さて、少し前に購入した 10.5インチの超薄超軽の小型 USB ディスプレイ VisionOwl XL-105。
先日の記事で Mac での写真整理編集時(Lightroom Classic)のサブ画面としての利用を示しましたが、少し前に導入した、性能に少し余裕のある新しいゲーミング PC で Microsoft Flight Simulator 2020(以下 MSFS)での計器表示、情報表示用サブ画面として使っている一例が冒頭の写真。
ただ残念ながら、思い描いていたとおりではないんですよね、色々と。うっかりミスで苦労して、解決したと思ったら最近のアップデートで MSFS がエンバグしているんじゃないか疑惑で思うようにならず(>_<)。この1ヶ月試行錯誤、というか右往左往して何とか使えてはいるけれど、理想の形じゃないところがあって気分は微妙😩
■ 薄い!軽い!お手頃価格!付属品も充実の小型 USB ディスプレイ VisionOwl XL-105【前編】〜 USB ディスプレイの進化と低価格化を実感
■ 薄い!軽い!お手頃価格!付属品も充実の小型 USB ディスプレイ VisionOwl XL-105【後編】〜 性能まずまず機能充実、Macで使うと…
フライトシミュレーター/レースシミュレーターをメインにプレイする人たちにはフライトスティックやハンドルコントローラーといった入力デバイスだけでなく、正面だけでなく左右にも画面を増設した3画面構成だったり、正面のメイン画面の下に計器や情報表示用サブ画面を置くことは珍しくありません。
私も叶うなら3画面構成や 32:9 のウルトラスーパーワイドディスプレイでフライトシムをプレイしたいところですが、以前も書いたように撮影写真の編集現像のために遮光フード付きのカラーキャリブレーション・ディスプレイを使ってる、使いたいかぎりは3画面構成やスーパーワイドディスプレイは難しいところ。
けれど、せめて計器や情報をメインディスプレイの下に置いた小型画面に独立表示させてプレイしたい、という思いはあり、新しいゲーミング PC は性能に多少余裕はあるので(Mac でも使いたいことも込みで)小型サブディスプレイ導入を真剣に考えるようになりました。
ちなみに、MSFS で計器や情報をサブ画面に独立表示させたい理由は、3つ。
1つ目は、計器が断然見やすくなること。メイン画面は計器だけでなく外の景色も含めた視界を表示させることが多いので、どうしても計器の表示が小さくなってしまい、見やすいとは言えない場合もあります。
歳を食って目が悪くなると小さな文字は見辛い😅ので、計器をサブ画面で大きく表示させるメリットは大きいです。また、計器を独立表示させた場合はコクピット内の光線状況に左右されないので安定して計器が見えるのも利点です(強い斜光線が当たって計器が見辛いということがない)。
2つ目はメイン画面の表示をコクピット正面視点以外にしていても常に飛行機の状況が把握できるので安心して飛べること。
左右の状況を見るために視点を正面以外にしていたり、コクピット視点ではなく外部視点で風景を眺めながら飛んでいる際でも計器、特に PFD を表示していれば飛行機の姿勢を常に把握できているので、うっかり景色を見るのに夢中になって失速するようなミスを防げます。
最後3つ目。セスナ 152 など古めの機体ではデジタルディスプレイ化されていないのでマップ表示などができないため、MSFS の機能としてのマップを表示させることも多いわけですが、メイン画面上にマップを載せた形より別画面に大きく表示した方が使いやすいのは言うまでもありません。
また、管制との交信のやり取りのログ表示や応答選択肢の表示ダイアログもメイン画面にどこかに鎮座させたままにするより、別ディスプレイに表示させた方が邪魔にならず見やすいのは言うまでもありません。
どんな機体で、どんなフライトをするかによって別画面に表示させたいものは変わりますが、いずれにしても1つしかないメイン画面に色々情報を表示させたり、情報の表示/非表示を適宜切り替えたり、コクピット全体表示と計器拡大表示を切り替えたりするよりも、必要な情報をサブ画面に表示させたままの方が随分と便利に、ストレスが下がります。
