長かったねぇ。とっくの昔に開通しているはずだったのに、キチガイ団体のせいでようやく開通。これで八王子〜鶴ヶ島間が R16 経由に比べて4分の1、90分短縮という劇的効果ではあるが、圏央道は中央道・関越道とは料金体系が別でかなり割高なので(※)、地元政治家からはかなり批判されていて、イベントに地元の八王子市長や市議が抗議として欠席するなど、最後まで色々あるようだ。

その料金面では、先日書いた新しい割引制度が今日から始まり、日休日の時差ドライブ向け割引はこの圏央道も対象になっている。が、R16 の渋滞解消だけでなく環八渋滞の緩和までを考えれば、もっと思い切った割引制度があってもいいはず。

例えば甲府昭和IC から高井戸IC までは 3,000円かかり、甲府昭和IC から圏央道経由で練馬IC までは 4,650円である。その差 1,650円は小さくない。いくら環八渋滞を避けることができるといっても、トラックなど頻繁に使う人にとっては厳しいだろう。この差をせめて半分程度にするような施策があれば、環八渋滞緩和の効果も大きく出るように思う。

新座料金所への負担が大きくならないように割引適用時間帯は制限されるべきだろうが、外環西側がいつできるか判らない状況では、圏央道には単純に R16 渋滞緩和だけでなく、環八までの渋滞緩和を視野に入れた施策はあってしかるべきだろう(例によって社会実験になっても)。それでなくても圏央道の料金はホント割高なのだから。

※一般に“高速道路”と呼ばれる道路(高規格幹線道路)は、実際には何種類かに分かれている。東名・名神を始めとする一般的な高速料金体系にあるのは高速自動車国道というもので、ターミナルチャージ 150円に普通車 24.6円/km を基本として決められている(都市部や長大トンネルは割増)。

しかし○○道、△△道路などと通称されている高速道路には、高速自動車道路以外のものもある。一つは「高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路」というもの、もう一つは「国土交通大臣指定に基づく高規格幹線道路(一般国道の自動車専用道路)」というもの。どちらも名前が長いし、話はややこしい。

ややこしいが、とにかくこの2つに指定されている路線は、先の高速自動車道路と違って、それぞれの道路で料金体系が違う。何故なら高速自動車道路は全国プール制というヤツで全国の高速自動車道路をまとめて会計しているのだが、後者2つはそれぞれの道路単独で建設費の償還も含めて会計するのが基本(最近は近くの複数道路をまとめている例もある)。全国均一料金体系からは外れている。なので、どうしても料金が割高になりがち(全国プールには東名など償還が終わった超黒字路線の利益がつぎ込まれてるから)。

たとえば「高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路」では京葉道路(一部)や伊勢湾岸道の一部“名港トリトン”が代表的なもの。京葉道路は明らかに料金体系が高速道路とは違うと感じている人は多いだろうが(平行する東関道と料金が違うしね)、伊勢湾岸道は(前後で接続する)東名や東名阪、名神と同じ高速自動車道路だと思われがち。しかし伊勢湾岸道には途中に名港トリトンと呼ばれる区間があって、そこは料金体系が異なる(かなり割高)。

この「高速自動車国道に並行する一般国道自動車専用道路」の場合は、概ね○○道路と名付けられている場合が多いので、まだ高速道路じゃなくてバイパスとして違いを感じることもあろうが、「一般国道の自動車専用道路」ではそのほとんどが○○自動車道と名付けられているので、最初の高速自動車道路と名称だけで判別するのは難しい。

圏央道(首都圏中央連絡自動車道)しかり、東海環状道しかり、京奈和道しかり、日高道、三陸縦貫道、中部縦貫道、西九州道…などなど。これらも料金体系は高速自動車道路と異なり、それぞれで決められている。名称だけでは最初の高速自動車道路と区別はできない。そして単独償還を想定して料金を決めるだけに割高になるのが通例である。

圏央道9.6キロが午後開通 中央道と関越道が直結
圏央道開通特設サイト