今日午後から、日経に続いて朝日新聞も有料電子版「朝日新聞デジタル」を開始。ウェブ版だけでなく、iPad 版、Android 版を用意して準備万端スタートととなった(iPhone版は審査の関係で遅れているらしい)。

朝日新聞デジタル
朝日新聞 for iPad
朝日新聞デジタル (Android Market)

通常の asahi.com とは違って、朝日新聞デジタルの方は紙面の内容を全部網羅+αを提供するということで、

有料会員限定のニュースサイト


となっています。

そして、有料会員のお値段も

電子版単独だと月額 3,800円
宅配と併読の場合だと、宅配+1,000円


という価格設定で、これは完全に日経の後追いとなっています(日経の場合、電子版のみだと 4,000円)。

日経にしても朝日にしても

あくまで宅配購読者を減らさないような価格設定


といいましょうか、宅配購読者の併読をポイントに置いてる節もあります。

日本の場合、新聞の宅配システムという独特のものがあるがゆえに、こういう形にならざるをえないのでしょうけれど、如何せん古いというか、これではいつまで経っても電子版の一般的な普及は進まないかなぁ…という気もします(といっても、日経なんかは周りでも電子版だけに切り替えた人が何人もいますが)。

さて、新聞の有料電子版で成功したと言われる日経新聞も基本的に有料会員向けサイトになっていますが、

日経の場合は、一定の記事は会員登録なしで誰でも読め、
また有料会員向けの記事も無料会員登録で限定的に読める


のに対して、

朝日新聞デジタルは完全有料会員限定


となっていて、有料会員登録をしないと一切の記事が読めません。

もっともこれは、

無料で読みたい場合は asahi.com で思う存分どうぞ


ということで、日経と違って無料サイトと有料サイトを完全に区別していると言えます。

AsahiDigital01 AsahiDigital02
(左:asahi.com、右:朝日新聞デジタル・ログイン前状態)
一般的なニュースサイトデザインの asahi.com に対して
朝日新聞デジタルは少しレトロ感のある新聞っぽいデザイン


日経の場合、興味を惹く記事を読もうとすると、かなりの割合で有料会員限定記事ですし、他の新聞その他ネット上でのニュースソースでは補えない記事も多いですので、なんだかんだで「電子版払うのも仕方ないか…」と思いやすく、それが成功に繋がっていると感じています。

問題は、朝日新聞デジタルがそう思わせられるかどうか。無料の asahi.com と比べて、またネット上の他の無料ニュースサイトと比べて、お金を払わせるだけの価値を見いだせるか?ということでしょう。

今日15時の開始直後に早速申し込んで(クレジットカード登録は必要だが7月末まで無料)、ウェブ版、iPad版、Android版を少しの間使ってみた感じでは、魅力がないわけではないけれど、今の段階では電子版を申し込むには微妙かな、と。電子版だけでなく、宅配に+千円で電子版というのも含めてですが。

そのあたり、今後の改善にも期待しつつ、良い点・悪い点を挙げながら雑感を述べてみたいと思います。

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