GoPro HERO11 購入から半月。GoPro 購入目的だった「自転車(ヘルメット)車載動画」を撮るための自転車用マウントアクセサリーだけでなく、それ以外の周辺アイテムもアレコレと購入して試しています。

評判が良いから買ってみたけど自分にはイマイチだったものもあれば、ひとまずお試しで買ってみたら GoPro の機能の助けもあって意外と自分にヒットしたり。

ネットの評判、口コミを参考にするけど、結局は自分で使ってみないと判らんなぁ


というのを実感しています。

GoPro のアクセサリー類は、レンズ交換式カメラや本格的なビデオカメラの周辺機器に比べればかなり安価なので、合わなかったとしてもさほど痛くないですし、気軽に試せるのは良いですね☺️そのうち、それらも記事にしたいとは思っていますが…(いつになるやら😅)


(GoProクリックリリースバッグル対応のコレお気に入り)


いずれにしても、

自分の知見、経験が少ないジャンルこそ
ネットの評判、口コミは鵜呑みできない


というのは実体験としてありますね。知見、経験がある程度あれば、ネットの評判や口コミの内容を自分なりに判断できますし、自分に合うか否かの判断もできますが、知識や経験がないとその見極めができません。

そんなことを言い訳にしつつ、気になるものは買ってみて自分に合うかアレコレ試しているわけですが、GoPro 購入から半月、最初に GoPro 購入目的である「サイクリング/ポタリング時の周辺風景撮影」のための自転車用アクセサリーを3種類それぞれ幾度か使ってみたので、それぞれ初期印象を記しています。

GoPro 自転車用マウントお試し感想その1 〜3種類の純正アクセを使ってみた大まかな比較と雑感
GoPro 自転車用マウントお試し感想その2 〜通気ヘルメットストラップマウント (Vented Helmet Strap Mount)

3種類の自転車(ヘルメット)マウントアクセサリーを何度か比較しつつ使ってきての感想記事3回目は、GoPro 純正「ヘッドストラップ」を取り上げます。

と同時に、ヘッドストラップを使うにあたって一番の難点となる「きちんと水平が取りにくい」問題について、GoPro の水平ロック機能を使うことの良し悪しを、比較映像とともに印象を記しておきたいと思います。

(ヘルメットに装着するために水平がきっちり取りにくい問題は、前回紹介の「通気ヘルメットストラップマウント」も同じですが、装着位置の自由度が高い分、今回のヘッドストラップの方が問題は大きいと感じています)



GoPro 純正の「ヘッドストラップ」製品ですが、QuickClip という簡易クリップマウントとセットで売られています。

GoProHeadStrap17


このヘッドストラップは本来ヘルメットに使用するものではなく、頭に直接かぶせたり、帽子の上から付けることを想定しているものです。普通の丸いヘルメットだと本製品をかぶせても滑りやすく緩みやすいでしょう。

なので、私としても特に本製品を買うつもりはなかったのですが、GoPro HERO11 購入時に本体だけでなくアクセサリーセットというものを購入したため(その良し悪しは別の機会に)、アクセサリーキットの中に含まれていたヘッドストラップも手にすることとなりました。

GoProHeadStrap03


で、手元に届いた直後は

ヘッドストラップなんかあってもヘルメット用じゃないから使えないよなぁ…帽子の上からだとちょうど良いのかもしれないけど、ヘルメットが努力義務になったこともあってサイクリング/ポタリングする時はヘルメットをするようになったから使いどころがないような…


と思っていたのですが、

通気孔が開いて空気抵抗を減らすように複雑な形状をしたスポーツ向けサイクルヘルメットなら、このヘッドストラップも意外と使えるんじゃないか?ヘルメットの表面が凸凹してる分、ストラップを被せても滑りにくそうだし。


