本ブログを1ヶ月以上放置していたので、更新アリバイのためにダラダラと取り止めのないことを書く Part 2。

今月は一度も更新していないことに気づいたのでカメラ絡みで最近思うことを適当に書いてみる 〜Xマウント編

病院の待ち合いやら電車の中でスマホ、タブレットで書き足しているのをろくに見返しもせずに投稿したため、前回のは初稿がかなり誤字脱字大杉で失礼しました。だからと言って今回もちゃんと推敲なんてしておりませんが…😅



【1】プログレまた値上げだが…本気の連写するならSLC採用カード一択

Z9 Ver.2 とは関係ないのですが、プログレードデジタルのメモリーカードが明日、5月からまた値上げということで、とりあえず一言だけ言っておくと、

最速で連写しまくる必要がある人は
プログレCOBALTやAVPRO SX/XT買っとけ


と断言しておきたい。まだ持っていない人は Prograde Digital 値上げ前の4月中に COBALT を買っておけ、と。(もちろん 300GB 以上も不要だという人は AVPRO の CFEXPRESS SX でも良いですし、大容量なら AVPRO の XT でも良いはず)


(既に650GB版は高値付けてる業者のみになってた)


私自身は色々試すべく4種類の CFexpress カードを買って使っているのですが、プログレ COBALT や AVPRO SX のような SLC メモリ採用で最低書き込み速度(持続書き込み速度)が 1,400MB/s 以上を謳っているカードは、一般的な TLC メモリ採用のカードとはバッファフル以降の連写速度が雲泥の差です。

これはもう圧倒的に違う。一般的に大メジャーブランドである Sandisk の Extreme PRO CFexpress カードは速い印象があるでしょうけれど、Prograde Digital COBALT や AVPRO SX と比べるとバッファフル以降の連写速度は「ハァ?」というくらい違います。

(以前、メモリーカード毎に比較した連写音を録った音声ファイルの波形を…と思ったけど、ファイルが見つからない😅ので、きっと Youtube あたりに沢山アップされてるでしょうから適当にググってください)

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一般的にメジャーな Sandisk Extreme PRO CFexpress (256GB) は最高書き込み速度 1,200MB/s で、ノーブランドと変わらないようなマイナーな中華ブランドの小容量カードと比べれば十分速いですし、連写しまくる人を除けば十分高速でしょう。

ですが、SLC メモリ採用のカードと通常の TLC メモリ採用のカードでは超えられない速度差があります。お値段も超えられない差がありますけど。

もちろん、バッファフルになるほど連写することがない人には無関係の話ですが、Z9 の RAW + JPEG では秒15〜20コマなら 4〜5秒くらいでバッファフルになりますから、それ以上の連写を行い、シャッターチャンスを逃したくない人は、カメラの性能を目一杯引き出せる高速なカード、最高書き込み速度ではなく最低持続書き込み速度が優れたカードを買うべし、です。必要なら、そこをケチらないのは重要。

8K RAW 撮影も高速な持続書き込み速度が必要ですが、使ったことがないので、どれくらいの基準が必要なのかは判りません。当方が言えることは 8K 動画とかを使わなくてもスチルで連写しまくる人は、現状プログレ COBALT か AVPRO SX/XT 買っとけですね。


【2】Z9 Ver.2 登場

そのうち Z9 についてもちゃんとまとめて書きたいところですなぁ、などと10回くらいは言った気がしますが、そうこうしてるうちにファームウェア Ver.2 が登場。

半年くらいで、ある程度まとまったアップデートが来ると思ったけど、いきなり Ver.2 へジャンプアップですか!


