ROG Ally を買ってお手軽に Windows ゲーム復帰で問題ない、と思った1ヶ月後に購入した ASUS のお安めゲーミングノートPC、TUF Gaming F15 (2023年モデル) FX507ZV4。
本機を選んだ理由、選定条件などは次回記事で述べるとして、CPU は1世代前の Core i7-12700H ながら GPU は NDIVIA 最新世代の GeForce RTX 4060 を TGP 140W のフル性能仕様で搭載している今春発売モデルの一つ。その他仕様は以下のページにて。
■ ASUS TUF Gaming F15 (2023) | TUF Gaming | ASUS日本 - スペック
夏モデルでは GeForce RTX 40 シリーズと最新 Core 13世代の CPU と組み合わせたモデルが続々と出てきている分、今春発売の 2023年モデルながらネットではセールなどで値下がりして売られていることも多く、Amazon プライムセールでは16万円台で購入することができました。
(記事投稿時の週末もタイムセールで17万円台に)
前回記事の冒頭でも書いたとおり、ROG Ally 購入の1ヶ月後なのにゲーミングノートPC を改めて買ってしまった、本機を買った理由は、
という欲求だけでした。
その結果は前回紹介したベンチマーク測定結果でも(きちんと対応しているゲームなら) DLSS FG の効果は十分にあることが明確でした。十万円台半ば程度で買った廉価なゲーミングノートPC で、激重系「Cyberpunk 2077」をレイトレーシング入り最高画質で実用的なフレームレートでプレイできるとは思いませんでした。
(FORZA 5 で DLSS FG の効果が少なかった、VRAM を余計に食っていたのは、PAD のライブ配信でも取り上げられていて KTU氏は FORZA 5 の実装がおかしいでは?と言われていましたが…)
■ Core i7-12700H & RTX 4060搭載ASUS TUF Gaming F15 (2023) FX507ZV4購入【1】 〜各種ベンチマークテスト参考値
前回は PCMark 10、3DMark、CineBench R23、CrystalDiskMark、FF14、FF15 といった定番のベンチマークテストアプリを使っての測定のほか、当方がプレイしている FORZA Horizon 5(4 は遊んでいたけど 5 はこれから)、Cyberpunk 2077 のベンチマークテスト結果を記しました。
今回はブループロトコルと Microsoft Flight Simulator(以下 MSFS)のベンチマーク測定結果を記します。ブループロトコルはプレイしていないのですが、友達に頼まれて先日ベンチマークだけ測ってみたので追加で記しておきます。
また合わせて「Stable Diffusion など AI 画像生成系のベンチマークも入れるべきだろ?」とも言われましたが、Stable Diffusion の環境をインストールしている余裕がなかったので、ひとまず今回は残る2つ、合計10個のテストのみにて。
個人的には「MSFS が DLSS FG を使える外部 GPU でどれだけ快適に動くようになるか?」が一番の興味で、あとはオマケみたいなものです😅その MSFS では笑うほどの効果があってビックリしましたが。
さて、前回記事でも注記したように、誤差が大きいなど複数回計測しているテストもありますが(時間も手間暇もかけていられないので)原則として各条件毎に1〜2回ずつしか測っておりません。それゆえ、何らかの理由で本来出るべき結果と誤差が大きい場合もあります。その辺の甘さはご容赦ください。
グラフィックスドライバーは少し前のバージョンだと MSFS が警告を出すため、最新版 GeForce Game Ready 536.67 (2023/7/18) を使用しています。
前置きが長くなりましたが、以下ブループロトコルと MSFS のベンチマーク結果を掲載します。前回同様、計測結果の数値と合わせて、結果画面のキャプチャも載せていますので、画面写真のサムネイルをクリックしていただければ拡大表示されます。
前回の FF ベンチマーク同様、本体ディスプレイ (FHD 1920x1080 pixels) では付属ACアダプターを接続したターボ/パフォーマンスモードとバッテリー駆動時のパフォーマンス/サイレントモードの4パターンに、外部 WQHD ディスプレイ (2560x1440 pixels) を繋いだ AC 接続時のターボ/パフォーマンスモードのベンチマークを実行しました。
グラフィック設定プリセットは最高画質、スクリーンモード設定はデフォルト設定のまま、FHD では 1536x864 の仮想フルスクリーン、WQHD では 2560x1440 の仮想フルスクリーンです(FHD では 1920x1080 の仮想フルスクリーンと設定されなかった)。
測定後に画面に表示されるスコアに加えて、テキストに出力可能なレポートに記載されている平均 FPS と最低 FPS も併せて掲載しています。
