iPhone 13 シリーズと同時に発売された新しい第6世代の iPad mini を発売日に手にして、そろそろ1週間。一応、毎日持ち出して使いながら mini の運用を考えている、“購入直後の楽しい時期”であります。

ノートパソコンと一緒に持ち出したり、(撮る時間もないことが判っていながら)カバンに重いカメラ機材を突っ込んで隅にいれて持っていったり、軽装時の小さなバッグに入れて持って出たり、色々なシーンで試して久しぶりの miniのサイズ感を確かめている中、

これなら、気軽に持って出せるタブレットとして今後も(今回は)使い続けられそうかな?


という見込みが立った気がしています。

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(気軽なセカンドディスプレイとして使えるのも◯)


初代 mini の時はすぐに使わなくなって家族に使用権が移行しましたが、初代から10年近くが経ち、人生下り坂の当方も体力が低下擦る一方であり、

出かける時に荷物の軽量化をよく考える


そんなお年頃になりましたから、そんな自分に mini のサイズ感がフィットすることも増えてきたように思います。

仕事じゃないからノートパソコンは持って出ないけど、タブレットくらいは持って出たいなぁ。でも、そうなると少し荷物が増えてバッグも一回り大きなものになるし、どうしようかな…?


なんて時にも迷わず iPad mini を選択できそうです。

私にとって iPad Pro (+ Smart Keyboard Folio) は仕事道具のサブセット的存在でもありましたが、iPad mini はもう少しプライベートに寄せた形で使っていく/使っていけそうなデバイスとなる気がしています。

第6世代 iPad mini 使ってみた初期インプレッション【前編】〜 Pro/Air とは違うスマホの延長線上にある iPad

そんなわけで、第6世代 iPad mini のファーストインプレッション、例によって長くなってしまいましたので、分割しての後編となります。



6. Apple Pencilとのサイズ感もちょうど良い、日本語対応したスクリブルは便利なはずだけどまだ微妙…

第6世代 iPad mini は iPad Pro と同じ第2世代 Apple Pencil 対応となりました。iPad Pro (2018) 購入時に Smart Keyboard Folio とともに購入したものの、図表を書くくらいなら指でも何とかなるし…でロクに使われないまま自宅内紛失状態になっていた私の Apple Pencil。

新しい iPad mini で使ってみようと探しまくって発見、iPad mini に装着して充電、「スクリブル」などを試してみております。(Apple Pencil も AirPods のように iPad から探せるようにしたら嬉しい人は多いと思うなぁ)

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こうして Apple Pencil を iPad mini に装着してみると、元から iPad mini を考慮して長さが決められていたのかと思うほどピッタリサイズ。iPad Pro に付けている時より見た目のバランスが良いくらいです。

とはいえ、絵心ゼロの私は Apple Pencil の使い道など限られていたわけですが、今回からは「スクリブル」機能が日本語対応となり、ロクに使っていないApple Pencil に使い道ができるか?と楽しみでもありました。

iPad mini は Smart Keyboard Folio のような本体と一体型のキーボードカバーが用意されていませんし、たとえ用意されていたとしても iPad mini の横幅に合わせたキーボードではとてもタイプしづらいものになります(初代 iPad mini 用にキーボードカバーを買って使った時からの経験からも断言できます)

ですから、専用キーボードがない点を補完する意味でスクリブルは期待していました。(スクリブル自体は iPad mini の機能というわけではなく iPadOS の機能であり、iPadOS 14 から導入、今回の iPadOS 15 で日本語対応)

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日本語の手書き文字認識のエディタアプリは随分と昔からありますし、mazec のようにかなり優秀な手書き文字の日本語入力 IM も以前から存在して使った経験はありますので、ぶっちゃけスクリブル自体で驚く要素は皆無です。

ただ、使ってみると、やはり OS 組み込み標準ということもあって、

どんなアプリのテキスト入力にも使える


のは大きなメリットですし、

手書き時はテキストボックスの高さからはみ出てOK


ですから、従来の手書き文字認識より使いやすい点もあります。

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ただ、そのコンセプトと実装の方向性は良いと感じるものの、

まだまだ使いづらい点もあるし
アプリによっては快適に使えない


ところもあって、ちょっとまだ荒削りな気がします。
  • 文字の削除は二重取り消し線くらいが楽なのに、塗りつぶす勢いが必要
  • おまけに、文字の削除や選択は範囲を誤認識が多発してストレスが溜まる
  • 句点を入力するのに小さな丸を描くと○になってしまうなど、他の日本語手書き認識を使っていると「まだまだお前は判ってない」認識が多い
  • アプリによっては複数行を含むテキスト入力を行おうとすると入力位置が勝手に飛ぶなどの問題がある

という問題点があって、

実用性がないレベルではないけれど、まだストレスなく使えるとは言い難いし、誰にもお勧めできる機能とは言い難いかなぁ


というのが正直な感想です。もう少しこなれた形で出してよ〜、という昨今のアップルにありがちなパターン。

おまけにこの「スクリブル」は iPadOS 14 で導入されたモノですから、今年の iPadOS 15 で日本語対応して使い始めたとはいえ、機能としては1年使われてのフィードバックがあった上でのこの荒削り度では先行きは少々心配です。

ただ、スクリブルとは別の機能ですが、画面右下隅を上にスワイプすると、ポップアップしてくるクイックメモのアイデアは良いですね。どこぞのパクリですけど、良いものはパクりパクられですから。



あと、iPad Pro でもそうでしたが、

Apple Pencilを快適に使うには
それに最適な画面フィルムが必要


ではありますね。そのままだといささか滑りすぎて、片手持ちの iPad mini の不安定さもあって描きづらいので、ザラっと摩擦感を増すフィルムが欲しい。上記の、定番ミヤビックス製品あたりになるのでしょうか。

iPad Pro の時は写真のレタッチその他を考えて色味の変わるフィルムを貼るのは嫌でしたが、iPad mini ではそういうこともないので Apple Pencil に相応しいフィルムを貼ろうと思っています。


7. 初めての 5G 端末!eSIM 移行して 5G で繋いで速度計測するぞ〜と思ったら…

使っている iPhone はまだ 11 Pro ですし、iPad Pro も 2018年モデル(初代11インチ)ですから、ともに 5G 開始前のモデルであり、今回の第6世代 iPad mini Cellular モデルが、個人的に使う端末としては初の 5G 端末。

となれば、1回くらいは 5G で速度計測して 5G の通信速度(特に 4G LTE と比べて速い上り速度)を体感して見たいのは人間の性。

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今回、iPad Pro で使っていた IIJmio の eSIM を iPad mini に移行しました。eSIM 移行はサクッと5分で完了、eSIM 再発行手数料は 220円。

物理 SIM なら差し替えれば良いだけなので移行1分、費用無料ですけれど、IIJmio ギガプランは eSIM のデーター通信プランは物理 SIM と比べて月額費用が安いため、手数料くらいは1ヶ月の差額でお釣りが来るので気になりません。(通常 SIM の月 2GB データープランが 748円のところ、eSIM なら440円)

IIJmio の eSIM を抜いた iPad Pro には povo 2.0 の eSIM でも入れようかと思ったのですが、公式的にはタブレットは非対応のようで…使えなくはないと思うのですが、どうしますかねぇ。

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(eSIMの登録は慣れれば簡単)


ともあれ、新しい iPad mini に eSIM が入ったので早速 5G 体験を試そうとするも、自宅もぎりぎりドコモ 5G エリアのはずなのに LTE 表示。数分歩けばドップリ 5G エリアのはずだけど、そこまで行ってもやっぱり LTE 表示(´・ω・`)

こうなったら 5G エリアど真ん中で、5G 利用可能スポットとして拠点登録されている我らがパナソニックスタジアムで……と、やって見たけど LTE 表示のまま。なんで??

そして色々調べたら…

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IIJmioはeSIMだとは5G使えない!


思わず、なんでやねん!┐(´д`)┌ と言ってしまう話でした orz

「まぁ別に 5G が使えなくて困ることないしなー」と思っていたのですが、iPhone に入れているドコモ本体の SIM を突っ込めば 5G が使えるはず、と思って試したところ、

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無事 5G 表示\(^o^)/

ただ、スピードテストを行おうとすると途中で 4G に落ちちゃう謎現象。

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5G をできるだけ使う設定に変えても同じでしたので、何か理由があるのでしょうけれど、「まぁ別に 5G が使えなくて困ることないしなー」ですし、一応 5G が繋がる表示が見えただけで良しとしました。5G の上り速度は体感してみたかったですけど、どうせ極めて小さな自己満足だけですしね。

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ちなみに、5G でスピードテストを行うと比喩じゃなくギガが減る、と聞いていましたが、ホンマでしたね。2回やったら 2.5GB くらい通信量使っていて、その使いっぷりに思わず笑っちゃいました。


8. iPad mini + モバイルキーボードの実用性

前回記事の最後に書いた話の繰り返しというか、ある意味矛盾するのですが、iPad Pro + Smart Keyboard Folio と iPad mini + Bluetooth モバイルキーボードの比較という話。

前回記事と今回記事の内容の多くは、敢えて iPad mini に Bluetooth モバイルキーボードを接続して書いています。これは新しいパソコンやタブレットを購入した時の自分にとって儀式みたいなもので、ブログに与太記事を書きながらそのデバイスに慣れていく練習です😅

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もっとも、使っているアプリは iPad Pro + Smart Keyboard Folio の時と同じ、iPhone/iPad 用テキストエディタとして出色の出来である国産アプリ「Liquid Logic」ですから、ただ単に、画面が小さくなってキーボードも小さくなって使いづらくなっただけ、ではあります。

テキストエディター/htmlエディター LiquidLogic リキッドロジック

というか、文章入力くらいでは iPad mini で画面が小さくなったのは大して気にならない反面、それに合わせたモバイル特化キーボードは Key-to-Go にせよ、折り畳みキーボードにせよ、どれも打ちづらいことの方が大きいですね。

かと言って、iPad mini と一緒に持ち歩くのに、しっかりとキーピッチもキーストロークもある小さくも軽くもないキーボードを選んだら、iPad mini を選ぶ意味がありませんから難しいところです。


(お気に入りだったKey-to-Goは色々言いたいのを思い出した…いずれ)


キーボードに喧しい人からは Smart Keyboard Folio もボロクソ言われてますけど、iPad サイズに合わせた重くも厚くもないモバイルキーボードカバーとしては、決して悪くないと私は思ってます。お値段はボッタクリですが…

いずれにせよ、iPad mini を購入して気に入ったとしても、「ノートパソコンを持っていくほどではないけどタイピング環境も欲しい」場合に iPad Pro + Smart Keyboard Folio を差し置いて(使い勝手のだいぶ落ちる)iPad mini + Bluetooth モバイルキーボードの組み合わせてを選ぶ理由はないかなぁ、と思います。

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ただ、それでも、

Key-to-Go の分を合わせても iPad Pro + Smart Keyboard Folio と比べて随分と小さく薄く軽く収まるんだよなぁ。タイピング環境にはある程度許容度のある私でも使いづらいと思うレベルだけど、それでもこの収まり感は“念のため”で持っていく時にはアリかもなぁ


と思うくらいの小型軽量感は魅力ではあります。人には全く勧めませんが。(数寄者の世界です)

ちなみに、ホテルの部屋の中や車の中のような個人閉鎖空間なら音声入力をメインとしてモバイルキーボードを補助にした文章入力は、まだアリだと思います。音声入力も完璧ではないですが割と使えますし、修正についてはタッチキーボードよりハードウェアキーボードの方が迅速にできるので、その組み合わせはなくはない、かなと。


8. その他色々

  • バッテリー容量が iPad Pro/Air と比べると少ないせいか、バッテリーの減りはそれらより速い。使っているとスマホに近い速度で減っていくので、タブレットだからと言って長持ち感はない。

  • 64GB モデルの初期ストレージ残量は 50GB 弱。
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  • ちょっと整理して自分が使うアプリを一通り入れて、残 40GB。基本的に各種データーは iPhone に置くから、デジカメの出先バックアップを考えなければ問題ない感じ。

