前回記事の続きです。
■ 電子インク(E-Ink) 6インチ Android タブレット「BOOX Poke Pro」、ひとまずの箇条書きレビュー【概要・外観・基本操作・設定編】
今回は肝心要のアプリの使い勝手、というか Google Play ストアからダウンロードした一般アプリが殆ど使えない理由と、本端末の存在意義とも言える電子書籍アプリの使い勝手や注意点について記しておきます。
ListView などではタッチの縦スクロールに問題はないが(E-Ink だから滑らかにスクロールできないのは仕方ない)、ウェブ表示系のコンポーネントでは Chrome でも WebView でも相性が悪い感じ。
天気予報アプリのように、ぱっと見ちゃんと動くし使えるのだけど、下の方の内容を見ようとスクロールしようとすると、指の動作に従ってスムースに動かず、手間取ってイラっとする羽目になる(^_^;)
Twitter アプリのようにベースコンポーネントがリスト系の場合は、割と問題なく使える。電子インクゆえに、そもそもスクロールは滑らかに動かないし、画面書き換えが頻発して決して見やすいわけじゃないけど、指を動かすとおりに動く、という最低限の挙動は守られている。
ただし、動画広告やアニメーション GIF 広告があると画面書き換えが常時行われ、はっきり言って電子インク画面では気持ち悪いので、ぶっちゃけ SNS アプリをわざわざ電子インク端末で見るのはどうかと思う。
(Facebook は使わないので知らない。Instagram のように画像ベースのものを E-Ink 端末で見ても意味がないのでスルー)
Gmail もリスト表示ベースのせいか、まずまず問題なく動く。というか、Google 系アプリで問題なく使える数少ないアプリ。ただし、メールを書くのをモッサリ画面書き換えの電子インク端末でやるのはマゾ。
そもそも液晶や有機EL 画面と比べると、電子インク (E-Ink) の画面書き換え時には残像が残るし、画面書き換えのレスポンスが(比喩じゃなく)桁違いに遅いので、ゲームなどは論外だし、SNS やメールその他一般的なアプリでも決して使い良いとは言えない。
(以下のようなことは頻繁に発生する)
(ホーム画面に戻った時に前画面の残像が残ったままの状態)
(ブラウザアプリを起動したら、ホーム画面のアイコンの並び跡が残ってる)
(仮想キーボードの入力文字ポップアップが残ったままの状態)
はっきり言って、電子インク画面は目に優しいかもしれないが、画面書き換えの残像やらレスポンスの悪さを考えると一般アプリは液晶端末を使った方がストレスなく、とっとと処理できるのでトータルとしてみれば身体に良いのでは?と思う。特に、動画・アニメーションGIF広告などがあると画面書き換えが目障りで、むしろ電子インク端末で見る方が目に優しくない。
だと改めて実感。
Google Maps アプリなんかは最たるもので、確かに動くけれど、指の動きに対するスクロールが全くスムースに動かなくてストレス溜まるし、画面書き換えが頻発して液晶端末より電子インク端末の方が遥かに目に嫌な感じだし、そもそもカラー前提のアプリなので階調表現が少ない電子インク画面だと見づらい。
先に書いた「表示されたポップアップ・ダイアログの内容が真っ白で見えずお手上げ」になった場合も、中身は見えなくても操作はできちゃうので、経験からの想像で対応するか、他の Android 端末で同じ操作をして内容を把握して操作すれば何とかなる(こともある)。
同様に、Android アプリを使っていると、見えづらいメッセージ、見えづらいメニューが山ほどあるけれど、そのアプリを熟知していれば、多少の困難は超えていける(^^;)
(なので、他に Android 端末があるか、それなりに Android に慣れていないと苦労は倍増で済まない)
そんなわけで、改めて「電子書籍以外のアプリを使うのが目的なら止めておけ」と言いたい。Kindle や kobo 以外の電子書籍ストアで買った本を液晶画面じゃなく目に優しい電子インクで読みたい、という用途以外には向かない。
