ロシアの侵略攻撃で史上最大の航空機 アントノフ An-225 ムリーヤが破壊されて、ちょうど2年。1年前に MSFS のマーケットプレイスに登場した「Antonov An-225 Mriya」 DLC の収益は全てアントノフ社に寄付され、An-225 復元プロジェクト資金として使われるとのことでしたが、ひとまずの期限が本日ということで、私も先日慌てて購入しました😓
さて、
「セールなら十万円台半ばで買える Core i7-12700H & GeForce RTX 4060 Laptop の廉価ゲーミングノートPC で、どれくらい Microsoft Flight Simulator 2020(以下 MSFS)をプレイできるのか、WQHD 解像度の最高画質 ULTRA プリセットベースという想定以上の環境でどれだけ頑張れるか」
という誰得なのか全く判らない、とりあえず自分自身の確認用も兼ねて書きたくなって書き散らしているだけの話、全3〜4回の予定がアレコレ書いていたら長くなって全5回になり、全6回になってしまいましたが、やっと第3回目。
いつまでやるんや、と思われる向きもあると思いますが、一応画面キャプチャとか書き殴った下書きがあるので、それをなんとか今月中にまとめて…のつもりでしたが、無理でした😅
ともあれ、過去2回では外部アドオンなしの純正シーナリー(ワールドアップデート含む)の範疇で、以下の条件にてプレイした印象、検証を記しました。
■ RTX 4060な廉価ノートPCでMSFS 2020がどれくらいプレイできるか?って話【1】〜条件付きなら高画質でも意外と飛べる
■ RTX 4060な廉価ノートPCでMSFS 2020がどれくらいプレイできるか?って話【2】〜詳細に造られた観光地・大都市は、画質を取るか動きのスムースさをとるか悩ましい
詳しい内容、データーなどは上記記事を参照していただくとして、端的に言えば、
こんなところでしょうか。ちょっと甘いかもしれませんが、私自身がフライト「シミュレーター」志向というより、難しいこと考えずにお気軽遊覧飛行したいタイプであり、
なので、そのあたりは前回記事冒頭で紹介したような人たちに代表されるシミュレーター派の基準、印象とは大きく異なるかと思います。
前回記事では、ワールドアップデート含む純正シーナリーで詳細細密化の対象となった観光地や大都市の中心部など、再現性の高い=マシン負荷の高いエリアを、本機のような廉価ゲーミングノートPC のスペックを最高画質プリセットで飛ぶ場合には、
これらの状況を受け入れる「条件付き」ということを説明しました。
また、前回前々回記事では触れませんでしたが(そこまで筆が回らなかった😅)、
ということもあります。接近するにつれ建物が描かれていきますが、本機スペックでは色々と足りないんだなぁ…と実感させられる事例の一つですし、リアルさという点からは少々興醒めでもあります。
また、少なくとも本機レベルで WQHD 解像度の ULTRA 画質プリセットで飛んでいる場合、よほど負荷の低いエリア(山間部や高い高度)でないかぎり、
ので、それがどうしても気になるなら遥かに高くて高性能な PC を使うか、画質設定を落とし、解像度も落としてプレイすることになります。画質を HIGH END プリセットへ1段階落とすだけで、負荷の高いエリアでのフレームレート向上やスタッタリング軽減には大きな効果があります。
たとえ、本機で最高画質を使ってフライトをする場合は下記のフレームレート記録のように、負荷の軽い山間部を延々飛行している最中でもスクリーンショットを撮った瞬間フレームレートが大きく低下します。どうしても妥協は必須です(下記の場合は元々のフレームレートが高く、瞬間的な低下も気になりませんが)。
とまぁ、Core i7-12700H & GeForce RTX 4060 Laptop という廉価ゲーミングノートPC でありながら MSFS を「できるだけ綺麗なグラフィックの上を飛びたい」派の私は(場所によって)多少の難に目を瞑って最高画質ベースで、内蔵ディスプレイより高い解像度の外部ディスプレイで飛ばしているわけですが、MSFS には
という、まだ先もあります。ということで、今回は
について。