というのが第一印象ですが、正式発表時から予告されていた Z9 最大の売りの一つ 8K RAW 動画撮影がサポートされたので、メジャーバージョンアップも納得ではあります。

Z 9 - 概要 | ニコンイメージング

ただまぁ、今回最大の売りである 8K RAW 動画については、

静止画も満足に撮れないのに動画なんて…


と思ってる私には、8K スゲーとか全く思うこともなく別世界の出来事です。もちろん、スチルもムービーもこなさきゃならないプロカメラマンや両方こなせるハイエンドアマの方々にとっては朗報でしょう。

昔なら「将来テレビその他が 8K 当たり前の時代が来た時に備えて 8K で撮っておくんだ!」という有りがちなフレーズを自分も言ったでしょうけれど、8K が当たり前になるまで生きているのかどうか…😅

というより、アナログ→デジタル FHD には素人でも一見して超えられない差がありましたが、FHD → 4K では既に条件付き(視聴環境やコンテンツ次第)になっている今、パンピーが 4K と 8K の差を普通に実感して 8K が当たり前になる時代が近い将来、来るんでしょうかねぇ…

まぁ超高解像度が真価を発揮するのは従来のテレビではなく VR/AR グラスの進化において実現するのかもしれませんが、それを普通にかける世界がいつ来るのか、もまた分からないですしね。(個人的には 8K テレビはどうでもいいけど、VR/AR デバイスの進化には興味が尽きないです)

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話は脱線しましたが、本来 Z9 ファームウェア Ver.2 の発表があった時点で、喜び勇んで本ブログを書くところでしたが、多くの Z9 ユーザーのワッショイ祭りに反して興味を惹かれる点が少なかったですし、余暇時間は写真整理と現像に追われていたのでスルーしてしまいました。

今年はワールドカップが年末にあるせいで通常シーズンより早く終了するJリーグが割と過密日程で、週末だけでなく水曜開催の多い今月だったため、そうなると写真整理に追われることになっちゃいますからねぇ。数千枚を中3日4日で整理現像とか、ホント高画素機が鬱陶しいです。(もちろんメリットもありますけどね…)

で、Z9 Ver.2 で個人的に惹かれた、気になった点は以下の4点。
  • EVF フレームレートの 120fps
  • カスタムワイドエリア AF
  • AF性能の安定性、追従性と低輝度時の被写体検出性能の改善
  • ホワイトバランス色温度設定時の調整方法変更

8K RAW 動画撮影と並んで Z9 Ver.2 で大きな話題となった「プリキャプチャ機能」は、機能としては魅力的なのですが、スポーツ撮影で使える、使いたくなる仕様ではないのでスルーです。

「ハイスピードフレームキャプチャ+」モード限定で AF/AE 追従とはいえ 1,100万画素の低画素仕様ですし、プリキャプチャの機能自体は E-M1 Mark II の時に使用経験があるので、特に新鮮さもないので現時点では試してもないです。

プリキャプチャ機能自体は将来的に、ものすごーーーーく期待している機能ですが、現時点では(オリンパスも同様に)特別なモードで条件付きで使える、というものなので、これが
  • 通常の P/S/A/M モードのオプションとして使える
  • 通常の AF/AE や連写速度、EVF フレームレートに影響を与えることなく
  • (オプションで有効にしていれば)常にシャッターボタンを押す0.1〜0.x秒前の画像から記録される

となる日を夢見ています。こうなれば、スポーツの予測できない一瞬を撮り逃さず撮れるようになると思うんですよね。あと、歳食って動体視力と反射神経が衰えた人間の救いにもなります。10年後くらいには何とかなりますかねぇ。

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ちなみに、Ver.2 で気になる機能のうち、ホワイトバランス色温度設定時の調整方法変更は色被り微調整の自由度が上がったことは良いのですが、階層が深くなったのはちょい気になりました。

とはいえ、スポーツ撮影時は WB 色温度指定で撮るので割とちょくちょく使うのですが、撮影時に調整しながら撮るというほどでもないので、自由度が上がったメリットの方が大きいですかね。

他には操作カスタマイズで、「フォーカス / コントロールリング入れ換え」が追加されましたが、個人的には Fマウントレンズのレンズボタンとの互換性のために「L-Fn1 と L-Fn2 ボタンの入れ替え」を追加して欲しいですねぇ。


