ここ数年、特に去年から自身の周辺環境が大きく変化して、以前のように頻繁に旅行やサッカー観戦/航空祭の遠征、ロングドライブへ出かけることが難しくなりました。そのことにストレスを感じていた時期もありますが、今はやむ得ないことと受け入れられています(たぶん)。

10代からちょっと前までは散々っぱら出かけ倒していましたし、昨今は諸々価格高騰とインバウンドその他で人も多くコスパも悪いので、ここらで潮時だという思いもありますし、これもまた人生と割り切れなくはない昨今。まぁどこかで爆発する可能性はありますけど😅

MSFS2020_202401_86ItamiTurning(見慣れた伊丹離陸後の風景。写真は全てクリックで拡大)


思うように出掛けられなくなった代わりというわけではありませんが、このところ一種の代償行動、気分転換の一つとして Microsoft Flight Simulator 2020(以下 MSFS)は役に立ってくれています。

過去記事で何度か触れているように、MSFS をプレイできる(ある程度動く)環境が欲しくて、昨夏セール時に10万円台半ばにディスカウントされていた廉価なゲーミングノート PC、ASUS TUF Gaming F15 (2023年モデル) を購入しました(昨年末の Black Friday セールでは15万円を切ってたみたい)。



予算その他の問題があったとはいえ、MSFS の動作の「重さ」に対する巷の評判に対して、購入したノートPC の Core i7-12700H & GeForce RTX 4060 Laptop というボトムラインのスペックを考えると、

RTX 40 世代の GPU 搭載とはいえ十万円台で買える廉価なゲーミングノートPC で、重量級ゲームの代表格でもある MSFS をどこまで快適に、どこまでの画質でマトモにプレイできるのか?結構厳しいのでは?


と心配はありました。

さらに私の場合、搭載 GPU (RTX 4060) 本来のターゲットである FULL HD 解像度 (1920x1080 pixels) の内蔵ディスプレイを使うことなく、一段階高い解像度の WQHD (2560x1440 pixels) 外付けディスプレイ(自宅でのメインディスプレイ)を使う前提でしたから尚更。

当然ある程度、いや結構な妥協は必要だと思っていました。LOW、MIDDLE、HIGH END、ULTRA と4段階ある画質プリセット設定のうち MIDDLE で快適に飛べたら納得、多少の難があっても HIGH END が使えたら御の字、と。

MSFS2020_202401_73SunsetHND(夕暮れの羽田空港離陸)


ところが、実際にプレイし始めてみると、GeForce RTX 40 シリーズの持つ DLSS Frame Generation 機能(以下 DLSS FG)が極めて効果的なこともあり、

プロペラ機の気軽な遊覧飛行なら
(制約はあるものの)
最高画質ベースでもある程度イケる


と言っても良い印象で、それは半年経った今でも変わりません(DLSS SR を使っているので最高画質 ULTRA プリセットとはいえ、真に最高画質ではないですが廉価PC ですからね😓)。

もちろん、この「イケてる」かどうか(どこまで妥協を許すか)は当然個人差がありますし、VRAM 8GB の RTX 4060 で最高画質ベースにて動かすのは極めてギリギリもしくは無理やりと言っても良いため、
  • 負荷が増大するアドオンは使わない(使えない)
  • 負荷の大きなアクロバティックな飛行などでは画質を下げる
  • バックグラウンドで別のタスク(録画、配信など)をしない
  • フレームレートが一瞬落ち込んだりスタッタリングが発生しても許容する

という妥協、心持ちが必要です。それこそシーンによっては、スクリーンショットを撮るだけでスタッタリング(=カクツキ、動作の瞬停)が発生するくらいギリギリです。

MSFS2020_202401_29GraphicSettings(私が遊覧飛行を楽しむ普段の画質設定)


とはいえ、RTX 4060 Laptop という下位 GPU 搭載の廉価ゲーミングノートで上記のような最高画質ベースの設定でも、まったり遊覧飛行を楽しんだり、エアラインのフライトをシミュレーションする飛び方なら十分実用的にプレイできます。