さて、
「セールなら十万円台半ばで買える Core i7-12700H & GeForce RTX 4060 Laptop の廉価ゲーミングノートPC で、どれくらい Microsoft Flight Simulator 2020(以下 MSFS)をプレイできるのか、WQHD 解像度の最高画質 ULTRA プリセットベースという想定以上の環境でどれだけ頑張れるか」
という誰得なのか全く判らない、とりあえず自分自身の確認用も兼ねて書きたくなって書き散らしているだけの話、全3〜4回の予定がアレコレ書いていたら長くなって全5回になり、全6回になってしまいましたが、やっと第3回目。
いつまでやるんや、と思われる向きもあると思いますが、一応画面キャプチャとか書き殴った下書きがあるので、それをなんとか今月中にまとめて…のつもりでしたが、無理でした😅
ともあれ、過去2回では外部アドオンなしの純正シーナリー(ワールドアップデート含む)の範疇で、以下の条件にてプレイした印象、検証を記しました。
- 純正シーナリーでは手作業の入っていない地上建築物が自動生成されるエリアを飛ぶ場合
(高い高度、山間地や田園地帯、地方都市および周辺部、大都市近郊の4条件) - 純正シーナリーでも詳細に造られた観光地や大都市中心部など負荷の高いエリアを飛ぶ場合
(ピックアップされた観光地・観光都市、高層ビルが林立する大都市中心部)
■ RTX 4060な廉価ノートPCでMSFS 2020がどれくらいプレイできるか?って話【1】〜条件付きなら高画質でも意外と飛べる
■ RTX 4060な廉価ノートPCでMSFS 2020がどれくらいプレイできるか?って話【2】〜詳細に造られた観光地・大都市は、画質を取るか動きのスムースさをとるか悩ましい
詳しい内容、データーなどは上記記事を参照していただくとして、端的に言えば、
- 高高度や山間地、田園地帯などは本機で最高画質ベースでも余裕
- 負荷の高い高層ビル群の影響が出る大都市近郊は概ねイケるけど条件によりギリ
- 手の入った細密化された観光地、観光都市は意外とギリ〜ちとキツいことも
- 高層ビルの林立する大都市中心部も広い心で遊覧飛行なら悪くない
こんなところでしょうか。ちょっと甘いかもしれませんが、私自身がフライト「シミュレーター」志向というより、難しいこと考えずにお気軽遊覧飛行したいタイプであり、
動きの多少の難は許容しても
できるだけ綺麗な風景の上を飛びたい派
できるだけ綺麗な風景の上を飛びたい派
なので、そのあたりは前回記事冒頭で紹介したような人たちに代表されるシミュレーター派の基準、印象とは大きく異なるかと思います。
前回記事では、ワールドアップデート含む純正シーナリーで詳細細密化の対象となった観光地や大都市の中心部など、再現性の高い=マシン負荷の高いエリアを、本機のような廉価ゲーミングノートPC のスペックを最高画質プリセットで飛ぶ場合には、
- ある程度の高度(1,000ft ≒ 300m 以上、超高層ビル群より上)を保って、まっすぐ or 緩く旋回するマッタリ遊覧飛行的な飛び方&視点を大きく変更しない分には概ねスムース
- 視点を大きく変更した場合(ハットスイッチで90度左右を向く、後方風景を振り返るなど)、瞬間的なフレームレート大幅低下、スタッタリングが発生(スクリーンショットを撮る瞬間も)
- 細密化されたエリアまたはその至近で低い高度を飛ぶ場合はフレームレートが低下し、飛行機の挙動によっては動きの滑らかさが失われることが増える
- 地上風景を俯瞰的に捉える外部/ドローン視点のまま低い高度を飛ぶと、マイクロスタッタリングのような画面の揺れが発生しやすい
- 低い高度での急旋回や地上海上ギリギリの超低空飛行などはフレームレートの低下とスタッタリング頻度が激しくなり、操縦性に悪影響が出てプレイの快適性は失われる
- 高層ビル群の谷間を縫うように飛ぶアクロバティックな飛行はプレイが難しいほどのフレームレート低下や連続したスタッタリングが起きることが多いため、フライトするのは難しくなる
これらの状況を受け入れる「条件付き」ということを説明しました。
また、前回前々回記事では触れませんでしたが(そこまで筆が回らなかった😅)、
描写能力が足らなくて
