今日から iPhone 13 シリーズの予約開始ですが、前回記事で書いたように Pro のカメラ周りの進化に意表をつかれて悩んだものの、iPhone 使い始めて 12年、初めて同一機種3年目で 14 を待つ、ということにしました。

寝落ちして見られずだったアップル恒例・秋の発表会、iPhone Proは意外と盛ってきたし、iPad miniは全部盛り。さて…

近年、秋に iPhone 発表会が終わるか終わらないうちに翌年の iPhone の噂が出始めるのが恒例ですが、Touch ID も、ノッチ廃止も、(できれば USB-C 化も)来年の 14 に期待して待つことにします。今年はさほど期待していなかったものの、来年は買い替え必至な分、期待外れだとショック大になりそうですが(>_<)

と書いていたら、昨日は au から、今日の昼にはドコモから、2年以内の利用にはかなりお得な残価設定型分割払いプログラムが登場して、お手軽に機種変可能な施策がチラついて困ります😓

au、新機種買わなくても残債免除の「スマホトクするプログラム」 - ケータイ Watch
スマホをおトクに購入できる「スマホトクするプログラム」「スマホトクするボーナス」を提供開始 | KDDI株式会社
ドコモ、途中で返却しても割引・残価支払い不要の「いつでもカエドキプログラム」 - ケータイ Watch
いつでもカエドキプログラム | キャンペーン・特典 | NTTドコモ

従来の残価設定ローンプログラムと違うのは、
  • 従来みたいに買い換え強制ではなく、買い換えずに端末返却だけでも適用される
  • docomo や au の回線契約がなくても利用可能(キャリアのポイントプログラム加入は必要)

というところ。買い換え縛りが無くなったことで、かなーり使い勝手が良くなりましたし、格安 SIM を使っている人でも端末だけコレらを利用することができるのも良い点。

さらに残価設定型ということもあって、

リセールバリューの高いiPhoneは割安で利用可能


でもあります。元々 iPhone はリセールバリューが高いのが魅力の一つですが、リセールバリューが高い→2年後の残価設定が高い→2年間での支払い金額が少なくて済む→月々の分割払い金額も安い、という形になってます。

もっとも、キャリアでの販売価格はアップル直販価格よりかなり高く設定されるので、そこを勘案する必要がありますが、それでも通常購入→2年後下取りの差額よりはお得ですので、購入ハードルが下がった感はありますね。

GR3x_Release1


さて、前置きが長くなりましたが、秋の新製品シーズンで、iPhone のみならず色々と出てきました。

iPad mini やら Galaxy Z Flip 3 / Fold 3 と言ったスマホ、タブレットだけでなく、EOS R3 のような大金注ぎ込んでも…と思わせるカメラが出てきたり、最近物欲は減ってきたはずが、やっぱり使ってみたい新製品は色々出るので困ります。

EOS R3 については魅力的すぎて困るわけですが、マウント移行となって R3 ボディ本体以上に(最小限の)レンズ揃えるのにボディ価格の倍以上はかかるので、飛びつきたい心を抑えるべく、先日もダラダラと記事を書いて発散していた次第です。

この秋の買い物について考えるどうでもいい話 1-1 〜そろそろ動体撮影システムを本気でミラーレスに求める4つの理由
この秋の買い物について考えるどうでもいい話 1-2 〜次期メインカメラシステム選択に考える5つのコト
この秋の買い物について考えるどうでもいい話 1-3 〜R3か、Z9か、α1か、それともスルーか?

そんな中、1週間ほど前にリコーから GR IIIx が発表されました。以前の記事の冒頭でも触れましたが、まさかの画角 40mm 相当な GR。昔から

GR は好きだけど 28mm の画角は苦手だから、もう少し長い、35mm 相当の GR が欲しいんだけど、28mm はアイデンティティだから無理だろうなぁ


と思っていただけに、

40mm相当のGRか…欲しい…


となるのも必定でした。

ただまぁ、「もうどんなにデジカメの画質が良くても、普段スナップは絶対常時持ち歩いてるスマホでしか」という(何度目かの)実感を経て初代 APS-C GR を売り払った経緯もあるので、とりあえず落ち着こうと。

幸い、発表即予約開始でもなかったのも良く、冷静になる時間ができました。

リコー、40mm相当F2.8のAPS-Cコンパクト「GR IIIx」。13万円前後 - デジカメ Watch
RICOH GR IIIxの発売日が10月1日に決定。外付けファインダーも同時発売 - デジカメ Watch

