例年、シーズン終了後だけは本ブログでガンバ大阪のことに触れることにしているのですが、12月初めにJリーグの今季全日程が終わってから表題は書けど、筆が止まったまま、かれこれ3週間。

ぶっちゃけ、ひと言しか思い浮かばないままなのですが、このまま年を越すのもなんなので、まとまりのないままの超やっつけ記事ですが、とりあえず。



今季も有観客のホームゲームは全て観て、緊急事態宣言明けには1試合だけですがアウェイ遠征もして、20試合近く生観戦してきたわけですが(無観客試合があったので通常シーズンより少ない)、

コロナ禍で全てが狂ったシーズン


ガンバ大阪ファン/サポーターの大半がそう思っているでしょうけれど、まずはこれしか言えないですね。

TediousDays20210806_01_5710
(観客がいないエリアを見るのも慣れました…)


それが全てとは言えないし、コロナのせいにするのは責任転嫁という思いがゼロではないけれど、さすがに今季だけは外的要因に8割くらいの因果を求めても良いと思うシーズンでした。

昨年曲がりなりともリーグ2位で今季が勝負の年、そういう思いでコンディションや戦術を仕上げてシーズン開幕を迎えたのに、その直後に新型コロナウイルスのクラスター発生で活動停止に追い込まれてしまって、3週間の活動停止。

他のクラブが実戦を重ねてキャンプからのチーム構築を高められたのに対して、ガンバ大阪はキャンプからの積み上げも体力・コンディションの積み重ねもリセットされて4月からの活動再開になってしまいましたから、ハンデはあまりにも大きかったわけで、それがシーズン通して影響したのは言うまでもないでしょう。

TediousDays20210727_01_4743


また、本来なら歓迎すべき ACL 出場が悪い方に影響を与えることとなりました。東京五輪開催の絡みで元から過密日程の Jリーグに、ACL 遠征と3週間の活動停止で延期された代替試合が夏場に行われ、尋常じゃない連戦はガンバ大阪の歴史として長く語り継がれることでしょう。

ACL グループリーグ集中開催でウズベキスタンに1ヶ月遠征滞在し、帰国したのちも選手スタッフは自宅に帰ることができずホテル隔離のまま、今度は体力が削られる真夏に、他のクラブが五輪休みとなっている中をひたすら中2日、中3日で戦い続けることになっては、降格しなかっただけでも御の字、というのが率直なところ。

夏場の連戦をずっと生観戦していて、時には痛々しさを感じるようなこともありました。選手たちは体力だけでなく気力も削られていく中で、よく頑張ったと思っています。不甲斐ないゲーム、不甲斐ないプレーは少なくなかったのは事実ですが、それを責めることはしたくない、できない状況でもありました。

ただまぁ、昔の3連覇時代の鹿島みたいな心身ともに強靭すぎたチームがこのような状況になったら、どうだったのだろう?と思うと、ガンバ大阪として足りないものはあるような気もしますが、でも逆に、そういうところが良くも悪くもガンバ大阪でもあるからなぁ、と許せてしまう自分もいます。

TediousDays20210727_01_4058
(彼には鹿島イズムで引っ張ってほしい面も)


もっとも、コロナ禍および強行日程があったとはいえ、ここまで怪我人が続出したことについてはクラブとして反省すべき点だと思いますし、当然ながらその要因を洗い出して来季に向けて改善に着手していることだと思います。

ACL も考えた陣容を整えたわけですから、本来なら多少の怪我人がいても最低限のやりくりはできたはずで、ここまで人手不足になるのは、コロナの問題はあってもちょっとどうだったのかなぁ?と思わざるを得ません。

特に、元々手薄だった SB はともかく、GK までシーズン途中に緊急補強して、その補強した加藤くんが第3 GK じゃなく常にリザーブとしてメンバー入り、さらにシーズン終盤にはユースの GK を2種登録するほどだったのは、一体どうなっていたのか今からでも説明してほしいくらい。

というか、林瑞輝くんはどうなっているのか完全に消息不明で、1年間全く表に出てこず、なにも説明せずでは、秘密主義としてもちょっと度が過ぎてるのではないでしょうか。瑞輝くんファンのためにも、さすがに現状をひと言だけでもリリースすべきだと思うのですが…

ともあれ、コロナ禍による影響は甚大だったとはいえ、それにしても少々怪我人は多過ぎたのではないか?選手の疲労度を考えた起用も含めて、今季の成績の多くはコロナ禍のせいだと思いつつも、フィジカルマネージメント面ではもう少し何とかあったんじゃないかなぁ、と思うことはあります。

TediousDays20210922_01_6897


そして、もう一つ。もし、コロナ禍がなくシーズンの入りを通常通りに迎えていたとすれば、おそらく宮本恒靖前監督解任まで行くようなことはなかったはず、そのことは想像に難くありません。

ただ、宮本監督のまま行っていたとして、ガンバ大阪が標榜してサポーターも望む魅力ある攻撃サッカーが復活し、去年完膚なきまでにやられた川崎と優勝争いができ、それを制したかといえば、正直なところ疑問符がつくのではないかと思うのです。