ま、こんなもんですかねぇ。他にも使っていて思ったことをメモし忘れたことがあったような気がしますが……
前回記事の冒頭でも書きましたが、2週間使い続けてきて思うのは、Android タブレットかもしれないけど結局は電子書籍など文章を読むための端末であること。
電子インク (E-Ink) は目に優しい、と言っても、画面書き換えが頻繁だと逆効果。E-Ink 画面だと、どうしても表示レスポンスは悪くなるから、トータルとして処理速度はモッサリになる。
E-Ink だからと用途を電子書籍アプリに限定する必要はないかもしれないけれど、今どき、みんな 5〜6インチのスマートフォンを持っているわけで、SNS その他一般的なアプリやブラウジングなら、断然そっちを使う方が快適。だから、
と、改めて実感させられるものでした。
超ニッチな存在であるのに、巷の Android アプリに対して「白黒の電子インク端末でも快適に使えるように改良せよ」なんて、とても言えないし、言う気もない。
色々と E-Ink Android 端末をアレコレ工夫して使っている方々もおられるし、それを否定するわけではないけれど、正直私にとっては今の状況で電子書籍や、ネットの一部サイトのブラウジング以外に使うのは無理があるよなぁ、と。(カスタマイズやアプリ探しをやりこんでもリターンが少なすぎそうで、やる気が出ない)
逆に言えば、
と思っています。まぁ、どこの電子書籍ストアアプリも全ての条件で快適に使えるとは限らないのは残念ですけどね。
電子書籍アプリ側が Android 6 のサポートを打ち切るまでは使い続けるだろうと思うくらいには、気に入っています :-)
■ SKT株式会社
■ 電子インク(E-Ink) 6インチ Android タブレット「BOOX Poke Pro」、ひとまずの箇条書きレビュー【概要・外観・基本操作・設定編】
今回は肝心要のアプリの使い勝手、というか Google Play ストアからダウンロードした一般アプリが殆ど使えない理由と、本端末の存在意義とも言える電子書籍アプリの使い勝手や注意点について記しておきます。
▼ 一般アプリはなかなか厳しい編
- 一般的な Android アプリは液晶や有機EL 画面のカラー端末のことしか考えずに配色されているため(それは当然)、グレースケールでおまけに階調も少ない電子インク (E-Ink) 画面では非常に見づらい画面になることが多い。
特にプルダウンメニューやポップアップメニューに背景色を付けられると事実上使えない場合もあり、黒地に白字も見えないことが多い。 - Google Play アプリを本端末で試すと、世の中のアプリが如何に沢山の色を使いまくっているかを実感できる(^_^;)
- E-Ink 画面の書き換えアルゴリズムが Android の画面制御と噛み合っていないせいか、アプリによってはダイアログの中身が真っ白という事象にちょくちょく出くわす。
- タッチパネルのタッチ精度が悪く、ウチの個体で数mm レベルの誤差があるので、仮想キーボードやメニュー操作など細かいタップ操作が必要な場面では誤タップが頻発しやすいので、かなりストレスが溜まる。
(ちょい入力程度なら IM 自体は悪くないのだけど…) - なので、Google 日本語入力など他の IM を使ったところで、正直50歩100歩。
- そもそも入力に向かない、読書端末なのだから、そこにこだわっても無意味と思うし、重い日本語 IM を入れて無駄にメモリ消費させるのも馬鹿らしい。
- 宣伝では Bluetooth キーボード使って文章入力端末としてもアピールしているが、電子インクの書き換えは遅いわ、残像残るはの画面で、それはないわ〜としか思えない。
- どこに原因があるのか判らないが、アプリによってはタッチ操作とスクロールの相性が非常に悪く、
タッチでの縦スクロールがまともにできないアプリも少なくない
この問題のおかげで、事実上使えないアプリが多い。(特に内蔵ブラウザ以外のブラウザアプリ。後述)
