半年近く前から 16" MacBook Pro を買うつもりでいたのに、Apple Silicon Mac の出来栄えがあまり良さげで、「40万かけて買ってもすぐ陳腐化しそう…」という結論に至って 16" MBP の購入を止め、その勢いで Apple Silicon MacBook Air を買ってしまいました。

最後の Intel Mac を買う予定だった私が Apple Silicon搭載 MacBook Air を買うまでの二転三転

11月18日に注文して、お届け予定日は 11月27日〜12月4日。早ければ今週にも届くはず。過去に Apple 直販で買った時は、だいたい予定日の最初の日か、それより早い時も何度かあって、あまり遅くなることはなかったので期待しているのですが、どうでしょうかね。

M1_MacBookAir02


さて、今回は前回の続きとして、
  • Apple Silicon M1 搭載 Mac を買うのに、MacBook Pro や Mac mini にせず何故 MacBook Air を選択したのか
  • Intel アプリとの互換性が高い中、私が日頃使うアプリはまだマトモに動かないものばかりなのに、メモリもストレージもアップグレードした構成を買ったのか

そのあたりを記しておきたいと思います。

前回の内容もそうですが、このあたりはあくまで私の考えや事情ゆえの話であって、例によってチラシの裏に書いてる独り言であります😓



その1)安い Mac mini にするか、MacBook 系にするか

前回記事で書いたように、私が主にパソコンを使う作業において Apple Silicon M1 チップ搭載 Mac は、
  • 現状 Adobe Photoshop / Lightroom Classic がマトモかつ快適に動かないようなので、当面は写真整理/編集に使えない
  • Docker も安定して動作しないのでコーディング作業に使うとしても限定的
  • Office その他については、それなりに使えそう

という状況なので、当面は本格的に使うのには厳しく、あくまで Apple Silicon Mac そのものを楽しみつつ、お試し導入という位置付けになります。

ですから。

お試しマシンなら、一番安い Mac mini で十分では?


と思ったのも事実。



お試しと割り切って一番安い 8GB メモリ、256GB SSD なら税別7万円ちょい。ちょっと盛って 16GB メモリ、512GB SSD にしても 11万円ちょい。これならお試し感覚でも十分思いきれる。

M1_MacBookAir11


ただ、
  • 元々買おうとしていたのが 16" MacBook Pro だったこと
  • 長らくキーボード問題で MacBook 系を買い換えられなかったこともあって Mac ノートを買いたい(買い替えたい)衝動が強い
  • ここ4年くらいノートPC は Windows 機ばかり使っていたが、幾つかの理由でプライベート機は Mac に戻りたかった(理由は機会があれば別記事で)

という思いがあったので、MacBook Air / Pro を購入しよう、と。

さらに言えば、

Mac mini は買うとしたらメインのデスクトップ機として使うだろうから、メモリ 32GB が積めて Thunderbolt が4ポートある(iMac や 16" MacBook Pro に使われるだろう)M1 の上位チップ搭載モデルが出たら買いたい
試しに買った M1 Mac に満足できたら来年は上位機(iMac、16" MBP、上位 mini)を買うのは確定的なので、それと使い分けしたいことを考えるとモバイル向けの MacBook Air か 13" MacBook Pro


という想定もあるので、Mac mini は選ばず、Mac ノートパソコンになりました。

もっとも今後、使っているアプリが皆 Apple Silicon ネイティブに対応して凄く気に入ったら、「安いし Mac mini も買っとこうか」となるかもしれませんが😅


その2)13" MacBook Pro じゃなく MacBook Air にした理由【1】

ここは、今回の M1 MacBook Pro / Air を購入した人の多くが悩んだところではないかと思います。なにせ、

M1 Mac 3機種の性能差/機能差は、ほぼ無い


わけで、CPU/GPU 処理速度も同じなら(MacBook Air の廉価モデルだけ GPU 能力が若干低い)、入出力ポートも変わらず。3機種の違いは排熱処理の差で長時間高負荷時の処理落ちの差くらい。(4K動画程度では高負荷にはならない)

さらに、MacBook Air のディスプレイが Pro と同じ P3 広色域対応 Retina ディスプレイになって Air と Pro の差はさらに縮まりました。



今回の M1 MacBook における Air と Pro の差は
  • Air はファンレス化され、Pro はファン付きのまま
  • Air が放熱ファンがない分、高負荷状態が長時間続いた場合に熱対策のために処理速度の減速が Pro より大きくなる
  • 同じ P3 広色域 Retina ディスプレイだが、輝度が Pro の方がちょっと高い(400ニトと500ニト)
  • マイクとスピーカーがちょっとだけ Pro の方が良い
  • Pro には TouchBar がある(要るか?)
  • Pro の方が少しバッテリー容量が多く、バッテリーの保ちもちょっと良い
  • 付属の電源アダプターの供給能力が Pro の方が2倍(30W と 61W)、ただしサイズも大きい
  • 幅と奥行きは同じだが Air の方が薄い部分が多く、110g だけ軽い
  • 直方体に近いデザインの Pro にして、Air は伝統の楔形フォルム(奥が厚くて手前が薄い)
  • Pro のカラーはシルバーとグレイだけだが、Air はゴールドを含めた3色
  • 価格差は同スペックで2万5千円

