G-Gear_7800X3D_RTX4080_07

昨日の記事を載せてからさっきまで、昨日の記事冒頭に載せたつもりの筐体内部の写真を載せていなかったことに気づいていませんでした…いま載せました😅 もう載せる写真はほとんどないので、今日は背面の写真で。

ここ数日はずっと新しい PC 話で失礼していますが、とりあえず購入に関する話は今日で一区切り、の予定。(感想的なことは後日触れると思いますが)

外装箱の注意書き 〜酷暑が来るのに暖房(にもなる)機器導入
ふと浮かんだ悪魔の言い訳が新しい暖房機器もといハイスペック PC へ背中押し
不本意ながら数年前に全廃したはずのデスクトップ PC を止むなく復活させたワケ
自作せず BTO PC にした理由、TSUKUMO を選んだ理由

今回の PC 導入は、昨年から使ってきたゲーミング PC 入門的な廉価ゲーミングノートPC からの買い替え。仕事/各種作業用の Mac も Windows ノートPC も別途ありますから、ゲームと LLM や Stable Diffusion など生成 AI 関連のみを目的としてます。

昨夏のプライムセールで購入した ASUS TUF Gaming F15 (2023) FX507ZV4 は CPU 世代落ちの安価で購入したこと& DLSS 3 の効果もあってコストパフォーマンスが良く、私みたいに TPS/FPS はしない、ほどほどに AAA ゲームタイトルがプレイできれば良い人間には、ちょうど良い塩梅だったように思います。RTX 4060 (Laptop) の性能を目一杯引き出せる TGP 140W 仕様だったこともあって、意外と強かった印象。

なので、「Microsoft Flight Simulator 2020(以下 MSFS)で色々欲張らなければ」「たまたま持っていた Quest 2 での VR プレイにハマらなければ」、決して大枚叩いて、また不本意ながらデスクトップ機を再導入しての買い替えはありませんでした。

ですから、今回の買い替えにあたっては、以下を実現するスペックが目標でした。
  • MSFS でアドオン MOD をたくさん突っ込んでも、グラフィックス設定を欲張っても落ちない、安定してプレイ可能なこと

  • 激重エリアでも WQHD 解像度なら快適なフレームレートが出せること、また複数ディスプレイまたはウルトラワイドディスプレイにしても高画質(ハイエンド設定)でそこそこ飛べること

  • 解像度の低い Quest 2 で最大限画質を上げた設定で VR プレイが安定すること

今まで使っていた ASUS TUF Gaming F15 (2023) でも MSFS はそこそこ高画質でプレイできていましたが、それなりに我慢が必要だったり1時間くらい飛ばしていざ着陸という時にハングアップしたり、ということは珍しくなかったので、欲張った設定、アドオンを入れても安定して飛びたい、というのが目標でした。

あと VR プレイに関しては RTX 4060 には荷が重すぎで、画質設定を控えめにしていても落ちること頻繁でしたし、MSFS の起動も特定の手順を踏まないと動かない、バックグラウンドで何か動くとすぐハング、というギリギリ無理やり状態でしたので、とにかく VR プレイがスムース、ストレスなく安定してできる環境を求めました。

具体的には、前々回の記事でも書いたように、今まで使っていたゲーミングノートから性能的に倍以上、が目標。

一例ではありますが、3D Mark Time Spy のスコアで言えば RTX 4060 (Laptop) が 11,056 ですから、Time Spy スコアで 2万以上のスコアの GPU が目標になります。デスクトップ用 GPU で言えば RTX 4070 Ti 以上。

(一例として RTX 4070 SUPER: 20,785、RTX 4070 Ti: 22,597、RTX 4070 Ti SUPER: 24,128、RTX 4080: 28,098、RTX 4080 SUPER: 28,391、RTX 4090: 36,298)

また、MSFS を高画質でプレイ、 VR プレイする上での不安定要因は VRAM 8GB しかない RTX 4060 の VRAM 不足でしたから、最低 VRAM 12GB、できれば 16GB 搭載の GPU カード、というのが条件。