と思って試したら、

サイクルヘルメットの形状次第で
ヘッドストラップも案外使える


となって、GoPro の自転車動画撮影用アイテムの一つとして試して使ってきました。

GoProHeadStrap04

GoProHeadStrap05

GoProHeadStrap07


ダメ元で試したら思いのほか使えるわ、ということで、この半月ちょっとで「ヘッドストラップ」を何度か試して感じた良い点、イマイチな点を以下に列挙しておきます。

【良い点】
  • ツルッと凹凸のない丸い普通のヘルメットには向かないが、流線型で表面に凹凸のあるスポーツタイプのサイクルヘルメットには意外にもしっかり固定できる
    GoProHeadStrap08
    (実際にはもう少し下までヘッドストラップを下ろして使います)

  • 通気孔にストラップを通して固定する(けど意外と固定しきれない)通気ヘルメットストラップマウントと比べると、固定度具合はやや上の印象(通気ヘルメットストラップは通す穴の大きさにより若干前後に動きやすいが、本製品はグラグラはしない)

  • 通気ヘルメットストラップマウントと同じく GoPro を頭に乗せるため、頭への重量負担はどうしても感じるし長時間装着は耐えられない人もいるだろうが、個人的には頭のてっぺんに GoPro を付ける通気ヘルメットストラップマウントより、額部分に装着する本製品(ヘッドストラップ)の付け心地の方がまだマシ(多少マシ程度だし、完全に個人の好みに左右される)

  • 通気ヘルメットストラップマウントは私の使うヘルメット(OGK Kabuto RECT)だと頭の動きや振動で頭上に固定した GoPro がどうしても微妙に動く時があり(映像への影響は最小限)、頭上のそれに違和感を感じるので、まだ額にきっちり固定されていた方がマシに感じる
    GoProHeadStrap10

  • ストラップのかぶせ方や締め付け方によって自由度が高く、取り付けに融通が利く

  • GoPro は額のあたりに装着することになるので、頭上からピョーンと飛び出る形になる通気ヘルメットストラップマウントと比べると、目立ち度も見た目のバカ度もまだマシ(目立つのは変わらないが、バカっぽさはだいぶ違う気が😅)
    GoProHeadStrap09

  • GoPro は額部分に装着なので、ほぼ目線の高さで撮影できる

  • 通気ヘルメットストラップマウントと同じくヘルメット装着なので、首振り、視線の動きと映像が追従する(これは人それぞれの好みだが、私は好き)

  • 元々ヘルメット用ではなく頭部直接や帽子用なので、それらの用途と共用でき、ヘルメット専用よりは汎用性が高い(それが有意義に思えるかどうかは人それぞれ)
    GoProHeadStrap13
    (帽子の上から装着例)

  • 取り付けが GoPro 標準というかアクションカメラのデファクトスタンダードになったフィンガーねじ止めなので GoPro 以外の製品でも取り付けられる(スマホも GoPro マウント用ホルダーを付ければ本製品に付けられなくもない)


【イマイチな点】
  • ゴムストラップで被せるだけで自由度がある反面、何かに固定するわけでもなければ、目印があるわけでもないので、毎回の位置決めや水平取りが難しい(GoPro の水平ロック機能を使わず水平を取るのは結構手間)

  • メルメットの左右中央は大体一番凸になっていることが多いので、完全な正面中央に設置するのは難しく、微妙に右向き or 左向きにならざるを得ない(個人的にはそのくらい気にしないが)

  • 装着自由度が高い分、通気ヘルメットストラップマウントと比べると、使用中の装着位置のズレが起きやすい

  • GoPro の装着方法が標準フィンガーねじ止めなので、通気ヘルメットストラップマウントのようなクイックリリースバックルと比べると、脱着にちょい手間がかかる
    GoProHeadStrap02

  • 前回の通気ヘルメットストラップマウントと同じくヘルメットに付けるため、GoPro を装着したヘルメットを被ってから角度調整や水平取りに、スマホのプレビュー機能を使う必要があって時間がかかる(スマホでプレビュー出すのに時間かかるしね)

  • 上記のことから一度外すと、もう一度付けて調整するのが手間になって面倒臭がりにはちょっと億劫

  • 流線型で表面に凹凸のあるサイクルヘルメットならば意外としっかり固定できるが、基本的にゴム締め付けなので、強いショックを受けたり転倒時にはヘルメットからストラップごと GoPro が抜け落ちる可能性は小さくない(そのリスクを覚悟の上で使うべき製品)