公式では測定スコアの数値が 8000 以上で「快適」、9,000 以上で「とても快適」、10,000 以上で「極めて快適」と動作の目安が示されていますが、本機では最高画質設定で計測した全ての条件で「極めて快適」でした(ので、他の画質設定ではテストしていません)。
ただ、出力レポートの最低 FPS の数値でも分かるように高負荷時のフレームレートの落ち込みはそれなりにあります。
ブループロトコルはゲームをプレイしていないのでベンチマークテストだけの印象になりますが、実際の見た目では計測数値の最低 FPS に関係なく、ターボモードでは動きの滑らかさに違和感はほとんどなく、パフォーマンスモード以下では一瞬フレームレートが落ち込むのが体感で分かる違いはあります。
また、FHD、WQHD 両方とも「極めて快適」判定ですが、滑らかさの差を見た目で感じられる程度の違いはあります。WQHD でもほぼスムースで違和感はないのですが、FHD 時の動きと比べてみてしまうとやや “動きの重さ” 的なものを感じます。
テスト中のフレームレートグラフでも FHD だと高負荷時以外は上限にそこそこ近いところで張り付いたままですが、WQHD だと一段下がったところで横線が続くと状態ですから、やはり本機の RTX 4060 では FHD でのプレイが最良なのでしょう。
Microsoft Flight Simulator はベンチマークテスト/モードがありませんので、ROG Ally の時と同じく、以下のフライト/設定条件にて測定しました。
なお、測定条件は「外部ビュー使用で 2分間真っ直ぐ飛行した場合」という負荷の少ないフライトパターンであり、実際のフライトのように旋回したり、外部ビューではなくコクピットビューでプレイすると負荷は大きくなってフレームレートが落ちますので、
と考えていただいた方が良く、実際のフライトでは本結果より低くなって当たり前程度と思っていただければ、と思います(後述するように都市部でコクピットビューにて視点変えると FPS 激落ちとかありますので)。
本テストは、あくまで自分が「設定条件間で比較するための目安」にしたくて計測したものですので、ご容赦ください。
上記設定条件でのフレームレート結果一覧を下記に示します。組み合わせが多くて見づらいかもしれませんが、ご容赦ください(自分が色々な条件を比較判断する目安に採ってみたのを全部載せましたので😅)。
表記の MID、HIGH、ULTRA は画質プリセットのミドル、ハイエンド、ウルトラの略、また DX11、DX12 は DirectX 11 API 使用時(通常設定)と DirectX 12 API 使用時(ベータ版)の略であり、DLSS FG のオフ (DX11) とオン (DX12) にも対応しています。
記事公開直前に測定ミス、設定ミスが発覚して半分くらいベンチ採り直したり、数値がいくら何でも感があったので再計測したりしましたが(記事公開が2日遅れに😅)、それでも1回きりの測定条件もありますので多少の誤差はご容赦していただきたく(仕事とかではなく、元々自分の比較目安用テストですので…)。
ただまぁ、誤差とか何とか言うレベルを超えて、
ことは一目瞭然かと思います。DLSS FG を有効にすると平均 FPS で 1.3〜1.8倍、最低 FPS は 2〜3倍かそれ以上、という圧倒的な結果に。さすがに落差がありすぎて当初測り直したりもしましたが、傾向としては変わらず。
テスト中の画面を見ていても、画質ハイエンド以上では DLSS FG がオフだと、NY のマンハッタン高層ビル群のすぐ上を飛ぶあたりでフレームレートが落ちる感じ、動きが軽くカクつく瞬間があるのを確認できますが(パフォーマンスモードでは特に)、DLSS FG 有効時はフレームレートの落ちる感じが皆無になるとは言わないまでも随分と目立たなくなり、3Dオブジェクト満載のシーンでもだいぶスムースになっているのが明らかです。
後ほど詳述しますが、実際のフライトプレイではもっとフレームレートは落ちるし、条件によっては激落ちカクカクな瞬間もあるのですが、まったりと真っ直ぐ前を見て飛んでる分には「廉価 GPU の RTX 4060 でも結構やりよるわ」って感じです。
「GeForce RTX 40 シリーズの DLSS FG を使えば安めのゲーミングノートPC でも MSFS が結構動くのでは?」という衝動で買ってしまいましたが、これを見ると想像以上の効果があって「買って良かったかも」という気しかしません😓
「外部 GPU 入れて DLSS FG 使うんだから、画質ウルトラでスムースに飛ぶのは無理でも WQHD の画質ハイエンド設定で割と快適に飛べると良いな」と思っていましたが、概ねそれは実現できたように思います。FHD なら画質ウルトラでも(実際のフライトでも)十分スムースで不足ないかな、と。
ただ、Cyberpunk 2077 や FORZA 5 でも同じ傾向がありましたが、WQHD になると 8GB では VRAM が不足する場面があるようで、実際のフライトプレイでは条件により大きくガクつく、フレームレートが一桁になる瞬間があり、RTX 4060 LapTop版の限界を感じることになります(この話の続きはベンチマーク結果の画面写真の後で↓)。
(東京FHD画質ミドル:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京FHD画質ハイエンド:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京FHD画質ウルトラ:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY FHD画質ミドル:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY FHD画質ハイエンド:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY FHD画質ウルトラ:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京WQHD画質ミドル:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京WQHD画質ハイエンド:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京WQHD画質ウルトラ:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY WQHD画質ミドル:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY WQHD画質ハイエンド:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY WQHD画質ウルトラ:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(承前)当方がテストしたベンチマークフライトが、あまりにも楽な飛行条件だったため「RTX 4060 ラップトップ版でもここまでフレームレートが出るのか、すげー」とウハウハな結果となりましたが、何度も書いてきたように実際のフライトプレイではそんな美味い話だけではなく、WQHD & 画質ウルトラ設定あたりだと
ということは珍しくありません。しばしばあります。
例えば、以下の CapFrameX のログ画面(クリックで拡大)は、ディスカバリーフライト:ニューヨークをコクピット視点で自らフライトしているものですが、フグラフを見ても分かるように、セントラルパークを抜けるあたりで右側の窓を見るなどした場合にガクッと大きくフレームレートが落ち込んでいます。
この条件(WQHD、画質ウルトラ、DLSS FG 有効、コクピット視点)で飛んでいても平均 61 fps は出ているのですが、0.1% LOW Avg. が 4.9 fps、また円グラフ見てもスタッタリングも発生しているのが判ります。
ディスカバリーフライトのニューヨークの場合、外部視点でまったり飛んで旋回してる程度なら WQHD 画質ウルトラでもガクガクになるようなことはほぼありませんが、コクピット視点でフライトしていてセントラルパークを超えたあたりの摩天楼エリアで横の窓を覗いたらガクガクになります(ガクガクになるのは1秒前後ですが)。
ましてや、低空で摩天楼のビル群を縫って飛ぶようなアクロバティックな(ゲームでしかできない)フライトで遊んでいると、視点変更しなくてもフレームレートが 30fps を大きく割り込んで入力遅延を感じることになります。
そういった負荷のかかるフライトで遊びたかったら、当たり前の話ですが、ハイエンド GPU にするか、画質/解像度を下げるかの二択ですね(FHD のプレイではだいぶマシです)。
ディスカバリーフライト:東京でも同じことはあり、上記の CapFrameX のログでも落ち込んでいるところはありますが、浜離宮のあたりで視点を左に向いて汐留、新橋あたりのビル群を見た時などでカクカクという動きに一瞬なります。
こちらも全体としては平均 60 fps 以上出ているのですが、0.1% LOW Avg. は 5.1 fps、スタッタリングもそれなりに発生しています。
NY や東京といった予め用意された都市部の精細マップエリアだけでなく、オブジェクト満載の追加アドオンシーナリーを入れても同じですし、商用・フリー問わず空港の詳細なアドオンを入れた場合、その空港を離陸する時に横向いて空港ビルを見たりすると、やはりフレームレートはガクッと落ちる瞬間があります。
上記は、scherzo002氏によるアドオンシーナリーを追加した小松空港を離陸する時の CapFrameX ログですが、前半の離陸した直後に左向いてターミナルビルを見たり、右見て小松基地を見たりした際にフレームレートがガクッと落ち込んでいるのがグラフで見てとれます。
アドオンで作り込まれた小松飛行場以外は周辺もシンプルで負荷も少ない地域なのですが、それでもコクピット視点で 3Dオブジェクトが多い部分に視点変更すると 0.1% Low Average や P0.2 が一桁に落ち込むほどフレームレートが下がるシーンがあります。
当方の行ったヌルいベンチマークテストでは「RTX 4060 LapTop 版でも画質ウルトラで結構やれるじゃん」的な印象を受けそうですが、実際のフライトでは