となると、GPU は VRAM 16GB 化された RTX 4070 Ti SUPER 以上。そして GPU がアッパーミドルクラスなら、他のパーツもそれに見合った仕様で…となって決めた仕様が以下になりました(2nd SSD は別途自分で増設)。
  1. CPU: AMD Ryzen 7 7800X3D
  2. M/B: ASUS ProArt X670E-CREATOR WIFI
  3. CPU Cooler: DEEPCOOL LS520 (240mm 水冷)
  4. Memory: SanMax SMD5-U16GB88 16GB (DDR5-4800) ×2
  5. GPU: ZOTAC GAMING GeForce RTX 4080 SUPER Trinity
  6. SSD 1: Crucial T500 1TB (System)
  7. SSD 2: HIKSEMI FUTURE70 2TB (Data)
  8. P/S: CWT GPW850S5 (850W / 80PLUS GOLD / ATX3.0)
  9. Case: G-GEAR 66JD (Middle Tower Case with GPU Support Holder)
  10. Front Case Fan: 12cm Fan x1

大まかな仕様を決めたところで、見合う BTO PC を探して価格その他込みで決めたのが TSUKUMO G-GEAR の GE7A-L242/XBH。それをベースに多少カスタマイズして上記の仕様となりました。

ほぼゲームプレイだけを念頭に最適化した仕様。価格も性能も別格なフラッグシップ GPU である RTX 4090 は、価格以外の面も含めて無理ですが、それ以外はまずまず自分が出せるベストを選びました。

カメラで言えばフラッグシップ機の一つ下、α1 ではないけれど α9、EOS R1 ではないけれど R3…と言いたいところですが、CPU はゲーム以外では控えめ性能なので α7R V とか R5 Mark II あたりのミドルクラスの一番上といったところでしょうか(ニコンは知らない)。

ともあれ、今回選んだ構成パーツの選択理由は以下のとおり。



1. CPU: AMD Ryzen 7 7800X3D

CPU は最初から Ryzen 7 7800X3D 一択。ゲーム目的ならコレ一択でしょう。一般的なベンチマークを取ってみると、普通のミドルクラス CPU。昨夏購入した Core i 12世代のゲーミングノートPC の CPU より、ちょい上程度。

けれど、大容量 3D-V Cache のおかげで多くのゲームでは圧倒的に強力、それでいて上位 CPU より発熱・消費電力も低め、というのは知られた話。MSFS でも 3D-V Cache の効果が極めて大きいことが証明されていますから、迷うことなく最初から一択でした。


2. M/B: ASUS ProArt X670E-CREATOR WIFI

ASUS のマザーボードの場合、ゲーム用途だと ROG シリーズや TUF GAMING シリーズが一般的でしょうが、この BTO PC ではクリエーター向けとされる質実剛健?志向の ProArt シリーズ。定格で使えよ、オーバークロックするなよ、という意図が感じられなくもありません(笑)

とはいえ、AMD AM5 系 CPU 向けチップセットの中では最上位の X670 であり、Wi-Fi 付きの仕様。電源周りも上位マザーの造りで安心感があります。マザーボードは選択の余地がなく本製品固定でしたが、トータル価格からしても、ややお高めの本製品組み込みはコスパ良く感じました。

BTO PC を選ぶ際、TSUKUMO G-GEAR を選んだ理由の一つとして「予め使用するマザーボードの製品が明示されていた」ということがありましたが、ASUS のこのマザーが選定されていたのも印象良く、選ぶ理由の一つになりました。


3. CPU Cooler: DEEPCOOL LS520

CPU クーラーは BTO 標準設定の空冷ファンから水冷クーラーに変更しました。CPU が 7800 X3D だと空冷ファンで十分だと思いますが、ぶっちゃけ過去に自作していた時は水冷クーラーを使ったことがなかったので、今回(自分で組まないけど)使ってみたかったのです😀

もちろん、真っ当な理由として、設置場所の部屋が夏場は室温が高くなりがちなので熱対策は入念にしたかったこと、そしてファンノイズ軽減のためにデスクトップ PC を選択したのですから、その点でもファンノイズが少なめになる選択をしたつもり。実際はどうなるか判りませんけど。