遠景の地面が草地になりがち
遠景の地面が草地になりがち
ということもあります。接近するにつれ建物が描かれていきますが、本機スペックでは色々と足りないんだなぁ…と実感させられる事例の一つですし、リアルさという点からは少々興醒めでもあります。
また、少なくとも本機レベルで WQHD 解像度の ULTRA 画質プリセットで飛んでいる場合、よほど負荷の低いエリア(山間部や高い高度)でないかぎり、
視点変更時の瞬間的なフレームレート低下
軽いスタッタリングの発生は避けられない
軽いスタッタリングの発生は避けられない
ので、それがどうしても気になるなら遥かに高くて高性能な PC を使うか、画質設定を落とし、解像度も落としてプレイすることになります。画質を HIGH END プリセットへ1段階落とすだけで、負荷の高いエリアでのフレームレート向上やスタッタリング軽減には大きな効果があります。
たとえ、本機で最高画質を使ってフライトをする場合は下記のフレームレート記録のように、負荷の軽い山間部を延々飛行している最中でもスクリーンショットを撮った瞬間フレームレートが大きく低下します。どうしても妥協は必須です(下記の場合は元々のフレームレートが高く、瞬間的な低下も気になりませんが)。
とまぁ、Core i7-12700H & GeForce RTX 4060 Laptop という廉価ゲーミングノートPC でありながら MSFS を「できるだけ綺麗なグラフィックの上を飛びたい」派の私は(場所によって)多少の難に目を瞑って最高画質ベースで、内蔵ディスプレイより高い解像度の外部ディスプレイで飛ばしているわけですが、MSFS には
純正シーナリーだけより再現度が高い
けれど負荷も高いシーナリーアドオン
けれど負荷も高いシーナリーアドオン
という、まだ先もあります。ということで、今回は
シーナリーアドオンを入れる効果と負荷増大
について。
サードパーティーによる有償アドオン、有志による無料アドオンを追加することで、機体や地上風景、空港などの追加、改善ができるのも MSFS の沼もとい魅力の一つ。
日本ではワールドアップデートで詳細データーが追加された東京、横浜,宇都宮、仙台,高松,徳島の6都市の中心部以外は全て衛星写真からの雑な自動生成なので、低空飛行だとどうしても「似て非なる」見た目になります。
例えば、大阪市内ですら素のまま(MSFS 純正シーナリーの範囲)では↓以下のような状態。
ビルが単色長方体で実際の形状、色と全く違うだけでなく、「え?ハルカスがない!?」という有様で(ソフトは 2020年リリースながら、ベースの衛星航空写真地図データーが 2014年のため)、ちょっとナンジャコリャ!?な感じではあります。
こういう状況を改善してくれるのが有償無償の(空港を含む)シーナリーアドオンであり、多くの有志の方々には感謝の念が絶えません。本当にありがとうございます。上記の大阪市内の様子も
このように随分と見栄えが変わります。大阪市内一のランドマークになったハルカスの存在もそうですが、北摂(大阪北部)民、梅田メインの人間としては淀川を渡った先の梅田スカイビルが、空中庭園のある独特の形(門形状)でなく、ただの直方体になっているだけで萎えますからねぇ😮💨
とはいえ、こういった風景改善の追加アドオンを入れるということは、純正シーナリーで詳細細密化されて再現性の高まったエリアと同様か、それ以上のマシン負荷増大となります。
見た目(再現性)の改善は嬉しいものの、建築物などが現実に近く再現されていればいるほど処理するデーター量は非常に多くなり、そのような場合には CPU / GPU 負荷も高くなるため、RTX 4060 のような下位 GPU を搭載した廉価ゲーミングPCで高画質かつ快適に飛ぶのは厳しくなります。
ですので今回(と次回)は、
「最高画質ベース&WQHD 解像度でフライトするのは純正シーナリーだけでもギリギリ〜厳しい条件も多々ある本機のような廉価ゲーミングノートPC で、シーナリーアドオンや空港アドオンを入れたらどうなるか?」
ということを、アドオンの有無を比較した結果を示しつつインプレッションを記していきます。ぶっちゃけ、次回で紹介するように最高画質 ULTRA プリセットで飛ぶのは諦めたアドオンもあります。