ただし、動画広告やアニメーション GIF 広告があると画面書き換えが常時行われ、はっきり言って電子インク画面では気持ち悪いので、ぶっちゃけ SNS アプリをわざわざ電子インク端末で見るのはどうかと思う。
(Facebook は使わないので知らない。Instagram のように画像ベースのものを E-Ink 端末で見ても意味がないのでスルー)
(以下のようなことは頻繁に発生する)
(ホーム画面に戻った時に前画面の残像が残ったままの状態)
(ブラウザアプリを起動したら、ホーム画面のアイコンの並び跡が残ってる)
(仮想キーボードの入力文字ポップアップが残ったままの状態)
電子インクは目に優しいといっても
読書など長時間見続ける用途のみ
読書など長時間見続ける用途のみ
だと改めて実感。
(なので、他に Android 端末があるか、それなりに Android に慣れていないと苦労は倍増で済まない)
▼ ブラウザ編
- 前述したように、ブラウザは Chrome も Firefox もマトモに縦スクロールができなくて使い物にならないだけでなく、色々多難すぎて、
ブラウザは内蔵ブラウザ以外を諦めた
マジ無理。 - Chrome も Firefox も画面書き換えとの相性なのかアクセスしても画面が表示されないことがある(下記参照)。リロードすると表示される。(画面上を指で動かしたりしても表示されることがある)
(ここで記事リンクをタップすると…)
(何故か表示されない。割と頻発)
(リロードすると表示)
(別のページを表示する時にまた真っ白) - Chrome/Firefox などアプリのタッチスクロールの不具合は、全く操作できないわけではなく、ブラウザで言うと最初に画面半分くらいまでは縦スクロールできるのだが、そこから先が進まなくなる。
(この状態で指を滑らせると…)
(ここまではスクロールするが、ここから動かない)
この状態で指を前後にグイグイやってると、急にまた画面半分くらい進んだり戻ったりするが、少なくとも思いどおりに縦スクロールして該当ページをスムースに読むのは無理。実用にならない。
(動画で見せれば一発で判りやすいと思うが、そこまで用意する時間なし、面倒 ^^;) - 電子インク画面でコントラストが弱いため、Chrome/Firefox などの Google Play ストアからダウンロードしたブラウザアプリでは小さなフォントが擦れ気味になって見づらいことが多い。ブラウザ側でフォントの書体やサイズを上書きする設定にしないと読むのがしんどい。(特に老眼が入ってくると)
なお、内蔵ブラウザではフォントが見やすくなるような処理が入っているので(後述)、その点もあって一般的なブラウザアプリを苦労して使う意味があまり見出せない。 - Firefox に至ってはスクロールの問題だけでなく、FireSync にログインしようとするだけでクラッシュ、そうでなくてもクラッシュ頻発でお手上げ。
- Chrome/Firefox でのブラウジングは全然ダメダメだが、さすがに最初からインストールされている内蔵ブラウザはタッチスクロールの問題はないし、電子インク画面に最適化されていて、比較的快適?にブラウジングできる。
画面読み込み終了後に画面上の文字を全部太文字に
してくれる措置は、見た目という点はともかく、とても読みやすく、内蔵ブラウザのこの機能がないと、とてもブラウジングする気になれない。
(Chromeだと本文の文字が細く擦れ気味で読みづらい)
(内蔵ブラウザだと自動的に文字が太文字化されるので読みやすい!) - 逆に言うと、内蔵ブラウザのこの機能があると電子インク画面の本端末でも、そこそこブラウジングする気になる :-)
- ただ、画面上の文字が太文字化されるのは、ページデーターが全部読み込み終わった後(windows.onload)に処理されるので、ページ読み込みに時間がかかってると、文字が太文字化されるまで待たされる。
- 内蔵ブラウザは Chrome ベースっぽい。
- 内蔵ブラウザでは画面左下に、オーバーレイで上下左右スクロールボタンがあるので、うまく指でスクロールできない場合にもこのボタンで対応できる。
