前回「久しぶりに Lightning / microUSB 兼用のマルチ端子充電ケーブルを百均へ買いに行ったら、昔と違って一つの端子で裏表に Lightning 端子と microUSB 端子が実装されてるケーブルなんてあるのね」と少々驚いた話を書きました。

最近百均で売られているLightning / microUSB兼用充電ケーブルは1つの端子でリバーシブル仕様と(今ごろ)知る

充電ケーブルは使ってる/持ち運んでいるうちに断線その他で使えなくなる消耗品とはいえ、昔と違って近年のケーブルは(たとえ百均の安物であっても)それなりに保ちますので、何本か在庫があればしばらく買うことはありません。それに USB-C 端子全盛の今、Lightning / microUSB ケーブルの使用頻度も下がっていますから、こうしたケーブルを買うのも数年ぶりでした。

数年前には、一つの端子で裏表に Lightning 端子と microUSB 端子があるリバーシブルタイプは主流ではなかったですし、マルチ端子タイプの充電ケーブルと言えば、



⬆️こういった充電先のベースが microUSB 端子で、その上に microUSB → Lightning や microUSB → USB-C への変換アダプターを付けるタイプが主流でした。

これは ANKER の 3-in-1 ケーブルですが、他の中華製品や百均でも昔はこういうタイプが多かったはず。私も複数メーカーの製品を持っていましたが、この変換アダプター装着タイプばかりでした。

この手のケーブルは、端子を変える場合に変換アダプターをいちいち付け外しするのが手間なのと、変換アダプターが細いコードで本体ケーブルにぶら下がっているので、持ち運びしたり使っているうちに変換アダプターを付けてるコードが切れてしまう難点がありました。

ともあれ、今回百均で久しぶりにマルチ端子充電ケーブルを買ってみたら昔買ったものと違うタイプの製品が多くあったので、ふと

最近 Amazon で売られているマルチ端子充電ケーブルも百均と同じようなものなのかな?もっと違うのが出てるんやろか?


と思って検索してみたところ、

マルチ端子充電ケーブルも
USB-C時代になって昔とは様変わり


していて、これまた時代の変遷を感じました。個人的に USB-C ケーブルは安定した USB PD 規格や高速伝送を担保したいのでマルチ端子充電ケーブルを考えたこともなかったので、初めて調べてみて感心するやら疑問に思うやら。

今どきですから USB-C ベースの 3 in 1 ケーブルが主流で、出ている製品は殆どが途中でケーブルが三つ又分岐されているタイプ。以下のような三つ又ケーブルがたくさん売られていました。





microUSB 端子と違って USB-C 端子に変換アダプターを挿すのは一応規格違反なので、途中でケーブルを分岐させる仕様になったのは理解できなくもないのですが、ド素人的には「え?これで大丈夫なん?充電だけだからええの?」と思ってしまいます。使ったことないしね。

おまけに、これら USB-C ベースの3つ又分岐ケーブルは USB PD 規格対応。上記2製品は USB-C 端子へは 100W、Lightning 端子へは 27W の急速充電対応(microUSB 端子へは最大 10W)。そして 3製品同時充電可能!

モバイルバッテリーや AC USB 給電器の出力コネクタが1つしかなくてもこういったケーブル1本で複数デバイスを同時充電できるわけで、スペック上は USB-C / USB PD 時代の「コレ一本!」的な便利 3-in-1 ケーブルになっています。

ですが、私なんかは「100W 通してケーブルを単純に3分岐させて本当に大丈夫なの?」と思ってしまって買えないわけですが……😅 まぁこれだけ氾濫しているということは、特に問題なく使えているのでしょうねえ。

便利そうだし、1本買っても良い気はするので、そのうち買ってみると思います。自宅その他で常時利用に使おうと思えるほどの信用はできないですけど、目の届く持ち運び専用で使ってみても良いかな、と。



それに充電先が複数種類のマルチ端子充電ケーブルではなく USB-C 端子×2 タイプのマルチ端子充電ケーブルですが、ANKER からも発売されています(⬆️上記製品)。