それが MSFS での小型サブディスプレイが欲しい理由です。以前の記事でも書いたように Mac でも使っていますが、キッカケは新しいゲーミング PC を買ったからであり、またゲームに絡む無駄遣い、MSFS に絡む出費であります😅
ただ、Mac で iPad を小型サブディスプレイ代わりにできるのと同様、Windows PC でも spacedesk というアプリを使って iPad をサブディスプレイの代用にできますし、しばらくは無駄遣い抑制に MSFS でも iPad mini を情報表示用サブ画面に使っていました。
それを1ヶ月ほど前のプライムセール時に
いつまでも iPad をサブディスプレイ代わりにするのは止めよう、小型 USB ディスプレイを買おう
と思い立ったわけですが、何も考えずすんなり置き換えられるはずが、どハマり。それが解決したら別問題…
みたいなことになって、とりあえず一応(不本意なところに)落ち着いているわけですが、その顛末、どうでもいいアレコレが本稿であります(まぁ日記ブログだからね)。
前述の spacedesk というアプリは、
もので(非商用個人利用の場合は無料利用可)、ホスト PC に Windows アプリを、サブディスプレイとして使いたいタブレットやスマホに専用アプリを入れ(iPhone / iPad でも Android でも OK)、あとは Windows アプリを先に立ち上げてからクライアント側アプリを起動し、ホストの PC をクリックするだけ。
■ spacedesk | Multi Monitor App | Virtual Display Screen | Software Video Wall
この手のアプリを使ったことがない人だと最初は少し戸惑うかもしれませんが、一回できれば後は簡単簡便。USB 接続だけでなく Wi-Fi で無線接続が可能ですので(一度アプリのインストールと設定が終われば)ケーブル接続の手間も不要。
Wi-Fi 接続で遅延がないとは言いませんが(デフォルト設定の粗い解像度であれば)ゲーム以外のアプリを使う分には全く問題なく、ゲームでもアクション性を要求するものでなければ、それこそ MSFS で計器表示させる程度なら問題を感じません(微小なタイムラグはあるが個人的には許容範囲内)。
ですので、普段はデスク左手のアームスタンドに載せてある iPad mini を MSFS プレイ時にはメインディスプレイの下に置き、spacedesk 経由でサブディスプレイとして計器または情報表示させていました。
そのため、小型 USB ディスプレイの購入優先順位は高くなかったのですが、iPad mini をサブディスプレイ代わりとして使っていて、以下の不満点がありました。
計器を別ディスプレイに単体表示して見やすくしたい、老眼入ってきた目にも優しく表示させたい、という用途からすると iPad mini はギリギリ実用範囲で、もうちょっと大きめが理想。さらに計器や情報ウィンドウを2個並べて表示させたいとなれば尚更。
そして2番目に書いたように「iPad mini はフライトの情報アシスト端末にしている」ことが多いので、サブディスプレイの代用として使ってしまうと意外と不便を感じています。サブディスプレイにはせず、フライト中のサポートデバイスとして使いたい。
そして3番目、4番目の項目。先に「spacedeck 経由で iPad をサブディスプレイにしても快適に動作する、Wi-Fi 接続でも概ね問題ない」と書いたのは、初期設定では spacedeck が iPad mini の表示解像度を XGA 相当(1024x768 pixels)と粗く設定にして負荷を減らしているのが大きな理由です。
計器や情報ウィンドウ(マップや ATC)を1つだけ表示させるなら XGA 解像度でも問題ないのですが、欲望限りない私ですから、