  • やはり小型軽量なので、ノートパソコンと一緒にタブレットを持っていく時のハードルは iPad Pro と比べると下がる。iPad Pro とノートパソコンを一緒に持っていくのは画面サイズが近いこともあってノートパソコン2台持ちしてる無意味さを感じるが、mini だとそんなこともなく、より補完的な関係になる。

  • 小型であるということは、ノートパソコンや 10インチクラスのタブレットが入らない小さなバッグで気軽に出かける場合にも入れられるということ。またカメラ機材と一緒に持っていく場合にも負担が減るので、入れやすい。

  • 購入前には想定していなかったこととして、デスクサイドでも良い感じに使えていることがあって、出先をメインに使うつもりが自宅内外で使っている現状。
    27インチディスプレイに、アームに載せられたノートPC が2台あって、他にも色々と機材や事務用品があるので机の上にタブレットを置く余裕がなかったけれど、iPad mini のサイズなら置く場所があって、ちょうど良い感じに使えているので、その点からも気に入っていたり。

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とまぁ、1週間弱での初期インプレッションとしては概ね以上のようになるのですが、しばらく使っていてほぼ全部入りの新しい iPad mini で唯一足りないと感じたのが、

あとは防水だけを実現してくれれば…


と思いましたね。

そんなことを思うのは、湯船にどっぷり使ってそこでスマホやタブレットを使おうとする日本人くらいなものでしょうし、Android も防水タブレットはどんどん希少になっているくらいですから、iPad で防水が実現するとは思っていませんけど、これだけ全部入ってくると、残る不満はそこだけですね。

あと、iPad mini というより iPadOS 15 の話になりますが、

今回もiPadOSに純正電卓アプリが入らず


でしたね。計測アプリや拡大鏡、ボイスメモなどの純正アプリが採用されて、計算機アプリだけ頑なに iPad にプリインストールされないのは不思議でしょうがありません…

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最後にもう一つ、iPad mini を予約したときに失敗した、と後悔したことが一つ。

購入時に合わせて純正ケース
Smart Folioを頼まなかったのは失敗


でした。

個人的に iPad には背面保護のない画面保護だけの Smart Cover がベストだと思っていて、画面だけでなく背面側もある Smart Folio が嫌いなのです。

タブレットの背面なんか別に保護せんでもええやろ、無駄に厚みを増す方が嫌やわ


という考え方。背面も保護したい奴はしたらええけど、だったら Smart Cover と Smart Folio の両方用意せえよ、って。

ただ、廉価版 iPad を除いてカバー磁力吸着部分の構造が変わってしまい、昔のように Smart Cover と Smart Folio の両方が行けるようにはなっておらず Folio タイプだけになってしまいました。

そんなこともあって iPad mini 注文時には Smart Folio は頼まなかったのですが、これが失敗。

発売時にはロクなケースがねえ!


ということを忘れていました。

iPad mini 発売日にヨドバシカメラへ行ったのですが、あったのは幾ら純正より安くても付けたくねえケースが2種類。そもそも磁力吸着を使わない、囲い込み型のケースなんてダサすぎる上にゴツくて無理。

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発売日に(デザインの変わった)iPad 本体を手に入れるなら真っ当なケースは純正だけ、これは鉄則だったのを忘れていました。iPhone は発売日でも色々なケースが出てくるものですけど、iPad はねぇ…

慌てて注文しましたが、既に6〜8週間待ち。失敗しましたね。これはミスりました。この手のケースがないと、出先で立てかけて使おうとして折り畳みスタンドを忘れてしまってお手上げ、なんてことも既に一度経験していますからねぇ。



とまぁ、相変わらず取り止めもないインプレでしたが、私個人としては、

iPad Pro (2018) に続いて、長く付き合っていけそうなタブレットになりそう


と好印象スタートなので、一安心しました。

今後は大して書くようなことはない、起こらないと思いますが、何か特筆すべきことがあればまた記すこともあるかもしれません。


(紙のようなフィルム、も色々あるみたいで…)