腰の状態がまだ思わしくないのて、年末年始にファーストインプレッションを書いて草稿のまま置いていた WINWING EFIS ユニットについて、ちょい補完しつつ使用してきた雑感を投稿しておきます。

FCU に続いて2ヶ月以上待って届いた EFIS-L。エアバス A320 コクピットの正面一番上、窓の下にあるパネルの FCU の左右に存在するユニットで、主に ND (Navigation Display) の表示切り替えや気圧の設定などのスイッチ類があるもの。

WINWING_EFIS-L1(右:FCU、左:EFIS-L)

WINWING_EFIS-L2(機長席側 EFIS)


先行して発売された FCU はオートパイロットの各種操作でフライト中もちょくちょく触りますからハードウェアデバイスがあるとかなり便利で、(特にダイアル操作を)迅速に操作できる分、初心者には余裕が作れて有難いものです。雰囲気作り以上に重宝しています。

反面、EFIS はフライト中にそう頻繁に触る計器はなく、ぶっちゃけ、

無くてもあまり不便はない
画面上の操作でも困らない


製品であるのも事実😓 コクピット中央にある FCU と違って、コクピットのデフォルト視点で前を向いたまま or 少し画角を動かせば、計器ビューに切り替えなくても操作できる位置にあるデバイスセットですしね。

ですが、気圧計をセットする、ND のレンジを変えるなど、ちょっとしたことでもハードウェアスイッチで操作できるのは楽ですし、FCU を持っていれば揃えておきたくなるものですが、片側1万3千円と値段的にもリーズナブル。

また、画面上で操作する分には単に左右に倒すだけのスイッチだと思っていました ADF-VOR セレクトスイッチが、実際はレバーを引いてから倒す必要がある(誤動作防止ですね)と知ることができたなど、実機レプリカということもあって画面上だけでは判らないこともあって、買って良かった☺️ と思っています。

WINWING_EFIS-L5

さて、年末年始にファーストインプレ記事を書いて草稿のまま置いていたのは、いつものように書きかけ記事を放置していたというよりは、EFIS-L 到着後に少し使った程度では問題なさすぎて特に書くことが見つからず、もう少し使ってから何かあれば書き足して記事をまとめ直そうと思っていたわけです。

で、年明け以降に WINWING FCU + EFIS-L を使って MSFS をプレイしてきて、ちょっと気になるところが出てきました。どれも本製品の問題というわけではありませんが、個人的にちょっと気になるのは以下の3点。


1)MSFS 2024 で時々フリーズを引き起こす?(サポートアプリの問題?)

これは、おま環(私の環境独自の話)かもしれませんが、年明け以降 MSFS をプレイする際には敢えてバグだらけの新作 MSFS 2024 でフライトすることが多い中で、FCU + EFIS-L を繋げているとフリーフライトを終える際の「フライト終了」ボタンを押した直後にフリーズすることが目立っています。

で、どうやら本製品 EFIS や FCU + EFIS の組み合わせが悪いのではなく、公式サポートアプリである

SimAppProを使っていると発生しがち


なことが判っています。FCU + EFIS-L を繋げていても SimAppPro を動かしていない、MobiFlight 経由で FCU + EFIS-L を動かしている場合は大丈夫みたいですので。

本製品+SimAppPro を使用中に「フライト終了」ボタンを押したからと言って必ず MSFS がフリーズするわけではありませんが、最近は結構な頻度でフリーズしています。フライト終了してフリーフライト設定画面へ戻る際に BGM が流れ始めますが、その直後にフリーズして、画面は固まってるけど BGM だけ延々流れている、というパターンです。

MSFS 2024 自体、頻繁に落ちる固まることはないものの、たまにどうにもならなくなってアプリを強制終了させることがありますから、本製品というか SimAppPro のせいではないかもしれませんし、今のところ MSFS 2024 では iniBuilds 製機体を使うことが殆どなので、それとの相性かもしれません。

とりあえず WINWING 製品のサポートアプリである SimAppPro は「え?また?」と思うくらいに迅速頻繁なアップデート頻度のサポートで(褒めてる)、MSFS 2024 への対応も早かったですし、届いた当初にあった「ん?今なんか変だった?」みたいなこともすぐ解消された経緯があります。フライトマルチパネルのサポートを完全放置している Logicool に爪の垢を煎じて飲ませてやりたいくらいです。

ので WINWING に不満はなく、また年末は特に問題なかった気がするので、年明けの MSFS 2024 アップデートと今の SimAppPro のバージョンの相性なのかもしれません。MSFS 2020 では全く問題なく使えています。

いずれにせよ、いま一番気になってるのはこの点ですね。EFIS ユニットとは直接関係ない話だと思いますけど、使っていて気になる点です。


2)EFIS を繋げると FCU 用 MobiFlight プロファイルが使えない

予め断っておくと、SimAppPro を使った

公式サポートの機体は全く問題なし


です。MSFS 2020 / 2024 とも今は特に気になる問題はありません。

ちょっと悩ましいのは、公式サポートのない機体を MobiFlight 経由で使う場合です。

エアバス A320 レプリカデバイスということもあって SimAppPro による公式サポートは、以下のようにエアバス系機体だけとなっています。

WINWING_EFIS-L6(MSFS2024で予定機体の一部は対応済)


とはいえ、せっかくオートパイロット関連の操作をハードウェアデバイスで制御できる FCU を一部の機体だけでしか使えないというのは勿体無い、ということで有志のユーザーが MobiFlight 経由で他の機体でも使えるようにするプロファイルを配布されています。