プレイ環境は過去2回でも記しましたが、ASUS TUF Gaming F15 FX507ZV4 を使用しつつ、
となっています。
では、本題へ。
当初、先日リリースされて速攻で購入した SamScene3D の大阪市内シーナリーアドオン「JAPAN OSAKA CITY WOW」を適用した場合の見た目と負荷にも今回記事で言及する予定でしたが、またまた長くなりましたので再分割することにします。
激重シーナリーアドオンの「JAPAN OSAKA CITY WOW」を廉価ゲーミングノートPC で最高画質ベースにてプレイが可能かどうかについては次回。まぁ、見た目最優先の私もちょっと諦め気味なんですけどね。フレームレート云々とは別に…orz
(続き)→ RTX 4060な廉価ノートPCでMSFS 2020がどれくらいプレイできるか?って話【4】〜激重「JAPAN OSAKA CITY WOW」を色々比較
日本ではワールドアップデートで詳細データーが追加された東京、横浜,宇都宮、仙台,高松,徳島の6都市の中心部以外は全て衛星写真からの雑な自動生成なので、低空飛行だとどうしても「似て非なる」見た目になります。
例えば、大阪市内ですら素のまま(MSFS 純正シーナリーの範囲)では↓以下のような状態。
ビルが単色長方体で実際の形状、色と全く違うだけでなく、「え?ハルカスがない!?」という有様で(ソフトは 2020年リリースながら、ベースの衛星航空写真地図データーが 2014年のため)、ちょっとナンジャコリャ!?な感じではあります。
こういう状況を改善してくれるのが有償無償の(空港を含む)シーナリーアドオンであり、多くの有志の方々には感謝の念が絶えません。本当にありがとうございます。上記の大阪市内の様子も
このように随分と見栄えが変わります。大阪市内一のランドマークになったハルカスの存在もそうですが、北摂(大阪北部)民、梅田メインの人間としては淀川を渡った先の梅田スカイビルが、空中庭園のある独特の形(門形状)でなく、ただの直方体になっているだけで萎えますからねぇ😮💨
とはいえ、こういった風景改善の追加アドオンを入れるということは、純正シーナリーで詳細細密化されて再現性の高まったエリアと同様か、それ以上のマシン負荷増大となります。
(負荷が心配と言いつつ大量に入れてます😅)
見た目(再現性)の改善は嬉しいものの、建築物などが現実に近く再現されていればいるほど処理するデーター量は非常に多くなり、そのような場合には CPU / GPU 負荷も高くなるため、RTX 4060 のような下位 GPU を搭載した廉価ゲーミングPCで高画質かつ快適に飛ぶのは厳しくなります。
ですので今回(と次回)は、
「最高画質ベース&WQHD 解像度でフライトするのは純正シーナリーだけでもギリギリ〜厳しい条件も多々ある本機のような廉価ゲーミングノートPC で、シーナリーアドオンや空港アドオンを入れたらどうなるか?」
ということを、アドオンの有無を比較した結果を示しつつインプレッションを記していきます。ぶっちゃけ、次回で紹介するように最高画質 ULTRA プリセットで飛ぶのは諦めたアドオンもあります。
プレイ環境は過去2回でも記しましたが、ASUS TUF Gaming F15 FX507ZV4 を使用しつつ、
- FULL HD 内蔵ディスプレイではなく解像度が一回り高い外部 WHQD ディスプレイを使用
- メモリを 16→32GB に、SSD は 2TB のセカンダリ SSD を増設してゲームプログラム・データーは増設 SSD へインストール
- PC のパフォーマンス設定は Armoury Crate のパフォーマンスモード(AC接続)
- GeForce ドライバ/アプリの設定はデフォルト
- MSFS のグラフィック設定は WQHD フルスクリーン、DLSS SR バランス、DLSS FG オン、レンダリング品質 ULTRA(最高画質)
となっています。
では、本題へ。
- 【7】外部シーナリーアドオンを入れた時の見た目および負荷の比較事例
- 地上風景を改善するシーナリーアドオンには大きく分けて
- 城やランドマークなど単体建築物を追加/改善するためのアドオン
