iPad のモデルチェンジと iPad mini の新型が発表される噂は流れていたものの、てっきり予告されている月末の Apple 新サービス発表会での発表かと思いきや、昨晩特に発表もなにもなく、サクッと発売開始になった新型 iPad Air と iPad mini。

iPad Pro / iPad Air / iPad

iPad Air - Apple(日本)
iPad mini - Apple(日本)

Air のネーミングが復活した iPad Air は、廉価版 iPad のモデルチェンジではなく、廉価版 9.7" iPad と iPad Pro の間に位置付けられる 10.5インチ画面の中間モデル。

CPU は最新の A12(iPad Pro の A12X ではなく iPhone XS/XR の A12)で Apple Pencil(ただし第一世代)対応というだけでなく、10.5インチ画面ということで1世代前の 10.5インチ iPad Pro 用の Smart Keyboard も利用可能になりました。

そして存続が危ぶまれていたところから奇跡的な?モデルチェンジとなった新型 iPad mini は、外観はキープデザインながら CPU はやはり最新の A12 チップに Apple Pencil 対応(こちらも第一世代)。

どちらも悪くないといえば悪くないのですが、個人的には

なんかちょっと微妙(中途半端)


に感じるところがあり、特に iPad Air については Apple が迷走を始めなきゃいいのだけど…という心配が出てきています。

いずれにせよ、

両機種とも lightning 端子の旧世代仕様


というのが個人的には結構がっかりポイントだったりします。



▶︎ 10.5インチ iPad Air

iPad Air 2019

新しい iPad Air は、どれを取っても廉価版 iPad と iPad Pro の中間。
  • 画面サイズ;11/12.9インチ (Pro) > 10.5インチ (Air) > 9.7インチ(無印)
  • CPU:A12X (Pro) > A12 (Air) > A10 (無印)
  • 端子:USB-C (Pro) > lightning (Air / 無印)
  • ディスプレイ:全部入り (Pro) > ProMotion が削られてる (Air) > 対指紋コーティング以外なし (無印)
  • 厚さ:5.9mm (Pro) < 6.1mm (Air) < 7.5mm (無印)
  • 価格(最廉価モデル):89,800円 (Pro, 64GB) > 54,800円 (Air, 64GB) > 37,800円 (無印, 32GB)

そして、
  • 指紋認証 & lightning 端子で Apple Pencil も第1世代という点に加え、内臓カメラやスピーカーの仕様も廉価版 iPad と同じ
  • 薄くて Smart Keyboard が使えて、ディスプレイも P3 広色域&TrueTone 対応で反射防止コーティングもされているところは iPad Pro と同じ

という点を見ても、本当に iPad Pro と廉価版 iPad の中間モデルと言えます。

ま、iPad Pro と廉価版 iPad との差が価格的にも性能的にもかなり大きかったので、中間モデルは「これくらいのが欲しかったんだよ」という人は少なくないでしょうし、色々な仕様を見てみると、

1世代前の10.5インチ iPad Proが安くなった


とも言える内容になっているので決して悪くはありません。というか、コストパフォーマンスは iPad Pro より良さげに思えます。

ただ、iPad Pro で USB-C 採用によって、またタブレットと Face ID との相性の良さや第2世代 Apple Pencil の充電のスマートさを実感してる身としては、

今さらまた指紋認証&lightningなの?


という思いは拭えません。世代交代が世代後退してしまった印象。

あと、80年代から Apple を知る身としては、

Apple がむやみにモデルを増やすと下り坂


であり、Jobs 存命ならこんな中間モデルは絶対に出さないという点からも、ちょっと危惧はしています。

そういう意味ではちょっとガッカリもしていますが、中身を見れば旧世代仕様に目をつぶれば馬鹿高い Pro 不要の良バランスなタブレットだと思いますし、名機 Air/Air 2 の名を継ぐに相応しいと思いますね。

というか、結局 iPad Pro が無闇やたらに高すぎるわけで、Pro があと2万円安ければ Air なんか必要ないんですよねぇ。


▶︎ iPad mini

iPad mini 2019

7〜8インチクラスの小型タブレットいうのは絶滅危惧種になりつつあって、Android でも大手メーカーで出しているのは数社のみ。国内販売していて、ちゃんとモデルチェンジして継続しているのは Huawei くらいでは?と思う程度にはシュリンクされた市場になっています。

ですので、もう iPad mini をモデルチェンジするのも期待薄かなぁ…と思っていたら、ここで新型登場。

昨秋の Mac mini に続く mini 復活劇


ではあるわけですが、Apple が絶好調で唯我独尊 Go Go 状態なら放置されていたであろうと思うと、まぁ複雑な気もします(^_^;)

で、新型 iPad mini の仕様は、

ほぼ新型 iPad Air と同じ
iPad Air の画面縮小版


と言っても良さそうです。

A12 プロセッサと ProMotion 以外は iPad Pro と同じ高画質ディスプレイ仕様。反面、指紋認証&lightning 端子採用で Apple Pencil も第1世代、カメラやスピーカーの仕様は廉価版 iPad と同じ。ほぼ iPad Air と同一仕様です。

新型 iPad Air 同様に “旧世代仕様” なのは残念ですけれど、iPad mini の場合は

モデルチェンジしてくれただけで万歳\(^o^)/


というレベルですので無理は言えません(^_^;)

私自身は、あまり iPad mini が必要なシーンは見出せないのですが(寝モバ用タブレットとしては 7.9インチ画面はデカすぎるのは昔買って実感済み)、今度またいつモデルチェンジしてくれるか判らないですし、折を見て買おうかと思っています。

Pro が一回り大きくなり、また Smart Keyboard Folio を常時付けっ放しなので、気楽に持ち出せる iPad として使い分けできるかなぁ?なんて思っています(ほぼ妄想)。

というか、まず家族用に Wi-Fi モデルを買うことになりそうではあります。(私個人用に買うなら LTE モデルなので)


今回の iPad 発表に思うところは、ひとまずこんなところでしょうか。とりあえず新型 iPad がこういう “旧世代仕様” だと、iPhone が USB-C 化されるのはまだ先でしょうかねぇ。