X-S10 が手元に届いてからまだ3週間少々、5年分の進化を感じたり、変わらなさを嘆いたりを色々感じている最中ではあります。

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X-S10 を選んだことも、(予定よりも早く)サブ機として X マウントに戻ってくる選択をしたことも(今のところ)正解だったと満足しています☺️

魅力的な独自性もあるし、スペック的に他社に劣る点は少ないし、コストパフォーマンスも文句なし…ですが、どうも変なところで頑なに固執している傾向、細かな部分で「なんでこれができへんねん…」的な自然な操作感に欠けるところ、もどかしい部分が少なくないのは、5年ぶりに戻ってきても富士フイルムは変わらないなぁ、と実感しています。

5年ぶりの富士フイルム機 X-S10 を使い始めての雑感【1】ボディ、充電関連、全体の操作感編

ということで、前回は梱包を開けてボディまわりや充電に関すること、操作感全体というか大まかなところで感じたことを述べましたが、今回からは少し細部について気になったことを記していきます。というか、小言メインです😅

なので、富士フイルムが提供したあるがままに撮ってればええんじゃ!という方は今すぐブラウザの BACK ボタンないし右スワイプで御退出いただき、愛機を眺めて心安らかな日をお過ごし下さい😎

当初、2回目は「EVF・背面液晶、ボタン・ダイアル、設定メニュー編」の予定でしたが、ちょっと気づきメモその他の分量が多くてまとめるのが大変なため、先に再生画面や AE/AF 関連について感じたことを書いておきます。(個人の感想ですw)



5.再生画面まわり

  • 何年経っても再生画面では前後1コマずつの移動しかできず、10/50/100コマ飛びといった大きな移動(ジャンプ)ができないため、ある程度撮影枚数が多い時、メディアに多くの写真を保存して探す時、非常に面倒くさい。

  • X-E1 の頃から何度も富士フイルムには要望して、イベント会場でも伝えた記憶があるけれど、未だ改善されてなくて残念😩他社カメラでは昔から普通にある機能だし、決して理に沿わない機能ではないと思うのだけど。

  • 大きく再生コマを移動する時は、拡大縮小が割り当てられているリアダイアルで9コマまたは100コマ再生画面に移動して、そこからジョイスティックで再生コマを選択移動していかなければならず、非常に面倒くさい。

  • フロントダイアルが前後コマ移動、リアダイアルが画像の拡大縮小、というのが富士フイルム機再生画面の基本操作だが、X-S10 では汎用の3ダイアル目があるにも関わらず、そのファンクションダイアルはフロントダイアルと同じ前後コマ移動が割り当てられていて、おまけにマニュアルに記載もないのは、やっつけ仕事すぎる。ここに再生コマジャンプ機能を割り当てるべき、と思う。

  • 富士フイルム基本の個別ダイアルの機種(X-H1 や X-T 一桁、二桁機など)では再生コマジャンプ機能に割り当てられるダイアルがなく、それら機種との整合性・共通性を優先したのかもしれないが、機種に応じた最適な UI、機能性をもっと考えるべきだし、なんのために汎用ダイアルを採用したのか、他メーカーに UI を寄せたのかを考えれば、ファンクションダイアルをやっつけ放置する理由はないはず。

  • 富士フイルム基本の個別ダイアルの機種でも、富士フイルムが大嫌いであろうボタン押し併用ダイアル操作も含めて、もう少し柔軟にユーザーの利便性を向上する機能は取り入れて良いのでは?と思う。
    (特に上位機は連写速度も売りにしているのだから、そういう用途を本気で取り込みたいなら大量撮影画像の再生時における利便性も向上すべきなのに)

  • フォーカスレバー↑などで撮影情報詳細を表示した際、黒背景に文字がグレーという極めて見づらい配色になっていて、屋外で背面液晶見た場合は読み取れないことがほとんど。撮影情報を見たいのに、その文字が見づらい配色にするなんて何を考えてこの配色にしたのか意味が判らない。改善すべき。
    (情報表示コントラスト調整で、通常→高にしても大差ない)

  • 特に撮影情報詳細の2画面目(レンズ情報などが記載されている画面)は文字は小さいわ、黒バックに濃いグレーの文字だわで、わざと見ないようにさせているのか?と思うレベル。作る方も作る方だが、フィードバックするお抱えカメラマンとか評価する人たちが、何故ここを指摘して改善を求めないのか不思議。