- 一定のエリア全体の再現性を向上させるアドオン
の2種類がありますが、前者についてはマシンへの負荷も大きくないことが殆どで、本機のような非力な廉価ゲーミング PC でも比較的気軽に使えますし、「アレがない」「コレがしょぼい」と思ったところに、無償で追加改善アドオンを提供してくれている方が多く居られます(感謝)。
例えば、前々回記事で書いた「純正シーナリーでは国宝・松本城がただのアパート?になってる」のを改善してくれるアドオンがあり、
また、純正シーナリーでは大阪中心部も周辺も衛星写真からのやっつけ自動生成なので、太陽の塔もなければ OSAKA WHEEL もないし、我らがパナソニックスタジアムも微妙…だけど、taku0707氏による個別の太陽の塔、パナスタ MOD で助かっています。
こういった個別オブジェクトの追加/改善アドオンはマシンへの負荷はそう高くなることなく、それでいて(地元だけでなく)見知ったところの「なんじゃこりゃ」感がなくなるので、気分的に随分と上がります。ホント作成・提供されている方々には感謝しかありません。
そして、もう一つは、一定のエリア全体の見た目、再現性を改善したり、一定の地域全体のランドマークオブジェクトを追加改善するアドオン。シーナリーアドオンとしては、こちらの方がメジャーかもしれません。
一定のエリア全体を改善するシーナリーアドオンには Google マップから変換したもの、PLATEAU 都市モデルから作成されたものなどがありますが、個人的に試したかぎり
Google マップからの変換で作られた広いエリアをカバーするシーナリーアドオンは、本機レベルではちょっと厳しいなぁ
という印象。フリーで提供されながらも見た目の改善度は高くて良いのですが、RTX 4060 の本機レベルで最高画質ベースのフライトは動作が重たくなりすぎることが多いようで、残念ながら使えていません。
と言っても、都市中心部一帯を改善するシーナリーアドオンは、便利に使わさせていただいております。例えば前々回記事で紹介した福岡市街地、博多駅周辺は
このように建物の形状や色などが改善されたり、あるべきランドマークがあるべき形状になっていたりで、こちらも福岡空港 RWY 16 サークリング着陸時によく観た景色に近づいています。SamScene3D から発売されている福岡空港シーナリーアドオンとフリーで提供されているアドオンを併用しています。
以下は、福岡市街地を低空で飛びながら福岡空港 RWY 34 で離着陸周回した時の CapFrameX によるフレームレート計測です。
僅かにスタッタリングが発生したり、0.1% Low Average が 13.8fps と低めになっていますが、例によってスクリーンショットを撮った瞬間や視点変更時のフレームレート低下、スタッタリングの発生が多く、通常の遊覧フライトや福岡空港でタッチ&ゴーしながら自主練を行うくらいは問題ありません。
そこそこ負荷は高いものの(VRAM 使用量も最大時は目一杯)、冒頭で書いた「本機で純正シーナリーで詳細細密化されたエリアを最高画質ベースで飛ぶ場合の条件」と同じような心持ちでいれば、むしろ良く思えるくらいです。個人的には本機で ULTRA 画質プリセットにて飛ばしていても、まずまずイケる印象ですし、実際そうしています。
また、同じく前々回紹介した広島市内も Bing 衛星航空写真からの自動生成だけでは原爆ドームも広島城もなく、平和記念公園なども微妙だったものが、数多くのシーナリーアドオンを手がける FreakyD 氏によるアドオンによって、
このように広島駅および周辺、原爆ドーム、平和記念資料館、広島城などのランドマークも再現性高く(画面写真にはないけど Zoom-Zoomスタジアムなども有り)、純正シーナリーの時と比べて圧倒的に広島感が増します。
上記のアドオンは 100MB クラスの容量があって決して軽量ではないのですが、これくらいなら本機レベルでもギリ最高画質でも大丈夫、って感じでしょうか。個人的には最高画質 ULTRA プリセットのまま飛んでいます。
が、前回記事の最後で ULTRA 画質プリセットと HIGH END に1段階落とした時の画質比較を示しましたが、改めて以下に、