と思うわけです。旅客機なら PFD と ND 両方が別画面に見易く表示できれば楽だし(PFD は縦長だから2個並べる余地もある)、小さな飛行機でも PFD とマップ、もしくは ATC 通信ログが表示されていれば便利です。
サブ画面に計器や情報を2個並べて表示するとなれば iPad 側の表示解像度がデフォルトの XGA 解像度(1024x768 pixels)では足りず、文字が潰れて見づらくなります。見やすくするためにサブ画面に独立表示させているのだから、それでは本末転倒。
なので、iPad mini のネイティブ解像度 2266x1488 pixels に設定するわけですが、画質設定を大きく落とさない限り激重になり、プレイはちょっと厳しいものになりました。
以下は、ディスカバリーフライトのフランクフルト市を超低空飛行した時の CapFrame X 計測値の比較です。画質設定は ULTRA プリセット、アップスケーラーなし TAA 100%、DLSS FG オン、航空トラフィックなし。PC は Ryzen 7 7800X3D + GeForce RTX 4080 SUPER で、メインディスプレイは WQHD 解像度。
最近リリースの World Update 18 でかなり詳細化されてデーターも重くなったフランクフルト中心部なので、ビル群の中を縫って飛ぶ、地上から 100〜200m で低空飛行という負荷の高い飛び方をしていると、サブディスプレイがなくてもスタッタリング率が 2〜3% 発生します(何度も計測していますが概ねそのあたりに収束)。
この条件で spacedesk 経由の iPad mini をデフォルト表示解像度(1024x768 pixels)でサブディスプレイとして使った場合、PFD だけを表示しようが、PFD と ND の2つの計器を同時表示させようが、スタッタリング率は大して変わりません。ただ、平均フレームレートは確実に低下していっています(最低フレームレートは大差ない)。
ところが、サブディスプレイ化した iPad mini の表示解像度をネイティブ解像度(2266x1488 pixels)に切り替えた途端、笑ってしまうくらいフレームレートが低下します。平均フレームレートは3分の1程度に下落。これで飛ぶには厳しすぎる。
スタッタリング率 2〜3%でも平均フレームレートが 60fps 超、0.1% Low Average が 25fps 前後だと、たまに引っかかりを感じることはあれど、まずまずスムースに、不快な感じはなく飛ぶことができます。最高画質&アップスケーラーなしでここまでなら十分。
しかし、サブディスプレイ化した iPad mini をネイティブ解像度に設定した途端に悲惨な状況になって、さすがに平均フレームレート 25fps 未満、最低フレームレート1桁では、いくら高解像度なサブディスプレイを使うメリットがあったとしても無理。
まぁよくよく考えれば、iPad mini のネイティブ解像度は spacedesk 初期設定の XGA 解像度と比べるとピクセル数は 4倍以上もあります。画面サイズはメインディスプレイの27インチと比べて4分の1近い iPad mini ですが、画素数はだいぶ近く、9割以上あります。
サブディスプレイ化した iPad mini をネイティブ解像度で使うことは、メインの WQHD ディスプレイがもう1枚増えたのと変わらない負荷であり、もっと言えば、
であります。性能に少し余裕もって新調したゲーミング PC とか関係ないレベルで無謀でありました。
という状況があって、
と、今回の小型 USB ディスプレイ購入となったわけです。
サブディスプレイを買う経緯、言い訳を長々と書いてきましたが、問題はここから。
わけです。何度も問題にぶち当たったわけですが、最初は私のポカ。
届いた小型 USB ディスプレイをゲーミング PC の Display Alt 対応の USB-C 端子とケーブル接続して、早速お試しに(先に計測値を示した)ディスカバリーフライトのフランクフルト市を飛んでみたところ、サブディスプレイに計器を表示しないときは普通に飛べるものの、