高精細高画質でシビアな操作、高フレームレート(というよりは全く引っ掛かりのない挙動)を望むような人は「最低3倍の予算を持ってこいや」という話になりますし、私自身「上を見たくなる」ことも試して(次回記事以降で紹介)、ステップアップの物欲はなくはないですけれども、

ゲーミングPC の沼にハマらない手前の妥協点としては悪くないかな


と感じています。ここから上はどこのカテゴリーでもよくある「ハイエンドになればなるほど、お金を積むほどに伸び代は大きくない」世界でもありますからね。

MSFS2020_202401_78NightTokyoTailLight(真夜中の東京遊覧飛行)


いずれにせよ、個人的には「10万円台半ばの廉価ゲーミングノートで激重系と言われた MSFS がここまで動けば十分満足なのでは?」と言うのが正直な感想であり、そのことを強く感じたので、

セール価格なら十万円台半ばで買える Core i7-12700H & GeForce RTX 4060 Laptop の廉価ゲーミングノートPC でも MSFS 2020 をこれくらいの条件でプレイできる

ということを(誰得か判らないけれど)、以下 4回に分けて7回に分けて記していこうと思います。
  1. 外部アドオンなし&純正シーナリーでは細密化されていない地上建築物が自動生成されるエリアを飛ぶ場合(本記事)

  2. ワールドアップデートなどで詳細細密化された観光地、大都市中心部など純正シーナリーでも負荷の高いエリアを飛ぶ場合

  3. 再現性高めだが負荷の高い、有償無償のシーナリーアドオン(空港シーナリー含む)を追加した場合のノーマル環境との景色/負荷の比較

  4. 最近リリースされた激重「JAPAN OSAKA CITY WOW」アドオンを無料シーナリーやアドオンなしと比較

  5. 内蔵ディスプレイまたはiPadを利用した2〜3画面マルチディスプレイ環境でのお試しプレイ

  6. meta Quest 2 を使った VR プレイはギリギリ動作だけど最高の体験

  7. 廉価ゲーミングPC + Quest 2 で VR プレイする時の手順と注意点

当初は前後編くらいの予定だったのに、アレコレ書き始めたり画面キャプチャを撮りまくっていたら延々と長くなりすぎてしまったので 4回、いや 5回、いやいや 6回、最終的には7回にも分ける羽目に😅。後半3回は完全に本機 PC の処理能力を完全に超えていますが、どんなものか参考ということで。

MSFS2020_202401_15RinkuTowerJCT(関空連絡橋りんくうJCT付近)


前置きが大変長くなりましたが、今回はまず

シングルディスプレイ&外部アドオンなしで
大都市中心部以外を飛ぶ場合


の条件におけるプレイアビリティ、フライトしてみた印象を、シーン別に記していきます。

一般的な1画面プレイですが、先にも述べたように内蔵 FULL HD ディスプレイではなく外部 WHQD ディスプレイを使用しているため、本機の本体だけでプレイする時よりも負荷はかなり高い条件となっていますので、その点ご留意ください(搭載 GPU の RTX 4060 は本来 FULL HD ディスプレイ向け)。

外部アドオンなしという条件での話になりますので、ここから以下は注釈がないかぎり、コアパッケージに加えて記事執筆時に16弾まで出ている世界各地の無料ワールドアップデートを含む「純正シーナリー」だけでの動作インプレッションとなります。

有償無償問わず多数存在するシーナリーアドオン含む外部アドオンは基本的に利用しないインプレッションとなり、シーナリーアドオンを利用した場合の動作は次回に記します。

(ここまでに載せたキャプチャ画面写真には、追加アドオンをインストールした事例もありますので念のため)

また、使用している ASUS TUF Gaming F15 (2023年モデル) FX507ZV4 は、昨夏購入後にメモリを 16→32GB へ、セカンダリ SSD 2TB を増設し、ゲームプログラム・データーは全て増設したセカンダリ SSD へインストールしています。

MSFS2020_202401_29GraphicSettings


グラフィック設定は、先にも載せた上記設定画面(WQHD 解像度、DLSS SR バランス、DLSS FG オン、最高画質 ULTRA プリセット)を使用しています。GeForce ドライバ/アプリの設定はデフォルトのままです。

