新しい Kindle Paperwhite (2021) シグニチャーエディションのファーストインプレ記事が長くなったので、分割した後半です。
■ 新型 Kindle Paperwhite (2021) シグニチャーエディションと1週間【前編】 〜旧型のセール価格に負けず新型を勧めたい
上記記事の前編では、出せるなら旧型のセール価格の魅力に負けず新型を買え、と強調しつつ、利点、改善点として
と、前半では割と絶賛風味にかいてきましたが、今回はちょっと不満点、要改善と思う点が中心です。
とはいえ、今回の Kindle Paperwhite (2021) は凄く出来が良いので、ここまで出来が良いならこの辺もなんとかして欲しかった…という意味での不満点、要改善点です。
とまぁ、長くなって前後編に分けることとなりましたが、1週間使った感想は以上のとおり。
この秋は同じサイズ感の端末で、第6世代 iPad mini も飛び切り良いフルモデルチェンジをしたので、持ち出すときに迷うというか、両方持っていくか、荷物になるから iPad mini だけにするか迷うことも多くなっています。
車中読書はタブレットだとどうしても反射が気になるので(反射防止フィルムを貼ると画面の輝度や色が落ちるし)、車内で一定時間本を読みたいときはどうしても電子インク端末を持ち出したくなりますからねぇ。
あと、書き忘れたこととして、ストレージ容量 32GB のシグニチャーエディションにおける初期空き容量は 27GB 弱でした。
ま、こんなところですかね。また何かあれば書きたいと思いますが、とりあえず届いて1週間の時点ではちょっとした不満点や不具合、要改善と思う点はあるものの、
でしたし、+5千円でシグニチャーエディションを選んだのも正解だったと思っております。
■ 新型 Kindle Paperwhite (2021) シグニチャーエディションと1週間【前編】 〜旧型のセール価格に負けず新型を勧めたい
上記記事の前編では、出せるなら旧型のセール価格の魅力に負けず新型を買え、と強調しつつ、利点、改善点として
- 体感で十分感じられる動作速度改善
- それでもモッサリ君返上にはもう一歩
- 画面拡大&レスポンス向上でコミック読書が真に実用的となった
- 画面が大きくなっても、持った感覚の差は最小限
と、前半では割と絶賛風味にかいてきましたが、今回はちょっと不満点、要改善と思う点が中心です。
とはいえ、今回の Kindle Paperwhite (2021) は凄く出来が良いので、ここまで出来が良いならこの辺もなんとかして欲しかった…という意味での不満点、要改善点です。
- 5. 暖色ライト追加の色調調節は良いが、自動調光機能は要改善
- 新しい Kindle Paperwhite (2021) を発表即予約した理由の一つである暖色系フロントライトの追加、色調調節機能。手元に届いて最初に設定しました。
色の暖かさを 8〜9 くらいにアンバーに寄せて少し黄色が入った色調、ちょうど文庫本とかの紙の色に近い色調にしています。BOOX や Kobo でこの機能を知ってから Kindle Paperwhite にも搭載されるのを待望していました。
一度この色調に慣れると、ホワイトというより青みがかった通常のフロントライトの色がどうも嫌になるんですよねえ。青みがかった色より暖色が入った色調の方が絶対目にも優しいと思いますし、これはホント手放せない機能です。
また、シグニチャーエディション限定で、周囲の光量に合わせて画面の明るさを自動調整してくれる機能が追加されました。これも Paperwhite に追加して欲しかった待望の機能です。
ただ、全く不満のない暖色ライト追加&色調調節機能に対して、明るさ自動調節機能については
自動調光の調整範囲が狭く改善希望
ですね。照度センサーによって周囲の明るさを検知してフロントライトの明るさは確かに変化するのですが、暗くなった時のライト照度の抑え方が少なすぎて、暗めの部屋での照度が明るすぎます。
具体的に言うと、通常の部屋の照明で明るさを 18 に設定しておいた場合、照明を最大限明るくしたり、直射日光下に持っていくと明るさは 20 以上(直射日光下では最大まで)行くのですが、部屋の照明を暗めにしてもなかなか下がらず、部屋を真っ暗にしても 13〜14 までしか下がらず、暗さに対しての反応が鈍いです。
電子インクですから周囲が暗めの中で多少明るくても液晶ほど目に攻撃される感じはありませんが、自動調光してくれるならもう少し周囲の明るさに対して大きく反応して欲しいものです。
手持ちスマホの自動調光と比べると物足りないので、今後のファームウェア・アップデートで改善を希望したいところです。 - 6. 相変わらずタッチパネルはイマイチ(むしろ悪化?)