「3D オブジェクトの多いエリア、アドオンシーナリーを入れたエリアを画質ウルトラで飛ばすには RTX 4060 LapTop では力不足」
ということを実感します。当然です。ワールドアップデートでかなり造り込まれたフランス・パリあたりは遊覧飛行程度でもコクピット視点だとかなりフレームレートが落ちますし、そこは所詮、廉価 GPU のラップトップ版という印象になります。
逆に言えば、3Dオブジェクトが多くないところ、多少多めでもまったりフライトならば WQHD ウルトラ画質で景色を楽しめますし、本機の本体画面である FULL HD 解像度ならニューヨーク・マンハッタンエリアでも、体感では CapFrameX の計測値ほどスムースさに欠けることはありません(遊覧飛行程度なら)。
というわけで、本機 Core i7-12700H & GeForce 4060 (TGP 140W) 搭載の ASUS TUF Gaming F15 (2023) FX507ZV4 を購入した唯一の目的、欲望だった
「激重な Microsoft Flight Simulator も NDIVIA RTX 40 シリーズの DLSS フレームジェネレーション機能があれば、廉価なゲーミングノートでも結構やれるのかな?」
という命題に対しては、間違いなく
でありました。
下位モデル GPU である RTX 4060 のラップトップ版でも、本体のフルHD画面もしくは WQHD でも画質ハイエンド設定なら、たいていのところは概ね快適に、スムースに飛べるくらいになる DLSS FG の威力を感じました。
WQHD でウルトラ画質に設定すると 3Dオブジェクトの多くある都市部、アドオンシーナリー追加エリアでは飛び方、視点変更時などで大きくフレームレートを落とす瞬間があり、WQHD の最高画質設定では厳しさも感じますが、最新シリーズとはいえ廉価版 GPU の RTX 4060、それもパワーの落ちるラップトップ版ですからね。
これを以て「やっぱりダメじゃん」「意外とやれるね」という評価は各個人の基準に依りますので、お好きに判断されたら良いと思いますが、個人的には
でしかないですね。DLSS FG の威力は期待以上だったと言っても良いです。対応ゲームが今後も増えてくれることを期待したいところ。
MSFS に限らず WQHD の最高画質で使うには VRAM 不足を感じる場面が出てきますが、ラップトップ版 RTX 40 シリーズは一つ上位の RTX 4070 も 4060 と同じ VRAM 8GB(デスクトップ版 RTX 4070 は VRAM 12GB)。ラップトップ版で VRAM 8GB 超となると 4080 以上。
ハイエンドの RTX 4080 搭載機となれば値段は倍では効かないので、さすがにここは妥協のしどころ、十分に妥協できるライン、って感じです。
今回ベンチマーク比較で DLSS FG の効果を見てしまった後では、
って感じた次第。 いやホント、個人的には満足してます。
というわけで、蛇足がながーくなりましたが、購入前、自分が比較検討する際にドンピシャの CPU / GPU 組み合わせ、本モデルのベンチマーク結果が見当たらずだったので、簡単かつ適当ではありますが計測してネットへ載せておくことにしました。
おそらく今後(CPU が1世代前なので)年末にかけてそれなりにお安く売られる機会もあるだろうモデルだと思いますので、ご購入の際に少しでも参考になれば幸いです。
次回は(購入は止めたはずの)ゲーミングノートPC を買うにあたって本機を選んだ(セールで安くなっていた以外の)理由、要求スペックや条件などについて記しておきます。
(続き)→ i7-12700H & GeForce 4060搭載ASUS TUF Gaming F15 (2023年モデル) FX507ZV4購入【3】 〜セールで値下がりだけでない選択の理由
本機を選んだ理由、選定条件などは次回記事で述べるとして、CPU は1世代前の Core i7-12700H ながら GPU は NDIVIA 最新世代の GeForce RTX 4060 を TGP 140W のフル性能仕様で搭載している今春発売モデルの一つ。その他仕様は以下のページにて。
■ ASUS TUF Gaming F15 (2023) | TUF Gaming | ASUS日本 - スペック
夏モデルでは GeForce RTX 40 シリーズと最新 Core 13世代の CPU と組み合わせたモデルが続々と出てきている分、今春発売の 2023年モデルながらネットではセールなどで値下がりして売られていることも多く、Amazon プライムセールでは16万円台で購入することができました。
(記事投稿時の週末もタイムセールで17万円台に)
前回記事の冒頭でも書いたとおり、ROG Ally 購入の1ヶ月後なのにゲーミングノートPC を改めて買ってしまった、本機を買った理由は、
「サイバーパンク2077」や「Microsoft Flight Simulator」(以下MSFS)といった激重ゲームで、NVIDIA GeForce RTX 40 シリーズに搭載された DLSS 3 の Frame Generation 機能(以下DLSS FG)を使ったらどうなんだろ?効果を体感してみたい!