PC のパフォーマンス設定は Armoury Crate のパフォーマンスモード(AC 電源接続時)を使用しています。そのため、最大能力を引き出すターボモードでプレイした場合は最大1割程度フレームレートが伸びる可能性はあります(以下、過去記事参照)。

Core i7-12700H & GeForce 4060搭載ASUS TUF Gaming F15 (2023) FX507ZV4購入【2】 〜DLSS FGの効果をMSFSで測定

ただ、ターボモードでプレイしても高負荷時の VRAM 不足によるスタッタリングの軽減には繋がらず、多少フレームレートが向上するシーンでは実プレイの印象に差がないため、最大パワーだけどファン音が盛大なターボモードではなく、パワーもノイズも程々のパフォーマンスモードでプレイしています。ご了承ください。



【1】高い高度を飛ぶ場合

地上から 5,000 ft ≒ 1,500m を超える高度だと地上風景描写に細かさが必要ないこともあって、RTX 4060 Laptop な廉価ゲーミングノートPC でも全く問題なくスムースに飛べます。

視点変更をグリグリしても、速度の遅いプロペラ機でなくジェット機を使っていても 60〜100 fps の高いフレームレートで安定して飛べることが殆どです(画面写真は全てクリックで拡大)。

MSFS2020_202402_22toMatsumoto(Googleマップの上を飛んでいる感じ)


MSFS の場合、敵機とドッグファイトをするわけでもないため、FPS/TPS のような 100fps を超えるフレームレートが目標ではありません。高画質で安定して 30〜40 fps あればまずまず、60fps 超えれば十分(許容範囲には個人差があります)。

むしろ、フレームレートの高さよりスタッタリングの頻度や度合いの方が重要だと思いますが、本機のような廉価 GPU (RTX 4060 Laptop) 機でも、このような高い高度ならばスムースにフライトできます。

地上からこのくらいの高度を保って飛ぶのは遊覧飛行ではなく、エアラインのシミュレーション時の巡航中とかになるでしょうが、高い高度から地上の景色を眺める分には最高画質でも何ら問題なしです。

MSFS2020_202401_11HonetFromIshigakiIsland(高高度なら戦闘機でも非常にスムースな動き)
MSFS2020_202401_12HonetOverMiyakoIsland(低空では処理落ちで飛べない速度でも高高度なら100fps超)


やや低めの高度で都市部上空を通過する場合、サードパーティーの精細な(=重い)シーナリーアドオンを入れている条件で視点変更を行なった瞬間に、僅かなスタッタリング(=カクツキ、動作の瞬停)が発生することもありますが、操作に支障が起きるレベルからは遠いので特に問題にならない、気にならない範囲だと思います。


【2】山間地、田園地帯などを飛ぶ場合

山間地、田園地帯、(街ではなく)集落や小さな町など、建物など地上オブジェクトが多くない、ビル等の大きな地上オブジェクトがない、いわゆる「田舎」と言われるエリアを飛ぶ場合も、概ね高いフレームレートでスムースに飛ぶことができます。

地上高 500ft 〜 3,000ft ≒ 150m〜1,000m くらいでのプロペラ機による遊覧飛行、ジェット機の離着陸といった速度域を想定していますので、地面スレスレに戦闘機をぶっ飛ばすみたいな無茶をしなければ、不満なくフライトできると思います。

例えば、下記画面写真のような、地方の自然風景を楽しみながらの遊覧飛行をイメージしてもらえれば良いかと思います(画面写真は全てクリックで拡大)。

MSFS2020_202402_01FlyingNotoMSFS2020_202402_02NotoJapanSeaMSFS2020_202402_03toWajimaMSFS2020_202402_04WajimaTown


昔は半島一周ドライブや JR で終着まで行くなどしていたものの最近は長らく行けてない能登半島でしたので、震災後にどのような地形、風景だったかを思い出すため、海沿いの集落(輪島)と山の上を飛びながら能登半島をぐるっと巡っている途中のキャプチャが上記画面写真になります。

こういったエリアをプロペラ機で飛ぶフライトだと、低空飛行で視点変更をしてもフレームレートが激落ちしたりスタッタリングが起きることもほとんどなく、全くストレスを感じることはありません。

MSFS2020_202402_27WajimaTownSideWindow


また、上記画面写真くらいの町、集落ならば、地上高 100m 以下の低空飛行で町の上を飛んで視点変更を行なったとしても都市部のような顕著なフレームレート低下、気になるほどのスタッタリングを感じることはありません。

こんな感じの能登半島巡り遊覧フライトをプレイしていた中の一部区間ですが、CapFrameX でフレームレートを記録した結果が、以下になります(計測結果もクリックで画面写真拡大)。

MSFS2020_202401_43CFX_FlyingOverNoto


ごく僅かにスタッタリングの発生はあるものの気になることはなく(低空での視点変更時か何かフライト以外の操作した時と思われる)、平均 90fps 弱、0.1% Low Average でも 26fps 以上と極めて安定かつ高フレームレートを維持できていました。

そして以下は、富山空港から松本空港へ飛んでみた際の、北アルプスを超える区間での画面キャプチャと CapFrameX によるフレームレート記録です。

MSFS2020_202402_16toTateyamaCockpitMSFS2020_202402_17FlyOverTateyamaMSFS2020_202402_18FlyOverTateyamaSideWindowMSFS2020_202402_20TateyamaMountainRange
MSFS2020_202402_28CFX_overMtTateyamaMSFS2020_202402_29CFX_overMtTateyama_Sensor


高度としては 10,000ft ≒ 3,000m を超えているものの地上からの高さは 300〜700m 程度。それでも地上オブジェクトが少なく衛星写真・航空写真を立体化して描いているだけ、ということもあって負荷は軽く、平均フレームレートは 100fps 近くまで伸び、視点変更や画面キャプチャでの負荷で発生しがちな低フレームレートも 0.1% Low Average が 21fps 強と安定しています。

ここでも十分負荷が軽いのにも関わらず僅かにスタッタリングを起こしていますが、これはフライトしながら外部視点の方向、拡大率をマウスでグリグリと動かしている時や画面キャプチャ時に発生しているものと思われます。が、ほぼ気づかない、気にならないものです。

ちなみに、こういったフライトは日本・世界各国の地形、風景を知るには良い遊覧飛行ですが、地上オブジェクトが少ないエリアは描かれる地上が平面的、衛星写真的になりすぎて現実との乖離が大きくなります。

MSFS2020_202402_21DataDiscontinuation


そして↑こういうのを見ると「あゝ航空写真、衛星写真なんだね」と実感でき、ちょっと興醒めではありますね😥

上記2例は山間部の例でしたが、下記のような綺麗な海をもつ島嶼エリアなどでも概ね同じです。この時はフレームレート計測をしていませんが(普段そんなことしない)、気になるようなフレームレート低下、スタッタリングはありませんでした。

(海辺リゾート地でもハワイ、ゴールドコーストのようにリゾートホテルが林立するような場所は都市エリアと同じ部類に相当します)

MSFS2020_202401_06IshigakiPortMSFS2020_202401_07SolarPanelTaketomiIalandMSFS2020_202401_08NorthOfIshigakiIsland


こちらは以前、頻繁に行っていた石垣島。旧空港時代は伊丹〜石垣便があり、石垣島も竹富島も簡単に日帰りできたので竹富島にもよく足を運んでいましたが、MSFS で飛んでみると竹富島の裏側にこんなメガソーラーができていた(画面写真2枚目)とは…ちょっとショック。こんなことを知れるのも、あちこち遊覧フライトできる MSFS ならではかもしれません。

ただ、MSFS の海は波の動きがない静止画のため、海の景色はある程度高いとこから見る分には問題ないものの、低空飛行ではだいぶ物足りないし、違和感があります。波の動きを再現したら負荷がヤバいことになるのは必定なので仕方ないですけれども。

いずれにせよ、こういったエリアでは RTX 4060 Laptop という下位 GPU を積んだ廉価ゲーミングノートPC で最高画質でも(少なくとも遊覧飛行レベルなら)ストレスなく飛べることがほとんどだと思います。