  • 額の位置に GoPro を装着するので前頭部に重さがかかるため、頭部のバランスが悪くなり、特にロードサイクルのような前傾姿勢では辛いかもしれず、人によっては強い不快感を感じるかもしれない(クロスバイクではそこまで前傾にならないので私は許容範囲内)

  • ゴムストラップなので、経年劣化でゴムの締め付け力は下がるであろうことは否めない

  • 持ち運ぶ際は他のマウント製品と比べて嵩張る(意外と小さく畳みにくい)
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  • GoPro 純正製品はイマイチ使い勝手が微妙な Clip と強制同梱セット商品で、単体で買えない(サードパーティ製品では単体で売られている)

  • ゴムストラップゆえに力が加わるとズレるため、GoPro をストラップに装着したままバッテリー蓋を開けてバッテリー交換、メモリーカード交換するのはやりにくい

と言ったところでしょうか。本来ヘルメット装着用ではないものの、流線形&凹凸のあるサイクルヘルメットに使ってみると意外と使えました。が、

意外と使えるけど装着時の調整が手間


で、GoPro の水平ロック機能に頼って使わないと斜め動画連発しがちです。スマホアプリのプレビューで水平を合わせたと思っても、意外と少し斜めっていることが多いです。



上記動画は、GoPro の水平ロック機能を使わず、水平を取ったつもりでも取り切れてなくて斜めってしまった走行動画です。

こういう斜め動画が気にならない人もいると思いますが、私自身はすごく気になってしまって、数秒〜10秒程度ならともかく、長時間見ているのは耐えられない性質です。

かといって、GoPro の水平ロック機能を使うと、コーナーで身体を倒してるような時でも映像はキッチリ水平のままなので、曲がっているというよりはスライドしている感じになり、自転車走行の臨場感に欠けるというか、どこか違和感が出てしまいます。

以下は、GoPro の水平ロック機能を使わない通常の場合と水平ロック機能を使った場合の比較動画です。それぞれ通気ヘルメットストラップマウントと本製品ヘッドストラップの両方で試していますが、動きの違いは同じです。



また、水平ロック機能を使うと画角が狭くなってしまう(画角狭めのモードしか選べなくなる)ので、アクションカメラらしい歪んだ超広角動画を撮ることができなくなるのもマイナス点でしょう。

ただ、この点については個人的には許容範囲。水平ロック機能を使った場合の画角でも十分広角、自転車走行時の周辺景色記録には問題ない広さだと思っています。

なので、GoPro の水平ロック機能を使うことで、
  • 装着時の水平調整などの手間がだいぶ省ける(ある程度は手動で調整する)
  • 水平を取ったつもりでも、あとで思いのほか斜めになってしまった動画を見て凹まなくて済む
  • 水平ロックを使わない場合、首を左右に振った時にはどうしても斜めになるが、左右を見ても水平はとれたまま

これら手間やストレスが下げられる利点と、
  • コーナーを曲がるとき、身体や自転車は傾いているのに映像はバンクしない違和感
  • 水平が常に取られすぎて自転車走行の臨場感は多少スポイルされる

この欠点のどちらを優先するか…ですが、この半月少々色々と試した現段階では、

水平を取るのが面倒になったり、記録した動画が斜めっていて嫌になることが増えて GoPro を使わなくなったら本末転倒なので、手間要らずの水平ロック機能を行くべきでは?
車の車載動画と同じで、走行動画は水平が取れていないと見ていてキツい


という思いが優勢になり、

臨場感が減っても手間を省ける
水平ロック機能を積極的に使う


考えになっています(将来また変更される可能性はありますけど)。

もちろん、使うのはケースバイケースですが(ハンドルバーマウントは水平が取りやすいので水平ロック機能を使わない場合もある)、自転車走行動画以外でクリップマウントやバッグストラップ用マウントを使って撮ってみた時に水平ロック機能はかなり重宝しているので、もう水平ロック有りの動画や画角に慣れてしまったこともあります。

水平ロック機能を使うと歪みの少ない「リニア」画角に固定されますが、スチルカメラをメインにしていた人間としては魚眼っぽい歪みの残る「広角」〜「超広角」モードより「リニア」の方が映像的違和感が少ないですしね。

GoProHeadStrap11


ヘッドストラップの話からは逸れてしまいましたが、上記のように GoPro の水平ロック機能を使うことでヘッドストラップ使用時の欠点の一部はカバーできるので、

GoPro の脱着をせずに最初から最後までずっと撮り続けるような場合には、ヘッドストラップを使っていく形になるかな?