という欲求だけでした。
その結果は前回紹介したベンチマーク測定結果でも(きちんと対応しているゲームなら) DLSS FG の効果は十分にあることが明確でした。十万円台半ば程度で買った廉価なゲーミングノートPC で、激重系「Cyberpunk 2077」をレイトレーシング入り最高画質で実用的なフレームレートでプレイできるとは思いませんでした。
(FORZA 5 で DLSS FG の効果が少なかった、VRAM を余計に食っていたのは、PAD のライブ配信でも取り上げられていて KTU氏は FORZA 5 の実装がおかしいでは?と言われていましたが…)
■ Core i7-12700H & RTX 4060搭載ASUS TUF Gaming F15 (2023) FX507ZV4購入【1】 〜各種ベンチマークテスト参考値
前回は PCMark 10、3DMark、CineBench R23、CrystalDiskMark、FF14、FF15 といった定番のベンチマークテストアプリを使っての測定のほか、当方がプレイしている FORZA Horizon 5(4 は遊んでいたけど 5 はこれから)、Cyberpunk 2077 のベンチマークテスト結果を記しました。
今回はブループロトコルと Microsoft Flight Simulator(以下 MSFS)のベンチマーク測定結果を記します。ブループロトコルはプレイしていないのですが、友達に頼まれて先日ベンチマークだけ測ってみたので追加で記しておきます。
また合わせて「Stable Diffusion など AI 画像生成系のベンチマークも入れるべきだろ?」とも言われましたが、Stable Diffusion の環境をインストールしている余裕がなかったので、ひとまず今回は残る2つ、合計10個のテストのみにて。
個人的には「MSFS が DLSS FG を使える外部 GPU でどれだけ快適に動くようになるか?」が一番の興味で、あとはオマケみたいなものです😅その MSFS では笑うほどの効果があってビックリしましたが。
さて、前回記事でも注記したように、誤差が大きいなど複数回計測しているテストもありますが(時間も手間暇もかけていられないので)原則として各条件毎に1〜2回ずつしか測っておりません。それゆえ、何らかの理由で本来出るべき結果と誤差が大きい場合もあります。その辺の甘さはご容赦ください。
グラフィックスドライバーは少し前のバージョンだと MSFS が警告を出すため、最新版 GeForce Game Ready 536.67 (2023/7/18) を使用しています。
前置きが長くなりましたが、以下ブループロトコルと MSFS のベンチマーク結果を掲載します。前回同様、計測結果の数値と合わせて、結果画面のキャプチャも載せていますので、画面写真のサムネイルをクリックしていただければ拡大表示されます。
【9】BLUE PROTOCOL ベンチマーク
Fan Mode | FHD | WQHD | ||
スコア | 平均FPS 最低FPS | スコア | 平均FPS 最低FPS | |
Turbo (AC) | 22,536 | 159 14 | 12,724 | 88 12 |
Performance (AC) | 20,564 | 144 18 | 11,774 | 81 16 |
Performance (DC) | 15,233 | 106 21 | ----- | |
Silent (DC) | 14,230 | 103 11 | ----- |
前回の FF ベンチマーク同様、本体ディスプレイ (FHD 1920x1080 pixels) では付属ACアダプターを接続したターボ/パフォーマンスモードとバッテリー駆動時のパフォーマンス/サイレントモードの4パターンに、外部 WQHD ディスプレイ (2560x1440 pixels) を繋いだ AC 接続時のターボ/パフォーマンスモードのベンチマークを実行しました。
グラフィック設定プリセットは最高画質、スクリーンモード設定はデフォルト設定のまま、FHD では 1536x864 の仮想フルスクリーン、WQHD では 2560x1440 の仮想フルスクリーンです(FHD では 1920x1080 の仮想フルスクリーンと設定されなかった)。
測定後に画面に表示されるスコアに加えて、テキストに出力可能なレポートに記載されている平均 FPS と最低 FPS も併せて掲載しています。
公式では測定スコアの数値が 8000 以上で「快適」、9,000 以上で「とても快適」、10,000 以上で「極めて快適」と動作の目安が示されていますが、本機では最高画質設定で計測した全ての条件で「極めて快適」でした(ので、他の画質設定ではテストしていません)。
ただ、出力レポートの最低 FPS の数値でも分かるように高負荷時のフレームレートの落ち込みはそれなりにあります。
ブループロトコルはゲームをプレイしていないのでベンチマークテストだけの印象になりますが、実際の見た目では計測数値の最低 FPS に関係なく、ターボモードでは動きの滑らかさに違和感はほとんどなく、パフォーマンスモード以下では一瞬フレームレートが落ち込むのが体感で分かる違いはあります。
また、FHD、WQHD 両方とも「極めて快適」判定ですが、滑らかさの差を見た目で感じられる程度の違いはあります。WQHD でもほぼスムースで違和感はないのですが、FHD 時の動きと比べてみてしまうとやや “動きの重さ” 的なものを感じます。
テスト中のフレームレートグラフでも FHD だと高負荷時以外は上限にそこそこ近いところで張り付いたままですが、WQHD だと一段下がったところで横線が続くと状態ですから、やはり本機の RTX 4060 では FHD でのプレイが最良なのでしょう。
【10】Microsoft Flight Simulator