と思いきや、実際にはこのスクロールボタンで操作するのも(タッチ精度が悪くて)苦労するので、結局指でスクロールした方が早い場合がほとんどというオチ。
- 前項の内蔵ブラウザ使用時に画面左下に表示されるスクロールボタンの中央に、全画面切り替えボタンがある。これで全画面表示にすると、かなり広く使えるようになる。
(通常モード)
(全画面モード) - ただし、内蔵ブラウザの全画面表示ではタブの切り替えやブックマークの呼び出しなどはできないため(できるのはハードウェアボタンによる「戻る」だけ)、通常モードと全画面モードを行ったり来たりすることになるのは手間。
- とまぁ、内蔵ブラウザの出来の良さを書いてきたけれど、内蔵ブラウザは初回起動時に「Google の全権限寄越せ」というメッセージが出てきて怖すぎるので、そこは必ず拒否った方が良いかと。拒否しても問題なく使える。
- もっとも、多少のことがあっても、本端末でブラウジングするなら内蔵ブラウザじゃないと使う気なくなるレベルなので、割り切るしかない。
- 日本語設定でも漢字フォントはいわゆる CJK フォントで、日本語の漢字と似て非なる文字が幾つもある。(中国の端末だからねぇ)
- 内蔵ブラウザをしばらく連続で使っていると(1〜2時間以上)メモリ不足になるのか何なのか、Wi-Fi が強制的に切られて(Wi-Fi の自動切断は設定で切っている)再接続できなくなったり、フリーズしたり、端末が強制再起動されることがある。
(このあたりは5年くらい前までの Android 端末を使っている気分。メモリ 2GB の端末なら大丈夫ではあると思ったんだが…) - 内蔵ブラウザでは「ポップアップダイアログの中身が真っ白」という事態は起こらないけれども、ウェブ側の配色指定によっては、ウェブページのプルダウンメニューが真っ黒表示になって操作不可能、という場合はある。
(ウェブページ右上隅のハンバーガーアイコンをタップして…)
(プルダウンメニューが黒字に白文字なので見えず) - 上記の問題は少なくないので、内蔵ブラウザならブラウジングする気になる、と言っても、結局適しているのは、アレコレとウェブサーフィン的に色々なページを見て回るよりは、ウェブ小説や長文の記事をじっくり読む用途に限られると思う。
(何度も書いているが、動画やアニメーション GIF 系の動く広告があると、途端に電子インク画面は鬱陶しくなるしね)
(これも本当は画面上部の広告が動いて画面書き換えが常時あって鬱陶しい) - ウェブ小説の類を読むのには、電子インク画面の本端末+内蔵ブラウザの組み合わせで読むのはピッタリだと思う。特に長時間読み耽るような場合は。
- ウェブ小説リーダー系のアプリを幾つも試したが、本端末では内蔵ブラウザでログインしてウェブ上で読む方が圧倒的に快適と断言できる。ウェブ小説リーダー系のアプリは電子インク画面のことは考えてないので、本端末では文字が読みにくいし、スクロールに難のあるアプリもあった。
- ま、小説に限らず、ウェブで文章を読むのにフォントが CJK フォントで、日本の漢字と違う書体の漢字が表示されるのは気になるには気になるだろうけど、そんな細かいことを言ってたらこの手の端末なんて使えないからねぇ。
▼ 電子書籍アプリ編
- Kindle、BOOK☆WALKER、Reader Store、Kinoppy の4つの電子書籍ストアアプリと、自炊ファイルリーダーとして Perfect Viewer を使っているが、一部支障がある機能はあっても、とりあえずは使えている。
- ただし、電子書籍ストアアプリが快適に使えているかというと、まずまず快適なアプリもあれば、ストレスのあるアプリもある。(後述)
- また、電子書籍ストアアプリ以外と同じく、メニューが黒地に白文字だけど全く読めない、メニュー背景色にグレーなどの中間色が使われていて非常に見づらい、などの問題は普通にあるので、自力で乗り越える必要あり。
