昨夏、6年ぶりに折りたたみ自転車を買い替えた話を半年経ってから書くシリーズ Part 3。
できるだけ早く、まとめて連投しようと思いつつも公私ともにバタバタで、エアチケ&宿確保済みだったガンバ大阪沖縄キャンプ旅もキャンセルする有様なので、まったりペースになっていますが、今回は(ようやく)購入目的である昨秋のイベントで使ってみた結果、その感想をば。
■ 3年ぶりの航空祭&F1日本GP開催に向けて6年ぶりの折りたたみ自転車購入「ルノー Ultra Light 7」その1 〜今回は小型軽量を最優先で
■ 3年ぶりの航空祭&F1日本GP開催に向けて6年ぶりの折りたたみ自転車購入「ルノー Ultra Light 7」その2 〜予算はオーバーしたが満足は得た
上記の記事の中で、
こういった状況、迷いの中で RENAULT ULTRA LIGHT7 TRY143 を選んだわけで、前回記事の最後に「変速付きを買って良かった」と軽く触れましたが、実際に撮影遠征に使ってみた感想、輪行してみて、
です。あくまで現時点の話で、耐久性やら今後のトラブル、メンテナンスまわりでの事情で印象が変わる可能性はありますが、ひとまず購入後最初のシーズンは想定どおりに近い使い方ができ、満足できるものでした。

もちろん、選ぶ過程で
という理由をつけ、当初予算枠から+2万円強、さらに+2万円強と購入対象自転車のお値段は上がり、結果的に当初予算の2倍の出費でしたから、全部が全部良かったとは言いませんが、「なんか違うかったわー」とならずに一安心でした。
というわけで、
という点について、以下の昨秋1シーズン使ってみた感想を以下に記しておきます。

とまぁ、最後は少々脱線しましたが、昨夏購入した ULTRA LIGHT7 TRY143 を、購入目的、使用目的である航空祭を始めとする撮影遠征先の現地移動に使ってみた感想を記してみました。
内容が支離滅裂ですし、あくまで自分の印象、自分基準の話に過ぎないので、長いだけで参考になるようなことはないと思いますが、私にとっては、体力なしのオッサンではこんな感じだった、と知っていただければ幸いです。
RENAULT ULTRA LIGHT7 TRY143 購入記に関しては、あと1回、最後に色々な使用感想を箇条書きにキレイにまとめて終わろうと思っています。
が、年が明けてからは ULTRA LIGHT7 に一度も乗る機会がなく、「記事を最後まとめるのに一度くらい乗って思い出してから…」と思っていたら記録的寒波襲来なんてことになっているので、ULTRA LIGHT7 購入記の最終回は少し間が空いて、別の話が挟まれると思いますが、ご容赦ください。
できるだけ早く、まとめて連投しようと思いつつも公私ともにバタバタで、エアチケ&宿確保済みだったガンバ大阪沖縄キャンプ旅もキャンセルする有様なので、まったりペースになっていますが、今回は(ようやく)購入目的である昨秋のイベントで使ってみた結果、その感想をば。
■ 3年ぶりの航空祭&F1日本GP開催に向けて6年ぶりの折りたたみ自転車購入「ルノー Ultra Light 7」その1 〜今回は小型軽量を最優先で
■ 3年ぶりの航空祭&F1日本GP開催に向けて6年ぶりの折りたたみ自転車購入「ルノー Ultra Light 7」その2 〜予算はオーバーしたが満足は得た
上記の記事の中で、
- (昨夏の時点で)納期が厳しく秋の航空祭シーズンに間に合うか?
- タイヤ径を14インチにするか?16インチにするか?
- 安さを優先するか?高くても軽量さを優先するか?
- 値段と軽さで変速なしで行くか?プラスしてでも3段変速が要るか?
こういった状況、迷いの中で RENAULT ULTRA LIGHT7 TRY143 を選んだわけで、前回記事の最後に「変速付きを買って良かった」と軽く触れましたが、実際に撮影遠征に使ってみた感想、輪行してみて、
現状は満足のひと言
です。あくまで現時点の話で、耐久性やら今後のトラブル、メンテナンスまわりでの事情で印象が変わる可能性はありますが、ひとまず購入後最初のシーズンは想定どおりに近い使い方ができ、満足できるものでした。

もちろん、選ぶ過程で
- 体力ナシおっさんでもカメラ機材とともに輪行できる小型軽量さ最優先
- 乗るのを楽しむ目的ではなく、あくまで移動手段だから移動の効率性のため変速付き
という理由をつけ、当初予算枠から+2万円強、さらに+2万円強と購入対象自転車のお値段は上がり、結果的に当初予算の2倍の出費でしたから、全部が全部良かったとは言いませんが、「なんか違うかったわー」とならずに一安心でした。
というわけで、
- 公共交通機関の輪行と軽さ、小ささのメリット
- 機材背負って14インチ自転車の走行安定性、運転、リスク
- 14インチ小口径タイヤでの走行速度、乗れる距離
という点について、以下の昨秋1シーズン使ってみた感想を以下に記しておきます。
- ▼ 公共交通機関の輪行(1)軽さは正義、電車に乗るまでが楽
- 以前使っていた 20インチ折りたたみ自転車は激安だったけど 20kg 近い激重だったので、それから比べると当然ながら雲泥の差。
購入したルノー ULTRA LIGHT7 TRY143 は3段変速付きながら 公称 7.3kg。これはペダル、スタンド別重量なので、それらや輪行袋 (600g) を含めた、輪行時重量は 8.5kg 程度。
これだけでも荷物としては決して軽くはないですし、航空祭などの撮影遠征時にはこれに加えてカメラ機材などの荷物(7〜13kg)を背負ってるので、体力なしのオッサンには辛いものはあります。が、それだけに「軽さは正義」と何度も書きたくなります。
9月に納車されてから昨秋1シーズンの間に、公共交通機関を使っての輪行は
- 試し乗りがてらJR使って琵琶湖畔ポタリング
- 特急サンダーバードを使って小松基地航空祭予行
- 新幹線を使ってのエアフェスタ浜松
- モノレール使っての伊丹空港周辺×2回(うち1回は路線バスも使用)
と5回。(車で移動しての使用は航空祭予行、F1日本GP、民間機撮影などで4回)
色々と時間が合わず、折りたたみ自転車輪行が活躍するはずの岐阜基地航空祭(予行)へ行けなかったのが残念でしたが、予定していた小松、浜松の電車で輪行→現地移動に使えましたし、公共交通機関で持ち運んで軽さ、サイズの小ささのメリットを実感しました。
特に、電車に乗るまで、電車を降りた後の、
駅での移動は軽量さがホント助かる
と痛感しました。
電車を乗るのに駅の階段を登るのも、以前の激重折りたたみ自転車では(背中の機材込みなので)かなりの苦行で、エレベーター利用必須でした。とはいえ、時間がない時にエレベーターを待つ人が多い、そもそもエレベーターがない、などでは頑張って階段を登ることになり、それだけで一苦労でした。
が、重さ 8kg くらいなら体力なしオッサンでも(背中に背負った機材込みで)ちょっとくらいの階段は登る気になります。エレベーターの場所が遠い、待ってる人がいるなら、階段を上がろうと思うくらいの重量です。(それでもエレベーターが空いてるなら使いますけど)
また、折りたたんで輪行袋に入れても小さくはない荷物ですから、混雑している車両を避けてホームの端まで移動することもありますが、そこでも重量差は効いてきます。
また、重量だけでなく自転車を折りたたんで輪行袋に入れた時のサイズ感も20インチタイヤモデルと比べると一回り以上小さいのも、公共交通機関移動では利点になります。
電車内での状況は次項で述べますが、駅での移動でも20インチタイヤの折りたたみ自転車はエスカレーターに乗せると(自分の前の段に)横乗せになってエスカレーターを完全に塞ぐ形になってしまうため、空いている時間帯以外はエスカレーターを利用しづらいサイズでした。
それに比べると14インチタイヤの折りたたみ自転車は一回りかそれ以上小さいですから、エスカレーターを利用しても(自分の前の段に)縦に乗せられなくもないので、エスカレーターの通路を塞がずに済み、利用する人が多い時間帯でもエスカレーターを利用できる利点があります。
これらは当たり前の話ですけど、以前までの重い折りたたみ自転車の時と比べて、電車に乗るまで、現地に着くまでの体力消費がだいぶ少なくなったのは事実。
現地最寄り駅に着くまでの
疲労度の差は想定より大きかった
わけで、そういう意味でも「できるだけ軽量」にお金をかけたのは正解でした。これが20代、30代までなら「ちょっとくらい重くたって、たかが知れてるやろ」と言えたのですが、体力なしのオッサン世代では想像以上に効きました。
輪行した先で自転車に乗ることが目的ならともかく、航空祭その他の遠征先の撮影移動手段でしかない自分にとっては、現地最寄り駅に着くまでの折りたたみ自転車の重量差からよる疲労度の差は無視できないものでした。
ですので、同じ目的を持って折りたたみ自転車を考えている人には、「重いカメラ機材を背負って持って行く分、公共交通機関で輪行するなら軽いのは最重要、サイズも意外と重要」であることは、改めて強調しておきたいと思います。(体力に自信のある年代は別) - ▼ 公共交通機関の輪行(2)電車内は思った以上に小ささが効く
- 従来使っていた折りたたみ自転車のタイヤ径は 20インチで、重いだけでなく折りたたみ時のサイズもそこそこありました。20インチタイヤの自転車は走行時に小口径タイヤの自転車より安定しますし、速度も出ます。
けれども、前々回記事でも書いたように今回の折りたたみ自転車買い替えにあたっては、「カメラ機材を背負っての公共交通機関での輪行」を想定していましたので、軽量さとともに小型さも重視して 14インチ小口径タイヤモデルを選択しました。
実際、14インチ小口径タイヤの折りたたみ自転車は、折りたたみ時のサイズが20インチタイヤのものと比べると一回り以上小さくなります。それゆえ、電車での輪行を試してみると、
どこにも置けるほど小さくないが
意外と隙間に入ることも
あって、20インチタイヤの折りたたみ自転車の輪行より色々と気楽でした。
新幹線含む特急の車両最後部座席の背後は大型荷物置き場になっていて、自転車や大型スーツケースはそこへ置くようになっていますので、輪行の際には車両最後部の座席を指定して利用します。(新幹線のオンライン予約の場合は大型荷物利用のための車両最後部座席のチケットが別指定になっています)
上記写真は特急「サンダーバード」の最後部座席背後に ULTRA LIGHT7 TRY143 を入れた輪行袋を置いた写真ですが、見て分かるとおり幅も高さも余裕ありすぎるくらいあります。テーブルを出してその上に別のバッグを置いてもらうことも可能なくらい小型です。
また、海外から来た人の一番大きなサイズのスーツケースが置いてあって、場所に余裕がない時も通路にあまりはみ出すことがなく置けたりもします。エアフェスタ浜松へ向かう新幹線では、京都から乗る際に同じく大量の外国人観光客グループに囲まれる座席になってスーツケースやらなんやらで大変でしたが、折りたたみ時の小型軽量さが活きました。
こちらは特急ではなく在来線、JR 西日本で新快速や快速に使われている車両の座席ですが、ギリギリながら足元に収まります。これにはちょっとビックリというか、14インチ小口径タイヤの折りたたみ自転車だけあるな、と思いました。
見てのとおり、若干横幅を取るので満席の状況で窓側席に座ってこれをするのは微妙なところですが(写真は激空きの際に利用撮影)、通路側座席に座って自転車を足元に置いても通路へのはみ出しは最小限で、通路の通行に支障はあまりないため許される範囲ではないでしょうか。
