先日の富士フイルムの新製品発表会はお気楽お散歩カメラとして Xマウントに戻ってきた身としては、いささか望む方向性ではないのですが、

今後、心動く製品が出ないとしても、サブマウントの富士フイルムにお金を使うことがなくなると思えば、むしろラッキーじゃね?
高いレンズはないけど本数も揃えたし、お散歩お気楽カメラとしては特に不満もなく使っていけるから(あと安い23mm単焦点買えば)打ち止めでいいやん


と、むしろ前向きに考えている今日この頃。


(23mmは安いVILTROXに…と思いつつ踏ん切りが😅)


デジタル一眼レフのフラッグシップ機や超望遠単焦点レンズを2本持ってる私が言うのもなんですが、近年は

どう見てもカメラもレンズもクソ高いよなあ。どんどん価格は上がっていくばかりだし、金かかる趣味だわ…市場が縮小して近いうちにニッチな趣味になるのも当然だわねえ


と思う気持ちが強くなりつつあります。

おまけに最近は、物欲がないわけではないけれど投資に対する満足度・使用頻度を考えると、新製品を見ても、新製品の噂情報を目にしても、

試したい気持ちは強いけど、大枚叩いて買うほどの物欲まで高まらないなぁ


ということがほとんどです。カメラに限らず、スマホとかもそう。発表見て、ちょっと心動いても、ふと冷静になると「全く必要ないし、きっとテンション上がるのは最初だけだし、別にいいか」と。

根本的には、自分が好んで買っていたカテゴリーの製品の成熟化が進み

手持ちの環境にどうしても不満があるわけでもないしなぁ
進化が想像できる分、買っても驚きはないだろう or 最初の一瞬だけだろうしなぁ


ということがあります。仕方ないですね。

ちなみに、いま一番欲しい進化は、重量が半分くらいになった Oculus Quest ですね。別に Oculus じゃなくてもいいのですが、スタンドアロン型で 200g 台の、スマホ+α程度の VR ヘッドセットが欲しいです。重さの不快さに耐えかねて、いつも短時間しかプレイできないんですよねえ。

ともあれ、変革期の途中(むしろ末期)であるレンズ交換式カメラについては、自分のメインシステムの「次」「将来」を考えるべき時に来ているわけで、ここ1〜2年、特に今年に入ってのα1、EOS R3、Z9 の発表を見ていると、

いよいよ動体撮影用メインシステムもミラーレス機に本気で移行を考える時が来た

と思っています。それも、

目新しさやお試し、ガジェット的興味でなく
実用性を考えた上でのミラーレス移行


です。以下は、そんな独り言のチラ裏記事でございます。

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以前、興味本位だけで E-M1 Mark II + 300mm F4 IS PRO を中心にしたシステムを1年間、動体撮影に頑張った時、サッカーなどのスポーツ撮影から戦闘機の機動飛行、サーキット撮影を散々行って「労多くして益少なし」「どう考えても(同じ金額レベルの)デジタル一眼レフの方が撮りやすいし結果も出る」という結論でした。

しかし、キヤノンもニコンもフラッグシップ機(またはそれに近い)クラスを出してきて、先んじて発売されたα1のモンスター具合を見ていると、動体撮影においてはミラーレスの欠点と言われていた EVF や AF などの点も、
  • AF は力技で克服すると同時に被写体認識も進化しつつある
  • EVF はリフレッシュレートが上がり遅延残像も少なくなって、俊敏に動く被写体を追えるようになってきた
  • 小型軽量だけを追うことなく、超望遠レンズに適したバッテリーグリップ一体型大型ボディ機が発表された

というように、欠点は解消されつつあるように思います。

それゆえ、今までは欠点を我慢してまで享受しようとは思わなかった、

動体撮影でも使いたいミラーレス機の利点


が目立ってきて、それを利用したい、と思うようになってきました。

ぶっちゃけ言うと

加齢とともに衰えてきた撮影能力を
ミラーレスの最新機能が少しでもカバーしてくれれば…


という淡い期待があるわけです😅


(E-M1 Mark IIは動体撮らなきゃ凄く良いカメラ)


静止体撮っている分には気になりませんし、動体でも動きがシンプルな飛行機などでは気に掛かるのも最小限ですが、不規則に速く動くサッカー選手相手は動体視力と反射神経の反応命なわけで(読みもあるけど)、年々それらの衰えを感じざるを得ません。できるだけブランクを無くして維持できるように努力しているつもりなのですが…orz

誤解のないように言っておくと、いま使っている D5 + AF-S 500mm f/4E FL & 500mm f/5.6E PF については性能、画質には十分満足しています。その3つの機材だけで 200万円を超える投資になりましたが、全く後悔していませんし、余裕で元を取ったと言い切れます。

けれど、最新または今後のフラッグシップ・ミラーレス機がさらにもう一歩、結果を得るのに進めてくれる可能性を感じています。撮影の楽しさは撮っている時の楽しさも重要ですが、帰宅後に撮りたかった一瞬のシーンが撮り切れていなければ、撮ってる時の楽しさも雲散霧消ですからね。

こういうことを言うと、

え?動体撮影でミラーレス機にするメリットなんて、そんなにあるの?