え?なんで??と思って、上記 iPad mini をサブディスプレイ代用として使った際と同じく CapFrame X で計測してみると、
PFDだけ表示を購入した USB ディスプレイに表示して飛んでみたところ、話にならない結果に。まともに飛ぶのは難しいし、飛ぶ気になりません。
と思って、サブ画面の解像度を specedesk 経由で iPad mini を使っている時のデフォルト解像度である XGA (1024x768 pixels) に変更してフライト。
悲惨な状況は変わらず。全然ダメ。最高フレームレートこそ2倍に伸びているものの(解像度を落としたことが反映)、平均フレームレート以下は全く変わらず、スタッタリングや低 FPS 率も変わらないか、むしろ悪化。
specedesk 経由で iPad mini を同じ XGA 解像度で使って PFD を表示させた時の計測結果がコレ↓(再掲)
サブディスプレイの代用として iPad を Wi-Fi 経由で接続して使った時と比べ、USB 接続のディスプレイを使うと比較にもならないくらい悪化しているのは全く予想外の結果。何かが間違っているとしか思えない……
ということで、PC 側、ディスプレイ側のケーブル差し込み端子を変えたり、USB ケーブルを変えたり、ディスプレイ側の給電を別途取ったり、色々と試したものの効果なし。MSFS のサブ画面用途以外では(Mac でも)普通に使えているから、ディスプレイが壊れているとかではなさそう。
おまけに、フレームレート激落ちの中で無理やり USB ディスプレイに計器や情報表示させて飛ばしていると、
こんな感じで(おそらく)USB ディスプレイ使用が原因で MSFS のアプリごとクラッシュすることが頻発。これではちょっと使えない。エラーメッセージに DirectX 12 対応はβ版だから DirectX 11 を使えとか言ってるけど、何年βやねん。ってか、フレーム生成使うから DirectX 12 は必須。
と、しばし頑張ったのち諦めて放置していました。ってか、毎日暑すぎて、起動すると室温上昇するゲーミング PC の電源を入れる気が起きなかったわけですが。
しばらく放置しながらも気にはかかっていて、「何か原因があるはずなんだよなー」と思いを馳せていたある日、
と思ったところで、あ!?と気づきました😅
そう思ってマザーボード (ASUS ProArt X670E CREATOR WIFI) のマニュアル PDF を開いて見てみると……
すんません、やってませんでした!🙇
どっちの USB 4 ポートでも良いと思ってました!🙇🙇🙇
いやぁ、近年デスクトップ Windows PC にしっかり触っていなかった、自作からも遠ざかっていたことで、こんなことも忘れていたというか気づかなかった私が、悪うございました😩
BTO パソコンのためかマザーボードに付属しているはずの Display Port ケーブルが製品パッケージには入っていなかったので(新古品扱いとかで売ってるんやろな、高い金出してるんだからそれくらい入れとけよ💢>ツクモ)、自分の映像ケーブル箱から探し出して外付け GPU とマザーボードを接続。
ってか、マザーボード背面の Display Port 入力も
こうやって隠されていたので、べったりと貼り付いて取り難いシールをちまちま剥がして接続したわけです。
初心者が間違えて外付 GPU ではなく CPU 内蔵 GPU の出力端子にディスプレイを接続しないために⬆️こういうことをしているわけで、それは理解できますが、
と、シールを剥がすのが非常に面倒でイライラしている間に心の中で TSUKUMO に文句垂れていました😅
とまぁ、原因も判ったことで、ちゃんと対処したはずであり、これで無事 USB ディスプレイを使っても外付け GPU 経由でスムースに使えるはず!万事解決!!
