さて、今さらですが、ようやく昨日今日になって病院通いの待ち時間に今回の WWDC 関係のニュースをチェックで来たので、個人的に感じたこと、期待すること、しないことを記しておきたいと思います。



(1)Mac の自社プロセッサー移行

散々噂もありましたし、長年の Apple ユーザー的には 680x0 → PowerPC だの、MacOS 9 → X だの、PowerPC → Intel だのを見てきてるので、特に驚くようなことでもなく。

ただ、買い替え予定の MacBook Air or Pro やデスクトップ Mac を

Intel チップのうちに買い替えるか
敢えて自社チップ第一世代に突っ込んでいくか


という悩みは出てきました(笑)

最近パソコンについてはだいぶコンサバってきているのですが、今はもう周辺機器的しがらみもないので第一世代人柱モードになっても…という気はしてます😅

というか、Developer Transition Kit が $500 なら欲しい…(でもデベロッパー登録はとっくの昔に切ったので買えないけど)

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ただ、実際に自分で使うとなると、今回のデモでプレゼンされていた Adobe アプリや MS Office、特に重い作業の多い Photoshop / Lightroom Classic が ARM 最適化移植されないとちょっと厳しいかなぁ、と思います。Adobe 系アプリをエミュレーション環境で動かしたくはないですからねぇ。

それと Parallels や VMware による(Intel ベースの)Windows 動作は厳しくなりそうな… ARM Windows 10 を動かすことはできてもねぇ。


(2)X 時代に終わりを告げた macOS Big Sur

元々 X と言えば X Window System というジジイであり、X11 が最初のリリースから(現時点で)最後のリリースまで25年ずっと X11 であり続けたのだから、macOS も MacOS X から X は取ったけど、バージョンは 10.x.x のまま永遠かも…

と思っていたら、次からバージョン 11 に。いささか感慨深いところもありますが、ARM 自社チップに移行のこのタイミングで変わらないと永遠に 10.x.x だったでしょうしねえ。

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変更点を細かいところまでチェックはしてませんが、自社チップ Mac だと iPhone/iPad アプリを動かせるというだけあって、OS 全般の見た目も中身もさらに iOS ライクになった感。特に ARM 環境は OS ブートの部分から面白そうな匂いがします。

元々 iOS は MacOS X をベースにした部分もありましたから、フォークして行ったものが十数年経って環境が変わってマージされる、そんな印象でしょうか。

ちなみに、バージョン 11 に大幅アップデートの割には 2013/2014年ごろ以降の Mac がサポートされるとのことで、昔と違って古い機種に手厚い Apple だと改めて実感します。


(3)iOS 14 ホーム画面

iOS 6 か 7 あたりからは多機能だった Android にどんどん寄せてくるのが iOS の歴史だったので、そのうちこうなるんじゃないかなぁ、と危惧?していましたが、個人的に今回の WWDC 最大のインパクト。

とうとうホーム画面までAndroidになったかぁ


って感じ。

使ってみないことには何とも言えませんが、現時点で画面写真を見るかぎりは Android でリリースされていたとしても使いたくない類いのホームアプリですね、個人的には。久しぶりに新しい iOS に対してのネガティブ要素です。

昔から iOS と Android で「できること比較」すると iOS が×で Android は〇という項目が多かったのも事実。それで Jobs 亡き以降はどんどん Android 化が進んだのは仕方ないと思ってます。実際、便利になった点も多々あります。

ただ、iOS の無節操な多機能化が進む中で最後の砦だったホーム画面が、どこぞの Android ホームアプリみたいになると、

シンプルで判りやすい iOS は完全に消えた


って感じですね。アプリの整理は必要だったとしても、ホーム画面をここまで多機能化する必要はあったかなぁ、というのが率直な思い。

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スマホ黎明期から色々な人にレクチャーして高齢者とも接する機会の多かった私としては、こうなるともう Android より iOS の方がシンプルだから、とはとても言えない。下手すれば、Android のシンプルなホームアプリの方が判りやすい。(それを入れてデフォルトにするまでのハードルはあるけど)

