昨年中の予定が延び延びになっていた Android スマートフォンの買い替え。年明けにもう一度購入方針を考え直し、「サブ機でコスパ重視だけど予備機扱いではなく、メイン機である iPhone 11 Pro の足りない部分を補完する端末」ということで、最終的に購入したのが OPPO Reno A (ブルー)。


今年の Android スマホを超コスパな OPPO RENO A に決めた理由

前回記事から間を置かずにファーストインプレッションを載せる予定でしたが、正月早々から病院との往復とプチ介護の日々のなか、ちまちま気づいたことのメモ書きをまとめる余裕もなく少し間が空きましたが、10日間ほど使ってきた今のファーストインプレッション的な感想を良し悪し含めて列挙しておきたいと思います。

なお、現在はまだ端末に最初から貼ってあるスクリーンフィルムと、付属のケースを使っていますので、念のため。また USB Type-C を USB-C と俗称しているのはご容赦。


▽ 良い点・推せる点


  • この価格で、6.4インチの大きな画面、4K ではないけれどフルHD+の解像度(2,340x1,080 pixels)、コントラストの高い有機EL画面の3つが揃っているので、小さな文字も見やすいし、写真も動画も映える。小型端末好きな私でも「大画面有機ELは正義」と思ってしまう
    (安くて画面がデカくても解像度の低い廉価スマホとは比較にならない)

  • 動画視聴などでは iPhone 11 Pro より大画面の OPPO Reno A の方を使いたくなる。(だけど残念な点は後述)

  • 大画面なので片手操作は無理なサイズだが、7.8mm と薄く、何より 170g 弱と軽いので、画面サイズの割に結構持ちやすい
    (ケースに入れず本体だけで持った場合)

  • 一回り小さな iPhone 11 Pro と比べても薄く、軽い!画面サイズがほぼ同じの Max と比べると重さ4分の3!

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    (近年のiPhoneは厚すぎ重すぎ…)

  • iPhone 11 Pro と比べて若干薄いせいか、幅は少し広くても持った感じは意外と幅の違いを感じない。

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  • 片手モードは当然あるが、元々の画面が大きいせいか、画面縮小した片手モードのままでも使えないことはない

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    (片手モードのスクショは通常の全画面で出力)

  • 3D処理の重いアクション系ゲームや動画編集以外で、常用しているアプリ(iPhone 11 Pro でも同じまたは同種のアプリを使っている)を使ってストレスを感じることは、10日間で皆無。

  • Huawei のミドルクラス端末に使われている Kirin 710 搭載の MediaPad M5 Lite 8 と比べても体感できるレベルで Reno A の方がキビキビ感が上
    (プロセッサだけでなくメモリ搭載量が2倍違うことが影響しているのは間違いない)

  • 本機も顔認証は写真でクリアされるなんちゃって顔認証で常用するのはリスクあるが、認識速度はかなり速いし、暗い場面でも認識率は高い。(ザル度も高いっぽいが)

  • 他のスペックが平均以上の中で カメラだけはシングル(広角のみ)と平凡で記録写真レベルだが、廉価機や1世代、前のミドルクラス端末ほど酷い品質じゃない。光量のあるシーンでは使う気になるクオリティ。(アウトカメラの話、インカメラは知らない)

    以下の撮影画像はクリック先には Photoshop で50%縮小して圧縮率最低でJPEG保存したものがあります。
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    OPPORenoA_Photo2

  • カメラ周りが iPhone と同じく「シンプルにお任せでサッと撮れる」コンセプトだと感じさせる操作性で、その点は非常に好ましい。
    (Android では珍しいほどシンプル操作で、最近の iPhone 標準カメラアプリより使いやすい)

  • 通常モードの撮影結果はスマホらしく線の太いシャープネスやや強め画像だが、色は派手すぎない絵作り。ベタ塗り彩度Maxな人には物足りないだろうが、濃い方が良い場合はワンタッチで色濃いめ(ダズルカラーモード)になるし、後から足すことはできても引けないので個人的には評価したい。

  • ホワイトバランスは撮影時の雰囲気を残すタイプで、積極的に補正しまくるタイプより私は好み。

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  • カメラの主要モード切り替えは動画/静止画/ポートレートの3種のみに割り切り、夜景/パノラマ/エキスパート/タイムラプス/ステッカーといった付加撮影モードは主要モード切り替え横のポップアップメニューからの選択とシンプルにまとまっている。また付加撮影モードから操作一発で通常の静止画撮影モードに戻れるなど、とても使いやすい。

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  • もちろん、エキスパートモードを使えば、露出、ホワイトバランスを自分で指定して撮れる。
    (マニュアル撮影のために別途カメラアプリ使う必要がないのは Android の良さ)

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  • ポートレートモードも出来もよくできていて、深度センサーもなく画像処理だけの割には自然なボケ感を生成

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  • カメラがシンプルな分、背面のカメラの出っ張りが最小限で目立たなく良い。

  • やっぱり防水仕様は安心だし、 購入後頻繁にお風呂に持ち込んで使っているが問題なし

  • おサイフケータイもないよりはあった方が便利。
    (モバイルSuica もメインで使う iPhone の予備にはなるし)

