かなり相手にボールを持たれていた先週末の湘南戦。
特に前半はバイタルエリアやその手前付近でボールを回される時間も多かったし、
それに対していつものようにボールを奪い切れることも少なく、セカンドボールも拾えなかった。
で、バイタルエリアでボールを持った湘南の選手がフェイントを入れながら少しボールを動かし、
その瞬間少し腰を落とすモーションに入りかけたのを見て「これはシュートを打つ」と判断、
即座にレンズを GK 一森純選手へと向けた。
と同時に、飛んできたシュートに対して一森選手が反応。
レンズを振った瞬間で小さなフォーカスエリアに一森選手を入れられたかを確認する間もなく
レリーズボタンを押す!
撮れたかどうか、反応できたかどうかギリギリだったが、結果は…微妙に遅かった。
急な強いシュートに対して、一森選手はキャッチングではなく手刀で弾くような対応を見せた。
弾いた直後を捉えることはできたが、一森選手と弾いたボールとの距離がちょっとありすぎ。
少なくとも上記写真の半分くらいの距離じゃないとイマイチすぎる。
できれば手刀の形で弾いた瞬間くらいが理想だけど、流石に秒20コマでは運次第。
でも、シュートのボールスピードからすると、もう 0.04〜0.05秒早ければ理想だった。
10年前、いや5年前でも、もう少し、もうほんの少し速く反応できたはず。
シュートが来る!という動体視力から手を動かす条件反射の速さ。
レンズを振って間接視野で見ていた GK の位置で止めるまでの速さ、正確さ。
同時に GK の動きを見てボールが飛んできたことへのレリーズボタンを押す反射神経。
どれも年々少しずつ衰えて、それらが溜まって、撮れたはずのものが撮れなくなる。
0.01 秒衰えた分をカメラに 0.01 秒稼いで欲しい。
自分の衰えを技術の進歩で補ってもらうためにフラッグシップ機を使っていても、足りない。
自分自身こそが衰えを一番判っているからこそのストレス。
そのストレスが時に「もうそろそろ動体撮影、スポーツ撮影から手を引くかな」
「いっそカメラはスマホだけで十分かな」なんて思わせてしまうことがある。
オフシーズンには毎年それを真剣に悩むようになった。
こればっかりは老眼と同じで、努力で元に戻せはしないから苦しい。
なんとか衰えを少なくするように足掻きはしているけれど……
(Z 9 + Z 400mm f/4.5 VR S)