先日 WINWING からエアバス A320 レプリカのスロットル&周辺デバイス「URSA MINOR 32 Throttle Metal / 32 PAC Metal」が発売になり、Thrustmaster 社の同種製品(TCA Captain Pack X Airbus Edition 相当)を一式使っている身としては、安くて圧倒的に質の高い製品が出てきて少々気分は複雑であります。
3ヶ月ほど前に、自分が使ってきた Thrustmaster Officer Pack + TCA Quadrant Add-On Airbus Edition について思うところを記したわけですが、先日 WINWING 「URSA MINOR 32 Throttle Metal / 32 PAC Metal」発売にあたって、それとの比較も含めて内容を大幅追記しました。
■ 【WINWING新製品関連を追記】MSFS周辺機器雑感その3:Thrustmaster Officer Pack Airbus Edition+Quadrant Add-Onを使ってきて今思う反省
上記記事でも触れていますが、私が数年前の Microsoft Flight Simulator 復帰(と言っても15年以上ぶりだからほぼ初見みたいなもの)にあたって、最初に購入したフライトシム用デバイスは、Thrustmaster の「T. Flight Hotas One」というフライトスティック&スロットルのセット商品。
Thrustmaster のみならずフライトシム用スティック&スロットルセット商品としては一番廉価な部類に属する商品で、安価ゆえ色々チープな造りは否めずフライトシムマニアには評判がよろしくない感じですが、個人的には
と思っています。
先日の記事に大幅追記したついでに、今回は最初に買った T. Flight Hotas One について思うところを適当に。

ということで、数年前に Microsoft Flight Simulator に15年かそこらぶりに復帰というか、事実上の再入門した際に買った一番安いスティック&スロットルセット製品「Thrustmaster T. Flight Hotas One」について思うところを記しておきました。
安いだけが取り柄みたいに何かと言われがちな T. Flight Hotas One を多少持ち上げたところで、私には1円の得にもならないわけですが、数ヶ月前に Thrustmaster の T.Flight Rudder Pedals や Officer Pack Airbus Edition + TCA Quadrant Add-On (=TCA Captain Pack Airbus Edition) について書いた際、本製品 T. Flight Hotas One のことも書きかけていたので、その時の記事に追記ついでとして本製品のことも投稿してみた次第です。
■ MSFS周辺機器雑感その1:ラダーペダルは不要…と思っていたのに心変わりして Thrustmaster T.Flight Rudder Pedals を購入した止むを得ない理由
■ MSFS周辺機器雑感その2:Thrustmaster T.Flight Rudder Pedals を1ヶ月使ってきて
■ 【WINWING新製品関連を追記】MSFS周辺機器雑感その3:Thrustmaster Officer Pack Airbus Edition+Quadrant Add-Onを使ってきて今思う反省
昨年から今年にかけて購入した WINWING 製品についても雑感を書き散らしてあるのですが、それはまたいずれの機会に。エアバス機レプリカ製品で言えば FCU + EFIS はともかく MCDU は要らんかったかなぁ、という気はしてますが、雰囲気モノとして買ったので仕方ないか、と無理やり自分を納得させ…きれてませんけど😅
3ヶ月ほど前に、自分が使ってきた Thrustmaster Officer Pack + TCA Quadrant Add-On Airbus Edition について思うところを記したわけですが、先日 WINWING 「URSA MINOR 32 Throttle Metal / 32 PAC Metal」発売にあたって、それとの比較も含めて内容を大幅追記しました。
■ 【WINWING新製品関連を追記】MSFS周辺機器雑感その3:Thrustmaster Officer Pack Airbus Edition+Quadrant Add-Onを使ってきて今思う反省
上記記事でも触れていますが、私が数年前の Microsoft Flight Simulator 復帰(と言っても15年以上ぶりだからほぼ初見みたいなもの)にあたって、最初に購入したフライトシム用デバイスは、Thrustmaster の「T. Flight Hotas One」というフライトスティック&スロットルのセット商品。
Thrustmaster のみならずフライトシム用スティック&スロットルセット商品としては一番廉価な部類に属する商品で、安価ゆえ色々チープな造りは否めずフライトシムマニアには評判がよろしくない感じですが、個人的には
フライトシム入門用としては