ま、SE系以外はホームボタンもなくなったし、これで iPhone が本来持っていた(見た目、使い勝手の)アイデンティティは完全に消えましたね。


(4)iOS 14 その他

ホーム画面以外の iOS 14 で個人的にポイントだったのは、以下の点。
  • Picture in Picture がようやく iPhone でも利用可能に
  • マップアプリに自転車ルート検索(国外)
  • デフォルトのメール、ブラウザアプリ変更可能に
  • Siri 応答時に全画面 Siri にならず、オーバーレイ・ウィンドウ表示に
  • 標準搭載されるオフライン利用可能な翻訳アプリ搭載

Picture in Picture なんて、何を今までもったいぶってたのか?というところですが、Youtube が対応してくれないので iPad では不便を感じてますが、iPhone 対応でどうなりますやら。

で、Split View はなしですか、次ですか。Android スマホで同じような機能を使える端末も多いし、Max 端末限定でもいいからとっとと使えるようにすれば良かったのに。ちまちま小出しで Android 後追いの機能を増やすのはもうええやろ…

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自転車ルート検索(iPad でも利用可)は Google マップでも日本国内はほぼ使えないので、Apple 純正アプリが先行するのかと思ったらこちらも日本は対象外。

Google マップで言うストリートビュー機能(Look Around)は iOS 14 も日本対象外っぽいですが、いつ解禁なんでしょうね。Apple のストリートビュー撮影車や人を見かけたという報告が多々あるようですし、私も一度見かけたことがあるのですが…

デフォルトのメール、ブラウザアプリ変更可能に、というのは EU 反トラスト法訴訟対策ですかねー。デフォルトメールを Gmail などに変える人は結構いるでしょうけど、iOS の場合はブラウザを変える人がどれだけいるやら…

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オフライン翻訳については、

Google 翻訳アプリをインストールしてオフライン辞書入れてたら今まででも使えてたやん


と思う話ですが、OS 標準で使えるようになるのは何も悪いことはなく歓迎です。

Google は Google 翻訳アプリを早くから出していましたし、音声通訳も実用的に使えて久しいですから、つい Apple 端末の遅れが目立つわけですが、個人的には

iOS/Macで昔から辞書が搭載なのは便利


で、もっと評価されても良いと思ってるんですよね。単語を選択してポップアップメニューで「調べる」ってヤツ。

いちいち翻訳にかけるのではなく、その単語の意味さえ判れば大丈夫な時には結構重宝しているので、Android にも欲しいなーとずっと思ってるんですよね。翻訳とは次元の違う話なので。

もちろん、アプリを入れたり、端末によっては同様の機能を標準搭載してるのがあった気もしますが、OS 標準だと共有で別アプリ立ちあげるのとは使い勝手が全然違うので。

いずれにせよ、Apple の翻訳アプリの精度がどんなもんかによって評価は変わるので、お手並み拝見です。

みらい翻訳や DeepL と同レベルだったら大歓喜ですが、そんな無謀な期待を Apple にはしないので、せめて Google 翻訳、いや Bing 翻訳と比べて見劣りしない程度には……期待薄かな(´Д`)


(5)新 iPadOS

iOS 14 と同じような機能追加、改善のようで…と思っていたら、

手書き文字認識が OS 標準搭載!


という大物が。

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Smart Select とか Shape recognition、Scratch to delete とか、今どきの手書き関係で当然あるスマート機能は揃っているし、なによりも複数言語切り替えなしで認識というのは便利(Mazec でもちょっと面倒)。

これでまた OS 標準搭載によって死ぬアプリが続出やな… Mazec さん…(つд⊂)エーン


という過去に何度も観た風景が思い出されるのですが、

果たして日本語に対応するの?


この毎度の問題が明らかにならないことには何とも言えませんね。

ってか、日本語という「外国語」に対して Apple が最初から満足できるもの、Mazec より認識率良いものを出せるとは全く期待してないのですけど…Mazec はホント良いですし。


(6)watchOS 7

ほぼ、事前の噂どおりですが、自分なりのチェックに引っかかってきたのは以下の2点。
  • サードパーティによるオリジナル文字盤作成と共有機能
  • 睡眠トラッキング機能

いやー、文字盤がアップル純正以外にも開放されるのは待望していた人が多いでしょうねえ。Apple Watch 使い始めてから1年半ちょいの私はまだ純正文字盤(というか NIKE 文字盤)に満足していますが、長く使ってる人は飽き飽きしてるでしょう。

ユーザーが作れるわけではなく開発者が作って配布という形になるようですが、とりあえず楽しみです。シンプルながらもセンスある文字盤が出てきて欲しいです。

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(新文字盤は Nike に期待)


既に噂のあった睡眠トラッキング機能は今まで使ったことがないし、サードパーティ製アプリを入れてまで使うつもりはなかったのですが、

純正アプリで入るのなら、試しに睡眠トラッキング機能を使ってみようかな?