と、こんなところです。

細かく挙げていくと、結構あるように見えますが、個人的にはどれも割と些細な点でしかないように思えます。
  • 高負荷状態が長時間続く場合に差が出ると言っても 4K動画再生程度ではもはや中負荷にすらないし、自分の使用範囲では RAW 現像を一気に数百枚やるときくらいだが、Lightroom Classic が対応するまでそんなことないし、その時だって放置しておくから多少処理落ちしたところで別に構わん気がする…

  • ディスプレイの輝度が 400ニトと500ニトと言われても、たぶん並べても差が判るかどうかだし、そもそも500ニトでも HDR 表示には足りないから、さほど変わらんような?

  • スピーカーは多少でも良い方がいいけど、マイクはどうでもいいし(リモート会議の際はヘッドセット使うでしょ)、ウェブカメラは多少画質悪くても問題ない
    (一眼使ってムサいオッサンの顔を高画質出力してる人たちは、よほど自分に自信があるんでしょうな :-)

  • TouchBar が良い!という人に出会ったことないし、私も要らない

  • バッテリーの保ちは今回は Air でも十分だし、むしろ電源アダプターが小さい方が良い

  • フットプリントは同じだし、Air の方が軽いと言っても誤差みたいなもの

というのが私の感想であり、ぶっちゃけ

今回はProもAirも大差なくね?


って感じ。

本来なら「とりあえず後悔しないためにも余裕がある方を買っとくか」となるのですが、今回は Apple Silicon ファーストモデルで、多少お試し感もありますので、

これだけの差なら+2万5千円を出して Pro にする必要はないか


と判断しました。

気になるのは連続高負荷状態時に速度ダウンくらいで、それも事前レビュー記事を見るかぎり、自分が使い範囲では限定的かな?と感じましたし、何よりも

ファンレスは魅力的


ですからね。(近年の各 Mac のファンの回りようを知ってたら特に😅)


その3)13" MacBook Pro じゃなく MacBook Air にした理由【2】

同じ 13.3 インチディスプレイということもあって、MacBook Air と Pro のフットプリントは同じですし、Air の方が軽いと言っても両手にそれぞれ持って比較しても判るかどうか?の差です。

 サイズ重さ
MacBook Air30.41×21.24×0.41〜1.61cm1.29kg
MacBook Pro30.41×21.24×1.56cm1.40kg


厚みも上記のスペック表を見て判るように Air が激烈に薄いわけでもなく、側面から見た楔形状のフォルムが薄く見せているだけです。Pro がぶ厚く重かった昔と違って「小さくて軽いから Air にした」という理由はないです。

ただ、久しぶりに買うとなって、Air も Pro も性能機能に大差がないとなると、やっぱり

Airのデザインが好き


というのが、今回 MacBook Air を選んだ大きな要因だった気がします。

今となっては、決して Air というほど軽くもなければ薄くもないけど、この楔形フォルムが好きなんですねえ。亡き Jobs が茶封筒から初代 MacBook Air をドヤ顔で取り出した、12年前の MacWorld 基調講演が印象深くて刷り込みがあるのかもしれませんけど😅

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もっとも、あの初代MacBook Air 登場時は色々な意味で先走っていたノートパソコンでしたが、今や Air より軽い、薄いモバイルノートPC は山ほどあるというか、むしろモバイル系ノートPC で MacBook Air は重い方。

おまけに最近の Intel MacBook Air は機能性能的にも凡庸極まりないものでしたから、Windows ノートPC の方が薄さ軽さだけでなく、デザインも性能も魅力的なものは多くあったのも事実。

とはいえ、MacBook Air は初期の頃から 11インチ、13インチ合わせて 3モデル(4モデルだったかも?)買ってますし愛着はありますから、「これだけ進化したのだから Air 買っとくか」という気になりました☺️

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ま、デザインが旧来と同じままなのは仕方ないとしても、重さは(12" MacBook を出さないなら)もうちょっと頑張って欲しいなぁ、とは思いますけどね。せめて 1.1kg 以下で、狭額縁にしてフットプリントも減らして欲しいですけどね!

とりあえず今回、Air を買ったので色は(Air にしかない)ゴールドにしました。ゴールドは少々躊躇うところもありましたが、実物はさほど派手な色でもないのは判っているので、今回は敢えて。


その4)メモリ 16GB、ストレージ 1GB へのアップグレード(若干後悔?)

何度も書いてきたように、Apple Silicon Mac の購入は当面お試し感があるので、メモリもストレージもさほど盛るつもりはありませんでした。

ただ、メモリ 8GB というのは抵抗があると言いますか、「メモリ 8GB って最小限でしょ?」という感覚があったので(Windows PC をメモリ 4GB で納入してるクソ業者、売ってる糞メーカーもいますが)、16GB にしました。

ところが、どうもあちこちのレビュー、特に海外方面から色々流れてくるのを見ると、

え?これ、メモリ 8GB モデルで、こんなにストレスなく動いちゃってるの??