決して悪くなかったなー
決して悪くなかったなー
と思っています。
先日の記事に大幅追記したついでに、今回は最初に買った T. Flight Hotas One について思うところを適当に。
- 1)握ったまますぐ届く場所のボタンが多くて意外と操作性が良い
- いま使っている製品(TCA Captain Pack Airbus Edition 相当)に買い替えて最初に思ったことが、
T. Flight Hotas One はスティックとスロットルを握った状態からすぐに届く場所にあるボタンが多くて操作性が良かったなぁ
ということでした。
TCA Captain Pack Airbus Edition はその名のとおりエアバス機レプリカ風な形状、ボタン配置で作られているので(実機と全く同じではなくても)操作性優先でスティックやスロットルに独自ボタンを追加することができません。特にスロットル側はコンパクトなスペースに実機もどきの操作部を詰め込んだので、カスタムボタンは最小限です。
それに比べると T. Flight Hotas One は何かのレプリカということがありませんから、ボタン配置は自由。そして戦闘機系のゲームやシムに対応できるようスロットル周りに多くのボタンが備わっていて、両手をスティックとスロットルから離さないまま比較的多くのコントロールが可能になっています。買い替えてから逆に、操作性の良さというか自由度を感じました。


スロットル側面に3個、背面に2個のボタンに加え、スロットル背面にはラダー操作用のチルトレバーもあり、ラダー操作は一般的なスティック側のひねり操作に割り当てることも可能なので、その場合はスロットル裏のレバーは別のものに割り当てられるメリットもあります。
いま使っているエアバス機レプリカ風の TCA Captain Pack Airbus Edition ではフライトスティック部(単体商品では TCA Sidestick Airbus Edition)のスティックの左右に 12個ものボタンがズラッと並んでいますが、台座に付いているボタンのためスティックから手を離さないと操作できないので、たくさんボタンがあっても使いどころが制限されます(レプリカ風とはいえボタンが少ないとプレイに困るから、目立たない部分にボタンをいっぱい付けたのでしょうけど)。
(こちらはTCA Captain Pack Airbus Edition)
それを思うと本製品 T. Flight Hotas One はスティック側にはボタンやハットが最小限備わっているだけであるものの、スロットルを握ったまま操作できるボタンが多くて、とてもプレイはしやすかった印象です。
私自身は、先日の記事で書いたように「T. Flight Hotas One はスティックが右手でスロットルは左手」だけど「エアバス機のスティックは左手持ち」だし「旅客機はたいていの小型自家用機含めてスロットルは右手」だからと買い替えましたが、そこにこだわらなければ&質感や精度云々に不満を言わなければ、結構使いやすかったと思います。
トータルのボタン数は、より上位クラスの製品と比べると少ないかもしれませんが、ありとあらゆる計器をハードウェアデバイスで揃えたホームコクピットみたいにしない限り、画面上をマウス操作することから逃れられないので、手を離したくない時に操作したい機能がサクッと操作できるだけのボタンがあれば(ひとまず)十分ですからねえ。
(このことを理解できたのは、ただ適当に飛ぶだけでなくきっちりと操縦方法を学んで、ある程度フライトに慣れてからでしたね……😓) - 2)膝上でも使えるコンパクトさ+スティック部とスロットル部が分離結合自在
- ほとんどのフライトシム用製品では操縦桿(スティックまたはヨーク)とスロットル部は別製品で売られています。Thrustmaster TCA Captain Pack Airbus Edition のように元々別製品のスティックとスロットルをセットで売っている場合もありますが、実際は買って届いた荷物の中にはそれぞれの製品パッケージが入っていて段ボール外箱が1個なだけでした😆
ですが、本製品や TURTLE BEACH 社 VelocityOne Flight のように操縦桿とスロットルが一体型になっている製品もあります。
先日の記事で
Thrustmaster TCA Captain Pack Airbus Edition 相当を購入して使っているものの VelocityOne Flight という選択肢もあったなぁ……ヨークスタイルの製品の方が自分には合っていたかもしれない
なんて書いたくらいでありましたが、設置スペースと 2023年以降ドライバアップデートが全くないサポートの懸念で諦めたのは以前書いたとおりです。
スロットルデバイスとして Honeycomb の Bravo Throttle Quadrant が欲しいけど手が出せないのも、金銭面以外に場所的な問題が大きくあります。ゲーム専用デスクとか絶対無理だし、かといってプレイのたびに手間暇かけて設置するのも面倒(=プレイ頻度が下がる)ので致し方ないですね。