  • すっかり完全ワイヤレスイヤホンしか使わなくなったけど、忘れた時のために有線イヤホンが使える仕様は安心♪

  • ストレージも内蔵 64GB + microSD があれば十分。メイン機で使っていたとしても(128〜256GB の microSDXC を使えば)当方的には問題なし。

  • ブルーのボディ背面は光線状態によって色味がかなり変わって、ちょっと綺麗でなかなか良い(ケースをつけると台無しだが)

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    (3Dグラデーションカラーとか言うらしい)

  • ケースが付属しているのは(デメリットもあるが)安心だし、ダサく厚めのソフトケースだが、各種端子穴もジャストフィット。
    (純正付属品だから当たり前だが、Amazon 他で売られている場合、端子穴が合わない、端子は使えるけど穴が馬鹿デカくて見た目酷いとか、そういうケースも少なくない)

  • ちゃんとした液晶保護フィルム(ガラスフィルム)が最初から貼られているのはケース以上に嬉しい😊

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  • テザリング時に使用データー量が表示されるのは良い

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    (通常のインジケーターバーと交互表示)

  • 端末自体は安定していて、この10日間あまりフリーズや強制再起動はもちろん、不審な挙動すらなく全く問題なし。


▽ もう一息な点


  • 現時点3万円台のミドルクラス端末としては1クラス上の処理性能を持っているが、3D処理の重いゲームや動画編集をすると明確にハイエンド端末との差は出る(当たり前)。激重ゲームでなくてもオープニングシーンとかちょっとしたところで処理落ちやもたつきを感じることもあり。
    (設定を変えてもプレイに問題が出るゲームはそう多くないと思うけど…)

  • ウェブブラウズ、SNS、写真整理・編集、動画視聴、その他日常的なアプリでは特にストレスを感じることはないけれど、たまに一瞬だけ処理がもたつくことはあるので、ハイエンド機ほど常にいつでもサクサクとは限らない。
    (このあたりはプロセッサだけでなく搭載メモリ量にも依る)

  • 同じ有機EL画面だが、iPhone 11 Pro と比べるとコントラストにやや差があって、お値段の差は感じる。
    (と言っても値段と画面サイズを考えれば良い画面だと思っている)

  • 大画面を補助する片手モードはよくできているが、片手で片手モードにするショートカット・ジェスチャーがないため、結果的に片手モードに入るのに両手が必要で残念。
    (通知エリアに片手モードボタンを置くのが一番近いけど、片手操作でサクッと有効にするのは難しい)

  • シングルカメラだが、ポートレートモードでは画角がかなり変わる(狭くなる)

  • カメラ撮影時に HDR は自動でオンになって調整されるが(手動オンオフも当然可能)、HDR ではコントラストが低くなりすぎる嫌いがある。

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  • 望遠カメラはないもののワンタッチで2倍デジタルズームできるボタンがあるので一応便利だが、2倍デジタルズームの画質はデジタルズームしたと判る、それなり画質でしかない。

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  • スマートサイドバーは常時ショートカットとして便利だが、横画面ではジェスチャーナビゲーションの右端スワイプが使えなくなる干渉がある。

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  • 3,600mA のやや多めバッテリー搭載だが、バッテリーの保ちは普通。少なくとも良い印象はない。バッテリーリフレッシュ的なことをやったのちも、同じように使うと iPhone 11 Pro より消費速度がやや上の感想。

  • USB-C を採用して急速充電対応と謳っているが、5V 2A なので大した急速充電ではない。(付属の充電器も 5V2A 仕様で USB Type A 端子)

  • ソフトケースが付属しているのは良いし、保護度合いもしっかりしているが、結構分厚くなってせっかくの薄さも、裏面のボディーカラーの綺麗さも台無し。何よりストラップホールがないので別途買いたい。が……

    OPPORenoA10

  • 本機だけでなく一部メーカーを除く多くの Android 端末では背面中央にNFCおよびおサイフケータイの読みとり部があるため、バンカーリングを使おうと思うと干渉してしまう。
    (この点は端末上部に読みとり部がある iPhone はバンカーリング関係なく断然使いやすい)

  • ガラスフィルムが最初から貼られているのは嬉しいけど、ちょっとギラギラ感が…
    (付属品だから文句を言うつもりはないけど)


▽ ここはダメな点


  • 画面組み込み指紋認証は、はっきり言って反応が悪い。しっかりと長めに押さないと認証されず、ややストレスが溜まる。iPhone の Touch ID や Huawei のスリープボタン一体型と比べると別物レベル。

  • モッサリ指紋認証より、なんちゃって顔認証の方が遥かに認証速度は速いが、顔認証はなんちゃってすぎるので…悩ましい

  • 画面組み込み指紋認証は、スリープボタンまたは端末に何らかの動きを与えないと認証開始できないので、微妙に一手間かかるのもイマイチ。机に置いたまま、台に立て掛けたままで、動かさずそのまま認証開始できないのは不便

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    (普段は何もないが…)