【3】地方都市および周辺部を飛ぶ場合

民家やマンション、ビル等それなりに地上建築物がある、けれどもワールドアップデート含む純正シーナリーやサードパーティアドオンで詳細な地上オブジェクトが再現されていない、それなりにある地上オブジェクトが全て航空写真、衛星写真から自動生成されているエリアは MSFS で一番飛ぶことが多いであろう条件です。

日本の場合、無料のワールドアップデートで詳細データーが追加された東京、横浜,宇都宮、仙台,高松,徳島の6都市の中心部を除くと、ほぼ全てのエリア、ほとんどの地上オブジェクトが衛星写真からの雑な自動生成なので、低空飛行だとどうしても「似て非なる」見た目になります(画面写真は全てクリックで拡大)。

MSFS2020_202402_50HiroshimaDistantView(高度700mから広島市街の遠景はそれっぽいが…)

MSFS2020_202402_51HiroshimaCastleRuins(低空では、判らなくはないけど色々とツッコミどころ満載に)

MSFS2020_202402_52HiroshimaAioibashi(厳島神社を凝る前に原爆ドームくらいちゃんとせえよ…)

MSFS2020_202402_56ItsukushimaJinja(凝ったはずの厳島神社もこの鳥居でええんか…?)

MSFS2020_202402_66overFukuokaCity(博多駅周辺も600m上空から見ると雰囲気はあるが…)

MSFS2020_202402_67FukuokaStation(近くへ寄ると、似て非なる自動生成感)

MSFS2020_202402_68overFukuokaStation(駅ビルの屋上は航空写真を貼り付けただけ😅)


ぶっちゃけ言うと、地上高 500m 前後より上で飛んでいる限りは自動生成の都市を見ても「雰囲気あり」ですが、それ以下の低空飛行となると自動生成の建物は微妙すぎ(そこを補完するのがサードパーティや有志によるシーナリーアドオンとなりますが、それについては次回)。

また、MSFS 2020 の発売は 2020年でしたが、地上データーの元となっている衛星写真・航空写真は 2014年ベースという話も聞いているので、10年前となれば今とは随分違うところも多く、自動生成された地上オブジェクトに違和感が生じるのは止むを得ないところです。

また、自動生成された都市および周辺エリアでも
  1. 高層ビルが林立する大都市中心部
  2. ビル群が視界に入る大都市近郊
  3. 低層ビルと民家で構成される地方都市および周辺

これらで負荷も変わりますので、それぞれ分けて本機によるプレイアビリティの印象を記しておきたいと思います。

なお、大都市中心部については次回記事にて、自動生成時と幾つかのシーナリーアドオンを適用した場合の見た目の改善と負荷増大によるフレームレート低下やスタッタリングの発生頻度を比較して述べる予定にしています。

ここではまず、地方都市やその周辺部エリアを飛ぶ場合の話をします(大都市近郊の住宅地は次項にて)。

MSFS2020_202402_05Azumino


まず、↑上記画面写真(松本市郊外安曇野周辺)のような田畑と住宅地が混在しているエリア、地方都市の郊外とか首都圏でも東京からかなり離れた地域が相当すると思いますが、これくらいの地上オブジェクト密度だと、普通に飛んでるかぎりは気になるフレームレート低下やスタッタリングを感じることは、ほぼありません。

プロペラ機で低空急旋回や視点変更などを行っても一瞬フレームレートは落ちるものの、操作に影響をきたす顕著なフレームレート低下、気になるほどのスタッタリングを感じることはありません(何度も書くように、このあたりは個人差ありですが)。

戦闘機で低空飛行するなどの非現実的なことをすると厳しいですが(それができるのがフライトシムだけど)、そういうことをストレスなくスムースに行いたいなら最低倍以上のお値段の PC を買えよ、って話になりますね😓

次に↓以下のような低層ビルと住宅街が混在する地方都市の市街地ですが、こちらもプロペラ機の速度域なら低空飛行しても、さほどフレームレートが低下することなく、視点変更時に発生しがちなスタッタリングも僅かで快適に飛べています。