(できるだけ他の Android 端末で、使うアプリの操作やメニューに慣れておくと、こういった場面でも対処できる :-) - 全ての電子書籍系アプリで共通のことだが、ページ送りのエフェクトは「なし」にしないと、電子インク画面の書き換えが非常に鬱陶しくて死ねるし、まどろっこしくて使っていられない。
- 電子書籍アプリを使う上での難関の一つは、キーボード入力が(電子インク画面のため)超レスポンス悪く、(タッチ精度の悪さで)誤タップが頻発するため、電子書籍ストアへのログインが結構面倒なこと。ま、それぞれのアプリで最初の1回だけで済むので、我慢我慢……
- Kindle Paperwhite だと電子書籍読書、Kindle ストアの書籍を読むのに最適化された画面書き換え処理が行なわれているが、本端末は汎用の分、電子インクの画面書き換えアルゴリズムが各電子書籍アプリの書籍描画に最適化されていないし、そもそも電子書籍アプリ側も電子インクのことは考えてなく、液晶端末に最適化されているので、そこは色々妥協、割り切る必要はある。
(けれど、それなりに実用的には使えている) - 使っている電子書籍ストアアプリの中で、本端末での使い心地が一番良いのは BOOK☆WALKER アプリ。個人的に Kindle と並ぶ大量購入書籍のあるストアなので(2千数百冊以上)、まずまず実用的に使えて本端末を買った甲斐があった!
- BOOK☆WALKER アプリは電子書籍ストアアプリの中では重い方だし、特に初回起動後は本棚の書影の取得にかなり時間がかかるが(2千冊以上あるので)、それを乗り越えれば、まずまず我慢できる速度で使える。
- BOOK☆WALKER アプリで書籍を読む分には特に問題はない。液晶端末ほどページめくりは快適サクサクではないが、コミックでも何とか我慢の範疇。
- BOOK☆WALKER アプリは行間や余白、フォントサイズの設定がかなり細かくできるので、ちょっと特殊な本端末でも書籍を読む際の好みの設定を作ることができる。ただ、余白など一部設定の挙動が、他の Android タブレットと違って少々困ったちゃんだが、読むのに大きな影響はない。(人によるかも?)
また、設定画面のレスポンスは悪いので(元々良くない)、設定を試行錯誤する間はちょっとストレスが溜まる。我慢我慢。
- たまに、ポップアップ・ダイアログが変になったりすることもあるけど、気にしない。(まだ少ない方だと思う)
- Kindle アプリも勿論利用でき、まずまず普通に使えるが、今の Kindle Paperwhite/Oasis では好みのカスタマイズ設定を幾つも保存でき、書籍に応じてすぐ変えられるのに対し、Kindle アプリではそのような機能もなければ、元々カスタマイズの範囲が狭いので、Kindle の書籍は Kindle Paperwhite があれば、そちらで読む方が快適、という当たり前の結論。
- ただ、Kindle 端末だと Kindle ストアの書籍しか読めないが、本端末は Kindle ストア以外の書籍も電子インク (E-Ink) 画面で読めるメリットは大きい。
- メニュー操作その他のレスポンスはサクサクとまではいかないが(電子インクの画面書き換えは遅いし)、Kindle Paperwhite に比べると雲泥の差で快適。
(ただし、Kindle 端末に比べると Kindle アプリでできることは少ない) - 書籍のページ送り、特にコミックのページングは、最適化されてる Kindle Paperwhite の方がレスポンスが若干良く、本端末はページめくる時に微妙に一瞬のラグはある。が、Kindle コミックに関しては、さほど気にならない差。
- Kindle の一般書籍については、余白を狭い設定にしてもまだ広いことが多いので(書籍によるのだけど)、読むのに支障はないとはいえ、ちょっと読む時に微妙な感じ。
- 書籍を開いている時の、読書設定プルダウンメニューのフォントサイズ項目が真っ黒になって判らない状態に。(目押しで操作は可能)
- これがコミックの設定プルダウンメニューになると、ほぼ真っ黒でさすがに訳ワカメ(^_^;)