のはずだったのですが、まだ右往左往することになりました。どうでも良い話ですが長くなりすぎたので、後編へ……
Windows PCでも簡単無料でiPadを
サブディスプレイとして使える
サブディスプレイとして使える
もので(非商用個人利用の場合は無料利用可)、ホスト PC に Windows アプリを、サブディスプレイとして使いたいタブレットやスマホに専用アプリを入れ(iPhone / iPad でも Android でも OK)、あとは Windows アプリを先に立ち上げてからクライアント側アプリを起動し、ホストの PC をクリックするだけ。
■ spacedesk | Multi Monitor App | Virtual Display Screen | Software Video Wall
この手のアプリを使ったことがない人だと最初は少し戸惑うかもしれませんが、一回できれば後は簡単簡便。USB 接続だけでなく Wi-Fi で無線接続が可能ですので(一度アプリのインストールと設定が終われば)ケーブル接続の手間も不要。
Wi-Fi 接続で遅延がないとは言いませんが(デフォルト設定の粗い解像度であれば)ゲーム以外のアプリを使う分には全く問題なく、ゲームでもアクション性を要求するものでなければ、それこそ MSFS で計器表示させる程度なら問題を感じません(微小なタイムラグはあるが個人的には許容範囲内)。
ですので、普段はデスク左手のアームスタンドに載せてある iPad mini を MSFS プレイ時にはメインディスプレイの下に置き、spacedesk 経由でサブディスプレイとして計器または情報表示させていました。
そのため、小型 USB ディスプレイの購入優先順位は高くなかったのですが、iPad mini をサブディスプレイ代わりとして使っていて、以下の不満点がありました。
- 8.4インチ画面の iPad mini ではちょっと小さく、もう一回り大きな画面が欲しい(でも13インチを超えるとメインディスプレイの手前に置いた際、邪魔になる)
- iPad mini は遊覧フライトしているあたりの地図を Google Map で見てランドマークを調べたり、旅客機で飛んでいる時はフライトプランの PDF を表示させたりしているので、PC のサブディスプレイにしてしまうと不便を感じる
- spacedesk 経由で iPad mini を使う場合のデフォルト表示解像度が 1024x768 pixels と粗く、その解像度だと計器を横に2つ並べた場合に細かい数字が潰れて見づらい(計器をサブディスプレイに独立表示させた意味が薄れる)
- 計器を2つ表示させても数字は読み取れるようにするため、spacedesk 経由で使う iPad mini の表示解像度を iPad mini 本来の解像度 2266x1488 pixels に設定すると負荷が高くなりすぎて MSFS のフレームレートが激落ちして、スムースなプレイができなくなる
- spacedesk の動作は安定しているが、MSFS の連続プレイ時間が長くなると、たまに動作がおかしくなることがある
計器を別ディスプレイに単体表示して見やすくしたい、老眼入ってきた目にも優しく表示させたい、という用途からすると iPad mini はギリギリ実用範囲で、もうちょっと大きめが理想。さらに計器や情報ウィンドウを2個並べて表示させたいとなれば尚更。
そして2番目に書いたように「iPad mini はフライトの情報アシスト端末にしている」ことが多いので、サブディスプレイの代用として使ってしまうと意外と不便を感じています。サブディスプレイにはせず、フライト中のサポートデバイスとして使いたい。
(左手のiPadはGoogle Map参照中)
そして3番目、4番目の項目。先に「spacedeck 経由で iPad をサブディスプレイにしても快適に動作する、Wi-Fi 接続でも概ね問題ない」と書いたのは、初期設定では spacedeck が iPad mini の表示解像度を XGA 相当(1024x768 pixels)と粗く設定にして負荷を減らしているのが大きな理由です。
計器や情報ウィンドウ(マップや ATC)を1つだけ表示させるなら XGA 解像度でも問題ないのですが、欲望限りない私ですから、
どうせなら計器や情報を2つ表示したい
2つ並べて表示できたら便利
2つ並べて表示できたら便利
と思うわけです。旅客機なら PFD と ND 両方が別画面に見易く表示できれば楽だし(PFD は縦長だから2個並べる余地もある)、小さな飛行機でも PFD とマップ、もしくは ATC 通信ログが表示されていれば便利です。
(A320の計器パネル2つを表示)