水冷は空冷ファンよりも故障しやすいのは構造上仕方ないですが、それは覚悟の上。稼働率もそんなに高くないですし、所詮ゲーム用途で故障してもすぐ困るわけでもないので、その時はゆっくり自分でパーツ交換すれば良いだけだと心しております。


4. Memory: SanMax SMD5-U16GB88 16GB (DDR5-4800) ×2

今回 BTO PC としてベースに選んだ TSUKUMO G-GEAR GE7A-L242/XBH には殆ど不満はないのですけれど、唯一の不満点はメモリの選択余地が限られていたこと。この点で他社 BTO PC と悩んでいました。

具体的にはメモリ容量が 32 / 64 / 128GB を選べるものの、それだけ。メモリ仕様は DDR5-4800 固定で、他社みたいに DDR5-5600 / -6000 など上位仕様のメモリを選ぶことができません。オーバークロックするなよ意思が反映されているとも言えますが、それでもせめて DDR5-5600 くらいは選びたかったなぁ…と今も思っています。

可能性としては低いですけれど、もしメモリが 32GB では物足りなくなって 64GB に換装する時には、ほんの少しだけでも速いモノに変えますかねえ(32GB で不満を覚えることはおそらくないと思うけど)。

ブランド指定はできませんでしたが、届いた中身を見ると SanMax。可もなく不可もなし、BTO PC として順当なところですかね。よく分からないけど。


5. GPU: ZOTAC GAMING GeForce RTX 4080 SUPER Trinity

一番重要な GPU ですが、元々本命は VRAM 16GB 化された RTX 4070 Ti SUPER。普段使いの WQHD 解像度のディスプレイで使うなら、それで十分。VR プレイも解像度低めの Quest 2 なら問題ないはず。

だったのですけれど、RTX 4080 SUPER と価格差が4万円。これが GPU カード単体で買う場合なら4万円も差があればデカすぎて 4080 SUPER を選択することはなかったのですが、今回は一式の購入であり、そのトータル価格の1割程度。となれば、

ここで1割をケチらず、自分が行ける一番上を行っておくか。その方が後悔はないはずだし


ということで、RTX 4080 SUPER に。カメラと同じで「この機材でダメなら 100% 自分の腕のせい」と言い訳を断つ方が精神安定上も良いですからね。

言い訳が絶対できない、という点では圧倒的フラッグシップ GPU の RTX 4090 を選ぶべきかもしれませんが、GPU カードの価格が(一つ下のはずの)4080 から更に倍!近くになるので、到底手が出ません。電源もさらに大容量のものが必要になりますし、無理です。

それでも消費電力は 4070 Ti クラスから1段階上がるので、発熱量とともに懸念材料としてありましたが、設置する部屋の配線、取り回しもやり直して、できるだけ安定した電源対策を施したので、一応問題ないかと。AC タップ、ケーブル類も長く使っていたので、この機会に全部一新しました(ACタップ、ケーブル類の長期使用はトラブルの元なので)。

ちなみに、BTO の仕様変更においては GeForce 4070 Ti SUPER / 4080 SUPER / 4090 と RX 7900 XTX から選択可能でしたが、メーカーやカードブランドの指定はできず、手元に届いてから確認すると、ZOTAC の一番ベーシックなものでした。

ファクトリー OC モデルじゃない製品をチョイスするところも、やっぱり「とにかく手を入れるな、そのまま使えよ」と言われている気がします(笑)

RTX 4080 に関しては無印モデルと今年リリースされた SUPER の性能差があまりないのですが、自分で組むわけでもなく、今さらわざわざ無印モデルで組める BTO PC を探すのも意味がないので、素直に現行の SUPER を選択しています。


6. SSD 1: Crucial T500 1TB

システム用ファースト SSD は標準仕様の「お任せ」以外に、かなり多くの選択肢、SSD 製品指定が可能だったのですが、製品指定の中で一番お安い部類の Crucial T500 1TB をチョイス。

Gen.4 仕様の SSD の中ではコスパ製品の定番 WD Black SN850X と並ぶ「安くて速い」製品だと知られているようで、私もそこに乗っかりました。以下の Crystal Disk Mark での計測結果を見ても十分。