  • もし、富士フイルム機は(X-Pro 3 のように)いちいち背面液晶で撮影情報を確認するカメラじゃない的なポリシーを持ってるのなら、いっそ撮影詳細情報画面を削るべきで中途半端は良くない。

  • 再生画面で AE-L ボタンを押すとレーティングモードに、ISO ボタンを押すとスマホ画像転送予約モードに入るが、ボタン周りに記載がなく(小型化で止むを得ないだろうけど)ヘルプ機能もないので隠し機能的で判りづらい。

  • そもそもレーティングモードやスマホ転送予約モードへのショートカット方法が、マニュアルでは再生メニュー内のレーティング、画像転送予約の項目に小さく追記のように書かれているが、再生画面でのショートカット操作なのだから、本来は再生画面の説明または再生方法のところに書くべきでしょう。

  • で、AF-ON ボタンを押すと何もないの?と思ったら、ボイスメモだった。なるほど☺️

  • レーティング設定モード、スマホ画像転送予約モードにおいて、フォーカスレバー押しで拡大画面になるのは便利というか事前確認のために必須だし、拡大画面のままフロントダイアルで前後コマ移動できるのも満足。
    (拡大してチェックしながらレーティング、転送予約がサクサクとできないカメラは、それらができる意味半減。最新鋭機でもカメラでレーティング自体ができないポンコツメーカーもあるけど…)

  • ただし、レーティング設定モード、スマホ画像転送予約モードで画像拡大したのち全体表示に戻すボタン操作がない。レーティング/画像転送予約モードで画像拡大したのち全体表示に戻そうとフォーカスレバー押し、または BACK ボタン押しを行うとレーティング/画像転送予約モードが解除されてしまう(タッチパネル操作のみ可能)。さすがにこれは操作の整合性が取れてないので改善してほしい。

  • というか、レーティング設定モード、スマホ画像転送予約モードにおいて、フォーカスレバー押しで拡大画面になる動作がマニュアルに載ってない気が……

  • 再生画面での最大拡大率はおそらく等倍表示に見えるが(倍率はマニュアルにも書いてないような?)、もう少し、せめて2倍くらいはあっても良いと思うけど、5年前も言ってた気がする……

  • フォーカスレバー押しでの一発拡大の倍率が固定だけど現状だと最大倍率になっているのは○


6.AE、AWB

  • 基本的な挙動として、マルチ測光時は少し構図が動いただけで露出の変動が大きめな印象。ボタンやダイアル操作して構図がズレた時に露出が結構変わっていて購入当初は戸惑った。

  • マルチ測光では他社に比べて露出補正の量自体がかなり多い気がするけど、富士フイルム機は元々積極的に操作することを求めるカメラだろうから、それ自体問題ない。が…

  • 露出補正を積極的に行う必要性があるカメラにも関わらず、EVF や背面液晶との乖離が大きいのは撮っていてキツい。特にまだ使い始めでカメラの特性・傾向を掴んでいない今は、何も当てにできないから尚更。

  • 特に撮影後に確認する背面液晶画像との差が大きく(露出も色も調整云々じゃない程度な気が)、富士フイルムは色を大切にしてます、フィルムシミュレーションを売りにしてるというなら、もう少し何とか…と思った。所有経験のある他社機でもこんなに違わない。買った今さら、どうしようもないけど😩

  • そんなことをメモっていたら、年明けに読んだ月刊カメラマンのムックに、その件での富士フイルム担当者の質疑応答があって「開発側も苦労している。調整機構付けたから自分で調整してどうぞ」だったので…┐(´д`)┌

  • せめて EVF と背面液晶の間くらいは見え方がもう少し近くなるようにチューニングして欲しいけどねぇ。素材の違いはあるにしても。

  • AWB は3種類もあって驚いたけど、いくつかのシーンで使ってみた限り、思ったより差は少ない印象。

  • 夕暮れのシーンとかで雰囲気優先 AWB を使ってみても結構補正されて、結局自分で色温度指定してることが多い。

  • カスタムホワイトバランスが3個も設定できるのは凄い!が、動体撮影機ならスタジアム撮影とかで重宝するけど、X-S10 の自分の使い方では3個も使うことは無さげなのが残念。