サブ画面に計器や情報を2個並べて表示するとなれば iPad 側の表示解像度がデフォルトの XGA 解像度(1024x768 pixels)では足りず、文字が潰れて見づらくなります。見やすくするためにサブ画面に独立表示させているのだから、それでは本末転倒。
なので、iPad mini のネイティブ解像度 2266x1488 pixels に設定するわけですが、画質設定を大きく落とさない限り激重になり、プレイはちょっと厳しいものになりました。
以下は、ディスカバリーフライトのフランクフルト市を超低空飛行した時の CapFrame X 計測値の比較です。画質設定は ULTRA プリセット、アップスケーラーなし TAA 100%、DLSS FG オン、航空トラフィックなし。PC は Ryzen 7 7800X3D + GeForce RTX 4080 SUPER で、メインディスプレイは WQHD 解像度。
(サブディスプレイなし)
(XGA解像度でPFDだけ表示)
(XGA解像度でPFDとNDの2画面表示)
(ネイティブ解像度で2画面表示)
(XGA解像度でPFDだけ表示)
(XGA解像度でPFDとNDの2画面表示)
(ネイティブ解像度で2画面表示)
最近リリースの World Update 18 でかなり詳細化されてデーターも重くなったフランクフルト中心部なので、ビル群の中を縫って飛ぶ、地上から 100〜200m で低空飛行という負荷の高い飛び方をしていると、サブディスプレイがなくてもスタッタリング率が 2〜3% 発生します(何度も計測していますが概ねそのあたりに収束)。
この条件で spacedesk 経由の iPad mini をデフォルト表示解像度(1024x768 pixels)でサブディスプレイとして使った場合、PFD だけを表示しようが、PFD と ND の2つの計器を同時表示させようが、スタッタリング率は大して変わりません。ただ、平均フレームレートは確実に低下していっています(最低フレームレートは大差ない)。
ところが、サブディスプレイ化した iPad mini の表示解像度をネイティブ解像度(2266x1488 pixels)に切り替えた途端、笑ってしまうくらいフレームレートが低下します。平均フレームレートは3分の1程度に下落。これで飛ぶには厳しすぎる。
スタッタリング率 2〜3%でも平均フレームレートが 60fps 超、0.1% Low Average が 25fps 前後だと、たまに引っかかりを感じることはあれど、まずまずスムースに、不快な感じはなく飛ぶことができます。最高画質&アップスケーラーなしでここまでなら十分。
しかし、サブディスプレイ化した iPad mini をネイティブ解像度に設定した途端に悲惨な状況になって、さすがに平均フレームレート 25fps 未満、最低フレームレート1桁では、いくら高解像度なサブディスプレイを使うメリットがあったとしても無理。
まぁよくよく考えれば、iPad mini のネイティブ解像度は spacedesk 初期設定の XGA 解像度と比べるとピクセル数は 4倍以上もあります。画面サイズはメインディスプレイの27インチと比べて4分の1近い iPad mini ですが、画素数はだいぶ近く、9割以上あります。
サブディスプレイ化した iPad mini をネイティブ解像度で使うことは、メインの WQHD ディスプレイがもう1枚増えたのと変わらない負荷であり、もっと言えば、
WQHD近い解像度を無線転送で使うのは無茶
であります。性能に少し余裕もって新調したゲーミング PC とか関係ないレベルで無謀でありました。
という状況があって、
計器・情報を2つ独立して別ディスプレイに表示させたいがために、フルHD 解像度かそれ以上のサブディスプレイを使うなら、素直に素直に有線接続のサブディスプレイを使おう
と、今回の小型 USB ディスプレイ購入となったわけです。
サブディスプレイを買う経緯、言い訳を長々と書いてきましたが、問題はここから。
買った小型ディスプレイを
PCとUSB接続してサクッと終了
のはずだったのにハマった
PCとUSB接続してサクッと終了
のはずだったのにハマった
わけです。何度も問題にぶち当たったわけですが、最初は私のポカ。
届いた小型 USB ディスプレイをゲーミング PC の Display Alt 対応の USB-C 端子とケーブル接続して、早速お試しに(先に計測値を示した)ディスカバリーフライトのフランクフルト市を飛んでみたところ、サブディスプレイに計器を表示しないときは普通に飛べるものの、
USBディスプレイに計器表示した途端
カクカクでプレイが辛い状況に
カクカクでプレイが辛い状況に