と聞かれることもありましたが、個人的に考える「動体撮影におけるミラーレス機の利点」は、以下の点です。



1. 広い AF 測距点エリアでフレーミング上の制約の削減・減少

メインシステムとしてデジタル一眼レフを使いつつも、ミラーレス初号機 DMC-G1 以来ずっとミラーレス機も使ってきて、

AF測距点の広さ・自由度だけでも
ミラーレス機をスポーツ撮影で使いたい


と思うことは多かったわけですし、今も思います。

特に、フルサイズ一眼レフは構造上どうしても上下のフォーカスエリアが狭くなります。ですからスポーツ撮影の際に選手の顔へフォーカスポイントを持ってくると、頭の上が大きく空く代わりに足元まで写らないなどフレーミングに制約が出てくる場合が多々あります。

もちろん、飛行機でもモータースポーツにおいても、被写体を置く位置が自由なのは大きなメリットです。そのためだけに、持ち出すカメラをフルサイズ機ではなくフォーカスエリアが広い APS-C 機を選択することも結構あるくらいです。

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スポーツ撮影や飛行機撮影では一部条件を除いてフォーカスロックや置きピンが使えないですから、フォーカスエリアの広さは(静止体相手以上に)撮影の自由度を大きく上げてくれます。

一時期、E-M1 Mark II + m4/3 レンズで動体撮影を頑張っていた頃にフォーカスエリアの広さのメリットは十分体感しているだけに、改めてその恩恵を被りたいと思うわけです。


2. 中央以外のフォーカスポイントにおける AF 精度(速度)

デジタル一眼レフのフォーカスポイントは中央付近の精度速度が良くても端の方はイマイチ、ということは厳然たる事実としてあるわけです。それは(バッテリーグリップ一体機は多少有利だとしても)D一桁機であろうが、EOS-1D シリーズであろうが変わりません。

フォーカスエリアの広さと同じく構造上避けられないもので、極限まで AF 速度精度の信頼性を欲する場合には、なかなか中央付近以外からフォーカスポイントを動かしにくいものです。(もちろん、フレーミング優先のことが多いですけど)

ミラーレス機においてもフォーカスポイントの中央/端の速度精度差がないとは言えないにしても、デジタル一眼レフほどではないのでは?と感じています。

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周囲測距点の有無、量から予測制御に差が出るなどの可能性はありますから、スポーツ撮影などで精一杯、動体予測頑張ってくれ的なシーンまで気兼ねなく端点のフォーカスポイントを使えると言えるかどうかは判りませんが、フォーカスエリアの広さともども動体撮影において自由度を上げてくれることには間違い無いところ。

飛行機写真でも情景写真志向の人たちが、いち早くミラーレス機へ移行したのも当然の話ですし、私もスポーツ撮影だけでなく色々兼用しているメインシステムでそう使いたいと思ってるんですよね…


3. ブラックアウトフリー EVF

少し前まで、ミラーレス機のファインダー EVF は動体撮影における欠点でした。暗所撮影において増感した明るい映像を EVF で見られるという利点はあったものの、
  • 現実映像とのタイムラグ(遅延)
  • 動体、特に高速動体相手にレンズを早く振る時に(滑らかに)ついていけない
  • 低照度時のリフレッシュレート低下によるコマ送り現象
  • シャッター切った後のブラックアウトタイムの長さ

これらの欠点があって、動体撮影は光学ファインダーの方がストレスなく撮影できる、という評価でした。幾つかの欠点を解消していた E-M1 Mark II を動体相手に使っていた時も、その評価は変わりませんでした。



そういった評価が変わり始めたのはα9 以降。α9 のブラックアウトフリー EVF のインパクトは大きく、その時点ではまだ見え方などで一眼レフを超えたとまで言わないまでも、その後α9 II、α1 と進化するにあたって欠点のほとんどが解消され、動体撮影においても