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    (端末を動かすと認証エリアが表示される)

  • パネルやタッチ感度の調整の問題なのか、最初から貼られているフィルムのせいか判らないが、ややタッチ感度が悪く、スクロール操作などでスムースさに欠ける。

  • スピーカーはイマイチ。ステレオでないのは価格なりとも言えるが、音質もイマイチ。映画を観るのはイヤホンを使うのがベター。

  • イヤホン端子の音質が値段なり(スピーカーよりマシ)なのはともかく、 イヤホン出力の音量がかなり小さいのは困りもの。イヤホン端子での音量だけでなく、USB-C イヤホンでも、Bluetooth イヤホンでも音量が小さい。他の Android や iPhone と比べるとかなり小さく、相当に物足りない。

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  • いずれにしても、サウンド周りはカメラと並ぶ OPPO Reno A の欠点という印象。iPhone 11 Pro に慣れた身としては値段なりと思っても「せっかくの綺麗な大画面なのに〜」と残念に感じる。

  • USB-C からのディスプレイ出力はできないみたい。

  • 暗所での撮影はガンガン ISO 感度を上げていくタイプで、画質的にはかなり厳しい。夜景モードで数秒かける撮影でも ISO 感度は結構高くノイズは多いので、暗所ではメモ撮影程度の画質。
    (夜間の写真は全部削除してしまって載せる作例がないくらい…)

  • 処理能力やカメラ性能的に 4K 60fps 撮影ができないのは仕方ないが(4K 30fps まで)、フルHD 解像度でも 30fps だけで 60fps で撮影できないのは、ちょっとガッカリ。
    (動体を撮影する時は 30fps と 60fps ではかなり滑らかさが違うので、4K 30fps より FHD 60fps を使いたいことは多い)

  • ストラップホールがあって、もっと薄いケースが欲しいと思って探すも、とにかく売られているケースが少なく非常に困る
    (こういう時に iPhone の良さを感じるし、ケースが本体に付属することのデメリットでもある)

  • ColorOS の設定画面はちょっと判りづらい。同じ系統の設定が別々の分類項目内にあったり、本体側で独自機能の説明が殆どなくてホント判らない

  • 本機のマニュアルをダウンロードしようと思っていったが、日本語であったのはスタートガイドみたいな小冊子 PDF だけだった。英語マニュアルや Color OS 6.0 の日本語マニュアルはあるが、このあたりは新参中華メーカーらしさなので慣れない人は注意が必要。


▽ その他


  • USB-C 端子に USB OTG 機能が必要なデバイスを接続しても自動有効にはならず、USB-C→イヤホン変換ジャックなどを使う場合は、設定アプリ内の USB OTG を有効にする必要がある。

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  • 心配しているアップデート提供だが、セキュリティアップデートは購入時に既に12月分まで提供されていたので、とりあえず現行 Android OS バージョンのセキュリティアップデートはされるようだが、アップデートの提供のなさには定評のある OPPO だけに、長く使う気にはなれない

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とまぁ、こんなところでしょうか。端的に言えば、

足りない点も値段なりの点もあるけれど
この値段でこの機能・性能は大満足!


ですし、そもそも前回記事で書いたように、iPhone 11 Pro のサブ機として欲張りなほど要求項目を挙げた中で OPPO Reno A に足りなかったのは、
  • カメラ周り(特に超広角カメラ)
  • Qi ワイヤレス充電

の2点だけであり、スペック的には満足しています。

3万円前後のミドルクラス端末で一般的な、SnapDragon 6xx or Kirin 710 およびメモリ4GB搭載機と比べて1ランク上のサクサク感があるなぁ


と思いますし、

スペックに出ないイマイチ点もあるけど
値段と内容を考えれば十分かなぁ


とも思います。

ゲームはしない、カメラは記録で良い
そんな人なら本機で余裕もって満足できる


お手頃価格の一品でしょう :-)

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ただ、私みたいに

カメラは超広角、広角、望遠(標準)の3つは欲しい。最低2つはないと話にならん
認証の快適さとタッチレスポンスは妥協できない
スマホもこれだけ画面が大きくなってくると、スピーカーはステレオじゃないとなー


と思っている人や、ゲームをよくやる人にとっては(少なくともメイン機としては)向かないでしょう。

あと、Huawei ではないけど中華製だけに色々不安を感じる人もいるでしょうし、サポートは最小限であり(単体購入じゃなく格安 SIM キャリアでの購入でも大差ない)、SIMロックフリー機の場合はそれなりの自助が必要なので、そこは多少のハードルがあります。

さらに、

OSアップデートのし無さでは定評のある OPPO


ですから、長く使いたいと思う人にも向かないですし、そういったことを考えると

コスパは抜群で満足度も高いけど
買う人、推せる人を選ぶ端末


かなぁ、と思いますね。お勧めしたいけど、誰にでもは勧められないもどかしさはあります。

安くて性能もなかなか良くて、防水、おサイフケータイなどの国内向け仕様もあって、有機EL の大画面と満足度は間違いなく高いのですけど、スペックに出ないところでお値段の理由はありますからねえ。