そして、しばらく経った今、

1週間以上経っても GR IIIx 欲しい


んですが、どうしたもんでしょうかねぇ。



冷静に(なったつもりで)考えても、

やっぱりスマホとは違うから要素と
結局スマホに負けるんだ予測


の、せめぎ合いで決定打が出ず。

その、心の中のせめぎ合いを文字にして、発散させながら自分の中での結論を出そうとする、また独り言チラ裏記事であります。


【やっぱりスマホと違うから買ってみるべし陣営】


1. スマホで写真は十分撮れるが、楽しくはない

いきなりですが、スマホと GR シリーズを比較したとして、私にとっては

画質の点でGRを選ぶ理由はあまりない


と思っています。

こんなこと言うと、「GR の画質をスマホなんかと一緒するな💢」と GR ファンの方が顔を真っ赤して怒ってきそうですが😡、スマホの画質も随分と良くなった今、作品作りでもない、ふと目についたシーンや物をサクッと撮る普段スナップで、スマホとの画質差が GR を使う決定的な理由になるかというと、私には微妙です。

もちろん、絶対的な画質は APS-C センサーにリコーご自慢のレンズが付いた GR の方が良いですし、それが魅力で買う人がいるのは理解できます。私自身、その写りに魅力を感じないわけではないです。ただ、私にとっては画質が買う理由にはならない。それだけならスマホで十分。

じゃあ、スマホじゃなく GR を使う魅力、使う意義はどこにあるかと自分に問えば、

写真を撮るという行為の意識付け


かな、と。スマホで十分かもしれないのに、わざわざカメラを出して撮る。その無駄な行為そのものが、写真を撮る意識に切り替えさせてくれる、の、かも、と。

GR1_OldPhoto1


正直言って、日常のちょっと目についたシーン、モノを気軽にスナップ撮影する時、iPhone のスマホカメラで撮って不満があるかと言えば、ほぼないです。

iPhone 11 Pro になって超広角、広角、標準域の3カメラ構成になって画角的にも下手なコンパクトデジカメより広い。単焦点の3カメラ切り替えの分、ズームのコンパクトデジカメより速写性に優れるとも感じます。

そこらのデジカメが逆立ちしても敵わないレベルの画像処理で、画質も記録写真程度の普段スナップでは全く不満がないレベル。利便性という点でも、成り立ちからしてスマホに単体カメラが太刀打ちできようもありません。

ただ一点、物足りなさがあるとすれば、

写真を撮ってる気分にならない故の何か


なんですよね。上手く言葉にできないし、理屈じゃない部分でのエモーションみたいな。

自分自身の意識の問題だと思うけれど、スマホだと、どこか撮り捨てる感覚になってしまう、それよりは何か気持ちにプラスしたい

そこを補完できるならコンパクトデジカメ復活はアリだなぁ、と少し前から思っていましたし、私にとって「日常スナップはスマホで十分」という変え難い結論に一矢を報いるとすれば、それはやっぱり GR かなぁ、と。


2. 横向き写真を撮る時はスマホだと片手撮りも速写性もイマイチ

スマホは元来、縦向きに使うものですから、ほとんどの場合、縦に持って使うことに最適化されています。縦位置なら写真アプリを立ち上げて持ったままシャッターを押すのも楽ちん。片手撮りも余裕、というか、むしろ普通。

だけど、スマホを横に向けて撮るとなると、途端に操作性も落ちるし、速写性も微妙になる。スマホを安定して撮ろうとすると両手持ちにしたくなる。

で、ふと思い出すのが GR の片手持ち&速写性。GR IIIx では画角が狭くなる分ブレやすくなって、片手持ち撮影のリスクが高くなるかもしれませんが、それでもちょっとあの心地よさは魅力。

いやホント、スマホを横持ちして撮るときに、いつもどこか違和感があるんですよねえ。


3. ミラーレスでは賄うことのできない隙間がある

動体撮影用の重厚長大メインシステムとは別に、お手軽お気軽スナップ撮影用サブ機として富士フイルム X-S10を昨年末購入し、色々と(安い)レンズも揃えていることは何度か書いてきました。

X-S10 には殆ど不満ないですし、富士フイルムの色を楽しむために買った面もあるので JPEG 専用機として気楽に、概ね心地よく使えています。

デカく重い一眼レフシステムは撮影に出る時しか持ち出しませんが、小型軽量なミラーレスシステムは撮る機会があるかどうか判らなくてもカバンの隅に入れて持って出る頻度が、それなりにあります。