デメリットよりメリットが大きくなったEVF


そんな状況になってきたと感じます。

もちろん、今でも一部のカメラを除けば先の欠点は今でも変わらないのですが、一部メーカーの上位機においては確実にこれらの欠点は解消されつつありますし、当方がミラーレス機にあたって欲するのはそのようなカメラですから、魅力を感じます。

正直なところ私自身も

仕事で液晶モニターと睨めっこして、趣味でも睨めっこして、起きた時から寝る時までスマホやタブレットを見続けて、それで写真を撮る時も EVF ってのは目が疲れるんだよねえ、光学ファインダーはやっぱり良いと思うわ〜


と思っています。

思っていますが、チームスポーツ撮影など

速く不規則な動きをする被写体には
ブラックアウトフリーは超魅力的


です。飛行機やモータースポーツのように一定のコースを動いたり、十分予測可能な動きをする相手なら人間予測でカバーできても、一瞬のうちに動く方向が変わる被写体でブラックアウトフリーは魅力的。

いくらシャッター消失時間が短く、連射速度の速いフラッグシップ機でもブラックアウトフリーな EVF はステージが違います。とにかく被写体(選手)をしっかり追える魅力は素晴らしいです。

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これで昔の EVF のように、現実と EVF とのタイムラグがあればまた話は別ですが、今はそんなこともないですし、光学ファインダーのようにゼロが理想ですが、α1のように許容範囲にあれば実用上問題ないわけで。

ブラックアウトフリー EVF なんて動画撮ってるようで違和感あるし、メカシャッターの音もしなくて味気ない


私もそう思っているのですけど、一度ブラックアウトフリー EVF を体感してしまうと、D5 の短いブラックアウト時間でも、ちょっともどかしく感じるようになってしまいました😓

DF が寄せてきた FW が右足に荷重かけて動く、と思いきやフェイントで逆へ。そんな 0.1秒あるかないかのシーンを追ってる時にシャッター消失時間すらなくなって追えるのは、味気なくても結果は確実に違ってくるように思うんですよねえ。それが原因で撮れない、撮りきれない、というようなことはないつもりですが…惹かれます。


4. 被写体認識 AF の進化への期待(今というより将来への希望)

ミラーレス機のみならず、カメラというカメラにおいては(ごく一部の趣味機を除いて)あって当たり前になった顔認識/瞳認識を始めとする各種被写体認識 AF。

D5 にも非常にプリミティブなものが搭載されていますし、他のデジタル一眼レフでも被写体認識 AF は搭載されている場合はありますが、プロセッサパワーぶん回し度の高いミラーレス機の方が優れていて、個人的にもメインシステムのミラーレス乗り換えにあたって期待していることの一つです。

端的に言えば、

不規則に速く動いて追うのが大変な
スポーツ選手をキッチリ追ってくれれば凄く楽に


なるわけで、それこそ技術の進化の恩恵と言えます。

ある意味 “誰でも撮れる” ようになるわけですが、その昔いた(今でも)「AE や AF が出て誰でも撮れるようになって〜」と技術の進化が自分のアドバンテージを削ることに嘆く糞ジジイのようなことは思わないので、一も二もなく大歓迎であります。

というか、最初の方でも述べたように、

動体視力と反射神経が要求される撮影において、加齢とともに衰えてきたそれらをミラーレスの最新機能が少しでもカバーしてくれれば…


と思っているわけで、その最たる期待がこの被写体認識 AF(の進化)と言えます。

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ちなみに、個人的には瞳/顔認識だけでなく頭部認識も含めた EOS R の方向性が好感持てます。(他も追随してくるでしょうけど)

スポーツ撮影では必ずしも正面の顔を向いた撮影ばかりできるわけではない、というか、本来スポーツ写真も人物写真なので基本的に顔が写っているべきですが、素人が観客席から撮る場合には必ずしもそういうわけにはいきません。

サッカーで言えば、プロカメラマンが一般的に撮影位置としているゴール裏側の観客席は通常、コアサポーターが立って声を出して応援する席であり、(ルール上はどうであれ)そこはある種、聖域。

ですので、メインやバックスタンドという横から撮影することも多くなりますし、そもそもフィールドレベルでは撮れず高さのある観客席から撮るので、人物写真としては好ましくない上から目線になり、顔や目を正面から捉えられないことは多くなります。

なので、眼や顔がしっかり認識できないと捕捉できない瞳/顔認識 AF だけより、それらが掴めない時に頭部認識 AF がフォローしてくれるのはベター、いやむしろ必要と言ってもいい機能です。

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(ゴール前の写真が横からなのは決して良くないが致し方なし)


