今年の鈴鹿 2x4 レースには、しばらく借りていた X-T5 + XF100-400mm のセットを持参。
このセットでの AF 能力、特に X-T5 の AF が(前世代の X-S10 から)どれだけ進化しているか?
そのあたりを知りたかった。
特に X-T5 世代の被写体認識 AF には車認識だけではなく自転車・バイク用の2輪認識モードもある、
ということで、ギリギリの到着だったが間に合った国内最高峰の2輪レース JSB1000 で、お試し。
いやぁ、追うね、ヘルメット。
正確にいえば、追おうとしてる、ね。
角速度が速いシーンや車体をバンクさせた瞬間とか追えていないシーンもあるけど、努力は見える。
撮影方向とは逆側に車体をバンクさせて頭が見えなくなっても、
チラッとヘルメットが映った瞬間にヘルメットを認識しようとする。
3枚目くらい引きの絵でも車体よりヘルメットへ持って行こうとする(フラフラするけど)。
時間の関係上、逆バンクのDスタンド、Eスタンドからしか撮っておらず
接近戦や低い構図で撮っていないけれど、
引きでも寄りでもヘルメットへフォーカス合わせに行く努力は見えるので
富士フイルムも頑張ってるなぁ…と思った(小並感)。
ま、使えるかどうかは話が別だけど。
別だけど、どこぞのお値段3倍くらいするフラッグシップ機は
ヘルメットへは1ミリも合わせに行かないからね。
そもそも2輪に被写体認識が対応していないという有様だから仕方ないのだけど、
ファームウェア・アップデートではほとんどの人にはどうでもいい飛び道具ばかりで
基本的な AF の性能機能挙動は初期の頃から大きく変わっていない。
飛行機認識は追加、というか乗り物から独立したものの
ぶっちゃけ飛行機なんて被写体認識は特に要らない、あれば便利程度で、
もっとやることあるやろウ凸コ×ス野郎💢と思っているわけだが、
それに比べたら富士フイルムさんの方が(世代が違うとはいえ)進化してる感がある。
もちろん、2輪のヘルメット(顔)認識をしても単独走行でなければ、
狙いの選手のヘルメットからすぐ近くを走る選手のヘルメットへ勝手に乗り移る、
という問題は X-T5 でも頻繁に発生するから、
結局のところ状況に応じて、であり、状況によってはシングル AF-C 安定というのはある。
この問題は現状どのメーカーも、どのフラッグシップ機でもあって(EOS R3 とかでも)、
サッカー、ラグビーのようなフィールドスポーツでは選手を被写体認識できていても
なかなかトラッキング系 AF だけで対応はできず、使い分けになる。
(もしくは一眼レフ時代の旧来の撮り方をメインにすることになる)
α9 III は鬼粘りするらしいが、スポーツ分野で頼れるほどのものかは知らない…
いずれにせよ、X-T5 はちゃんと2輪レースのヘルメットへ追従する努力を見せていたし、
下位カテゴリーのレース速度なら、また狙いの選手が他選手と接近戦でなければ
これは十分に使えるレベルじゃないかな、と思ったり。
少なくとも 2輪レースの AF に関しては、どこぞの Z 9 より快適に感じた。
まぁ AF 以外は値段なりではあったけれども。
(X-T5 + XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR)