昨春の D500 とゴーヨンFL(AF-S 500mm f/4E FL ED VR)購入直後から「早いところ、1本くらいは望遠ズームが必要だよなぁ」と迷っていたのは以前何度も gdgd 書きました。

とりあえず望遠レンズをもう1本、と思うのだけど……
サンヨンからサンヨン
物欲展望 2019【後編】 〜今年買いたい、買わなきゃならないアレコレ

ゴーヨンの次は、サッカーのスタジアム観客席から撮影用にサンヨンPF (AF-S 300mm f/4E PF ED VR) を、マイクロフォーサーズのサンヨンを売って購入しました(ほぼ等価交換)が、「やっぱり望遠ズームを一本持っておかないと不便だよなぁ」と感じるわけで、SUPER GT 鈴鹿を前に AF-P 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR を購入しました。

という内容の草稿を去年5月に書いたにも関わらず、去年は結局望遠ズームレンズは買わずに終わりました。

というか、去年買ったレンズは最初に買ったゴーヨン FL と、直後に買ったサンヨンPF(と x1.4 テレコン)だけで終わってしまいました……

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(D5 + AF-P 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR @スカイランドHARADA)


去年は仕事が忙しくてベースエアポートとも言える伊丹空港へ撮りに行くことが少なく、仕事のペースが多少マシになってからは航空祭とサーキット行きがメインになって民間機撮影の機会が少なかったため、あまり望遠ズームレンズの必要性を感じなかったせいもあります。(航空祭でも 100-400mm が1本あると便利なのは確かですが)

とはいえ、さすがにいつまでも “カメラボディ2台あるのに、レンズも2本しかない” というアホみたいな状況でいるわけにもいかず、

今年は Fマウントの望遠ズームも、標準域のレンズも、広角レンズも買うぞ


という決意はあるわけで、その第一弾として、廉価な望遠ズームレンズの AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR(以下 AF-P 70-300mm)を購入。



ヨドバシカメラのポイント還元率アップキャンペーンの間に買っとくか、というのが背中押しでありました(^_^;)。ここまで迷ったり、買わなかったりすると、そういうキッカケでもない限り、なかなか踏ん切りがつきませんからね……

(ニコン D6 発表と同時に、待望しているサンニッパのリニューアルがあったりすると、そちらを買うための貯金も始まっちゃいますから ^^;)

ちなみに、同じ AF-P 70-300mm には APS-C 専用の AF-P DX 70-300mm もありますが、こちらはフルサイズ対応。廉価ズームらしく開放F値はかなり控えめですが、その分小型軽量であることと値段にしては良好な画質、そして何と言っても店頭やショールームでの体感でも判る AF の爆速さが特長のレンズです。

AFP70-300A


さて、この記事は去年の5月に書いた草稿をベースにしているのですが、あの頃から

AF の速さ、純正ならではの精度と安心感で AF-P 70-300mm か、ゴーヨンとの併用で繋がりの良い&飛行機撮影にはベストマッチな 100-400mm を(ニコンにはないから)タムロン or シグマ製品で買うか、SPORTS VR がない古い AF-S 80-400mm を今さら買う気は無いけど中古なら有りか?


と迷っていたのが、結局8ヶ月続いたわけで、散々迷った挙句、AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR を最初のズームレンズ、最初の望遠ズームレンズに決めた理由を記しておきたいと思います。



当初(昨年春)、望遠ズームレンズの候補としてリストアップしていたのは、次のレンズたち。
  • ニコン AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
  • ニコン AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR
  • ニコン AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR
  • ニコン AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR
  • タムロン SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2
  • タムロン 70-210mm F/4 Di VC USD
  • タムロン 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (A035)
  • シグマ 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM

まぁ節操ない候補群であり、「70-200mm と 100-400mm なんて使い道が違うのに、なんで一緒の候補になるのよ!?」と言われても仕方ない候補たちであります(^_^;)

キヤノンみたいにオールマイティに信頼でき文句なしの純正 100-400(EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM)があれば、あと1年我慢してもそこへ辿り着きたいところですが、残念ながらニコンさんはサンニッパと同様 80-400mm もリニューアルされないまま。

80-400mm という焦点距離レンジはヒコーキ撮影に理想的でありますが、(私にとっては)今さら30万出して買いたいと思えるレンズではなく、ニコンの手振れ補正の癖から望遠レンズで SPORTS モードのない VR は避けたいという気持ちがあり、AF-S 80-400 VR は候補外に。