この状態だと足元が窮屈なため長時間は厳しいですが(エコノミー症候群になりそう)、ペダルを折りたたみ式に変えたり、シートピッチや座席幅に余裕ある特急や新幹線ならもう少し楽に足元に置けるかもしれません。
(空いている車内の補助席利用時)
RENAULT ULTRA LIGHT7 TRY143 の公称折りたたみサイズが 650×560×360mm、16インチタイヤモデルとの差はあまりないと前回記事で書いたものの、20インチタイヤの折りたたみ自転車と比べると収納時のサイズは横幅で 20cm 以上、高さで 10cm 前後違いますから、車内に置く時には随分とサイズ感が違います。
最悪、短時間なら座った太ももの上に乗せられなくもない重さ、サイズではあります…まぁ人間の幅からははみ出すのは足元に入れた時と同じですし、やりたくはない最終手段ではありますが、できなくはない重さ、サイズということで。
JR 西日本の新快速や快速車両だとドア横スペースに置いても迷惑がかかることないサイズですし、席がある程度埋まる程度の空いている車内なら補助席に座って前に置くのも問題なさそうです。(上記写真)
ただ、座席の間の通路に置けなくはないですが、このサイズでも通る人の邪魔になるのでそれだけは避けた方が良いでしょう。むしろ、ロングシートの車両は20インチ折りたたみ自転車の時と同じく置き場所が悩ましいかも…
(この状態は邪魔なので足元に入るのはGood)
いずれにしても、以前の 20インチタイヤの折りたたみ自転車はそこそこサイズ感があったので、できるだけ先頭または最後尾車両の端の方で邪魔にならないよう気をつけていましたが、14インチタイヤの ULTRA LIGHT7 TRY143 では
高校生部活の大きめ荷物感覚
ですので、満員の通勤電車に持ち込むとか置く場所を間違えなければ、気を遣うのは最小限で済みそうで、その点でも随分と気楽に電車輪行ができる印象です。 - ▼ 車を使った移動の場合
- 車に折りたたみ自転車を積んでの移動ならば自転車が多少重くても問題ないですし、
車載移動限定ならタイヤ径は大きい方が良い
ので、14/16インチタイヤの折りたたみ自転車より20インチタイヤのものを選んだ方が良いでしょう。走行時の安定性や速度が全然違います。
ですが、20kg 近い激安激重折りたたみ自転車と 7〜8kg の ULTRA LIGHT7 TRY143 では車からの出し入れの楽チンさ、腰への負担も全然違います。当たり前ですけど。
安さ優先で重い折りたたみ自転車だと車からの出し入れで、時には腰にキます。体力があったり若い人なら「はぁ?ナニ言っての、オッサン」案件ですが、腰痛持ちオッサンならちょっと気をつけた方が良いです。遠征先まで車を運転して腰に負荷がかかっている時に、出し入れで腰をやったら頑張って遠征した意味がないですから。
折りたたみ自転車を公共交通機関で輪行はしない、車に積んでの移動しかしない、ならば折りたたみ自転車の重量、サイズにとことんこだわる必要はありませんが、
体力や腰に自信がない人は車載限定でも安さ優先で重い自転車よりは少し軽めの折りたたみ自転車を選ぶのが良いのでは?
と、軽い折りたたみ自転車を買って使っている今はそう思います… - ▼ 機材背負って14インチ自転車の走行安定性、運転、リスク
- 小型軽量を最優先にして選んだ今回(昨夏)の折りたたみ自転車買い替えでしたが、14インチの小口径タイヤ自転車を選ぶことにおいて一番懸案だったのが、
小さなタイヤでの走行安定性
でした。
この点は、この手の小口径タイヤの折りたたみ自転車を紹介する記事の多くで
「慣れが必要」
「人によって合う合わないがある」
「ちょっとした段差などで滑るのでリスクあり」
と注意書きされていますし、買って乗っている今、私もそう思います。
自転車が乗ること(サイクリング、ポタリング)が目的ではなく、撮影目的の遠征先での移動手段でしたから、
こんな小さなタイヤの自転車に、重い機材を背負って乗って大丈夫?ちゃんと走れる?フラフラにならない?