- 画質 ULTRA プリセットでのアドオンなし
- 画質 ULTRA プリセットでのアドオンあり
- 画質 HIGH END プリセットでのアドオンあり
それぞれの条件で飛んだ際のフレームレート測定結果です(フライト条件は全く同じではないので参考値で)。
アドオンなしの条件では ULTRA プリセットでも平均 80fps 弱、0.1% Low Average が 22fps、スタッタリングが 0.3% と快適なフライトができていたのが、アドオンを入れると平均値は若干下がる程度なものの 0.1% Low Average は一桁へ、スタッタリングも顕著に増えています。
アドオンありのまま ULTRA → HIGH END へ落とすことで平均 FPS も大きく伸びますが、0.1% Low Average 始めボトムの FPS の底上げが大きく、スタッタリングも激減して、アドオンなしの ULTRA プリセット条件よりも良くなります。このとおり HIGH END に落とせば顕著に動きは改善しますので、動きのスムースさ重視なら HIGH END にした方が良い事例です。
また、このことは他のシーナリーアドオンや純正シーナリーの負荷の高いエリアも同様で、
HIGH END プリセットにすれば
本機でも多くの条件で快適に飛べる
という印象です。前回も書きましたが、ULTRA と HIGH END プリセットでは陰影とか立体感に差があるものの妥協できない差ではないと思いますし。
と言いながら、「多少の難があっても、できるだけ美麗なグラフィックの上を飛びたい」派の私としては、できるだけ ULTRA プリセットをベースに飛んでいるわけで、元々負荷高めの東京都心部なんかでも、
- 純正ワールドアップデートで詳細細密化され負荷高め
- SamScene3D の Tokyo Landmarks Enhanced アドオンを追加し
- Shige 氏の東京シーナリー(上記アドオンとの共存版)を更に追加
という感じで、非力な PC だの、重いだの、言いながらも結局
挙動より見た目最優先
で遊んでいます😓
こういうのを見ながら飛んで(プレイして)しまうと、見た目最優先な人間としては
ちょっとやそっとカクついても良いから、やっぱりアドオンぶち込んで最高画質で飛ぶに限るわ
と思ってしまうわけです。
でも当然ながら、Core i7-12700H & GeForce RTX 4060 Laptop 程度の廉価ゲーミングノートで、これだけ盛り盛りの大都市中心部を低空遊覧飛行すれば、
と、動きに関しては厳しい状態になります。平均 56fps は思いのほか良好に見えても、0.1% Low Average が 6fps、P0.1、P0.2 だけでなく 1% Low Average も含めて 10fps 台の半ば以下、スタッタリングと Low FPS 判定が合わせて 3% 以上というのは、実感としては頻繁にカクつく感じになります。
操作性重視のシミュレーター派としては許せないレベルでしょうし、私自身でも「こりゃちょっとキツいかなぁ」になることもあります。本音を言えば、これくらいの風景再現性でスムースに飛べるスペックが欲しいところですが、とりあえずこの廉価なゲーミングノートPC でも(DLSS のおかげで)ここまでやれなくはない、ということで。 - 【8】細密な空港アドオンを入れた時の見た目・負荷の比較例
- MSFS のシーナリー系アドオンで一番多いのは空港 MOD でしょう。純正シーナリー(ワールドアップデート日本含む)では日本国内の空港だと羽田空港と6つの地方空港(八丈島,慶良間,釧路,長崎,下地島,諏訪之瀬島)のみが、手の入った細密化されたターミナルが再現されています。
羽田以外の 6つの地方空港がどういう基準で選ばれたか判りませんが、伊丹、関空、福岡や新千歳にセントレア、成田空港といった主要空港がショボいままなのはかなり微妙です。
そんな状態ですので、日本国内の空港だけとっても有償無償数多くの空港シーナリーアドオンがリリースされています。私も多数のフリー空港アドオンを使わさせていただいていますし(感謝)、有償のアドオンも関空、福岡、成田と購入して使用しています。