というのもあって、意外とメモリ 8GB でもいけるのかもしれません。

例えば↓、Code Weavers が動いているのも凄いけれど、メモリ8GB の最低モデル MacBook Air で、Code Weavers 上の Windows ゲーム(フォートレス2)が処理落ちしてるとはいえ、一応プレイアブルにできてるのは、ちょっと衝撃でした。


CodeWeavers Blogs | Okay, I'm on the bandwagon - Apple Silicon is officially cool | CodeWeavers

ともあれ、今回の Apple Silicon Mac でアップグレードに伴う差額は、メモリ 8GB → 16GB で+2万円(税別)ですが、ストレージ 512GB → 1TB も+2万円。これは MacBook Air だけでなく Pro も mini も同じ。

お試し感覚もありましたので、両方合わせて+4万円にするのは考えてなく、

メモリは16GBにするけど、ストレージは512GBのままで十分


が当初の予定。

必要なら外付けの SSD を買えば良いですしね。Thunderbolt 経由 NVMe 接続の SSD なら内蔵 SSD に近い、全くストレスない速度でアクセスできるので、それで問題ないと思っていましたし、今もそう思っています。

ただ、思いの外、Apple Silicon Mac の評判が良くて、

Docker や Adobe のソフトが対応し始めたら、メイン機とまでは言わなくても意外と稼働率の高いパソコンになるかもしれない。そうなるなら、ストレージも 1TB にしておくか…


となってきて、ストレージも 1TB にアップグレードしてしまいました😓

今回の購入で一番悩んだところですが、このところずっと、業務貸与機を除いた自分で購入するマシンはメモリ 16GB、ストレージ 1TB をベースにしていましたから、その感覚で…というのもありました。

また、今回の Apple Silicon Mac は M1 チップの制限なのか、全て Thunderbolt ポートが2つだけで、おまけに Air も 13" Pro も左側に2つという構成。

2ポートしかないから
できるだけ外付機器は減らしたい


ということもありました。Thunderbolt ポートの1つは、たいていの場合は電源ケーブルが刺さることなりますから、残り1つ。ここに外付 SSD をしょっちゅう付けたままにすると余裕がなくなるよなぁ、と。

ストレージを 1TB にしたからといって外付 SSD を挿さないという保証は全くないのですが、その頻度は少しでも減らしたい、というのはありました。

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あと、もう一つ大きな理由は、アップルストアでカスタマイズしていると

メモリ8GB、SSD 512GBだと
納期が1〜2週間遅い


ということに気づきまして、「1TB SSD にしたら早く届くなら、それでいいや」と思ったこともあります😅

一般販売店の店頭にもならぶメモリ 8GB でストレージ 256/512GB のベースモデルが一番最速で、その次はアップルストア店舗で Ultimate モデルとして売られるメモリ 16GB、ストレージ 1TB のカスタマイズモデルが早いようです。

店頭でも並ぶモデルだから優先して作っているのか、それともメモリ 16GB、ストレージ 512GB が人気だから遅くなっているのか判りませんが、発売後から記事執筆現在までそういう状況です。

(メモリ 8GB、ストレージ 1TB にしても遅いので、たぶんベースモデルと Ultimate モデルが優先されてる気がする)

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(たまにベースモデルとUltimateモデルは店頭在庫あり表示に)


もっとも、納得して注文したはずなんですが、今になって思うと、ストレージを 512GB → 1TB SSD にする+2万円に少し足して、新しい Thunderbolt 対応外付け SSD を買った方が良かったかもなー、なんて思ってます😅

自宅にいる時はどうせ HUB を使うでしょうし、モバイル時には電源を挿さないのでポートは2つ空いてることになるので、別に外付 SSD をちょくちょく付けることになっても悪くなかったのでは…なんて。

まぁ時すでにお寿司ですし、後悔と言っても小さな迷い程度なので、そんなに気にしてはないですけどね。

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そんなわけで、2回に渡ってダラダラと Apple Silicon M1 MacBook Air 購入記を書いてしまいました。久々に wkwk する Mac が出てきて購入して嬉しいわけで、単なる嬉しがりのチラ裏独り言でした。

ちなみに、記事掲載直前に Amazon を見ていたら、

Airの在庫はないけどProは全モデル在庫あり


になっていました。mini も 512GB ストレージモデルが僅かばかり在庫ありでした。



これを見ると、やっぱり M1 Mac の人気は

Air > mini >> Pro


なんでしょうねえ。Air と Pro の差が無さすぎの割に Air はファンレスですもんね。誰しも考えることは同じだったということで。

MacBook Air が到着しても、今さらレビューとかやっても意味ないのでしないつもりですが、しばらく使ったら適当に感想くらいは書くと思いますし、あと、最低限の環境構築が終わったら(色々情報が交錯している)Adobe Lightroom Classic / Photoshop の動作状況だけは記しておきたいと思ってます。

Adobe アプリはライセンス上、インストールが2台までという厳しい制限があるので、実際に使っている2台のどちらかからログアウトしなきゃならないのは面倒ですけどねぇ。