  • 半押しAE オフ設定で AF-C かつ ISO AUTO の際、シャッターボタン半押しで ISO 数値が表示されないのはちょっと不便。その状況での露出数値が出てほしい。
    (AF-S または AF-C でも半押し AE オン=半押しで AE ロックだと表示される)

  • P/A/S モードでの操作性は良好だが、ぶっちゃけ Mモード、特に ISO AUTO の Mモードでの露出操作の使い勝手は悩ましいところが。(次回詳述)

  • 昔の富士フイルム機は Mモードで ISO AUTO が使えなかった記憶があるから、むしろ良くなったと言えるかもだけど…

  • そもそも富士フイルム機の場合、通常の個別ダイアルのあるカメラ&絞りリングのある XF レンズによる操作体系が前提になっているので、汎用3ダイアル機や XC レンズを混在使用すると本来の富士フイルム機ならではの露出操作が破綻する条件があり、それは仕方ない面もあるがモヤモヤする。

  • 動体撮影だと ISO AUTO の Mモードは頻繁に使うけど、幸い X-S10 ではそんな用途はなく Mモードの使用もさほど多くないから、X-S10 においては許容範囲内ではある。

  • X-S10 を使い始めた一番最初の日は、ずっと AUTO モード(とSPモード、FILTERモード)だけで撮っていたのだけど、後から P モードなどで撮った時に、ぶっちゃけ P モードで撮るくらいなら AUTO で撮った方が露出が自然じゃないか?と感じている。


7.AF

  • 時期的なこともあって夜間撮影はまだ殆どしてないものの、基本的に AF 精度、速度は全く不満なし(トラッキング以外、以下注記がない限り同じ)。陽のある時間帯では(多少暗くても)十分に満足しています。

  • 日中時間帯での AF 速度はストレスフリー。優秀だと感じます。
    (夜間撮影をする機会があって、思うことがあれば追記するかも)

  • 動体を撮るカメラじゃない、撮らないと言いつつ、AF の挙動チェックのために空港で撮影し、見かけ上の被写体速度が速い千里川上空通過の飛行機もしっかり食いついてこなせたので、AF 速度精度自体は文句なし。
    X-S10Testshot_0161
    (勿論この前の頭上のシーンからピントを食ってました)

  • 向かってくる条件と逃げていく条件で AF-C が大きく得手不得手を感じることもなし。明るい条件なら EVF 含めて軽く流すのも問題なし。(EVF の遅延はあるがそう悪くないし、廉価機と思えば満足できる)
    X-S10Testshot_0398
    (1/40sまでではボディ内手ぶれ補正の影響は感じず)

  • 民間機の離着陸撮影くらいなら(確実性を別にすれば)正直 AF 的には余裕で、おそらく戦闘機の離着陸とか、ある程度の動きまでのスポーツまでなら、適切な設定でちゃんと EVF で追えることができれば撮れるはず、という印象。
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  • ただし、民間機の機体のように白い部分がフォーカスエリアに多いと、それ以外の部分がフォーカスエリアにあってもスコンと抜けて大ボケになることが少なくない(シングルポイントでもゾーンでも)。一眼レフでもあるし、頻繁に起きるわけでもないが、逃したくない被写体に対してこのカメラ、富士機を使うのは躊躇う確率ではあった(この時は40分8機の撮影で3回発生)。
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  • 一度大きくデフォーカスすると構図ずらしてフォーカスし直してもほぼ戻ってこないので、MF で戻すか、大きくレンズ振って AF し直して…とロストからの回復に時間がかかるのが一番のネック。

  • トラッキングは民間機のように白い部分が多いと、あらぬところへ飛んで行く確率が小さくないので怖くて使えない。シングルポイントAF かゾーンAF で撮るのが安定。

  • サッカー選手をトラッキング AF で追った場合は、ちゃんと追えてるように見えても結果はピンボケ多数で論外。X-S10 の EVF では動体追ってる時のピントが判らないので余計に怖い。(レンズ振りながらピントが見える EVF なんて現時点では超限られているけど)