有償のアドオンの出来はもちろん、フリーで提供していただいている空港アドオンも素晴らしい出来栄えのものが多く、純正環境で自動生成によって作られた似ても似つかないターミナルとは雲泥の差。離着陸で必ず目に入るものですから、それだけでテンションが違います。
ただ、前項でも記したように、再現性が高い=マシン負荷が高い、となることが多いこと、またタキシング時にはターミナルビル近辺で動くことが多いため、作り込んだ規模の大きい空港だと、本機のようなパワーに限りのあるマシンだとどうしても負荷は高まります。
ということで、この項では空港アドオン使用不使用時の見た目の違いとアドオン使用時の本機における負荷増大具合を、僅かな事例ですが示しておきます。
まずは当方の地元空港である大阪伊丹空港。ターミナルビルに近い RWY32R からの離陸時に横を向いた外部視点の画面キャプチャです(実際には A320 は RWY32L からの離陸になります)。
また、本記事を掲載するのが遅くなっている間にガンバ大阪のアウェイ町田戦へ向かう際に伊丹→羽田便を利用、直前予約でしたがK席に空きがありましたので、現実の伊丹空港ターミナルビルの写真も比較用に載せておきます(現実の写真は RWY32L 離陸時の写真です)。
ひと目見て判るように、純正シーナリーのみの伊丹空港は衛星航空写真からの自動生成で、現実とは似ても似つかない、どこの空港なの?レベル。
反面、KADO_t 氏による伊丹空港アドオンを適用すると、ターミナルビルの造りも管制塔もリアルっぽく再現され、純正シーナリーだけでは消えていたエプロン型大型防音壁もちゃんとあり、遠目にも「あ、伊丹空港だね、とすぐ判る再現性」を実現していただいてます。
上記画面キャプチャでは見えないですが、ホテルの部分にある昔ながらの「大阪国際空港」の文字、伊丹ご自慢の展望デッキ(昔と違って制限はありますけど)、ターミナル裏の駐車場やモノレール駅、そして聖地と言われる千里川まで手が入っているのは素晴らしいの一言(現実の千里川周辺は今後、観光地化魔改造されるようですが…)。
地元民としては本当に感謝しかないアドオンであり、現実にはできないこの地元空港でタッチ&ゴー訓練をするなどしているので、再現性の高いアドオンには大変助かっています。
次に、中部国際空港セントレアを。
セントレア中部国際空港も純正シーナリーだけでは「一番の特長である突き出たデッキも全くデッキになっていないし、駐車場とエプロンを隔てるフェンスもなく、全然似てないなぁ」って感じですが、Franzlhuber 氏のアドオンを適用すると一変。
セントレア最大の特徴である突き出た展望デッキ、ターミナルビルの背後にあるホテル、奥の方の東横インまでしっかり再現され、セントレア大橋(道路橋)と中部国際空港連絡鉄道橋もしっかり違う形で区別がつくようになっていて、ひと目見て判るセントレアになります。
それから、もう一つ。以下は SamScene3D から発売されている福岡空港アドオンを適用した状態。マーケットプレイスで購入したアドオンは気軽にオンオフできないので、アドオン適用した状態の画面キャプチャのみですが(ちょっと古いものの)福岡空港らしさが出ています。
2020年代の福岡空港とは違う部分も多くありますが、個人的には何十回か利用してきたうちの大半は今の国内線ターミナルに全面改修される前、それこそ閉鎖された第1ターミナルの利用が多かったくらいなので、それらの雰囲気が残る上記の方が私にとっては馴染みがあるとも言えます😓
とまぁ、空港アドオンを入れることで、グッと再現性が高まってプレイ時のテンションも高まるわけですが、作り込みが増せば増すほどマシン負荷が増大するのは今まで散々記してきたとおり。
本機のような廉価ゲーミングノートPC で最高画質ベースという無理を通した状態では、離着陸時のフレームレート低下やスタッタリング頻発への影響、タキシング時にカクつきまくる…という問題が出ます。
せっかく「これはどこの空港やねん!?」状態が「おお、〇〇空港だわ👏」となって嬉しいので、できれば最高画質 ULTRA プリセットベースで動かしたいわけですが、本機では負荷増大による影響がどういう感じになるか、一例として以下 CapFrameX で計測した結果で比較してみます。