というのは、私自身も実際に買って実戦で使ってみるまで不安でした。
一応、16インチタイヤの自転車には試し乗りさせてもらった経験はあったものの、遠征先で何キロも重い機材背負って走ってみないと分からないですからね…
(この日のバッグ重量は12kg少々)
私の場合は、今まで書いてきたように、実際に買ってちゃんと乗って使えて満足しているわけですが、正直なところ、20インチ以上のタイヤの折りたたみ自転車に乗っていた時と比べると、
とにかくタイヤが滑りやすい
のはリスクとしてあります。(特に後輪)
- 車道の端から歩道へ上がろうとして小さな段差で滑る
- ちょっとした溝、排水溝の蓋などで滑る
- 枯れ葉の溜まりで滑る
- 曲がる時にハンドルを大きめに切ったら滑る
- 何もなくても腰を浮かしたりして荷重変化があると滑る
慣れない間はちょっとしたことで滑りそうになり、油断していたり、気をつけて運転しないと、ちょっとしたことで転ける可能性はあります。特に背中に重い機材を背負っていると荷重の移動量は増えがちですから、そこは慎重さが必要です。
ただ、逆に言えば、
気をつけて慎重に運転していれば
転けるところまではいかない
です。26インチの普通の自転車で油断して立ちゴケするくらいの私ですが、今のところ ULTRA LIGHT7 TRY143 で転けたことはありません。まぁ、この先も転けない自信はないですけれども…😅
ぶっちゃけ言えば、
後輪が何かしら滑るのは想定して走る
のがコツだと思います。
後輪が滑りやすい、ちょっとしたことでズルッと行くことは前提にして、それを気をつけながら、ちょっとくらい後輪が滑っても慌てない心算で乗っていれば、意外と大丈夫だと私は感じました。(このあたりは個人差が大きいところでしょう)
加えて、
段差、路面の変化には最大限留意を
ということですね。普通の自転車でも同じですが、14インチくらいまで小口径になると、ちょっとした段差、窪み、溝でもタイヤを持っていかれますから、そういうところでは速度を落として最大限慎重に、ですね。
あと、タイヤの空気圧が減ってくると(たとえ表示された適正空気圧範囲内でも)後輪がズルズル滑るようになりますし、それでなくても速度が乗りにくいのが更に出なくなる、パンクも誘発されやすい、となるので、空気圧の管理だけは気をつけて、適正空気圧の範囲で高めを維持していた方が良いと思います。
(F1決勝日の濡れ路面ではちと怖かった😅)
とまぁ、随分とネガティブなことを書きましたが、先に書いたとおり、予めタイヤが滑りやすいことを知って気をつけて運転していれば、十数kg の機材を背負っての移動も問題ないです。雨雪の日はやめた方が良いのは言うまでもないですけど。
撮影遠征用としては、背負う荷物が重くなればなるほど、またオッサンになればなるほど、タイヤの挙動に対して反応するのが遅れがちになるので慎重さは最重要ですが、高価なカメラ機材を背負っていることを常に頭に置いて気をつけて運転していたら、多くの人は何とかなるレベルではないかと感じています。
前述したように、公共交通機関での輪行を考えた場合、小型・軽量さというのは重要ですから、それと引き換えての走行リスクとしては許容範囲内、この小口径タイヤでの走行のデメリットを上回る小型軽量さのメリットではないかと考えています。
もちろん、どこかで試乗できる機会があれば、乗って判断されるのが良いと思います。撮影遠征時の移動手段として考えている人なら、試乗の際は背中に機材を背負って乗ってみることをお勧めします。 - ▼ 14インチ小口径タイヤでの走行速度、乗れる距離
- 小型軽量を最優先にして 14インチの小口径タイヤの折りたたみ自転車を選ぶことにおいて一番の懸案は前項の「走行安定性」でしたが、もう一つの大きな懸案として
14インチ小口径タイヤの自転車で
どれくらい速く、どれくらい走れるのか?