と思ったりもしています。ただまぁ、

睡眠トラッキング機能を入れるなら
先にバッテリーの保ちを〇倍にすべきやろ!


と突っ込む人多数でしょう。睡眠中のバッテリー消費はそう多くないという情報もありますが、充電のタイミングが難しくなります。

私自身、朝起きてから夜寝るまで(洗顔や入浴以外に)1日使って残量40%くらいですし、スマホと同じく就寝中に充電しとけば問題ない派でしたが、睡眠トラッキング機能を使うならそういうわけにはいかない。

Apple 的には、どういう風に使えというのでしょうかねぇ。秋に出るであろう Series 6 ではバッテリーが一気に長持ちするのでしょうか……(それだけでは買い換えないけど)


(7)AirPods Pro に空間オーディオ機能追加

ソニー WF-1000XM3 の機能や音質にはまずまずと思いつつ、イヤホンの重さ、ケースのデカさに嫌気がさしているので、AirPods Pro を買おうと思いつつ、まだ買えてませんが、コレは良いですね。

Android の上位機じゃ Dolby Atmos対応が当たり前なんだから、今さら空間オーディオ対応とか自慢しなくてもw


と思っていたのですが、どうやら単純に Dolby Atmos対応とかではなく、

スマホ画面の場所と音の位置が一致


する仕組みとのこと。

画面のセンターで話をしているキャラクターがいたとして、スマホを左手に置いていたらイヤホンからもセンターに聞こえるのではなく左側から聞こえる感じになるそうで、これはちょっと面白いし、将来的に広がりがありそうな機能。

【西田宗千佳のRandomTracking】AirPodsが秋に“ソフトだけ”で進化、「空間オーディオ」「自動切り替え」に迫る - AV Watch

ただ、この仕組みが困る時もあるでしょうから、オンオフ切り替えはできると思いたいところです。


(8)その他

メッセージアプリも色々改良、機能追加あったみたいですけど、使ってないのでどうでもいいですね。周りに iPhone / iPad / Mac ユーザーは多いですが、日常的に使ってる人は1人だけ。

FaceTime は他の VoIP アプリに比べると音声品質が良くて、ビデオ通話も安定している方だと思うんですが、こちらも如何せん Apple 系のみということで使用頻度が低いので…

プライベートだと手軽な LINE 通話などを使うことが多いわけですが、安定度や音質がイマイチなので、iPhone / iPad ユーザー同士なら途中から FaceTime に切り替えることは良くあります。が、みんながみんな Apple 端末じゃないですからねぇ。

iPhone が車の鍵代わりになるとかも今のところは関係ないのでスルーですね。もう BMW を買うこともないだろうし、次の車買い替えにはそんなに普及してるとも思えないし。

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とまぁ、これくらいですかね。そんなに大きく期待するものはないし、今からワクワクドキドキするというようなものは皆無なのですが、Mac の自社チップ移行という

久しぶりに大きな変化を示唆したWWDC


ではありましたので、ARM Mac および ARM Mac 上での新 macOS については「色々詳細を知りたいなぁ」と思う気持ちはあります。それだけで買い替えたい衝動は起きます。

お仕事マシンは現時点ではとりあえず Windows ノートパソコンと適当な Mac 1台(と AWS)があれば何とでもなるので、久しぶりに仕事のこと考えないでパソコンを買うのもアリかなぁ、なんて。

Surface だけでは ARM ベースの PC が大きな変化を起こせることはできなかったので、Apple には起爆剤になって欲しいと思うんですよね。特にモバイルだけでなく、ハイエンドでも通用する ARM 系チップを搭載したパソコンが出せるか、評価されるか。

もし成功を収めることができれば、それこそ停滞続きの PC 関係も面白くなりそうですし。まぁ大ゴケして傾く可能性もないとは言えないですけど……

とはいえ、ARM Mac は半年先ですし、iOS 14 のホーム画面も使ってみなければ判らないですし、とりあえずはリリースまでのお楽しみではありますね。どうなりますやら。