となれば、EFマウント時代と同じく、以下の2本の望遠ズームレンズ体制で行きたいところでした。
  • ニコン AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR
  • 妥協してシグマかタムロンの 100-400mm

ところが、D5 なんて買ったものだから AF-S 70-200mm f/2.8E FL ED VR を買う資金は完全に尽きて、予算は10万以下。(将来的には買いたいレンズであることは変わりありませんが)

70-200mm F2.8 レンジのレンズは欲しくなるけど、とりあえずまずはテレ端が 300〜400mm 域のレンズが必要
70-200mm F4 レンズは EF70-200mm F4L IS USM をそれなりに気に入って使っていたけれど、やっぱり F2.8 レンズと比べて物足りず愛用とまでいかなかったし、テレコン常用 or 頻繁に利用となるくらいなら 70-300mm レンズを買った方が良いような?


という考えから、70-200mm レンジの、タムロンの SP 70-200mm F/2.8 Di VC USD G2、70-210mm F/4 Di VC USD、ニコン純正 AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR も今回の購入の候補外に。



結局は最初から有力だった↓3本に絞られ、先日購入するまで迷い悩みが尽きませんでした。
  • ニコン AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR
  • タムロン 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (A035)
  • シグマ 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM

ちなみに、昨年5月の時点で書いた記事では 100-400mm ではなく AF-P 70-300mm にした理由の一つとして、

シグマ、タムロンの 100-400mm は APS-C 機では 150mm スタートになるので脱落


と書いていましたが、無事フルサイズ機を購入しているので 100mm の画角なら伊丹スカイパークで B777-200 が(カツカツですが)フレームに収まるので問題なしです。

(B777-300 だとはみ出ますけど、そもそも伊丹スカイパークで -300 を撮ることは滅多にないので問題なしです。午後の沖縄行き JAL B777-300 もなくなったし)

そして最終的な候補に挙がっていた3本、ニコン AF-P 70-300mm、シグマ 100-400mm F5-6.3 DG OS HSM、タムロン 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (A035) のレンズ仕様を簡単に並べておくと、以下のようになります。

 AF-P 70-300Tam 100-400Sig 100-400
焦点距離(mm)70-300100-400100-400
開放F値F4.5-5.6F5-6.3F4.5-6.3
手ぶれ補正SPORTSモード有斜め方向対応(普通)
ズームリング方向時計回り反時計回り時計回り
コーティング(普通)スーパーマルチ…eBAND
防塵防滴
防汚コート××
三脚座××
テレコン×
フィルター径(mm)676767
最大径(mm)80.586.486.2
長さ(mm)146.0182.3196.5
重さ(g)6801,1601,115
値段(ヨドバシ)¥87,500¥78,300¥67,580

焦点距離レンジのことを別にすれば、こうやって整理した時点で、一番買う気になっていたのはタムロン 100-400mm F/4.5-6.3 Di VC USD (A035) でした。上記表を見ても判るように、
  • シグマと違ってリング回転方向がニコンと同じなので違和感がない
  • シグマ 100-400 よりワイド端が1/3段明るい
  • 防汚コートされている
  • オプションでも三脚座が提供されている

というメリットもあって、それでなおかつ、実売価格が一番安価。金欠の折ですし、タムロン 100-400 でいこうかな、と思っていました。(他にもタムロンのレンズで欲しいものがありますし)

ただ、

タムロンもシグマも 100-400mm はテレ端の開放F値が F6.3 なのが嫌なんだよなぁ。F5.6 センサーでの AF精度に絶対影響するもんなぁ(特に低光量時)


という点だけは唯一であるものの、ずっとタムロン/シグマの 100-400mm に決めきれない理由でもありました。(晴天日中で使う分には何にも問題ないと思いますけど)

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かといって、ニコン AF-P 70-300mm についても「AF が速い」「VR に SPORTS モードがある」という利点の反面、
  • 航空祭時におけるゴーヨン (500mm F4) との繋がり、サブレンズとしては 70-300 より断然 100-400 の方が良い

  • 民間機撮影においても APS-C 機 + 100-400mm(換算 150-600mm)の使い勝手の良さは初代〜2代目 EF100-400 で嫌というほど知っているし、70-300mm では APS-C 機を使っても 450mm というのは「もう一声」欲しくなるだろうことは E-M1 Mark II + 40-150mm F2.8 PRO + MC-14(換算112-420mm)で実感している

