ゲーミング UMPC「ASUS ROG Ally」購入感想の前後編の途中ですが、先月から SNS、掲示板などで話題になっていた

microSDカードスロットが
熱の影響で使えなくなる


という問題について、先週末に ASUS が認めたということで、国内ネットメディアでも記事にしているところが出てきました。

ROG AllyのmicroSDカードスロットに不具合。熱負荷が影響 - PC Watch

この問題については当方も経験しましたので(結果的に microSDXC カードの使用は断念しました)、この1ヶ月ちょいで経験したことを簡単に記しておこうと思います。


ROG Ally が手元に届いて使ってみて「老眼er には無理だ、即売りするしか」とならなかった時点ですぐ 512GB microSDXC を購入し、プレイ頻度が低い or ゲームローディングに時間がかからないタイトルをインストールして使っていました。


(UHS-IIカードは高いし大容量がないのでUHS-Iを使用)


ところが、microSDXC カードを使い始めて半月を超えたあたりで microSDXC カードにインストールしたゲームをプレイしようとすると起動途中に落ちたり、プレイ途中で落ちることが頻発するようになりました。

その後すぐ、microSDXC カードにインストールしたゲームがほぼ 100% 起動途中に落ちるようになったので、その microSDXC カードの使用を断念。

ただ、まともに使えなくなった時点でも Windows からは microSDXC カードを問題なく認識されていました。カードの認識はされるけど、実際に使用しようとすると使えない状態。

ROGAlly10
(熱風排気口のすぐ横がSDカードスロット)


「これが噂の ROG Ally microSD カード熱問題か〜」と思ったわけですが、私の場合、前回記事でも書いたように、

非力なROG AllyでMSFSをプレイして
思いっきり負荷をかけまくり


でしたから、ある意味仕方なかったかなー、という気持ちに。

ROG Ally でゲームをプレイする時間はそう多く取れないものの、ゲームプレイ時間の7割くらいは MSFS(Microsoft Flight Simulator 2020)で、自宅での MSFS プレイは USB ハブ経由で電源接続&外部ディスプレイ接続がほとんど。

MSFS はフライトシミュレーションですから連続プレイ時間=連続高負荷時間が長いこともあり、チップ温度 70℃半ば〜90℃台が連続して1時間というのも普通です。上面の排気口からは常にかなりの熱気が出ている、手をかざし続けるのはキツいくらいの熱気がずっと出続けています。

ROGAllyMSFS05


ですから、ROG Ally で噂になっていた microSDカード熱問題を経験しても、

この小型ボディにこれだけ連続負荷かけていたら、そりゃどこか問題は出るのも仕方ないかもなぁ
5年もかけたといった割に、排気口の横にカードスロットを設置して負荷テストしてなかったとしたら甘い話だよなぁ


なんて、ASUS が満を持して出してきた割には、という気持ちと、ある意味しゃーない、という両方の気持ちに。

元々割り切って使うつもりではいましたから、

この際 ROG Ally は、さらに割り切って本体のみでできることに絞って使おう


という感じなので、非難を言い立てるほどの気持ちはありませんが(UMPC 買う時点で何かしらあっても…)、ASUS もアホやなー、って感じではあります。

とはいえ、本体ストレージが 512GB しかないのにメモリーカードが使えない/怪しいのは厳しいわけで、本体内 SSD を換装する手があるとはいえ一般向けではないですから、

コレからROG Allyを購入検討してる人は
メモリーカードは当てにするな


本体内ストレージ 512GB のみでやりくりするか、自己責任での SSD 換装の二択前提で買った方が良い、と言いたいですね。

ROGAlly09


ちなみに、最初に ROG Ally で使っていた 512GB microSDXC カードが使えなくなった後、検証?のために GoPro HERO 11 で使っていた 128GB microSDXC カードと入れ替えてみました。

結果、ROG Ally で不具合を起こした 512GB microSDXC カードは GoPro HERO11 で再フォーマット後に問題なく使用でき、GoPro に USB 電源を繋いで GoPro が高音エラーで録画中断するまでダミーの 4K/60p 録画を行いましたが、microSDXC カードの方は特に問題なさそうでした。

反面、GoPro で使っていた 128GB microSDXC カードを ROG Ally に差し替えた方は最初は使えているように見えたものの、容量喰いの FORZA 4 をインストールしたところでアクセスエラーが出ましたので、その microSDXC カードの使用も諦めました😮‍💨

今のところ、ROG Ally で不具合を起こした microSDXC カードは2つとも他では問題なく使えているように見えるので、発熱によって microSDXC カードそのものを破損させるよりスロット側、制御側の問題かと感じていますが、

スロットに不具合が起きるほどの熱なら
メモリーカード自体にも悪影響


なのは間違いないので、ROG Ally での microSDXC カード使用は断念しました

ROGAlly11


今後熱対策のためのファームウェアが出たところで根本的な問題解決にはなりませんし、ファームウェアで対処といっても処理速度を落として発熱を下げる対策しかできないでしょうから、

元々非力な処理速度を下げる対策なら、microSDカードスロットは使わんから処理速度下げてくれるな


という気持ちの方が強いですね。

というか、ソフトウェア的な対策をされたところで、

もうカードスロットは信用しづらい


のは変わりません。ハードウェア設計の問題をソフトウェアで完全に対応できるかといえば疑問ですからねぇ。

なので、ストレージ不足の解決は(自己責任になるけど)本体内 SSD 交換が安定ですが、2230 タイプの M.2 SSD は今の SSD 激安下においてもまだ割高ですし、SSD 複製またはシステム再インストールは手間といえば手間ですから、なかなか難しいところです。



ちなみに私は Amazon プライムセールで 2230 タイプの 1GB SSD を速攻購入しましたが、SSD を換装する前に色々思い直して、「すぐに売り切れて買えなかった〜」と言っていた知り合いへ譲りました。

ROG Ally はあまり手をかけず割り切って素のままで使っていこう、という考えになったからでしたが、そのあたりは次回の ROG Ally 購入雑感記事の後編にて。


(持ち運びケースはSwitchのHORIグリップ向けを流用)