ともあれ、操縦桿(スティックまたはヨーク)とスロットルが一体型になっている製品はどうしてもサイズが大きめになり、また両手とも中央前に出して操作することになり、ちょっと微妙さもなくはないわけですが、T. Flight Hotas One はフライトスティック部とスロットル部を切り離すことができます。
切り離すとフライトスティック部とスロットル部の間にケーブルがにょーんと伸びているのが若干格好悪かったりしますが、それでもスペースがあれば操作性向上につながりますし、なんかこうゲームっぽさが減って操作してる没入感も増すところがあります(あくまで私の印象)。

このスティック部&スロットル部の分離結合自在さは本製品の良いところでもあり、また一体で使った場合にはフライトスティックとスロットルデバイスの両方があるのに比較的コンパクトなため、
スペースに余裕のない机でも
場合によっては膝上でも使える
メリットもあります。誰しもフライトシム専用デスクやゲーム専用デスクがあるわけではないですし(というか実際にはそんな人は少数派でしょ)、スティック+スロットルとなると結構スペースを取りますから、コンパクトでもあることは特に日本の環境ではベターなのではないでしょうか。
また、ゲーミングノート PC でゲームをしているような場合だと、そもそもジョイスティックを置くスペースがない人もいると思います。私自身、15インチ・ゲーミングノート PC を買った当時は作業机の空きスペースに PC をプレイしていましたから、本製品を買っても机の上に置く場所がなくて膝上でプレイしていました。
膝上にフライトスティック置いて操縦しても不安定だろそんなもん……と思えるかもしれませんが、確かに不安定であってもゲームパッドで操縦するよりはずっと良いし、操縦している気分度合いが全然違います。そこはもう
ないより全然マシ
という 0 or 1 の世界なので、安い分だけチープで最小限の造りかもしれませんが、入門者向けデバイスとして、沼への間口を広げるデバイスとして悪いことばかりでもないよ、と言いたいですね。 - 3)最初の一歩に優しいお値段で一揃えのコスパはもっと評価されて良い気が
- 本製品 T.Flight Hotas One の通常価格は Amazon や公式サイトだと 1万8千円〜2万円前後。私が購入した数年前も「以前と比べたら高くなった」と言われていましたが、その時と比べても 1.5倍くらいになってしまっています。本国価格は今も昔も $99 で変わっていないので全ては円安のせい。
ただ、Amazon だと記事投稿時に開催されている Amazon プライム感謝祭セールのように、セールのタイミングで1万5千円を切ってくることがありますので、買うならそのタイミングで買うべきでしょう。
ぶっちゃけ 2万円だと微妙に感じてしまう造りは事実ですが、1万5千円切りなら「まぁこんなもんでしょ」と妥当さを感じます(そもそもが $99 商品なわけで)。そして、その価格だと
最初の一歩にちょうど良い
というのが本製品に対する私の印象です。1万5千円を切ったあたりの価格がこの製品に対する値ごろでしょうし、それなら個人的には入門モデルとして勧められるかと。
今回のようにブラックモデルの通常版がセールにならず、白い MSFS Edition だけがセールになることもありますが、色を気にしなければ中身は同じです。
さて、本製品は前述のようにフライトシム用スティック&スロットルセット商品としては一番廉価な部類に属する商品。スティックだけならともかくスロットルと合わせると、国内で手軽に入手可能な、真っ当にフライトシム向きな最も安いデバイスではないかと思います。
などと書くと、経験知識豊富なフライトシムマニアの方から
これ (T. Flight Hotas One) は全体の造りも、ボタンの質感も、スロットルの感触も全てがチープで、ちゃんとフライトシムをプレイするには向かないよ
と怒られそうです😅 買い替え時にフライトスティック関連でググっていたら国内外の匿名サイトでは忌憚ない意見として、そういうのを幾度も目にしました。
でも、造りの甘さ、足りなさは安価ゆえ致し方ない部分であり、逆にいえば、
「1万5千円でフライトスティックとスロットルが揃えられて、造りや精度がどうであれ、ひと通りの操作がそれらしいデバイスで操作できて、フライトシムを楽しめる、ヒコーキを飛ばしている雰囲気を味わえる」
ところを私は推したい。本製品の良さは安い価格で雰囲気が味わえるところにあり、使った経験からも良き入門用デバイスとしてもっと評価されて良いのでは?と思っています。

MSFS に限らずフライトシムにハマって、ただ適当に飛ぶだけでなく色々なフライト操作を覚えていくと、本製品 T. Flight Hotas One には不満や物足りなさを感じることが出てくると思います。そもそもスロットルが1つしかないので、2エンジン/プロペラの機体で独立操作できないですしね。
私は造りや精度とは別の理由で現在の製品(TCA Captain Pack Airbus Edition 相当)に乗り換えましたが、それなりにハマれば色々な理由からステップアップを考える/したくなるクラスの製品であることに異論はありません。