MSFS2020_202402_06MatsumotoCity(松本市上空)

MSFS2020_202402_07TurnOverMatsumotoCityMSFS2020_202402_08TurnSideWindow(こういうシーンでは低空旋回してもスムース)

MSFS2020_202402_09OverMatsumotoStation(松本駅周辺、それっぽいが…)

MSFS2020_202402_10MatsumotoStation2Castle(スーパーホテルは判るが、松本城がないのでは…)

MSFS2020_202402_11MatsumotoCastleNormal(天下の松本城が自動生成ではマンション?に😨)

MSFS2020_202402_12MatsumotoCastleAddon(こちらはwaruiman氏の松本城アドオン適用)


上記松本市内を低空飛行した時のフレームレート記録はないのですが、松本市より一回り大きな(人口も多い)富山にて富山空港からビジネスジェット機で離陸して富山市内を旋回した時の CapFreme X によるフレームレート記録が以下になります。

MSFS2020_202402_26CFX_DepartureTOY_SensorMSFS2020_202402_26CFX_TOY_Sensor


僅かにスタッタリングはありますが、平均フレームレート 80fps 以上、0.1% Low Average でも 18fps 以上で、このクラスの都市規模だとジェット機の離着陸で地上が近くなっても大きな違和感を覚えることはなかったように思います。

「どれくらいの地上オブジェクト密度までなら本機クラスのスペックでも快適か?」と言われると難しいところですが、もう一つ、先に自動生成都市オブジェクトの例として載せた、人口100万都市の広島市中心部を低空飛行した際のフレームレートの記録を以下に載せておきます。

MSFS2020_202402_53LowFlightHiroshimaMSFS2020_202402_54LowFlightHiroshimaSideWindowMSFS2020_202402_55LowFlightHiroshimaTurn(こんな感じのフライトを行った結果が↓)
MSFS2020_202402_30CFX_LowFlightHiroshimaMSFS2020_202402_31CFX_LowFlightHiroshima_Sensor(広島市中心部低空飛行時のフレームレート記録)


現実より少ない自動生成の地上オブジェクトのみではありますが、平均フレームレート 80fps、0.1% Low Avg. が 22fps、スタッタリングもごく僅か、と数値上からも RTX 4060 Laptop 程度の GPU でも快適に飛べていることが判ります。

そして個人的な印象ですが

五大都市圏以外のアドオンなしなら
都市部でもULTRA画質で概ね快適に飛べる


少なくともプロペラ機による遊覧飛行レベルなら低空飛行しても、操作に違和感を感じるスタッタリングや顕著なフレームレートは殆どないかな?という感じですね(全くないわけではないが)。

前項の山間地や島嶼その他の「田舎」エリアも含め(大都市圏を除いた)大半のエリアが最高画質に近い状態で概ね快適にフライトできる、遊覧飛行レベルなら全く問題なさそう、と言う時点で、RTX 4060 搭載の廉価ゲーミングノートPC でも意外とヤるモンだな、と満足しています。

ただ、上記広島市内を低空した時の CapFrame X のセンサーデーターを見ると、負荷が軽めの自動生成された都市データーとはいえ GPU の VRAM 使用量は常時 7GB 台、最大で 7.5GB と割と限界値まで使われているので、快適に飛べるギリギリくらい、と言うことが判ります。

ですので、もっと地上オブジェクトが多くなる大都市中心部、その影響が出る大都市近郊では若干厳しくなるシーンも出てきます(以下に続く)。


【4】大都市近郊エリア

大都市近郊の住宅地メインながら大小のビルが混じるエリアで、前項の地方都市中心部と同じような地上オブジェクト密度ですが、大都市中心部に林立する高層ビルがフライト時に視界に入って(以下画面写真例)、その影響があるせいか地方都市中心部を飛ぶ時より負荷が増えます。

MSFS2020_202401_01RyokuchiParkMSFS2020_202401_02TorikaiBaseMSFS2020_202402_170OverChofuAirport(こういったエリアを想定)