まずは、ターミナル一番端のボーディングブリッジから逆端のボーディングブリッジまで移動した際のフレームレートを以下に示します。ターミナルビルの前を通過して移動する際、外部視点をターミナルビル側に向けて移動しています。手動の移動なので全く同じ経路、速度ではないため、参考程度に見てください。
空港のターミナルビルという大きな建築物の近くをゆっくり移動することになりますので、アドオンなしのショボい自動生成オブジェクトでも ULTRA プリセットベースでは負荷は高めで、プッシュバック直後の方向転換時や視点変更時にはフレームレート低下やスタッタリングが発生します。
ですので、空港アドオンを入れると負荷が高くなった分、フレームレート低下、スタッタリング頻度も増えるのですが、実際に計測してみると、空港アドオンの有無で大きくは変化していません。
平均 FPS は下がり、ボトム付近のフレームレートも下がっていますし、Low FPS + スタッタリングのパーセンテージも増えていますが、
ノーマルでもタキシング時は負荷高め
アドオン入れても極端には変わらない
印象です。
次に離陸時に AI 操縦させて、外部視点を横向きにターミナルビル方向を見たまま離陸滑走開始から離陸後に滑走路端を通過するまでを計測しています。
最後はオマケで SamScene3D の有償シーナリーありの福岡空港についても(アドオンありの状態だけで)計測しています。本機スペックでの参考値ということで。
こちらも、空港アドオンの有無での変化は少なめ。ただ、視点変更すると瞬間的なフレームレート落ちやスタッタリングが発生するのは毎度のことです。本機スペックの限界です。
これらはあくまで一例、というか、ごく僅かな事例なので一般化はできませんが、そこそこ作り込まれた程度の空港アドオンならば、
「負荷の増大量は(無視はできないが)見た目改善の大きな効果に比して許容できる範囲では?」
というのが私の結論。ターミナルビルから一定の距離がある離陸滑走時だけを見るなら負荷増大量は多くないので、私は積極的に使う方向に判断しました。
とはいえ、プッシュバック時からタキシング開始して誘導路へ出るあたりまでのターミナルビルが近いシーンでは結構カクツキも起きますし、視点変更時のフレームレート低下、スタッタリング発生量はアドオンの有無に関係なく顕著なので、本機レベルのスペックで旅客機でコールドスタートから全部手順をシミュレートして飛ぶ場合は画質設定を1段階落とした方が良いように思います。
あくまでタキシング時や視点変更時の挙動を大目に見られるなら、本機のスペックで ULTRA プリセットベースでも積極的に空港アドオンは使っていけるって感じでしょうか。
最後に「空港内のマシン負荷は空港アドオンだけでなく空港周辺のシーナリー負荷も大きく影響するのでは?」と思って幾つかフレームレート計測したうちの一つを上に載せてありますが、幾つか測った限りでは空港自体の負荷が大きい分、影響はあるけど大きくはないかな?という印象。
特に、激重の JAPAN OSAKA CITY WOW の有無なら伊丹空港内でのタキシングや離陸で有意な差が出そうに思ったのですが、計測値的には大きな影響はないみたいでした。
離陸した後になるとそれなりに影響は高くなりますし、伊丹空港の着陸時には大阪市内を通過するので、JAPAN OSAKA CITY WOW の存在は大きく影響しますが、その点については次回。
当初、先日リリースされて速攻で購入した SamScene3D の大阪市内シーナリーアドオン「JAPAN OSAKA CITY WOW」を適用した場合の見た目と負荷にも今回記事で言及する予定でしたが、またまた長くなりましたので再分割することにします。
激重シーナリーアドオンの「JAPAN OSAKA CITY WOW」を廉価ゲーミングノートPC で最高画質ベースにてプレイが可能かどうかについては次回。まぁ、見た目最優先の私もちょっと諦め気味なんですけどね。フレームレート云々とは別に…orz
(続き)→ RTX 4060な廉価ノートPCでMSFS 2020がどれくらいプレイできるか?って話【4】〜激重「JAPAN OSAKA CITY WOW」を色々比較