ですから、機材を買い替えることを考えれば「最初からもう少し良い製品を」というアドバイスは当然あるでしょうし、私自身が買い替えしていますから、その意見に反対することはありません。質感や機械精度その他を見ても「安物買いの〜」とマニアな人たちから言われるのも仕方ない部分はあると思います。
しかし現実問題として、フライトスティックやスロットルでもっと良い造りの、もっと精度が良い、長く使える製品を、と思うと一気にお値段が上がります。
私が先日の記事で書いたように「Hotas One はスティックが右手でスロットルは左手」だけど「エアバス機のスティックは左手持ち」だし「旅客機はたいていの小型自家用機含めてスロットルは右手」だからと買い替えた製品(TCA Captain Pack Airbus Edition 相当)はセールで4万円以上、今の通常価格なら5万円台後半なのに、質感や造りが本製品 T. Flight Hotas One と比べて価格差ほどの差があるかと言えば、ぶっちゃけ微妙。
そして、しっかりとした金属ベースの製品となるとフライトスティックだけでも5万円以上しますから、いくら「最初からええもん買っといた方が無駄がないよ」と言っても、気に入ったものには最初かドーンとお金が使える人を除けば、なかなかハードルは高いと思います。そもそも私も、そのハードルには太刀打ちできていません😅
それに当たり前のことですが、誰も彼もフライトシムを始めたからといって、深く沼にハマっていくわけではありません。興味を持って買ってみたものの、どこまでハマるか分からないのが普通です。そんな段階で、フライトシムにしか使えない周辺機器に出せる金額というのは(心理的にも)限られているのが普通でしょう。
MSFS で言うなら、ゲーム本体は一番安いエディションで1万円以下。「ちょっと試してみよう、プレイしてみよう」という人のうち少なくない割り合いが Game Pass などのサブスク利用(&ゲームパッド利用)。DCS World なら基本は無料。
そういった人たちが「やっぱりこの手のゲームをするにはフライトスティックとか欲しくなるね」と思っても、フライトシムにしか使えず他に使い回しの利かないデバイスにどこまで出せるか。本製品のセール時価格である1万5千円弱でも敷居は高いかも?と思うくらいです。

そういう意味でも、この価格でそれなりに飛ばせている雰囲気を味わえる製品、手頃な選択肢の存在は重要だと思います。とにかくゲームパッドとかと違って、フライトシム以外に使い回しできない専用品ですから。
マニアの目から見ると色々妥協する部分が多いとはいえ、「フライトスティック+スロットル(+ひねりラダー)」という最低限のセットが1万5千円なら、フライトシムより市場/裾野が広いレースシム用のコントローラーと比較してもそう悪くはないでしょう。
初期投資を抑えるという点では、フライトスティックに小さなスロットルがついている製品も多いですから、スティックだけを買う形で値段を抑えるファーストステップもあります。が、個人的には「片手はスティック、片手はスロットル」で飛ばす方が断然雰囲気は出るので、できれば操縦桿(スティック or ヨーク)+スロットルのセットを推したいですね。
雰囲気=没入感は、個人的にフライトシムで最重要ポイントだと思いますから。

ということで、数年前に Microsoft Flight Simulator に15年かそこらぶりに復帰というか、事実上の再入門した際に買った一番安いスティック&スロットルセット製品「Thrustmaster T. Flight Hotas One」について思うところを記しておきました。
安いだけが取り柄みたいに何かと言われがちな T. Flight Hotas One を多少持ち上げたところで、私には1円の得にもならないわけですが、数ヶ月前に Thrustmaster の T.Flight Rudder Pedals や Officer Pack Airbus Edition + TCA Quadrant Add-On (=TCA Captain Pack Airbus Edition) について書いた際、本製品 T. Flight Hotas One のことも書きかけていたので、その時の記事に追記ついでとして本製品のことも投稿してみた次第です。
■ MSFS周辺機器雑感その1:ラダーペダルは不要…と思っていたのに心変わりして Thrustmaster T.Flight Rudder Pedals を購入した止むを得ない理由
■ MSFS周辺機器雑感その2:Thrustmaster T.Flight Rudder Pedals を1ヶ月使ってきて
■ 【WINWING新製品関連を追記】MSFS周辺機器雑感その3:Thrustmaster Officer Pack Airbus Edition+Quadrant Add-Onを使ってきて今思う反省
昨年から今年にかけて購入した WINWING 製品についても雑感を書き散らしてあるのですが、それはまたいずれの機会に。エアバス機レプリカ製品で言えば FCU + EFIS はともかく MCDU は要らんかったかなぁ、という気はしてますが、雰囲気モノとして買ったので仕方ないか、と無理やり自分を納得させ…きれてませんけど😅
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