- さらに、未読の書籍を開いたときに書籍情報を表示する設定になっていると、書籍情報を表示する際に画面全体が真っ黒になって、関連書籍表示の際にも画面が真っ黒になったりして、たまにアプリがおかしくなったのかと焦る。が、そのまま適当にタップすれば書籍の内容が表示される。
(これくらいで戸惑っていたら、この端末は使ってられない……)
- Reader アプリもコミックに関しては、まず普通に使える。SONY Reader 亡き今、Reader Store の電子書籍を E-Ink で読めるのは、この手の端末になってしまう。
(SONY Reader は 3代目までずっとフロントライトがなかったから、むしろ良くなった。まぁ SONY Reader は激薄、激軽だったけど)
- ただし、Reader アプリは一般書籍でのページめくりの反応が悪く、反応しなかったり、反応しなかったと思って 2回タップした分がまとめて処理されて 2ページ進んだり、ということが多発するので、かなりストレスが溜まる。
- とはいえ、Reader Store で積ん読になっていた小説を一冊、早速読んでしまったけど。(だからと言って Reader アプリの一般書籍はあまりお勧めできない)
- あと、読書設定のプルアップメニューが背景色設定で見づらいパターンになっている。ま、これくらい気にしていたら E-Ink の Android 端末は使えないけど。
- 紀伊国屋書店 Kinoppy アプリは最近ほとんど書籍を買っていないので、ざっと使ってみた感じだけだが、一般書籍については特に問題なさそう。ただ、こちらも行間をもうちょっと狭い設定にしたいのだけど…
- 電子書籍ストアアプリは概ねフォントをアプリ内に持っているので、中国製端末の微妙に日本語とは違う漢字フォントを見ずに済むが、その中でも Kinoppy アプリのフォントが一番良いと思う。
- Kinoppy では殆どコミックを購入していないので、一冊軽く見た程度だが、とりあえず問題なく見られる。快適かどうかまでは未確認。読書設定のポップアップ・ダイアログが見づらいのは他と同じ。
- 他に honto アプリも使えることは確認しているが、honto は取り扱いストアが限定されている電子書籍雑誌のみを購入していて、6インチ画面の端末では到底実用にならないので、特に試していないので悪しからず。
- 他の電子書籍ストアも試したいところだが、そこまでやってる時間がなく。
- 自炊した電子書籍データー(CBZ)を読むために Perfect Viewer を試してみたが、動作的には特に問題なし。LAN を通して NAS 上のデーターもちゃんと読める。
- ただ、6インチ電子インク画面だと、高精細に作ったデーターじゃないとセリフの文字が読みづらく、決して読みやすいとは言えない。(特に老眼入ってると ^^;)
▼ その他諸々編
- バッテリーの保ちは、使い方によって大きく変わるっぽいので何とも言えず。
- Wi-Fi、Bluetooth 切って、純粋に読書(画面書き換えの多いコミックではなく文章主体の書籍)しているだけなら 10時間以上もつ。
(当然コミックの読書だと画面書き換えが多い分、バッテリーの保ちは悪くなると思われる) - Wi-Fi 繋ぎっぱなしでブラウジングしまくっていると、驚くほど速くバッテリーは減っていく。4時間くらいでなくなりかけたことがある。
- 初期設定では Wi-Fi を自動的に切る設定になっているが、そうなっていると電子書籍アプリを使っていて書籍を閉じる時に読書位置しおりをクラウド側に保存できなくなるので、他の端末と併用している場合は Wi-Fi 自動切断の設定をオフにした方が良い。(その分、バッテリーの保ちは悪くなるが)
- Wi-Fi がオフの場合でも、内蔵ブラウザ使用時には「Wi-Fi を接続するか?」と聞いてくる。日本語設定でも英語文章のダイアログだけど。
- 内蔵ブラウザなどプリインストールアプリ以外では、ネットワーク使用時に Wi-Fi がオフでも「Wi-Fi を接続するか?」とは聞かれず、エラーになるだけ。残念!