WINWING_EFIS-L7

例えば、個人的に重宝させてもらっている MobiFlight Profile の一つが、WINWING の FCU をセスナ172 や 208B など Garmin G1000 搭載機を始め MSFS 2020 本体収録の小型機で利用可能にするプロファイルです。

Generic Asobo Planes | WINWING FCU | MobiFlight Profile for Microsoft Flight Simulator | MSFS

FCU の全部のスイッチ・ダイアルが使えるわけでもなく、そもそも機体によって機能が使えたり使えなかったりするわけですが(オートスロットルのない機体も多いので)、それでもオートパイロット時の方向、高度、垂直速度などの指定がスムースにできて重宝しています。

MSFS 2020 のおける対応機体の広さという点では Logitech / Saitek Pro のフライトマルチパネルの方が若干有利&安定ですが、操作のしやすさ、判りやすさは圧倒的に WINWING FCU の非公式版(MobiFlight プロファイル版)。

おまけに Logitech / Saitek Pro のフライトマルチパネルと違って、非公式の非公式ながら MSFS 2024 でも動作するとなれば、最近フライトマルチパネルが埃かぶってしまっているのも仕方ないところ。

Logitech / Saitek Pro Flight Multi Panel 雑感【前編】 〜操作性に大問題あれど(条件次第で)無いより全然マシ
Logitech / Saitek Pro Flight Multi Panel 雑感【後編】 〜前回のフォロー?と機体毎の問題点

ただ、FCU だけの時と FCU に EFIS-L を繋げた時では USB のデバイスネームや ID が変わるようで、

FCUのみだと使えていたプロファイルが
EFISを繋げると使えない


のが悩ましいところ。

FCU + EFIS 対応版プロファイルも、EFIS が左右両方ついている場合に向けて作られている場合は、私のように左側だけしか付けていないと使えないようです(全部が全部そうなのかは確認していませんが)。

MSFS2024_202501_31MF_FCUolny(FCUだけの時のMobiFlight認識)

MSFS2024_202501_33MF_FCU2EFIS(EFISを付けた時のMobiFlight認識)


⬆️ FCUだけの時は「WINWING FCU-32 BOOT / JS-4509e9c0-81c6-11ef-800……」というモジュール名になっていますが、EFIS を連結した状態だと「WINWING FCU-32 + EFIS-32L / JS-16ea6970-bfe2-11ef……」というモジュール名になっており、別のデバイスと認識されるようになっています。

そのため、FCU だけの時の MobiFlight は

MSFS2024_202501_32MF_FCUolny

このように(使えない一部ボタンを除いて)利用可能になっているのに対し、EFIS を連結した場合の MobiFlight では

MSFS2024_202501_34MF_FCU2EFIS

こんな感じで全てのボタン、スイッチが使えず。結果、MobiFlight で FCU のみしか対応していないプロファイルを使う時は、背面の FCU と EFIS を繋ぐ SATA ケーブルをいちいち外して使っています……面倒ですが仕方ありません。

なので、自分でプロファイルの中身を書き換えてなんとか動かそうとしているのですが、MobiFlight の仕組み、プロファイルの書き方、作り方を全く知らない人間が中身を適当に書き換えたくらいでは動いてくれていませんでした😅

このあたりは非公式な話なので、WINWING としては知ったこっちゃなく、文句をつける筋合いでもないので、対応プロファイルが出ないなら自分でなんとかするしかないかと思っていますが、なかなか時間が取れず、まだ対応しきれていません……


3)FCU と合わせると結構場所をとる

これまた本製品が悪いという話ではないのですが、EFIS 自体の横幅はさほどないものの、製品的には事実上マスター扱いの FCU を接続して机の上に置くと結構場所をとる、というか横幅があります。

エアバス A320 実機に近づけたレプリカデバイスということですし、判っていて買ったのだから文句や不満はなく、むしろ実機サイズのスイッチで良い感じなわけですが、狭いウサギ小屋民の狭い部屋、机でプレイしているとちょっと存在感が強くなってきました。

WINWING_EFIS-L4

EFIS は本来 FCU の両側、左右席それぞれにありますが、場所を取るのは予め判っていたので、私の場合は普段使う左側(機長席側)の EFIS-L だけを購入しました。右側席用 EFIS は出発前に設定しておけば後はそうそう触ることもないので、場所とお金の節約です。

実測してみた横幅は
  • EFIS 単体で 15.5cm 程度
  • FCU + EFIS-L の本体横幅が約 42cm
  • FCU + EFIS-L の両側マウントをつけて約 46.3cm

高さや奥行きがあまりないこともあって、特にデカすぎというほどではないものの、机の上に置いてると結構場所は取ります。ディスプレイ前に FCU + EFIS-L を置き、その手前にフルサイズキーボードを置くと机上のスペースはかなり消費されてしまいます。フルサイズキーボードより横幅はありますからね……

MSFS 系 YouTuber さんが大きすぎるのでプレゼント企画にしてしまおうかな?と SNS に投稿されているのを見かけましたが、判らなくもないです。特に miniFCU や miniEFIS を持っていれば、多少割り引くところがあっても mini Cockpit 製品の方がコンパクトで良い、と思うことも多いかと思います。

フライトスティックやスロットルデバイスを机の上に置かなくなったので、現状ではまだ上手くやれていると思っていますが、問題は先日の記事でも書いたように WINWING の新しいデバイス、MCDU や PFP が届いても置き場所がない、ヨークが欲しいと言ってもそれも置く場所はないことですね😅

WINWING_EFIS-L3

とまぁ、WINWING EFIS ユニットのインプレッションというよりは FCU と合わせて使っていての諸々雑感になってしまいましたが、正直言って EFIS そのものについては特に書くこともないレベルで仕上がっていますので、とりあえずこんなところで。