ただ、期待している被写体認識 AF ですが、個人スポーツなら現状でもかなり信頼できると思うものの、

複数選手が入り混じるチームスポーツで
現状の被写体認識AFが実用になるかは微妙


と思っています。α1のような最新最高のミラーレス機で撮影していないので、過去の経験からの現状推測でしかありませんが。

デジタル一眼レフでも被写体追従系の AF 機能はだいぶ前から搭載されていますし、ニコンの 3D-Tracking なんかはかなり有用な機能であり、一眼レフ時代のニコンの AF の評価を高めた一因と言えます。

ただ、3D Tracking のような被写体追従系 AF、そして現状の被写体認識 AF がチームスポーツ撮影で完全に信頼しきって使えるかというと、正直ちょっと違うと感じています。

一人の選手がボールを持ってドリブルしてる、という場合は極めて頼れる AF 機能ですが、じゃあ相手選手が身体を寄せてきた時、撮影している選手の前を味方選手がフォローに来て横切った時、そんな複数選手がフレーム内に入り混じった時に、自動認識 AF が他の選手にターゲットを極力移さない、そういう挙動とは思えないからです。

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今すぐ出せるのが先日の試合写真だけなので、良い例かどうか判りませんが、このようなシーンで自分が撮影目的としている選手から他の選手に AF ターゲットが勝手に乗り移られては困るわけです。

特に、不規則に速く動いている被写体だとフレーミングも常に一定ではなくブレますから、ちょっとフレーミングがズレたタイミングとかで隣りの選手にターゲットがフラッと移っちゃう、というのは仕方ないとしても困ります。

(特に、目的としてる選手のユニフォームより相手選手のユニフォームが明るい場合は、背景と比してコントラストの高いユニの選手の方へ引っ張られがち)

このことはニコンの 3D Tracking AF だけのことではなく、キヤノン他の似たような AF 機能、そして過去に経験してきた被写体認識 AF でも起こりうるわけです。

となると結局、

昔ながらの自分で追うAFモードが
機械任せより安心かつ納得できる


となってしまうわけです。ニコンで言えば 9/25/72点のダイナミックAFモード、キヤノンで言えば領域拡大 AF(またはゾーン AF)安定。手動の分、フォーカスが外れた時のリカバリーが確実迅速にできるのも大きな要因。

いくら被写体追従 AF、被写体認識 AF が優秀で9割問題なくても、残り1割は狙いの選手から他の選手へ AF ターゲットが乗り移っていたら結構なストレスだし、ここぞ!というシーンで外された目も当てられません。

もっと言えば、

自分のミスより機械任せのミスの方が悔いは残る


ので、被写体追従 AF、被写体認識 AF に任せるとなったら 100% じゃなくても、自分が頑張って追って撮って失敗するより機械任せでも悔いが残らないレベルになってもらわないと、なかなか使えない。

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(こんなシーンでも顔認識が複数認識になって欲しくない)


ということがあるので、小見出しにも書いたように、

被写体認識AFへの期待は
今というより将来への希望


です。いま 100% じゃなくてもいいし、チームスポーツ撮影で信頼して使えるほどじゃなくても止むを得ないです。

ただ、それでも進化の途上でお試し程度にでも使ってみたいですし、チームスポーツ撮影以外なら被写体認識 AF は自分の被写体でも色々使えますから魅力は感じています。

まぁ、チームスポーツ相手で、複数選手が入り混じっても確実に最初に狙った選手を追い続けるためには、被写体の顔、体の形を記憶して、それを考慮して追い続けるところまで被写体認識 AF が進化する必要はあるでしょう。

でも、顔や体の形状を記憶して複数人が入り混じっても正確に追うことができる AF が出てくる日もそう遠くないだろうと思います。それをいち早く実現するのは、やっぱりミラーレス時代のトップランナーであるソニーなのか、巻き返しの勢いが凄いキヤノンなのかは判りませんが……

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そんなわけで、私がメインシステムをそろそろミラーレス機へ移す頃合いが来ていると考えている4つの利点について(長々と)書いてみました。

昔から、動体撮影用カメラの将来もミラーレス機にある、とは思っていましたが、それが現実的になってきたのはここ数年であり、そしてターニングポイントは今年なのでしょう。

ただまぁ、元々カメラは道具でしかない私にとっても、ミラーレス機というのは一眼レフ機より愛着というモノがどことなく減ってしまう気がするので、メインシステムも一眼レフからミラーレス機にしてしまうと道具感はますます強まるでしょうが、これもジジイの戯言でしょう。

というわけで、独り言チラ裏記事はまた少々続きます。たぶん。

(続き)→ この秋の買い物について考えるどうでもいい話 1-2 〜次期メインカメラシステム選択に考える5つのコト