という問題がありました。
14インチという小口径タイヤでは1回の漕ぎで走れる距離は 26インチや 20インチクラスのタイヤと比べて短いこと、タイヤが小さい分ピッチを必要とすることは誰にも自明です。(タイヤ径だけでなくチェーンのギア比やタイヤの細さなどで変わりますが)
まったり楽しくポタリング用途で買うならともかく、撮影遠征の現地移動用チャリとして購入するのですから、小型軽量は良いものの、現地移動で全然スピードが出ずに時間がかかりすぎる、移動に疲れる、漕ぐのに大変で何キロも乗れない、とかだと困るわけです。
ただ、実際に RENAULT ULTRA LIGHT7 TRY143 を買って、昨秋の航空祭遠征などで乗って使ってみて、
速度や乗れる距離の心配は杞憂
だった、撮影遠征先の現地移動で使う分には問題なさそう、と言えるくらいには乗れました :-)
上記は ULTRA LIGHT7 TRY143 納車後、初めての試し乗りで琵琶湖畔を走ってみた時のログ(の一部)ですが、体力なしのオッサンでも平坦に近いコースなら平均時速 16〜17km くらいで1時間走ることができ、
14インチ小口径タイヤの自転車でどれくらい乗れるのか判らなかったけど、意外と走れるじゃん!
と、私の目的に適う走りが可能であることを把握できました。
もちろん、そこには前回記事でも書いたとおり、迷ったものの予算オーバーを重ねて
小型軽量だけど3段変速あり
を奢ったゆえの利点はあったでしょう。
- ちょっとした登りなら軽いギアで自転車を降りて歩くことなく
- 平坦路または下り坂ならば重いギアで速度を乗せて走る
それができるからこそ、ヘタレおっさんでも稼げた平均速度だろうことは間違いありません。シングルスピードでもこれくらいの速度は出せるでしょうけれど、3段でも変速ギア付きの方が楽に速度を稼げたり、自転車から降りずに坂を登ることができるのは言う間でもないわけで。
こちらは前回記事の最後でも触れた、小松基地航空祭予行の時の走行ログの一部。こちらも平坦路だったのと、離陸方向が変わって逆側へ必死こいて走ったので、琵琶湖畔試し乗りの時よりもう少し速く走れています。体力なしオッサンでは、これくらいの速度が限界かもしれません。
平均時速 16〜18km というのは 26インチクラスの自転車での走行を思うと遅いですが、この小口径タイヤな自転車だと思えば十分。さらに言うと、小型軽量で公共交通機関の輪行も可能な自転車だと思えば、私にとっては文句ないレベルです。
最後に、こちらの例は航空祭「エアフェスタ浜松」が終わったのち、
どうせ浜松まで新幹線で輪行してきたし、浜松基地から浜名湖まで 10km もないから航空祭終わった後に浜名湖までサイクリングしてみよう
と思っていて実行した時の走行ログ。(最高時速が 60km/h 超えているのは GPS の測位ミスによるもので、小口径タイヤで不安定な分、実際には 25km/h を超えると怖いし、下り坂でも 30km/h 超えなんて無理)
浜松基地正門近くから庄内湖へ出て、はまゆう大橋を渡って浜名湖に突き出た庄内半島を南下、村櫛の海水浴場あたりまで行って日没となったので、浜名湖大橋を渡って弁天島の駅まで。走行距離は、ほぼ 20km。
午前中、浜松駅から浜松基地まで来た距離、航空祭中の撮影ポイントの移動などを加えると、この日は昼前から 30km ほど走ったことになります。先の琵琶湖畔試し乗りでもそうでしたが、
数十kmの距離は行けなくもない
けれど、1時間も乗るとケツが限界
なので、一度に乗る距離は 10km くらいに収めて、それ以上は休み休みじゃないとお尻が死にます。軽量さを重視した自転車ですからサドルも極薄でお尻に優しくない硬さ、素材なのは致し方ないでしょう。そこは割り切るしかありません。
上記の3例は長めに乗った際の走行ログ事例でしたが、実際はもっと短距離(5km 程度まで)を乗って移動することがほとんどです。ヒコーキ撮影での移動だと、数km からせいぜい 10km に満たない距離の移動を何回か繰り返す感じでしょうか。
