TediousPhoto20240629

うっかりブログに投稿し忘れていたので、日付が変わる直前に更新😓

冒頭の写真は、いつぞや特徴的な店名の看板を載せた居酒屋のある路地。
小さな踏切を通過する電車とともに。
鉄ちゃんではないが、町中を電車が走る風景というのは好き。
関西だと阪堺電車とか京阪京津線・石山坂本線、叡山電車とかね。
そういった鉄道が近所にある街に住んでいたら、
自分の主被写体も変わっていたかもしれない。


今年初めに、1年半ぶりの新カメラ機材として富士フイルム X マウント用レンズ Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 を購入したのは以前書いたとおり。

サブの X マウントカメラ X-S10 の稼働率が低くなってきたこともあって、売却も頭の中でチラつく中、

「自分自身が X マウントをどう使っていくか?」

というのを考え直し、その結果として

「撮った結果が目的ではなく、撮ることを目的、楽しむためのカメラとして試していこう」

そう思って、マニュアルフォーカスでじっくり撮る(撮らざるを得ない)ことを目的として NOKTON 23mm F1.2 を購入したわけですが、それだけでなく以前からリーズナブル?な価格で質感の高い Voigtlander のレンズは使ってみたいレンズであったのも理由としてありました。

Amazon_Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 X
Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 X (Amazon)


で、購入から 5ヶ月、ある意味「今後の Xマウントカメラの使い方を占う試し買い」の結果がどうだったかと言うと、

じっくり撮らざるを得ないMFレンズで
撮る行為を目的として楽しめるようになった?かも?


なった気がする、ような??という点においては NOKON 23mm F1.2 を買って試してみた結果として良い方向に出たかな、目論見どおりだったかな、というのが、今のところの結論。


実のところ Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 を購入当初は、

使いごごちの良いレンズだけど、やっぱりマニュアルフォーカスでじっくり撮るのは自分には合わないかな……
MF でじっくりまったり撮るのは良いけど、常用していけるかというと難しいかなぁ


という印象で、購入前に考えていた「どっちに転ぶか判らない」うちの悪い方へ転んだ感じで、

こりゃ MF レンズでテコ入れは失敗だったかな…中華安物 MF レンズではなく Voigtlander のレンズでダメなら諦めだな
MF レンズでじっくりゆっくり撮るスタイルのためのカメラとしての転身が無理なら、今後も稼働率が低いままだしなぁ


と、以前から頭の中にあった Xマウント一式を売却することも具体化し始めてました。

ただ、せっかく買ったのだからすぐに結論を出すことなく、しばらく X-S10 は Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 一本縛りで、ちょくちょく持ち歩いて撮っていたところ、慣れもあって少しずつ心境は変化していき、いつしか NOKTON 23mm F1.2 一本スタイルで X-S10 を持ち歩くことが自然になっていました。

マニュアルフォーカスでじっくり、しっかり撮れているかどうかは別にして、AF でパシャパシャ撮らない、撮れない、撮る行為を楽しむという撮影スタイルにも馴染んで「受け入れられる」ようになってきたかな?と。

自分でちゃんとフォーカシングして撮るスローな撮影を楽しんでいる、とまで言えるかどうかは微妙ですが、目論見どおり、結果を得るための撮影ではなく、撮る行為そのものを楽しむ撮影をアリだと受け入れられるようになりました。

ぶっちゃけ言えば

どうでも良いモノを
結果を問わず気楽に撮る


そういった今までの自分にはなかった撮影を楽しめるようになった、というか、撮る行為を楽しむことを自ら行えて許容できるようになった変化はありました。

主被写体であるスポーツ撮影など動体を撮ることを目的とするメインマウント機材では

「シャッターチャンスを、撮りたいシーンをどれだけモノにできたかどうかが全て」

という撮影スタイルであり、

「効率良く少しでも満足できる撮影結果を得られるのが良い機材」

というのがカメラ、レンズに対する評価基準でありました。基本的にそのことは今も全く変わっていませんし、「カメラは写真を撮るための機材にすぎない」という根本的な考え方も変わっていません。

だからこそ、それとは真逆のところに自分なりに何か感じるところ、楽しめるところを見出せたのは良かったかな、Voigtlander レンズを買った意味があったな、と思っています。

と同時に、記録写真用カメラとしてのスマートフォンの撮影性能・画質が上がるにつれ、お気楽お出かけスナップ撮影用としてだけでは存在意義が薄れていくばかりのサブマウントカメラ機材に、ちゃんと使う意義を見つけて稼働率も上がった=楽しめるようになったのは、Voigtlander のレンズ購入の目論見が成功したとも言えます。

メインシステムのカメラには、常に不規則に動く複数の被写体を追って捉え続けてる使い勝手と、0.001秒でも速いフォーカシングと、より良い(高感度)画質を求めるのは(その手の撮影を続ける限り)変わることはないでしょう。

メインシステムのカメラで撮る行為は、欲しい撮影結果が得られるかどうかが全て、であるし、それを変えることはないわけけれど、だからこそサブのカメラではこういう全く真逆のスタイルは有りだし、今後もサブマウントを持ち続ける意味もあるかな、と。

と同時に、スマートフォンと記録写真を撮る道具としてのポジションを争うことはもうなくなったわけで。

また、自分でフォーカシングするのだから、微妙な甘ピンでも自分のせいであり、カメラのせいにはできないから、X-S10 の AF に不満を言うことなく、MFでまったり気楽に撮る被写体、ハッキリ言えばどうでもいいレベルの被写体だからジャスピンでなくてもまぁええか程度に許容できる。

サブマウントを持ち続けるなら、そういう写真生活もまぁアリだな、と思えるようになれば良いと思って、Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 を買ってみたわけですが、ひと時の気持ちだけでなく、5ヶ月経って改めてそういう方向で使っていくことに落ち着いてきたかな、というのが(Xマウントの使い方も含めての)現状ですね。

(続く)

Amazon_Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 X
Voigtlander NOKTON 23mm F1.2 X (Amazon)