  • 将来 70-200mm F2.8 レンズを買った時に、焦点距離レンジとしては被りまくり(大きさ重さ明るさが全然違うので、使い分けはできるけど)

  • 個人的に結構重要ポイントの前面レンズへの防汚コートがない

ということがあって、やっぱり踏ん切りが尽きませんでした(^_^;)

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ただ、そういった迷いの中で、ある時ふと思いついて AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR 購入の決定打になったのが、

去年ゴーヨンとペアで使っていた
サンヨンPFとサイズ・重量的に大差ない


ということ。つまり、色々な取り回しをサンヨンPF (AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR) と変えずに済むのは大きなポイントでした。

サンヨンPF のサイズは φ89mm × 147.5mm、AF-P 70-300mm のサイズは φ80.5mm × 146mm。
サンヨンPF の重さは 755g、AF-P 70-300mm の重さは 680g。

300mm での明るさが1段違う分、レンズの太さが半回り程度サンヨンPF の方が太いのですが、それ以外はかなり似通った数値。

去年ゴーヨンとペアで使っていたサンヨンPFと比べてサイズ的にも重量的にも変わらない。となれば、カメラ用バックパックやローリングバッグへはサンヨン PF の代わりに AF-P 70-300mm を入れるだけで済み、バッグの仕切りをアレコレ悩まなくても済むし、機材以外を入れるスペースが減ることもなく便利!


これに気付いた時に、もう AF-P 70-300mm 一択となり、迷いはなくなりました :-)

AFP70-300_AFS340A
(サンヨンPFとAF-P 70-300の比較)

AFP70-300_AFS340B
(フードを取ると太さが半まわり違うだけ)

AFP70-300_AFS340C
(フィルター径は67mmと77mm)

AFP70-300_AFS340D
(フード付けてもサイズ感は変わらず)

AFP70-300_AFS340E
(ズームして鏡胴を伸ばすと長くなるが収納時には関係ない)


年々体力が低下する年寄りとしては遠征用バッグがこれ以上重くなるのは避けたく、でもゴーヨンがメインレンズなのは変えたくない。

となれば、サブレンズに AF-P 70-300mm を航空祭のサブレンズとしてサンヨンPF の代わりにすれば、カメラバッグの仕切りその他を変えなくてもいいし、若干ではあるものの軽量化に繋がるので万々歳です。

ゴーヨンとの繋がりを考えると 100-400 の方が良いのは確かで、AF-P 70-300mm を買って使ってみてもそのことは実感しますが、一回り長くて重い 100-400 を持っていくとなると、サンヨンPF より重くなり、またパッキングのための仕切りにまた頭を悩ますことになります。(これが結構大変なのよねぇ)

特に、サンヨンPF や AF-P 70-300mm のレンズ長だと、

機内持ち込み限界サイズのバッグだと
レンズをそのまま奥に突っ込んで入る


のは非常に便利で(下記写真の左上区分にサンヨンPFが収まっている)、より長いレンズだとパッケージングを工夫しなければなりませんが、このレンズ長だと悩むこなくサクッと収まるので助かります。

MyCameraBag201812
(D5, D500+BG, 500mm f/4E, 300mm f/4E, TC-14E III, E-M1 Mark II + 9-18mm, エアバンドレシーバー、各種アクセサリ、予備バッテリーが収まったエアポート・コミューター)


結局のところ決め手になったのは、

遠征時に持って行きやすいサイズ・重量


でありました。

もちろん、それ以外に VR の SPORTS モードがあるのはタムロン、シグマ 100-400mm より(私にとっては)大きな優位点ですし、このレンズの AF の速さも動体撮影専門ですから大きなポイントです。(サンヨンPF より断然速い)

画質的にはそれなりですが、望遠ズームレンズと思えば十分納得ですし、低速シャッターで絞ることも多いので気にしていません。ただ、1、2段絞っても(補正入れないと)周辺光量落ちが結構あるのはご愛嬌ですけど。

TediousDays20190117_03_0519


そんなわけで、Fマウント最初のズームレンズ、望遠ズームレンズとして、AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR を購入したわけですが、

結局、近いうちにタムロンの 100-400mm も買って使い分けになりそうな気がするなぁ


とは思っています。

ただ、それより先に標準域や広角レンズをひとまず揃える方が先だと思いますので、その後になりそうですけどね。

AF-P NIKKOR 70-300mm f/4.5-5.6E ED VR を使ってみた感想については、また後日。