MSFS2020_202402_57LowFlightExpoParkEntranceMSFS2020_202402_58LowFlightHigashiYodogawaMSFS2020_202402_169TurningOverTamagawa(高層ビル群が視界に入るので影響はある)


それゆえ、前項までは「こんな廉価ゲーミングノートでも快適に飛べるよ」と言っていたのが少々苦しい場面が出てきます。と言っても、まだこれくらいなら十分問題なく飛ばせる、というのが個人的な印象。
  • 地上高 1,000ft ≒ 300m 以上でプロペラ機の速度なら(遊覧飛行的な飛び方なら)概ねスムース

  • 地上高 300m 以下の低空飛行だとプロペラ機の速度でも旋回時、視点変更時にスタッタリングもしくは体感できるフレームレート低下の発生が珍しくなくなる

  • 地上高 300m 以下の低空飛行でジェット機を飛ばすと、旋回、視点変更時のフレームレート低下、スタッタリングが僅かな時間だがよく発生

という感じでしょうか。こう書くと低空飛行は厳しいように思われますが、私自身の感覚では「まだまだ大丈夫、遊覧飛行程度なら低空でも普通に飛べる」体感です。



↑こんな感じでターボプロップ機 Cessna 208B で低空飛行をした時のフレームレート記録が以下のとおり。

MSFS2020_202402_32CFX_LowFlightHokusetsuMSFS2020_202402_33CFX_LowFlightHokusetsu_Sensor


平均フレームレートは 56fps と廉価 GPU 搭載機の割にはまずまずの数値を出していますが、0.1% Low Average が一桁、スタッタリングも 2.7% とかなり多く発生していて、画面キャプチャしながら飛んでいるとはいえ、数値上は快適に飛べると言えるか微妙なところです。

体感的には数値上ほど悪くはないのですが、それでも画面キャプチャした瞬間にスタッタリングが起きるほどギリギリ、いや処理能力オーバー気味に飛んでいるので(VRAM 使用量的にも厳しい)、たとえプロペラ機であっても

最高画質でアクロバティックな飛行は
このくらいの地上オブジェクト密度が限界


と言って良いかと思います。高層ビルが林立する大都市中心部でやるには画質を下げるか、もっと良い PC を持ってくるしかないでしょう。

MSFS2020_202402_63LowFlightFA18AmagasakiMSFS2020_202402_64LowFlightFA18KishibeMSFS2020_202402_65LowFlightFA18Suita


と言いながら、上記のように見知った近隣を戦闘機で地上高 200m 以下の低空飛行というフライトシムならではの遊びをしてみたくなるわけで、以下のようにフレームレートの低下やスタッタリングの発生が顕著でも、動きがガクガクになって飛べない、飛ばすのが難しいほどではなく、飛ばしながら画面キャプチャのキーを押す余裕くらいはあります。さすがにアシスト入りで飛んでいますけど😅

MSFS2020_202402_34CFX_LowFlightHokusetsuByFA18Cockpit(コクピット視点の場合)
MSFS2020_202402_36CFX_LowFlightHokusetsuByFA18Outcam(外部視点の場合)


上記では省略していますが、VRAM 使用量はプロペラ機で同じように飛んでいる時と同じく 7GB 台半ばから後半で、最高画質 ULTRA のままでここまでやると DLSS SR バランス設定でも明らかに VRAM が足りていない状況になります(使いたいのに使えないから 7GB 台半ばから後半)。

とは言え、さすがに廉価 GPU 搭載機でそこまでやるのは無茶も承知ですし、個人的にはまだ「しゃーないな、安いゲーミングPC だし」と許容しながら飛べる範疇で、もっとスムースに飛びたければ画質設定を一つ落とせば大きく改善されますし、何より

超低空飛行せず普通に200m以上で飛べば快適


ですので、これらの超低空飛行は(私にとっては)あくまで「やってみた」だけの話です。

ジェット機で伊丹空港や名古屋空港など大都市近郊の空港へ着陸する直前でも同じような条件での低空飛行になりますが、速度も遅く、大きく操舵を切ることもないので(視点変更を積極的にしなければ)何とかスムースに操作できます。シビアさを求めるなら画質プリセット HIGH END へ落とせ、って話ですし。

