11インチ iPad Pro (2018) や Apple Pencil と同日に到着したはずの新型 Kindle Paperwhite 2018年モデル(以下、Paperwhite 2018)。すっかり iPad Pro の方のアレコレに追われて1週間ほど放置プレイされていましたが、こちらも半月ほど使っております。



過去に Kindle のみならず電子インク端末については何度となく記事を書いてきていますが、

もはや電子書籍専用の電子インク端末って欲しい人は既に持っていて、これから新たに買う人は少なく、ほとんどが従来モデルからの買い替え検討じゃないの?


と思っているので、今回の Kindle Paperwhite 2018 については
  • 2015年モデルと比較して感じたことのまとめ
  • 2018年モデルへ買い替えた方が良いかどうか?

この2点について記します。

(新規に電子インク端末を購入する人は、Amazon より楽天派でない限り、今回の Kindle Paperwhite 2018年モデルを買っておけば安定です。Paperwhite じゃない安い Kindle は手出し無用 ;-)

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ちなみに当方、Kindle 電子インク端末は日本で発売になる前の英語版3世代目から使っていて、Paperwhite は初代モデルから毎回購入して愛用してきています。

まず、発売から3年以上使ってきた 2015年モデルとの比較を中心に記します。その後、買い替えについて個人的に思う所感を述べます。



  • 相変わらず Kindle の簡素かつ必要最小限なパッケージ(悪くない)

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  • 充電は残念ながら microUSB のまま(´Д` )

  • このタイミングなら充電端子は USB-C にして欲しかった、というのが本音だけど、Amazon はコストダウンしか考えていないから想定内ではあるし、USB-C になるのはまだかかりそう(Fire 端末で採用されてから、だろうね)

  • 次の Paperwhite(電子インク自体が大きく進化していないので何時になるか判らないけれど、また3年後の 2021年モデルくらい?)では、さすがに USB-C になるかな。なると良いな

  • もちろん、いつも通り USB-ACアダプターは別売または各自別途用意(これは問題ない。付属されても困る。ケーブルですらパッケージに入れたままなのに)

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    (パッケージ同梱物)

  • 野暮ったい筐体デザインと質感はそのまんまで、2015年モデルと 2018年モデルの見た目の差は小さい(Amazon にデザインとか質感を望むのは、無い物ねだりだが ^^;)

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  • 背面側も変わらず、若干ボディサイズの縦横比が変わっているのが比べて初めて分かる程度の差

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  • 正直なところ、パッと持った感じの第一印象では重さの差はほとんど感じない(ちょっとガッカリ)

  • むしろ、薄さの方が「あ、ちょっと薄い」とは感じられた

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    (並べて比較すると小さな差だけど、常用していると気づくくらいの差はある)

  • とはいえ、実際に軽さも薄さもそう大きな差ではなく、両手それぞれに 2015年モデルと 2018年モデルを持って比べると「うーん、この差だとそれだけで買い替えを勧められるほどの差はないなぁ」と思ってしまう
    (ぶっちゃけ、故 SONY Reader ほど薄く軽くならないと、薄くなった!軽くなった!と大声で言える差はないと思う)

  • ただし、両手で持って 2015年モデルと比べている時より実際に片手で持って使っている時の方が薄さ軽さの恩恵は感じられるので、使い始めると多少の差は感じられる。買い換えるべき、と言えるほどかは微妙だけど

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  • 軽さ薄さは別にして、上位モデルと同じように画面と縁の段差がなくなったのは、かなり良い!。見た目も微妙な使い勝手の向上に繋がる

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    (2015年モデル。画面と縁との間に段差がある)

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    (2018年モデル。Oasis などと同じく画面と縁の段差がない)

  • 画面と縁の段差がなくなりフラットになって、ベッドサイドで使っていて画面の隅に埃が溜まらないのが良い(^^)

  • Kindle 初期設定時に購入時の Amazon アカウントが登録されているのは良いが、スマホにも Kindle アプリを入れましょうとか、Kindle Unlimited に入りましょうとかの宣伝がウザい
    (既に Kindle 使ってるユーザーと判ってるんだから、そのあたりは知ってるわけだしスキップさせるべき)

  • というか、Kindle Unlimited 加入のボタンだけがデカくて、スキップは小さな文字で書いてあるという、誤誘導系下劣サイトに良くあるレベルのクソ勧誘画面であり、Amazon への印象が劇低下