Microsoft Flight Simulator はベンチマークテスト/モードがありませんので、ROG Ally の時と同じく、以下のフライト/設定条件にて測定しました。
- コアコンテンツに純正ワールドアップデートのみ適用した状態で、サードパーティ製シーナリーなどは含めていない状態
- ディスカバリーフライトの東京およびニューヨーク(セスナの方)にて計測実施
- 視点はディスカバリーフライトの初期状態である外部ビューのまま使用(後追い俯瞰視点)
- 本体ディスプレイ使用時 FHD 1080p と、外部ディスプレイ接続時 WQHD 1440p の2つの解像度をフルスクリーンにて実行
- 画質プリセットはミドル、ハイエンド、ウルトラの3種類で測定(ローエンドは不要と判断)
- 上記の全ての設定組み合わせにおいて、通常の DirectX 11 使用時(DLSS FG 不可)と、ベータ版の DirectX 12 使用時(DLSS FG 利用)の両方で計測して比較
- フレームレート測定は、ディスカバリーフライトスタート時から AI で2分間真っ直ぐ飛行した場合のフレームレートを CapFrameX にて測定
- CapFrameX 測定値から 最良付近の FPS 代わりとして P95 を、そして太字で平均 FPS を、また最低 FPS の代わりとして 0.1% Low Avg. の FPS 値を記載しています。
- 下の方に全測定の CapFrameX アナライズ画面写真を載せていますので(サムネイルをクリックで画像拡大)、そちらで各種計測数値、Low FPS やスタッタリングの比率円グラフを見ることが可能です。
なお、測定条件は「外部ビュー使用で 2分間真っ直ぐ飛行した場合」という負荷の少ないフライトパターンであり、実際のフライトのように旋回したり、外部ビューではなくコクピットビューでプレイすると負荷は大きくなってフレームレートが落ちますので、
本結果はそれぞれの条件における最良値
と考えていただいた方が良く、実際のフライトでは本結果より低くなって当たり前程度と思っていただければ、と思います(後述するように都市部でコクピットビューにて視点変えると FPS 激落ちとかありますので)。
本テストは、あくまで自分が「設定条件間で比較するための目安」にしたくて計測したものですので、ご容赦ください。
上記設定条件でのフレームレート結果一覧を下記に示します。組み合わせが多くて見づらいかもしれませんが、ご容赦ください(自分が色々な条件を比較判断する目安に採ってみたのを全部載せましたので😅)。
表記の MID、HIGH、ULTRA は画質プリセットのミドル、ハイエンド、ウルトラの略、また DX11、DX12 は DirectX 11 API 使用時(通常設定)と DirectX 12 API 使用時(ベータ版)の略であり、DLSS FG のオフ (DX11) とオン (DX12) にも対応しています。
最良値近似FPS 平均FPS 最低値近似FPS | MID | HIGH | ULTRA | ||||
DX11 | DX12 | DX11 | DX12 | DX11 | DX12 | ||
TOKYO | Turbo | 101.2 81.7 20.2 | 171.5 140.2 59.7 | 83.0 66.2 12.8 | 147.7 117.6 41.8 | 60.8 49.4 11.7 | 116.9 90.1 41.6 |
Perform | 100.2 82.8 24.0 | 163.4 134.3 63.7 | 78.1 64.1 17.5 | 137.9 109.6 40.5 | 56.3 46.5 9.7 | 109.6 81.9 40.2 | |
NY | Turbo | 85.7 72.9 18.4 | 174.1 133.8 57.5 | 68.7 57.7 15.4 | 146.8 108.7 57.4 | 47.7 39.3 10.3 | 103.7 74.7 34.8 |
Perform | 82.9 69.9 17.9 | 155.9 125.1 58.2 | 65.9 54.2 11.7 | 133.5 98.2 49.3 | 43.6 35.3 8.5 | 93.8 66.1 31.4 |
最良値近似FPS 平均FPS 最低値近似FPS | MID | HIGH | ULTRA | ||||
DX11 | DX12 | DX11 | DX12 | DX11 | DX12 | ||
TOKYO | Turbo | 69.4 59.3 17.4 | 108.3 98.6 60.2 | 68.0 57.7 17.8 | 96.0 87.0 44.6 | 56.6 44.1 12.1 | 78.5 71.3 43.4 |
Perform | 70.5 58.9 16.5 | 106.8 93.7 48.9 | 67.2 52.5 15.8 | 92.9 81.5 37.9 | 51.6 40.3 15.3 | 74.8 65.6 33.2 | |
NY | Turbo | 70.8 59.2 13.5 | 106.4 94.2 63.2 | 65.8 54.6 14.7 | 94.4 83.7 64.2 | 48.6 40.2 12.7 | 79.0 69.5 32.3 |
Perform | 69.7 59.1 22.3 | 104.7 88.7 52.6 | 65.2 50.0 17.1 | 90.6 77.1 40.6 | 44.7 36.2 11.0 | 73.3 62.3 30.7 |
記事公開直前に測定ミス、設定ミスが発覚して半分くらいベンチ採り直したり、数値がいくら何でも感があったので再計測したりしましたが(記事公開が2日遅れに😅)、それでも1回きりの測定条件もありますので多少の誤差はご容赦していただきたく(仕事とかではなく、元々自分の比較目安用テストですので…)。