それでも機動飛行と機動飛行の間や機動飛行からブルーインパルスの展示飛行までの数十分で撮影ポイントを移動する、着陸便を撮ってから折り返しの離陸便を別のポイントで撮る、走行セッションの合間にサーキットの端の方まで移動する、なんて時には歩いて移動するより楽ですし、時間的に余裕ができるので精神的にも楽です。
空港周辺の撮影ポイントに恵まれた伊丹空港でも、全てのポイントで車が停められるわけでもありませんし、脚立や三脚を担いで撮るのでなければ、車は安い駐車場に入れて自転車で移動してコストダウンということもできます。(特に土日祝日)
そういった用途、特に時間的にさほど余裕のない移動の時でも、まずまず納得できる範疇の走行速度と必要な走行距離を、体力なしオッサンでもカバーすることができました。
そんなわけで昨秋1シーズン、撮影遠征の現地移動用として ULTRA LIGHT7 TRY143 を使ってみて、
14インチ小口径タイヤの自転車で心配はしたが、体力なしのオッサンでも駐車場や駅から撮影ポジションまでの 5km、10km 移動をカメラ機材を背負ってこなせる自転車であった
と自分の中では結論が出ました。
この手の小口径タイヤの自転車は前項で書いたようなリスクはあるので、誰もが自分と同じ結論になるとは思いません。が、少なくとも私にとっては、慎重な運転さえ忘れなければ
撮影遠征先の移動手段として何ら問題なし
と言えるものでした。今後も公共交通機関での輪行を含めて使っていける目処が立ち、買った甲斐があったというものです😁 - ▼ 公共交通機関の輪行メリット
- 本記事では公共交通機関の輪行について大きく字数を割きましたが、今後も撮影遠征先までの移動は車がメインでしょうし、ULTRA LIGHT7 TRY143 は車載して行くことの方が多いだろうとは思っています。
ただ、昨秋はお試しも含めて公共交通機関での輪行を今までになく行ってみたところ、
車のある場所に戻って来なくても良い、片道サイクリングが可能になるのは結構良いね!
ということに気付きました。普段から自転車を輪行される方には「何を当たり前のことを言ってんだ」と言われる話ですが、実際体験してみると、「同じルートを行って帰ってするのは性に合わない」自分に合っています。
前項で述べた、エアフェスタ浜松帰りに浜名湖までサイクリングしてみたのも、どこかに車を停めていて、そこから浜松基地まで往復するだけの“いつもの航空祭遠征”では考えられなかったことです。
岐阜基地航空祭は予行も含めてどうしても予定が合わずに行けなかったのですが、もし行っていて天気が良ければ、終わった後に木曽川沿いにぶらぶらサイクリングするのも良いかもなー、などと考えていました。
大型レンズ担いで背中の荷物が十数kg もあればそんな余裕もないでしょうが、航空祭を撮影だけに囚われず楽しむやり方なら機材も小型化できますし、航空祭後にサイクリング/ポタリングして遠征先の現地を楽しむ+αも良いよなぁ、と思った昨秋でした。
SNS に金太郎飴のように上がってくる写真を自分も量産しているだけの航空祭には飽いているので、撮影にあまり囚われず純粋に航空祭やレースを楽しみながら、ついでにサイクリング/ポタリングも楽しめたらいいな、なんて思う昨今だったりします。

とまぁ、最後は少々脱線しましたが、昨夏購入した ULTRA LIGHT7 TRY143 を、購入目的、使用目的である航空祭を始めとする撮影遠征先の現地移動に使ってみた感想を記してみました。
内容が支離滅裂ですし、あくまで自分の印象、自分基準の話に過ぎないので、長いだけで参考になるようなことはないと思いますが、私にとっては、体力なしのオッサンではこんな感じだった、と知っていただければ幸いです。
RENAULT ULTRA LIGHT7 TRY143 購入記に関しては、あと1回、最後に色々な使用感想を箇条書きにキレイにまとめて終わろうと思っています。
が、年が明けてからは ULTRA LIGHT7 に一度も乗る機会がなく、「記事を最後まとめるのに一度くらい乗って思い出してから…」と思っていたら記録的寒波襲来なんてことになっているので、ULTRA LIGHT7 購入記の最終回は少し間が空いて、別の話が挟まれると思いますが、ご容赦ください。
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