TediousPhoto20250311

「やっぱりコンパクトなレンズ交換式カメラシステム(サブマウント)がないと、つまらない」(※)
「以前愛着持って使っていた富士フイルム機の色は忘れられないなぁ」

そう思って X-S10 を購入したのは、4年半近く前。
気がつけば、そんなに時間が経っていた。

富士フイルムも様々な新カメラを発表発売し、X-S10 もすっかり旧世代機。
画質的な見劣りは仕方ないし、元々解像的な部分を重視はしていなかったから無問題。
AF がアレなのは旧世代の廉価機だし、元々フジにそこを多くは求めていないので、
AF を求める被写体は撮らない前提で買ったから、そこも問題はない。
グリップ感とサイズ感、重さは正直ベストなくらいで気に入っている。
唯一気にいらないのは EVF だが、価格を考えれば仕方ない。

X-S10 は良いバランスのカメラで、良い買い物をしたと思う。
近年の富士フイルムのカメラの値上がり具合が半端ない分、
X-S10 のお買い得感が年を経て高まったくらい。

ただ、この先どうするかな、と思った時に何もない、それがずっと変わらない。


サブ機、サブマウントの宿命として稼働率の低さはある。
持ち出すのは年に30回もないし、シャッターを押して帰ってくるのはその半分。

冒頭で
「やっぱりコンパクトなレンズ交換式カメラシステムがないと、つまらない」
と書いたけど、
「やっぱりコンパクトなレンズ交換式カメラシステムがないと、困る」
ようなことは全くない。
スマホカメラはもう十分、普段スナップに使えるレベル。
画質にやかましく言わず、写真表現がウンタラカンタラとも言わなければ。

だから X-S10 を購入するときに稼働率の低さはある程度織り込み済みだった。
使わないカメラやレンズを防湿庫に入れっぱなしになるのが大嫌いな私でも
愛着持って買い戻した Xマウントシステムは稼働率が低くても、ある程度許容範囲。

ただ、先にも書いたように、Xマウントシステムをこの先どうするか?
と考えた時に何もないまま。
そのことがもう随分続いて、未だ変わらない。
それが苦しい。

一昨年は(Xマウントのみならず)カメラ機材は一切買わず(買う気にならず)、
昨年初めに Voigtlander NOKOTON 23mm F1.2 を購入した。
値上げまくりで無駄に高くなりすぎたとしか感じられない純正 XF レンズは
もう買う気は起きないし、普通に撮っていても何も面白くないから、
久しぶりに MF レンズでじっくりゆっくり撮影してみよう、という思いでの購入。

結果的に、それは正解だった。
買って良かった。
もっと Voigtlander レンズが欲しいとも思ったが、
X マウントには欲しいレンズが出ない。
他マウントには出ているのに。

Voigtlander 以外の MF レンズの購入も考えたが、
むしろそれならマウントを変えた方が良いのかもしれない。
そう思ったけれど、すっかりカメラへの物欲は消えちゃっている。
お金をかける気にあまりなれない。

てなこともあって、X マウント一式を処分した方が良いのかなー、と
ずっと思っている。
もう1年半くらいは思っている。

でも愛着を持って富士フイルム機を買い戻したのだし、
サブマウントを手放してしばらくすると、また欲しくなるのが常。
何度もそれは経験してきた。

ま、買っては手放すの繰り返しだったコンパクトデジカメも
数年前に GR IIIx を買って「こりゃもう自分にはコンデジは不要だわ」と
キッパリ諦めがついたことがあるから、
コンパクトなレンズ交換式システムも今回で区切りがつくかもしれない。

だけどなぁ……
とウジウジ考えたまま、無駄な時間ばかりが過ぎていく。