ただ、それだけに、X-S10 を持って出ても何も撮らず帰ってくる率は、それなりに高いです。撮る余裕もなかった、撮るものがなかった、ということが殆どですが、
  • カバンから取り出してレンズキャップ外して云々が面倒臭くて撮らなかった
  • 小型軽量とはいえ大きさのあるレンズ交換式レンズを出すのを躊躇う状況だった
  • 傘や荷物を持っていて空くのが片手だけで、かといってわざわざ荷物を置いて撮るほどでもなかった

ということも少なくありません。たいていは撮らなくても別に良いモノなわけですが、そうじゃないこともあり。

GR1_OldPhoto2
(サッカー遠征や撮影遠征の道中スナップには良かったが…)


あと、いくら X-S10 と装着するレンズが(相対的に)コンパクトとはいえ、レンズ交換式カメラはレンズ部分がはみ出すことも含めたサイズ感はあるので、持っていくとなるとマチのあるカバンに限られてきますし、カバンによっては外形が少し不恰好になってしまうのも、難点。

きっと今日は撮る余裕もないか、撮る気にするようなこともなさそうだなー、でもスマホだけでは物足りないから念のためにカメラを持っていきたいなー


そういう時にも使えると思って買った X-S10 でしたし、そうしているのですが、やっぱりちょっとスマホで撮る条件、シーンとの間に隙間があって、

もっと目立たずサクッと撮れるカメラ


を欲しく思うときはありました。

速写性を考えるとズーム機はどうしてもズームして構図を整えたくなるので、単焦点機のコンパクトデジカメ、それでいて小型軽量でグリップが良い…結局 GR になるんですよねえ。


4. カバンの中に入れなければスマホ同等の速写性では?

スマホカメラの良いところは、スマホは必ず常に持ち歩いていること。財布がなくてもスマホがあれば電車にも飛行機にも乗れるし、ご飯も食べられるから必携。だからスマホカメラも常にある。

そして、私の場合はだいたい(メインの)スマホがジーンズの尻ポケットか、ジャケットの内ポケットにある。カバンの中に入ってることはあまりない(サブのスマホはカバンに入っているけど)。なので、取り出すのも一瞬。速写性という点では一番。

翻ってレンズ交換式カメラはコンパクトな X-S10 でも、普段はカバンの中にある。写真を撮るぞ、という体制でもなければ、普段からカメラを首から下げてるというようなことはない。観光地でもないベッドタウンの街中、住宅街にそんなヤツがいたら怪しさ満点である。

となると、写真を撮るぞ、という状況でもなければ、カメラはカバンの中にある。それこそが速写性を落としてスマホでいいやになったり、使わないまま帰宅する理由の一つでもある。

そこで、コンパクトデジカメなら腰からぶら下げられるのではないか?むかし、そういうポーチも持って使っていたし、ボディからはみ出てバッテリー蓋と干渉する覚悟なら Peak Design Capture も使えるだろう。(USB-C 充電でバッテリー外さない運用もできなくはない?)

それなら、サッと取り出して撮る速写性は、スマホほどじゃなくてもハードルは低いはず。前項に書いたように、横位置撮影を考えたらスマホより速いかもしれない。サクッと出して、サクッと撮って、サクッと仕舞う。

と思ってるのだが、虎の狸の皮算用だろうか…??


5. 初代 GR で不満だった点が GR III 系では全部解消されている

APS-C 化された初代 GR は速攻で購入しましたが、何度も書いたようにスナップシューターとしての位置をスマホに取られて、2年も保たずに売却の憂き目に逢わせてしまいました。

その経験から「もう普段スナップはスマホで十分、二度とコンパクトデジカメは買わないでおこう」と決意したわけですが、かれこれもう6〜7年前ですかね。

その後 GR II が発表発売された時は「ふーん」で興味も湧かなかったのですが、GR III はオリジナルモデルが発表された時から気にはなってました。初代 GR を使っていた時の細かな不満の解消、希望がほぼ実現されてる!