【3】EVF の 120fps 化とカスタムワイドエリア AF

EVF の高フレームレート表示は Z9 発売時、

フラッグシップ・ミラーレス機を最後に出してきて、D一桁機の代わりにしようとしているのに、いくら見え味が良いとはいえ EVF のフレームレートが中級機並みに低いとか何考えてるんやら…


と言っていた私ですから、当然大歓迎の仕様です。

というか、

EVF フレームレート 120fps 化は
フラッグシップ機として普通になっただけ


ですので、決して加点というわけではなく減点ポイントがゼロになっただけの話ですし、本来この仕様で出すつもりが間に合わなかっただけな気もします。(それくらいフラッグシップ機なら当然の仕様)

Z9 発売時、EVF フレームレートについて「60fps で十分」「フレームレートが 60fps より高速化したところでシャッターチャンスをより正確に狙えるわけじゃない」などという寝言を目にしましたが、そんなこと言ってた人たちも体験すればその違いが分かったようで、何よりです。

今まではシュートや速いパスのボールが高速パラパラ漫画のような動きで気持ち悪かったのですが、120fps 化でまずまず自然に見られるようになり、レンズを速く振った時の違和感も減って一安心☺️

ただ、低速シャッター速度時に連写した時のカクカク感は何も変わらず、ご教示いただいたところではセンサーのゲインアップ由来の問題ということなので、ファームウェアでの解決は難しいのでしょうね…このあたりはまだ光学ファインダーを超えたとか言えない点で将来に期待です。(ミラーショックやブラックアウトがない利点は今もありますが)

あと、従来は低速シャッターじゃなくても、たまに EVF フレームレート落ちを経験していましたので(割とレアですけど)、EVF の高速フレームレート化によってそのあたりの安定性もどうなっているのか、今後の検証課題です。

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カスタムワイドエリア AF は Z9 Ver.2 発表時に一番期待した新機能。もっとも D6 にあったカスタムグループエリア AF が Z9 で無くなったものが復活しただけ、8K と同じく最初から載せる機能が間にあってなかったということでしょうか。

サッカーの撮影で被写体認識 AF を使う場合には縦長のエリアが重宝しそう(顔は上下するけど左右に広いと誤認識が増えるだけなので)と期待していました。

使うための準備として設定を行ってみると、縦長エリアを指定する場合の横幅指定は一番狭い「1」と、次が結構広めの「5」。その中間がないため、ちょっと使いにくいなぁ、と設定時に思ったのですが、実際に使うとやっぱり使いづらかったですね。

横幅指定「1」では狭すぎで使いづらく、かといって「5」の横幅は従来のワイドエリア S よりも広くて、狙いの選手以外の選手へ認識してしまうことが多発するのでやはり使いづらく、後述する被写体認識 AF の挙動変更もあって従来通りのダイナミック AF で撮る比率がさらに上がったので、ちょっと期待には沿わなかったですね。

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反面、飛行機撮影では、離陸対応で少し上下に余裕を持たせたいけど、オートのように下手に広い認識エリアだと背景のビルへの誤認識が起きやすい、というような場合にカスタムワイドエリアは使いでがあるように感じています。

また、

4つ設定できる撮影メニューそれぞれ個別に
カスタムワイドエリアを2つずつ作れる


のは期待以上で拍手もの。被写体や条件別に撮影メニューを作っているので、被写体が違えば当然、設定したいカスタムワイドエリアの形も違いますから、これは非常に助かっていますね。