無論、私だって、宮本監督と山口智、松代直樹両コーチという、ガンバ大阪を長く愛した者には活躍を忘れ得ぬ人たちとともにタイトルを取って、彼らが活躍して頃の強くて楽しいガンバ大阪を復活させてくれれば、それに勝る喜びはありませんでした。

それは '00年代やそれ以前からガンバ大阪を応援していた人たちの総意、共有できる思いだったと思います。

強化部が連れてきた監督がどうにもならず解任した時の代役をクラブのレジェンドにお願いする、というガンバ大阪の悪癖のせいでシーズン途中の監督就任となった上、最後はコロナ禍の影響を真正面から受けての解任という、恒さまにとっては不完全燃焼な部分もあったかもしれません。

けれども、ガンバ大阪が標榜する、サポーターが望む(自分も含めて過去の記憶から高望みしすぎな)魅力ある攻撃サッカーでタイトルというのは、ひとまず今回の宮本体制では難しかったように思うのです。もちろん、それは監督だけの責任ではなく、強化部の問題が大いにあるにしても。

TediousDays20210407_01_4562


となれば、今シーズン残念ながら恒さまを途中解任することになってしまったけれど、何とか J1 に残留できて、来季から体制を一新、チームも戦術も一からやり直して、今度こそ強いガンバを取り戻すキッカケになった、今となってはそう前向きに捉えるしかないのでは?と思うのです。

コロナ禍によるチーム活動停止がなかったとして、それでも強過ぎた川崎に敵わず、タイトルが取れなかったり、去年より成績が落ちた場合に、それでもクラブのレジェンド中のレジェンドである恒さまをオフシーズンに契約満了で終わらせるなんて、クラブとしてもなかなか難しかったと思うんですよね。

そういう意味では、災いを転じて福となすというにはあまりにも大きな災いだったかもしれませんが、ここでチームを一新して建て直す、そのキッカケになったとして、来季また一から応援し続ける、そういう年だったと位置付けるのが良いのではないか、そう考えます。いや、考えるしかないでしょう。

TediousDays20200718_01_4467


幸い、次の監督は、クラブだけでなくサポーターからも待望論の大きかった、そして私も待望していた、前大分監督の片野坂知宏氏。

選手時代の記憶はなくても、西野監督時代のコーチとして、そして広島でミハイロ・ペトロヴィッチ監督や森保現日本代表監督のコーチを経て、またガンバに戻ってきた時は三冠時の長谷川健太監督のヘッドコーチとして存在感があった人ですし、大分で初めて監督に就任してすぐに結果を出したのですから、その手腕には期待しかありません。

(今季、大分を降格させてしまったのは、あれだけ選手を抜かれて補強も間々ならないクラブ事情の煽りを受けては致し方のなかったことですし、それ以上に最後の天皇杯であれだけのことを見せたわけですから、個人的には手腕を疑ってはいません)

もちろん、今のガンバ大阪をすぐにタイトルに導けるほど J1 は甘くないですし、選手の入れ替えも相当数あるでしょうから、多少の時間はかかると思います。だけど、何らかの変化、期待はそう遠くないうちに見せてもらえるはず、と信じたいところ。

TediousDays20210926_01_8236


個人的には、ぶっちゃけ言えば、勝って勝ちまくってタイトルを取ることよりも(せめて昔は当たり前だったように ACL 出場権は確保して欲しいけど)、まずは試合を見に行って満足できる試合、楽しく思える試合を見せて欲しい。

極論すれば(あくまで極論ね)、たとえ試合に負けても

負けたけど、選手はよくやったな、面白かったな。


そう思ってスタジアムを後にできる試合を魅せて欲しいと思うのです。(勝つことに拘る姿勢が必要なのは言うまでもないですが)

もっと言えば、友人知人その他周囲の人たちに、

ウチ(ガンバ)の試合は面白いよ、一度見に来なよ、損はさせないよ!


胸を張ってそう言えて、サッカーを観戦したことがない人を誘えるチーム、サッカーを目指して欲しいなぁ、と思います。'00年代後半のガンバ大阪は、間違いなくそう言えましたからね。楽しかった。

TediousDays20210727_01_3400


ということで、支離滅裂になってしまいましたが、来季には本当に期待しています。片野坂監督がどのようにガンバ大阪を再構築して行ってくれるのか、楽しみしかありません。

もちろん、コロナ禍はまだ収まったわけでなく、その将来的影響は未知数ではありますから、あまり過剰な即効性を求める期待より、じっくり土台からやってもらえれば良いと思ってます。

というか、Jリーグ全体として来季は観客を 100% 密密にしてシーズンを迎えるつもりのようで、ガンバ大阪の年間シートの座席も取り直させられましたが、どうなるんでしょうねえ。(100% 密密はまだ私も連れ合いも不安なので、見やすいとか写真を撮りやすい良い席よりリスクの少ない席を選びました…)

他クラブが在籍選手の契約更新や入退団のリリースがまだ盛んな中、ガンバ大阪は新監督とコーチ人の発表をしてクリスマス前から早々に年末年始休暇に入ってしまったので、あとは年明けを待つしかありませんが、ともあれ「今年以上に悪くないことはないはず」なので、あとは上がるだけ!という思いで来シーズンを待ちたいと思います ;-)