  • サッカー撮影で被写体が十分に大きくない場合、ゾーン AF だとエリア内に被写体があっても後ろに抜けたり、ピン甘が多発するので、シングルポイント AF で追うのがまだ一番マシだった。

  • 顔認識をオンにしていると一定のサイズから認識するが、認識できる被写体が出てきたら勝手にフォーカスが飛んでいくパターンなので多人数スポーツでは使えない。(富士フイルムに限らないけどね)

  • てなことを書いてきたけど、動体撮影するのに富士フイルム機を選ぶ理由はないし、そもそも X-S10 は富士フイルムも全く動体撮影を謳ってないし、私も X-S10 で動体を本気で撮るつもりはないので、動体相手に多少の難があっても問題なし。上記は興味本位でやってみた感想なのでご容赦。



  • AF 操作面として、記憶させたフォーカスエリアまたはセンターに一発で移動するアクションがないのはかなりのストレスを感じる(通常はジョイスティック押し込みが一般的かな)

  • 動体撮影をせず、静止体相手を AF-S で撮っていても、フォーカスエリア一発戻しができないのはもどかしい。(フォーカスレバーの動きが必ずしも快適と言い難いだけに余計)

  • フォーカスエリアのセンター戻しは DISP/BACK ボタンがあるが、一度フォーカスエリア選択モードに入らないと機能しない。その一手間を無くしたいことが富士フイルムには判らないのだろうなぁ。

  • フォーカスエリアを一発で戻せないのは本当にストレス、と言うのを何度も何度もメモに書いてた。百万回くらい書いてた😝

  • フォーカスレバーというか、フォーカスエリア移動の動きが軽すぎて、とっさのフォーカス移動、迅速なフォーカス移動したい時に、行きすぎたりしてスムースにいかないことが多発。迅速な操作が求められる部分で、ちょっと慎重さが必要なのは微妙(次回詳述)

  • フォーカスエリア移動が端まで行くと、その先は同じ行または列の反対側にちゃんと周回してくれる動作にホッとした☺️周回してくれずに止まるしかないのも困るが、周回したら何故か隣の行、列に移動する意味不明なカメラもあるからねぇ…

  • 上位機ではボディ前面側にあるフォーカスモード切り替えレバーがないこと、フォーカスモード切り替えは(ショートカットを含めた)メニュー操作かカスタムボタンに割り当てるしかないことは、個人的に大きな問題にはなっていない。(私はQメニューで切り替えている)。

  • 迅速なフォーカスモード切り替えが必要ならカスタム設定 C1〜C4 で代用できると思っているし、事実私はそうしている。

  • 顔検出、瞳AF は、人間でお試し程度にしか撮ってないし、猫は暗い場所だったせいか認識しなかったので、語る経験を持ち合わせてないし、今後も人物スナップで顔認識、瞳認識って便利だねー程度しか言えないと思う。(αと比較しようと思えばできるけど、興味ないので😓)

  • ただ、シングルポイントAF、ゾーンAF でも顔認識が有効になっていると、エリアとは別のところで顔を検知したらそっちへフォーカスが持っていかれるのは正直どうかと思う。ユーザーの意図を無視してるわけだし。(これは富士フイルムに限らないが)

  • 顔じゃないものを誤検知してフォーカスを要らぬところへ持っていかれることも少なくないので…

  • 顔認識、瞳AF が必要ない場合、顔認識はオフにした方が良いが、顔認識オンオフを各ボタンに割り当てられるので、この点は問題なくスムースに使えている。

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今回はこんなところでしょうか。撮影時にも再生画面でも少々もどかしいところはあります。

動体撮影に関しては廉価機の X-S10 に求めることはないので、お遊び程度の話ということで。レンズもダブルズームキットの安物 XC レンズ2本での話でしたし。(ハイエンドレンズを使っていたからといって、AF の挙動が大きく変わるわけではないですけど)

それでも、カバンにカメラを忍ばせて出かけているときに、隙間時間ができたからちょっと空港でも行って、なんてくらいの撮影は十分にこなしてくれるのが判ったので、思いのほか、できるヤツと思いましたね。

次回(次回記事とは限らないけど)は、操作まわりの話をメインに記す予定です。


(そういや液晶保護フィルム貼ってないですが、どうしますかねぇ)