ただまぁ、チームスポーツ撮影では被写体認識 AF よりダイナミック AF 安定なのは変わらない、というか Ver.2 でますます強くなっているので、

カスタムワイドエリア AF を D6 みたいにダイナミック AF で使いたかった、ダイナミック AF 用のカスタムグループエリア AF も欲しかったなぁ


という思いはあります。

被写体認識 AF は万能ではないので、次のバージョンアップでダイナミック AF 用のカスタムグループエリア AF も対応して欲しいですねぇ。


【4】AF 周りの変化

前項でも少し触れましたが、Z9 Ver.2 で個人的に一番気になっているのが AF、特に被写体認識 AF の挙動変更です。

公式サイトのアップデート内容では「AF性能の安定性、追従性と低輝度時の被写体検出性能の改善」とありますが、とりあえず一番変わったと感じているのは、

被写体認識AFで被写体がエリアから外れた時の挙動


端的に言えば、被写体が指定エリアから外れた時に粘らなくなったのでは?ということ。

以前は、被写体が指定エリアから外れても割と被写体にフォーカスし続けていて、それがどれくらい粘るかは基準が判らない、逆にエリア外の意図しない人、モノを認識して掴んだままなこともあって、なかなか挙動が読めなかったわけですから、分かりやすくなったと言えば、なったと言えるでしょう。

飛行機や車などエリアからなかなか外せないくらい大きな被写体だと分かりにくいですが、サッカーを撮ってる際には Ver.2 での違いを結構感じました。まだ1試合だけの撮影なので、断言しづらいですけれども。

ただ、サッカー撮影のように「撮りたい選手以外に被写体認識してフォーカスを持っていかれないように、できるだけ認識エリアは狭くしたい」けれど、「被写体が速く不規則に動く分、エリアから一瞬外へ出てしまうことも少なくない」場合だと、エリア外に被写体が出ても多少は粘らないとちょっと使いづらいのも事実。

このあたりの挙動はユーザーがある程度設定できると嬉しいのですけどねぇ。

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Z9 購入当初にも書いたように、ニコンの公式ドキュメント「推奨設定ガイド(スポーツAF編)」では Z9 においてもサッカー(チームスポーツ)はダイナミック AF 推奨となっていますし、実際ダイナミック AF で従来通りに撮る方が安定はしています。

ですが、被写体が単独または少数じゃないサッカー(チームスポーツ)相手でも被写体認識 AF を使うメリットはあると感じて、ダイナミック AF と使い分けて(レンズボタンで瞬時に切り替えてる)より良い結果が得られるようアレコレやっていた身としては、ちょっと嬉しくない Ver.2 の AF 挙動変更かなぁ、と思っています。

このあたりの挙動は分かってもらいにくいでしょうが、事細かく説明しようと思うと話が長くなるだけでなく、色々と事例写真やらなんやら必要になって面倒臭いので、判る人だけ判ってくれれば良い話です。

実際 Ver.2 での AF については言及されてる人もあまりいないので、誰も気にしてない、気にならないレベルなのかもしれませんしね😓

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そして、Z9 Ver.2 の AF 周りでカスタムワイドエリアとともに期待したのは「低輝度時の被写体検出性能の改善」


高画素機ゆえの高感度画質もさることながら、低照度時の AF の情けなさにはちょっと落胆したものですし、ライバル機と比べても劣っていることは海外レビューサイトで指摘されてきたことですから、改善には期待しかありません。

で、Ver.2 ファームウェアのリリースタイミングが悪くてサッカーのナイトゲームはしばらくないため、ヒコーキの夜撮で試しただけですが、ぶっちゃけ

低照度時の AF は改善というほど改善されてる?


って印象しかなかったですね…。被写体認識 AF でもダイナミック AF でも、そんなに変わってるかなぁ、と。

改善されてるとしても、顕著に、目に見えて、というほどの差はないと思うんですけど…どうなんでしょ。改善されたと語られてる方も見かけたので、下手くそには分からないということなのでしょうかねぇ。

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Z9 Ver.2 で今のところ感じたことは、これくらいですかねぇ。Z9 を Ver.2 に更新してからの撮影機会がまだ多くないので、誤解している点や今後印象が変わっていく点もあるとは思いますが、まぁ現時点の独り言みたいなものということで。


(Z9にしてからバックアップHDDが埋まるのが速くてまた追加…)