ただまぁ、誤差とか何とか言うレベルを超えて、
DLSS FGによるFPS向上
特に最低FPSの改善がエグい
特に最低FPSの改善がエグい
ことは一目瞭然かと思います。DLSS FG を有効にすると平均 FPS で 1.3〜1.8倍、最低 FPS は 2〜3倍かそれ以上、という圧倒的な結果に。さすがに落差がありすぎて当初測り直したりもしましたが、傾向としては変わらず。
テスト中の画面を見ていても、画質ハイエンド以上では DLSS FG がオフだと、NY のマンハッタン高層ビル群のすぐ上を飛ぶあたりでフレームレートが落ちる感じ、動きが軽くカクつく瞬間があるのを確認できますが(パフォーマンスモードでは特に)、DLSS FG 有効時はフレームレートの落ちる感じが皆無になるとは言わないまでも随分と目立たなくなり、3Dオブジェクト満載のシーンでもだいぶスムースになっているのが明らかです。
後ほど詳述しますが、実際のフライトプレイではもっとフレームレートは落ちるし、条件によっては激落ちカクカクな瞬間もあるのですが、まったりと真っ直ぐ前を見て飛んでる分には「廉価 GPU の RTX 4060 でも結構やりよるわ」って感じです。
「GeForce RTX 40 シリーズの DLSS FG を使えば安めのゲーミングノートPC でも MSFS が結構動くのでは?」という衝動で買ってしまいましたが、これを見ると想像以上の効果があって「買って良かったかも」という気しかしません😓
「外部 GPU 入れて DLSS FG 使うんだから、画質ウルトラでスムースに飛ぶのは無理でも WQHD の画質ハイエンド設定で割と快適に飛べると良いな」と思っていましたが、概ねそれは実現できたように思います。FHD なら画質ウルトラでも(実際のフライトでも)十分スムースで不足ないかな、と。
ただ、Cyberpunk 2077 や FORZA 5 でも同じ傾向がありましたが、WQHD になると 8GB では VRAM が不足する場面があるようで、実際のフライトプレイでは条件により大きくガクつく、フレームレートが一桁になる瞬間があり、RTX 4060 LapTop版の限界を感じることになります(この話の続きはベンチマーク結果の画面写真の後で↓)。
(東京FHD画質ミドル:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京FHD画質ハイエンド:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京FHD画質ウルトラ:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY FHD画質ミドル:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY FHD画質ハイエンド:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY FHD画質ウルトラ:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京WQHD画質ミドル:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京WQHD画質ハイエンド:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(東京WQHD画質ウルトラ:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY WQHD画質ミドル:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY WQHD画質ハイエンド:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(NY WQHD画質ウルトラ:左からパフォーマンスDX11、同DX12、ターボDX11、同DX12)
(承前)当方がテストしたベンチマークフライトが、あまりにも楽な飛行条件だったため「RTX 4060 ラップトップ版でもここまでフレームレートが出るのか、すげー」とウハウハな結果となりましたが、何度も書いてきたように実際のフライトプレイではそんな美味い話だけではなく、WQHD & 画質ウルトラ設定あたりだと
ヌルいベンチで平均60超、最低30fps超でも
コクピット視点で横向いた瞬間に一桁fps
コクピット視点で横向いた瞬間に一桁fps
ということは珍しくありません。しばしばあります。
例えば、以下の CapFrameX のログ画面(クリックで拡大)は、ディスカバリーフライト:ニューヨークをコクピット視点で自らフライトしているものですが、フグラフを見ても分かるように、セントラルパークを抜けるあたりで右側の窓を見るなどした場合にガクッと大きくフレームレートが落ち込んでいます。
この条件(WQHD、画質ウルトラ、DLSS FG 有効、コクピット視点)で飛んでいても平均 61 fps は出ているのですが、0.1% LOW Avg. が 4.9 fps、また円グラフ見てもスタッタリングも発生しているのが判ります。
ディスカバリーフライトのニューヨークの場合、外部視点でまったり飛んで旋回してる程度なら WQHD 画質ウルトラでもガクガクになるようなことはほぼありませんが、コクピット視点でフライトしていてセントラルパークを超えたあたりの摩天楼エリアで横の窓を覗いたらガクガクになります(ガクガクになるのは1秒前後ですが)。
ましてや、低空で摩天楼のビル群を縫って飛ぶようなアクロバティックな(ゲームでしかできない)フライトで遊んでいると、視点変更しなくてもフレームレートが 30fps を大きく割り込んで入力遅延を感じることになります。
