1 に対する不満ってのも、なんというか小さな話というか、やっぱり自分の腕のなさを機械のせいにしているんだよなぁ…と反省させられたり。

ま、そんなことは別にして、ホント良い写真展でした。

レイルマン中井の1日1鉄!
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