手ぶれ補正内蔵、トロかった AF も像面位相差併用になって高速化(並の速度に)、APS-C 化で弱体化していた寄りも改善され、そして GR Digital より大きく微妙になっていたサイズも小さくなって、と拍手モノ。全部入り。

あと入れるものを考えても、それこそ EVF 内蔵くらいだけど、EVF が GR に似合うかというと微妙だし、単焦点だから外付けビューファインダーより EVF であるメリットはズーム機と比べると薄い。

そんなパーフェクトに近い GR III 発表時は少し心動いたのだけど、先の「もう普段スナップはスマホで十分、二度とコンパクトデジカメは買わないでおこう」という思いと、28mm という画角の苦手意識が消えなかったからスルーできた。

GR IIIx になって画角は苦手意識のない 40mm 相当になり、残るは「スマホで十分」問題。それも7年経つと、そろそろ強い決意が薄れかけてきていたり……

GR3x_Release2

こうやって書くと、色々と買うための理由づけやら言い訳やらは出てきますな。どれもグダグダ長いのは、往生際の悪さゆえでもあります。

でもって同じくらい、買わない、買っちゃいけない理由もあるわけで…

【どうせ買っても結局またスマホに負けて売ることになる陣営】


1. また買っては売りを繰り返すのか?

マクロレンズとコンパクトデジカメは、何か理由をつけて買っても1年2年で売ってしまうことの繰り返し。なので、さすがにここしばらくは、その愚を犯さないようにしているわけですが…

(今年買い戻した XF60mmF2.4 R Macro はハーフマクロということもあり、マクロレンズというよりは寄れる中望遠レンズとして使っているので、マクロレンズ買っても使わず売ってのループには入ってません。以前所有していた時も長く使いましたし)

GR IIIx を買ったところで結局あまり使わず、「やっぱり普段スナップはスマホだわ」となる可能性は十分。自分でも 80% 以上の確率でそうなると思ってしまうくらい。

そうならない、GR IIIx は長く使うよ、そう言える自信も、言える理由も自分の中にはないんですよねぇ。


2. たかが、コンデジに13万円

最近のコンパクトデジカメは本当に高くて、GR IIIx が高すぎだからと他を当たっても、どれも結構高い。新機種が出てなくて、どれも結構発売時期は古いのに高い。レンズ交換式カメラより高いコンデジの方が多いんじゃないかというくらい。

数が出ないから新機種も出ないし、値段も高くなる。というのは判っていても、13万円はねぇ。これくらい悩まずサクッと買ってから考えればいい、なんて言いたいけれど、

13万円のモノをお試しできるほどの経済力はなし


悲しいけど、これ現実なのよね…

身の丈からはみ出るカメラはメインシステムのフラッグシップ機+超望遠単焦点レンズだけで十分。というか、それが無理しすぎて身の丈から10倍くらいはみ出てるので、これ以上無理はできない。

これが5万くらいのカメラなら「とりあえず試してみるか」と出来なくもないけど、如何せん13万円ですからねえ…


3. 13万円あればアレも買える、コレも買える

13万円あれば、iPhone 13 Pro が買えちゃうわけです。iPhone じゃなくても、そそられまくってる折りたたみスマホ Galaxy Z Flip 3 も同価格帯。



GR IIIx よりもスマホの方が圧倒的に稼働率が高いというか everyday everytime 使うことになるので、元が取れた度合いも遥かに高いし、買って結局あまり使わない、なんてこともないし、買って後悔がないのは確実。

特に

画質の良い複数カメラを搭載したハイエンド系 Android スマホを最近買ってないので、一台欲しいだよねぇ、サブ機だけど。


と思っていたので、GR IIIx よりそちらを選択した方がずっと実用的だし、選択として納得できる。

もしくは、35mm 相当の Xマウントレンズをまだ買えてない中、最近発表された XF23mmF1.4 R LM WR も同価格帯。高い、高すぎる、とか言っていたけど、GR IIIx と似たような価格である。

それらより GR IIIx を選ぶ必然性があるのか、と言われると自分でも答えられない。

必然性で言えば Galaxy Z Flip 3 なんだけど、Z Flip 3 も必然性があるかと言われればないわけで…やっぱり無駄遣いでしかない気が😓

GR1_OldPhoto3


とまぁ、自分の心の中の整理のために GR IIIx について思うところを文字化してみたけれど、うーん…まとまらなかった…

書いたい理由や言い訳がやたら長いけど、買わない、買っちゃいけない理由は短く端的。それだけでも、買わずにスルーするのが良いんだろうなぁ、と自分でも判りますけどね…もう少し待ったら気持ち冷めるかな?

ちょっと思う手段がなくはないので、もう少し悩んでみますかね…幸い iPhone 13 Pro は買わないまま済ませられそうですし、EOS R3 も指を咥えて見てるだけで(当面は)我慢できそうですしね…