そういった負荷のかかるフライトで遊びたかったら、当たり前の話ですが、ハイエンド GPU にするか、画質/解像度を下げるかの二択ですね(FHD のプレイではだいぶマシです)。
ディスカバリーフライト:東京でも同じことはあり、上記の CapFrameX のログでも落ち込んでいるところはありますが、浜離宮のあたりで視点を左に向いて汐留、新橋あたりのビル群を見た時などでカクカクという動きに一瞬なります。
こちらも全体としては平均 60 fps 以上出ているのですが、0.1% LOW Avg. は 5.1 fps、スタッタリングもそれなりに発生しています。
NY や東京といった予め用意された都市部の精細マップエリアだけでなく、オブジェクト満載の追加アドオンシーナリーを入れても同じですし、商用・フリー問わず空港の詳細なアドオンを入れた場合、その空港を離陸する時に横向いて空港ビルを見たりすると、やはりフレームレートはガクッと落ちる瞬間があります。
上記は、scherzo002氏によるアドオンシーナリーを追加した小松空港を離陸する時の CapFrameX ログですが、前半の離陸した直後に左向いてターミナルビルを見たり、右見て小松基地を見たりした際にフレームレートがガクッと落ち込んでいるのがグラフで見てとれます。
アドオンで作り込まれた小松飛行場以外は周辺もシンプルで負荷も少ない地域なのですが、それでもコクピット視点で 3Dオブジェクトが多い部分に視点変更すると 0.1% Low Average や P0.2 が一桁に落ち込むほどフレームレートが下がるシーンがあります。
当方の行ったヌルいベンチマークテストでは「RTX 4060 LapTop 版でも画質ウルトラで結構やれるじゃん」的な印象を受けそうですが、実際のフライトでは
「3D オブジェクトの多いエリア、アドオンシーナリーを入れたエリアを画質ウルトラで飛ばすには RTX 4060 LapTop では力不足」
ということを実感します。当然です。ワールドアップデートでかなり造り込まれたフランス・パリあたりは遊覧飛行程度でもコクピット視点だとかなりフレームレートが落ちますし、そこは所詮、廉価 GPU のラップトップ版という印象になります。
逆に言えば、3Dオブジェクトが多くないところ、多少多めでもまったりフライトならば WQHD ウルトラ画質で景色を楽しめますし、本機の本体画面である FULL HD 解像度ならニューヨーク・マンハッタンエリアでも、体感では CapFrameX の計測値ほどスムースさに欠けることはありません(遊覧飛行程度なら)。
というわけで、本機 Core i7-12700H & GeForce 4060 (TGP 140W) 搭載の ASUS TUF Gaming F15 (2023) FX507ZV4 を購入した唯一の目的、欲望だった
「激重な Microsoft Flight Simulator も NDIVIA RTX 40 シリーズの DLSS フレームジェネレーション機能があれば、廉価なゲーミングノートでも結構やれるのかな?」
という命題に対しては、間違いなく
フレームレート改善にDLSS FGの効果は劇的
でありました。
下位モデル GPU である RTX 4060 のラップトップ版でも、本体のフルHD画面もしくは WQHD でも画質ハイエンド設定なら、たいていのところは概ね快適に、スムースに飛べるくらいになる DLSS FG の威力を感じました。
WQHD でウルトラ画質に設定すると 3Dオブジェクトの多くある都市部、アドオンシーナリー追加エリアでは飛び方、視点変更時などで大きくフレームレートを落とす瞬間があり、WQHD の最高画質設定では厳しさも感じますが、最新シリーズとはいえ廉価版 GPU の RTX 4060、それもパワーの落ちるラップトップ版ですからね。
これを以て「やっぱりダメじゃん」「意外とやれるね」という評価は各個人の基準に依りますので、お好きに判断されたら良いと思いますが、個人的には
16万円台で買ったノートPCでここまで動けば満足
でしかないですね。DLSS FG の威力は期待以上だったと言っても良いです。対応ゲームが今後も増えてくれることを期待したいところ。
MSFS に限らず WQHD の最高画質で使うには VRAM 不足を感じる場面が出てきますが、ラップトップ版 RTX 40 シリーズは一つ上位の RTX 4070 も 4060 と同じ VRAM 8GB(デスクトップ版 RTX 4070 は VRAM 12GB)。ラップトップ版で VRAM 8GB 超となると 4080 以上。
ハイエンドの RTX 4080 搭載機となれば値段は倍では効かないので、さすがにここは妥協のしどころ、十分に妥協できるライン、って感じです。
今回ベンチマーク比較で DLSS FG の効果を見てしまった後では、
DLSS FG 対応ゲームをプレイするなら、通常価格 20万円前後、セール時には10万円台後半で買える RTX4060搭載ノートって、かなりコスパ良くね?
って感じた次第。 いやホント、個人的には満足してます。
というわけで、蛇足がながーくなりましたが、購入前、自分が比較検討する際にドンピシャの CPU / GPU 組み合わせ、本モデルのベンチマーク結果が見当たらずだったので、簡単かつ適当ではありますが計測してネットへ載せておくことにしました。
おそらく今後(CPU が1世代前なので)年末にかけてそれなりにお安く売られる機会もあるだろうモデルだと思いますので、ご購入の際に少しでも参考になれば幸いです。
次回は(購入は止めたはずの)ゲーミングノートPC を買うにあたって本機を選んだ(セールで安くなっていた以外の)理由、要求スペックや条件などについて記しておきます。
(続き)→ i7-12700H & GeForce 4060搭載ASUS TUF Gaming F15 (2023年モデル) FX507ZV4購入【3】 〜セールで値下がりだけでない選択の理由