と思っています。

通気ヘルメットストラップマウントと比べると
  • 見た目のお馬鹿度が低い
  • 自身が使うヘルメットに使った場合は固定力がやや上で、頭部重量増による違和感も若干低め
  • 視点の高さは若干低いけれど目線と同じかやや上で、ハンドルバーマウントのように低くないので周辺風景を撮るには問題ない
  • 首振りなど自分の視点に追従する映像が撮れるのは同じ

こういった理由から

本命?だった通気ヘルメットストラップマウントと比べても悪くないし、使い分けていけそう


と思っています。

視点の高さは頭上に GoPro を設置する通気ヘルメットストラップマウントより若干下がりますが、下記の比較動画を見てもらえればあまり差はないことは判ると思います(人を追い抜き時の視点の高さや標識の高さで、若干低いことは感じられますが)。


(通気ヘルメットマウントとヘッドストラップ比較)


(ハンドルバーマウントと比較すると随分違う)


水平の取りにくさを水平ロック機能使用でカバーすることにしたあと、いま思う最大の欠点は、クリックリリースバックルを採用していないことによる脱着の面倒さだけですね。

評判の良い Ulanzi 製品などを試した結果、私は GoPro 純正クリックリリースバックルを基本にしていくことに決めたので、純正製品なのにクリックリリースバックルを採用していないのは残念です(セット商品の QuickClip も)。

そういうこともあって、私の場合は
  1. ハンドルバーマウントやバックパックマウントなど他の製品に GoPro を付け替えることがあるなら(お馬鹿度は我慢して)通気ヘルメットストラップマウントを使用
  2. 最初から最後までヘルメットに装着したまま動画を撮るなら本製品ヘッドストラップを使用

当分こういった使い分けにしていきそうです。といっても、まだ使い始めたばかりなので、今後変わっていく可能性はありますけどね😓

GoProHeadStrap14


以上が、GoPro 購入から半月ちょっと、何回かヘッドストラップを使ってみての感想でした。通気ヘルメットストラップマウントと比べると使いづらい部分もあれば、意外と良いと思わせられる点もありました。

GoPro 購入時にアクセサリーセットで購入したものの、「アクセサリーセットとか要らんかったかもなぁ?」と後で思ったのですが、結果的には正解だった気がします。アクセサリーセットを買っていなかったから、わざわざヘッドストラップを買ってヘルメットに試してみようと思わなかったかもしれません。

もちろん、上記の内容はあくまで私自身が感じたことであり、GoPro を額部分に装着することも含めて、ヘルメットに使うには

頭部のバランスや脱落リスクなど
人によって評価は大きく分かれる製品


だと思います。本来ヘルメット用ではないことも含めて、そのあたりは自己責任度が高くなるマウントになろうかと思います。

そういったネガティブな点はあるものの、

脱着&調整の手間さえ惜しまなければ、汎用的に使えて悪くない
値段も手頃だし、ヘルメットや帽子の上から頭部に GoPro 装着して映像を撮ってみたいライトな使い方には(リスクを鑑みて納得できれば)悪くないのでは?


という評価にもなりました。本製品もヘルメットに付ける場合はヘルメットの形状などを選びますが、通気ヘルメットストラップマウントでもそこは同じです。

私が購入した GoPro 純正ヘッドストラップは QuickClip との抱き合わせ販売ですが、サードパーティ製品なら単体で販売されていて安価なので(品質は分かりませんけど)、気軽に試せるかもしれません。


ということで、次回は自転車用マウントとしては一番ポピュラーな純正ハンドルバーマウント(ハンドルバー/シートポスト/ポールマウント)の使用感を述べていきます。