- Paperwhite は上位機 Oasis と違って、ページ送りのハードウェアボタンがありません。ですから、ページ送りはタッチパネルのタップないしスワイプで行うわけですが、Paperwhite のタッチパネルは伝統的にあまり良くありません。(Kindle らしい最低限のもの)
従来機ユーザーなら知ってる(経験してる)人も多いと思いますが、Paperwhite のタッチパネルはタッチにはまずまず確実に反応するものの、スワイプは時々取りこぼす(反応しない)ことがあります。なので、ページ送りはタブレットのようにスワイプではなく、タッチ操作でやるのが癖になってる人も多いでしょう。
今回の Paperwhite (2021) では画面大型化に伴い、パネルも新しいものになっているであろうし、タッチパネル周りも改善されているかも?という期待がありましたが、感度のイマイチさも含めて
タッチパネル周りは改善されず
であり、新モデルで唯一残念だった点とも言えます。
それどころか、
水滴に対する誤反応が明らかに増大
していて、お風呂読書していると勝手にページ送り(の連続)や意図せぬ画面の連続リフレッシュなどが少なくない頻度で発生します。
防水仕様でお風呂読書で使っている幾つかのスマホと比べても誤反応が多いだけでなく、2018年モデルと比べて明らかに増えていて、その他の全ての点では良くなっていてもお風呂読書だけはちょっと快適度が低下している、と言えるくらい。
水滴に対する誤反応はファームウェア・アップデートである程度軽減できるはずなので、前項の自動調光機能とともに今後の改善を求めたいところです。 - 7. どうでもいいと思っていたがワイヤレス充電はやっぱり便利
- 電子インク端末はバッテリーが長持ちするので、スマホやタブレットと比べると充電頻度は低く、よほど長時間の読書を繰り返さないかぎり数日から1週間に1度程度で十分。
ですから、シグニチャーエディションでは Qi ワイヤレス充電ができると言っても、オマケ程度にしか考えていませんでしたし、実際今でも必須な機能だとは思っていません。
ただ、やっぱり使ってみるとワイヤレス充電は便利です。自宅に幾つかある Qi ワイヤレス充電台の空いているところに置いておけば充電されるのですから、いちいちケーブルを挿すのに比べて気軽に充電しておけます。
頻繁に充電しなくていいとなると意外と充電ケーブルを挿すことを忘れていて、気がついたら結構減っていた、ということが従来機ではありましたが、置くだけ充電が可能な新しい Paperwhite では充電頻度は確実に上がりました。
(後述するように少しバッテリーの減りが速くなってると思うので、そういう意味でも助かります)
さらに、ワイヤレス充電ができるということで、
お風呂読書に使った後でも充電可能
なのは良いです。
ケーブルを端子に差し込んでの充電の場合、端子内に水分が残っていたりすると充電ができず、その端子内の水分を取ろうとしてなかなか完全に取れなかったりするのですが、ワイヤレス充電なら Paperwhite をしっかり拭いてボディ裏面から水分を除去しておけば充電可能です。
とりあえず、風呂から上がって身体と一緒に Kindle Paperwhite もしっかり拭いたら、そのまま空いてるワイヤレス充電台に載せておく。なかなか便利です。
ただ、背面のワイヤレス充電ポイントの位置がちょっと分かりづらい(目印がない)点はマイナス。ワイヤレス充電は充電ポイントからズレちゃうと充電速度は落ちるし、結果的にバッテリーへ無駄な負荷をかけるだけですからねぇ。
ちなみに、付属の USB-C ケーブルは USB-C to C ではなく、USB-A to C ケーブル。USB 充電は USB PD などの急速充電に対応しているわけではなく(その必要性もないだろうけど)、普通の 5V 1.5A 仕様でした。
- 8. バッテリー持続時間は伸びたというが…
- 1週間使ってみた実感として、読書中のバッテリーの減りは 2018年モデルより若干速いと感じます。画面書き換えの少ないテキスト物だとあまり差を感じませんが、コミックを読むとバッテリーの減りが従来モデルより早いのでは?と感じます。
画面サイズが大きくなり、処理速度も多少上がり、フロントライトの個数も暖色系追加含めてかなり増えましたから、使用中のバッテリー消費は上がっているのかもしれません。
とは言え、液晶タブレットと比べると圧倒的に長持ちしますし、使用していない時のバッテリー減少が極めて少ない電子インク端末の特徴は変わりませんから、時々充電しておけば十分、というのは変わりません。
特にシグニチャーエディションでは、ワイヤレス充電が可能になったこともあって小まめに充電する負担も下がっていますから、多少バッテリー消費が増えたところで、それが問題になるわけではありませんが、とりあえず使ってみた印象としてバッテリー持続時間の延長という感じはしなかったということで。 - 9. 処理速度が向上しても内蔵ブラウザが使い物にならないのは変わらず
- 以前は実験版として用意されていた内蔵ブラウザ。電子インク端末でウェブを見てどうするねん?という気はしますが、いつだったかのファームウェア・アップデートで実験版だったか試験版の文字が外れて、正式な機能になっていました。
今回の新モデルは前回記事でも散々書いたように操作レスポンスが大きく改善されましたから、
もしかして内蔵ブラウザもちょっとは使えるようになったのかも…?