G-Gear_7800X3D_RTX4080_21

何が来るか分からない「お任せ」から 1,100円プラスで指定できるならアリでしょう。ま、+2,200円の定番 WD Black SN850X とは結構迷いましたけど😅

ちなみに Gen.5 仕様の SSD も選べましたが、予算が既にギリギリか超過気味でしたのでスルー。将来もっと安価になった際には換装も考えたいと思います。ASUS ProArt X670E-CREATOR WIFI は Gen.5 SSD を2本させますからねえ。


7. SSD 2: HIKSEMI FUTURE70 2TB

BTO PC 注文時にセカンダリー SSD も指定できるのですが、2TB SSD はどれも結構ええお値段のオプション料金だったので、別途自分で購入して到着後に装着しました。一昨日の記事に書いたように、GPU がデカすぎて SSD を追加するくらいのことでちょっと手間暇かかりましたけど…

Amazon_HIKSEMI FUTURE70 2TB

こちらは Amazon で購入した HIKSEMI FUTURE70。いわゆる蝉族と呼ばれる安くて速い中華 SSD。円安の影響で、昨年 8〜10月ごろの激安底値からは随分と値上がりしましたが、それでも安いですし、速い。

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某林檎向けに大量生産の設備を作ったのに米国の対中規制のおかげで輸出できなくなり…という噂が本当かどうか判りませんが、ありがたい話です。昨年の底値の頃に今回も買ったコレと、同じチップを使った Lexar の SSD を購入して半年以上問題なく、速度も維持して使えているので、まずまず信用して良いかな、と。

ゲームその他のデーター関係は、このセカンダリー SSD にほぼ全部つっこんでいます。おかげでセカンダリー SSD の 2TB はあっという間に半分以上が埋まりましたが、システム用の 1TB はまだガラ空きです😅


8. P/S: CWT GPW850S5 (850W / 80PLUS GOLD / ATX3.0)

電源ユニットはこの製品を標準仕様として 1000W、1200W と選べるようになっていましたが、RTX 4080 SUPER 以上に消費電力を食う GPU を載せるつもりもないし、他に大きく電力を食う何かを追加する予定もないので、そのままで。

電源は安定性に関わる重要なパーツであるものの、自分が PC 自作をやめてから全然流れが追えていなくてよく分かっていないので、こだわりも何もなく言われるがまま、電力容量さえ足りていれば、って感じではあります…


9. Case: G-GEAR 66JD (Middle Tower Case with GPU Support Holder)

ケースはツクモの BTO パソコン標準のミドルタワーケース固定なので選択の余地もないですが、以前も書いたようにピカピカ光らせる今どきの派手派手ゲーミング PC は性に合わないので、地味なケースで問題なしです。

まぁ、基板側くらいはガラスで中が見えた方が格好いいとは思いますが、そのためにお金を費やすほどのこだわりはありません。ケースは壊れることもほぼないし、買い換える時は全部組み直しになるので、そんな面倒なこともしないでしょう……


10. Front Case Fan: 12cm Fan x1

フロントケースファンも標準の 12cm ファン1個のみで注文。オプションとして、Noctua の 静音ファン3連装もしくは Noctua 高静圧ファン3連装が選べてかなり迷いましたが、予算オーバーだったので +1〜2万円超を加えるのは断念しました。

が、真夏になるまでに自分でフロントファンは追加するつもりです。Noctua の静音ファンも自分で買って付ければ、そこまで高いものではないですからね…面倒だけど。

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というわけで、非常に長くなりましたが、今回購入の TSUKUMO G-GEAR BTO PC の仕様と、それぞれの選択理由でした。この機会に書いておくのは自分用メモでもあります。なんで、この仕様にしたんだっけ?と1年後2年後に、きっと思いますから😓

使ってみた、プレイしてみた感想はまた後日にしますが、とりあえず MSFS ではアドオン、MOD 全部突っ込んで最高画質でも安定、VR プレイも全く落ちることなく、こんなにストレスなく安定してプレイできるものだったと実感しています。やっぱり

パワーは全てを解決


しますね……