空港の離着陸に関してはむしろ、純正シーナリーのままでは実際とかけ離れて「コレどこの空港?」な状態をリアルに近づけるアドオンを適用した時の負荷の方が圧倒的に大きいので、純正シーナリーで作り込まれていない空港への着陸は RTX 4060 レベルでも何とかこなせる印象です。

【追記】次回記事用に Capture X で録っていた、伊丹空港へのアプローチ時のフレームレート計測結果を以下に載せておきます。

MSFS2020_202402_110CFX_RJOOApp_ShigeAddon


A320neo で IKOMA ポイントから ILS アプローチをオートパイロットに任せて伊丹空港 RWY32L に着陸する過程の、空港から約25km 地点より着陸して滑走路から離脱したところまでのフレームレート計測結果です。

コクピット視点で、淀川を渡るまでは負荷の高い大阪中心部(正面より左斜め下)を見ていて、その後正面の滑走路を見る形です。Shige 氏が配布されている MSFS 2020 自作大阪シーナリーと、それにはない「あべのハルカス」やパナスタを taku0707氏による MODを利用しています。

平均が 70fps を超えているものの後半、淀川を渡って地上が近づいてきた、上記で低空飛行したエリアあたりになってフレームレートが落ち込んでいることが分かります。地上が近づくと本機レベルの廉価スペックではどうしても動きのスムースさがなくなり、フレームレート低下、スタッタリングの発生が起きます。

MSFS2020_202402_125RJOOFinalApp_ShigeAddon(着陸時はこの高度から少しずつ負荷が上がっていく)


が、スタッタリングの発生時間もまだ僅かですし、0.1% Low Average が 12fps まで落ち込んでいるものの 1% Low Average が 30fps 弱あって、スムースさに欠け多少ギクシャクする瞬間はあるものの、まだ着陸操作が厳しいというところまではいかない、というのが個人的な印象です。

なによりこれは最高画質の ULTRA プリセットベースの話なので、先にも書いたように HIGH END へ1段階落とせば最低フレームレートは倍近くに解消されるので、動きの滑らかさを優先するならそうすべきですね。【追記終】

MSFS2020_202402_14OverToyamaStation(いくら自動生成でも茶色すぎる富山市内😥)


というわけで、主に地上オブジェクトが自動生成されるエリア、かつ高層ビルが林立する大都市中心部以外の負荷が低めエリアについて、それぞれ条件別に個人的なプレイインプレッションを記しました。

ここまでは Core i7-12700H & GeForce RTX 4060 Laptop という十万円台半ばで購入した廉価ゲーミングノート PC でも意外とデキる、快適に飛べる、ことを示せたと思います。

とはいえ、Microsoft Flight Simulator 2020 の醍醐味は、純正シーナリーにせよ、外部アドオンによるシーナリー追加にせよ、リアルに近い景色の中を飛び回れることです。反面、リアルに近い再現=高い負荷が PC にかかる、わけですから、廉価ゲーミングノート PC では厳しくなるのは当然。

ですので次回では、「純正シーナリー(ワールドアップデート)で作り込まれた都市、観光地を飛ぶ場合」について記しておこうと思います。

(当初次回に予定していた、純正シーナリーでは地上オブジェクトが自動生成されている都市を有料/無料シーナリーアドオンを適用して飛ぶ場合の比較、先日リリースされたばかりの SamScene3D の「JAPAN OSAKA CITY WOW」を用いて比較する記事は次々回にて)

まぁでも今日示したエリアを概ね快適に飛べるだけでも、Core i7-12700H & GeForce RTX 4060 Laptop という廉価ゲーミングノートPC でよくやっていけてるなぁ、って感じに思っています。シビアさを求めれば違うんでしょうけれど、私はそうではないですからね。

(続き)→ RTX 4060な廉価ノートPCでMSFS 2020がどれくらいプレイできるか?って話【2】〜詳細に造られた観光地・大都市は、画質を取るか動きのスムースさをとるか悩ましい