という淡い期待を抱いて試してみたところ、
忍耐の限度を超える超トロい動作で
多くのサイトがまともに表示できない
という点は変わらずでした。
(デフォルトでブックマークのあるヤフーすら表示できず)
(Twitter はログイン以前の門前払い)
様々な規格に対応しなければならない現代のブラウザは重量級アプリでありますから、Kindle 電子インク端末で動かすのは、やはり無理があります。というか、そもそも今どきの規格を全然サポートしていないので、まともに表示できるサイトの方が少ないわけで…
せめて、スマホ用サイトを表示するようにユーザーエージェント偽装機能くらいあれば、またちょっと違うと思うのですけど、それもなくて頑張ってパソコン用サイトを表示しようとするものだから、ホントどうにもなりませんね。
Kindle ストアでの買い物機能のついでに用意してあるのでしょうけれど、さすがにメニューから削っても良いと思うんですけどねぇ。
あと、ブラウザとは関係なく、日本語入力(変換)部分のトロさもさほど改善された感じはしませんでしたねぇ。変換のバカさは止むを得ないですけど、もうちょっとレスポンスは良くして欲しいところです。 - 10. リリース直後のせいか色々不具合多し
- ファームウェア・アップデートで直っていく、安定していくと思いますが、発売直後ということもあってか、ちょっとバグとか動作不安定な部分が多いです。
- 読書中にページ送りした直後に真っ白画面になってエラー(いったん本を閉じて開き直すと復活)
- コミックの2ページ見開き表示に対応したページで画面点滅
- フリーズっぽい状況になり、強制電源オフからの再起動
- 前日まで使っていた Wi-Fi アクセスポイントの記憶をロストして接続できなくなる(改めて接続設定し直し)
- ライブラリ画面で今まで整理していたコレクション表示が使えない
コミックの見開き対応したページでの画面点滅やコレクションが使えないことを除いた3点はまだ一度だけの経験ですが、ユーザーレビューを見ても細かいトラブルはまだ多いようです。
ただまぁ、初モノには慣れている身ですし、一応マイナートラブルの類いばかりなので、今のところ全体の高評価に影響するほどのトラブルはなしですね。
ちなみに、購入してセットアップ直後にファームウェア・アップデートがありました。そんなことするならアップデートしてから出荷してくれよ、と思いました…… - 11. 知らないうちに Kindle のセットアップが簡単になってた
- 自分で使う Kindle Fire 端末は持っていないし、Fire TV も使わなくなって久しいので、今回の Paperwhite (2021) は結構久しぶりの Kindle 端末セットアップでした。
ですので、初期セットアップの冒頭で、このように
いきなり「スマートフォンで設定」なんて項目が出てきてビックリしました😅
スマホと Bluetooth 接続して、スマホ側の Kindle アプリから情報をもらってセットアップするのは、考えてみれば理に適っているわけですが、Kindle もスマホ連携でセットアップするようになっていたのか〜、と少々感慨深い?ものがありました。
いやぁ、なかなか楽ちんセットアップで良かったですね。
iPhone で旧機種を隣に置いて繋いでおけば、初期設定から何からデーター丸ごと移し替えられることを知った時ほどのビックリさではありませんでしたが、元々セットアップをできるだけ簡単にしようというポリシーのある Kindle 端末もしっかり進んでいるのを実感できました。
とまぁ、長くなって前後編に分けることとなりましたが、1週間使った感想は以上のとおり。
この秋は同じサイズ感の端末で、第6世代 iPad mini も飛び切り良いフルモデルチェンジをしたので、持ち出すときに迷うというか、両方持っていくか、荷物になるから iPad mini だけにするか迷うことも多くなっています。
車中読書はタブレットだとどうしても反射が気になるので(反射防止フィルムを貼ると画面の輝度や色が落ちるし)、車内で一定時間本を読みたいときはどうしても電子インク端末を持ち出したくなりますからねぇ。
あと、書き忘れたこととして、ストレージ容量 32GB のシグニチャーエディションにおける初期空き容量は 27GB 弱でした。
ま、こんなところですかね。また何かあれば書きたいと思いますが、とりあえず届いて1週間の時点ではちょっとした不満点や不具合、要改善と思う点はあるものの、
買い替えて満足の新モデル
でしたし、+5千円でシグニチャーエディションを選んだのも正解だったと思っております。