- 長時間 Wi-Fi を繋ぎっぱなしだと、たまに強制切断され、そして再接続不可になり、端末を再起動する羽目になる。
- Wi-Fi は 801.11b/g のみで a/n には非対応。
- 付属のカバーは外出時には入れて持って出掛けるけれど、自宅内で使う時には嵩張るのが嫌で装着していない。画面フィルムはつけようと思っているが、まだ貼っていない。
- 電子インク (E-Ink) 画面は外出時に外光反射しないので、そういう点では非常に使いやすい。軽いので持ち出しても負担にならない。
- Kindle Paperwhite (2018) とはキチンと共存できている。Kindle ストアの書籍を読むときは従来どおり Paperwhite を使うけど、それ以外の電子書籍ストアは本端末で。
(Kindle アプリより Paperwhite の方がフォント周りの読書設定がきめ細やかにできるから) - 本端末と Kindle Paperwhite はパッと見かなり似ているので、風呂に持ち込むのに防水の Paperwhite (2018) と間違えて本端末を持ち読みそうになったことが二度ある(^_^;)
☆
ま、こんなもんですかねぇ。他にも使っていて思ったことをメモし忘れたことがあったような気がしますが……
前回記事の冒頭でも書きましたが、2週間使い続けてきて思うのは、Android タブレットかもしれないけど結局は電子書籍など文章を読むための端末であること。
電子インク (E-Ink) は目に優しい、と言っても、画面書き換えが頻繁だと逆効果。E-Ink 画面だと、どうしても表示レスポンスは悪くなるから、トータルとして処理速度はモッサリになる。
E-Ink だからと用途を電子書籍アプリに限定する必要はないかもしれないけれど、今どき、みんな 5〜6インチのスマートフォンを持っているわけで、SNS その他一般的なアプリやブラウジングなら、断然そっちを使う方が快適。だから、
じっくりテキストを読む以外に無理して使う意味はない
と、改めて実感させられるものでした。
超ニッチな存在であるのに、巷の Android アプリに対して「白黒の電子インク端末でも快適に使えるように改良せよ」なんて、とても言えないし、言う気もない。
色々と E-Ink Android 端末をアレコレ工夫して使っている方々もおられるし、それを否定するわけではないけれど、正直私にとっては今の状況で電子書籍や、ネットの一部サイトのブラウジング以外に使うのは無理があるよなぁ、と。(カスタマイズやアプリ探しをやりこんでもリターンが少なすぎそうで、やる気が出ない)
逆に言えば、
Kindle 以外の電子書籍ストアの書籍を電子インク画面で、目への負担を減らして読めるだけでも買った価値はあるわぁ
と思っています。まぁ、どこの電子書籍ストアアプリも全ての条件で快適に使えるとは限らないのは残念ですけどね。
電子書籍アプリ側が Android 6 のサポートを打ち切るまでは使い続けるだろうと思うくらいには、気に入っています :-)
■ SKT株式会社
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コメント一覧 (2)
太字フォントの使用、
テキスト色の濃色化、
背景の淡色化、
あたりを設定すると有効になるかもしれません。
BookLive! Readerアプリだと上記設定が効いています。
(コントラスト50、
アニメーションタイムアウト47(ページめくり効果オフでも残るスライド表示が邪魔なので)
の設定もして使っています。)
遅ればせながら、ありがとうございます。
アプリ最適化の太文字化は、Kindle や BOOK☆WALKER だと効果があるのかどうか非常に微妙なところです。
微妙に変わっていなくもないのですが、メニューその他がガッツリ太文字化されているのに比べると、本文は顕著な変化はなく、多少掠れが減った気がする程度で、ほとんど変わっていません。
このあたりは独自フォントの利用とともに、フォントレンダリングを OS に丸投げしているかどうかで変わるのでしょう。
何れにしてもアドバイスありがとうございました。