こちらは最大 140W 出力対応の USB PD 二股 USB-C ケーブル。ANKER からもこういうのを出していることを思えば、USB PD ケーブルの2分岐3分岐ケーブルも市民権を得ているのかもしれません。これを使えば複数出力のある大きめ USB 充電器が不要ですよねえ。

私は ANKER 信者ではないので、何でもかんでも ANKER 最高、ANKER なら安心安定、などとは全く思いませんが(たくさん買ってきた ANKER 製品の中にはダメなもの、すぐ不良は幾つもあった)、なんだかんだでメジャーメーカー化してきたところですので、本当にヤバいものは出さないでしょうからねぇ。

と言いつつ、ANKER のモバイルバッテリー製品の中には規格違反の USB-C から USB-A への変換アダプターを付けているものもあって、すっかり有名かつ量販店でも置かれるメーカーになったとはいえ、便利さ優先の中華らしさは失われてないです。

そして、規格違反の USB-C 端子から USB-A への変換アダプターと言えば、



この製品に代表されるように、先の USB-C ベースの3つ又分岐ケーブルの給電元 USB-C 端子側に USB-C to USB-A 変換アダプターを付属させた製品も Amazon で数多くあります。規格違反もなんのその、便利ならなんでもええやろ!という、いかにも中華メーカーらしい製品。

これだと給電元のモバイルバッテリーや USB 充電器の USB-C 端子を他に使っていて USB-A 端子しか空いてなくても使えますし、なにより USB-A 端子用の充電ケーブルを別途持ち歩かなくても

飛行機や電車バスのUSB給電口が
USB-Aだったとしても使える


のがメッチャ便利なんですよねぇ。

給電元が USB-C でも USB-A 端子でも、給電先が USB-C でも Lightning でも microUSB でも、どんな組み合わせでも全部オッケーなのは、実のところ本当に便利です。

普段 USB-C / USB PD ベースの充電体制でケーブルもそうだと、USB-A の古い USB 給電口があっても使えない。かと言って別途 USB-A 端子用の充電ケーブルを持ち歩くのも嫌。でも、使えないとそれはそれで困る。

そういう状況を経験していると、ダメと判っていても USB-C to USB-A の変換アダプター付きは魅力的です。そのことは ANKER のモバイルバッテリーに付いていた規格違反ケーブルに助けられたことがあって私自身、便利さは知っていますしねえ😅



挙げ句の果てにはこんな⬆️ 両端 USB-C 端子にそれぞれ USB-A 端子と Lightning 端子への変換アダプタキャップが付いて、「microUSB 以外は何でも来い、USB PD 140W 対応でコンパクトだぜ」などという製品も出ています。

Amazon_PZOZ 4in1 140W Cable with LED 1

こういう写真を見せられると、ガジェットヲタ気質がある人は

USB PD 対応で Lightning も USB-A も行けて、こんなにコンパクトならホントにキーホルダーに付けても良いかも?


なんて衝動買いに走ってもおかしくないところです。まぁちょっと考えれば、これだけ端子のあるケーブルはそれなりに重さはあるはずなので、コンパクトなのは便利とはいえキーホルダーに付けて持ち歩きたくはないだろうことは判ると思います。

が、それでもコンパクトさにグラっとくる、いかにも中華アイテムであります。規格なんてぶっ飛ばせ商品ですけれど。


とまぁ、百均でマルチ端子充電ケーブルを買ったのを機に Amazon でマルチ端子充電ケーブルを久しぶりに検索してみたら、USB-C 時代になってすっかり仕様が様変わりになっていたことに驚いた次第ですし、色々出ていることも判ったので、そのうち1本くらいは買って試してみると思います。急がないのでプライムセールあたりで。

普段は荷物の軽量化と iPhone 15 Pro Max にしてから内蔵バッテリーが増えたこともあって、以前買ったケーブル付きの超薄型モバイルバッテリー⬇️を持ち歩くだけことが多いので(ほぼ非常用)、充電ケーブル自体を持ち歩くことも減りました。でも、便利そうなマルチ端子ケーブルは実用関係なく買ってみたくなる対象ではありますね。