え?なんで??と思って、上記 iPad mini をサブディスプレイ代用として使った際と同じく CapFrame X で計測してみると、
PFDだけ表示を購入した USB ディスプレイに表示して飛んでみたところ、話にならない結果に。まともに飛ぶのは難しいし、飛ぶ気になりません。
もしかして新しい USB ディスプレイの 1920x1280 pixels だと USB の有線接続でも負荷が高すぎるのか?スペック的にはそんなこともないはずだが……
と思って、サブ画面の解像度を specedesk 経由で iPad mini を使っている時のデフォルト解像度である XGA (1024x768 pixels) に変更してフライト。
悲惨な状況は変わらず。全然ダメ。最高フレームレートこそ2倍に伸びているものの(解像度を落としたことが反映)、平均フレームレート以下は全く変わらず、スタッタリングや低 FPS 率も変わらないか、むしろ悪化。
specedesk 経由で iPad mini を同じ XGA 解像度で使って PFD を表示させた時の計測結果がコレ↓(再掲)
サブディスプレイの代用として iPad を Wi-Fi 経由で接続して使った時と比べ、USB 接続のディスプレイを使うと比較にもならないくらい悪化しているのは全く予想外の結果。何かが間違っているとしか思えない……
ということで、PC 側、ディスプレイ側のケーブル差し込み端子を変えたり、USB ケーブルを変えたり、ディスプレイ側の給電を別途取ったり、色々と試したものの効果なし。MSFS のサブ画面用途以外では(Mac でも)普通に使えているから、ディスプレイが壊れているとかではなさそう。
おまけに、フレームレート激落ちの中で無理やり USB ディスプレイに計器や情報表示させて飛ばしていると、
こんな感じで(おそらく)USB ディスプレイ使用が原因で MSFS のアプリごとクラッシュすることが頻発。これではちょっと使えない。エラーメッセージに DirectX 12 対応はβ版だから DirectX 11 を使えとか言ってるけど、何年βやねん。ってか、フレーム生成使うから DirectX 12 は必須。
せっかく買ったけど、これでは使い物にならねえわ。何が悪いんか判らんけど Mac だけで使うしかないかな
と、しばし頑張ったのち諦めて放置していました。ってか、毎日暑すぎて、起動すると室温上昇するゲーミング PC の電源を入れる気が起きなかったわけですが。
しばらく放置しながらも気にはかかっていて、「何か原因があるはずなんだよなー」と思いを馳せていたある日、
USB ディスプレイを使わなければ問題ないのに、MSFS で計器をあちらへ表示した途端に激重になってフレームレート計測値が見たこともない低さになるんだよなぁ、まるで外付け GPU(GeForce RTX 4080 SUPER)を使わず CPU 内蔵の弱々 GPU を使っているような……
と思ったところで、あ!?と気づきました😅
もしかして USB 接続のディスプレイのレンダリングには CPU 内蔵の GPU が使われてるのか?
そう思ってマザーボード (ASUS ProArt X670E CREATOR WIFI) のマニュアル PDF を開いて見てみると……
すんません、やってませんでした!🙇
どっちの USB 4 ポートでも良いと思ってました!🙇🙇🙇
いやぁ、近年デスクトップ Windows PC にしっかり触っていなかった、自作からも遠ざかっていたことで、こんなことも忘れていたというか気づかなかった私が、悪うございました😩
BTO パソコンのためかマザーボードに付属しているはずの Display Port ケーブルが製品パッケージには入っていなかったので(新古品扱いとかで売ってるんやろな、高い金出してるんだからそれくらい入れとけよ💢>ツクモ)、自分の映像ケーブル箱から探し出して外付け GPU とマザーボードを接続。
ってか、マザーボード背面の Display Port 入力も
こうやって隠されていたので、べったりと貼り付いて取り難いシールをちまちま剥がして接続したわけです。
初心者が間違えて外付 GPU ではなく CPU 内蔵 GPU の出力端子にディスプレイを接続しないために⬆️こういうことをしているわけで、それは理解できますが、
使用しませんって、使うか、使わへんかはこっちが決めることや!
と、シールを剥がすのが非常に面倒でイライラしている間に心の中で TSUKUMO に文句垂れていました😅
とまぁ、原因も判ったことで、ちゃんと対処したはずであり、これで無事 USB ディスプレイを使っても外付け GPU 経由でスムースに使えるはず!万事解決!!
のはずだったのですが、まだ右往左往することになりました。どうでも良い話ですが長くなりすぎたので、後編へ……