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  • 既に同じ最新バージョンで Kindle Paperwhite 旧型を使っているユーザーなのだから、最初のヘルプも(使い始めた後に出てくるポップアップヘルプ含めて)サクッとスキップ、オフさせて欲しい

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  • ホーム画面はオススメ画面表示オンになっていたりで、いつもの画面とは少々違うが、設定で戻せばいつも通り。 というか、最初からアカウント登録しているんだから旧型の設定内容くらい自動的に引き継ぐようにできて欲しい

  • そう言いながら、所詮コストダウンしか考えない Amazon だから無理か、とも思うw

  • 中身は設定その他含めて、最新バージョンの2015年モデルとほぼ変わりなし

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    (起動画面も毎度おなじみ)

  • 大容量 32GB モデルではない通常モデルのストレージ容量が 2015年モデルの 4GB から 8GB に倍増したので余裕はありそう、と思ってストレージ容量を確認したら初期状態で何故か残容量 6GB 未満という不思議

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    (初期状態で 300MB 使われているのは辞書類と思われる)

  • パソコンでもスマートフォンでもタブレットでも、公称ストレージ容量より初期状態容量が少ないのは常だが、8GB と言いつつ 6GB なのはさすがにちょっとねぇ

  • とはいえ、ストレージ容量 4GB でもコミックを大量に入れない限り十分だったから、8GB モデルで十分に余裕はできたのは間違いない。大は小を兼ねる。同じ価格で増えてる良さは認める

  • どうせダメだろうと思いつつ、淡い期待を抱いていた動作速度は 2015年モデルと全く変わらずと言って問題ない。最初は速く感じられても、それはまだ使っていない、本をダウンロードしていないから

  • 常用してきた 2015年モデルと同じくらい本をダウンロードして、本のコレクションへの追加作業を繰り返すと、2015年モデルと同じくフリーズしたかのような数十秒停止が頻繁に起きる
    (読書中の動作は問題ないけど、メニュー周りのもっさり加減は変わらない)

  • コミックを読んでみても動作速度の点で 2015年モデルと変化は感じられない。ただ、高速ページめくり機能を含めて 2013年モデル以前とは世代が違う大きな差がある

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  • 電子インク画面の見え味その他も 2015年モデルと変わらず。従来と解像度その他のスペックが変わらないのだから当然ではある

  • 前回同様、今回も広告付きモデルだが、相変わらず広告はほとんど気にならず問題なし(広告なしモデルは2千円高)

  • バッテリーの保ちは 2015年モデルと同様か、若干悪くなってるんじゃないか?と感じる(半月使っただけの個人的な印象だが)

  • 3年使ってそれなりにバッテリーがへたっているはずの 2015年モデルと大差ないバッテリーの保ちなのは少々不満

  • バッテリーが保つと言われる Kindle 電子インク端末だけど、それは「放っておいてもなかなか減らない」だけで「長時間ずっと読んでいると、それなりにバッテリーは減っていく」のは変わらず、読書中のバッテリーの低下が増えてくれないと、いくらストレージ容量が倍増になってたくさん本を詰め込めても、あまり意味ないんじゃないかなぁ、という気はしている(特に画面書き換えの多いコミックはバッテリーが余計に減りやすい)

  • 2018年モデル最大の売り、スペックアップである防水仕様は、刺さる人には刺さる仕様で、お風呂読書には最適だね!

  • 個人的には、読書しながら半身浴などで長風呂をすることは滅多にないのだが、冬場はゆっくり温まりたい時も多いので、そういう時に防水仕様の Kindle があると便利

  • お風呂スマホは落下した時のダメージがデカいが(下がタイルだから画面割れ一直線)、Kindle は素材的に風呂場で手を滑らせて落としてもダメージは少なめなのも良いし、万が一壊れたってスマートフォンよりはずっと安価だから気楽に使える :-)

KindlePaperwhite2018_15
(お風呂読書だけでなく車内読書でもスマホよりずっと良い)


というわけで、今回の Kindle Paperwhite 2018年モデルの変化を端的に言えば

2015年との決定的な差は防水のみ


であり、

防水と若干の軽量薄型化はあるものの
機能や動作速度、画面は2015年モデルと同じ


ですから、思いのほか変わっていません。特に軽量化は比べても大差ありません。(薄さはそれなりに感じられる差がある)

ぶっちゃけ、防水以外は大きな変化なし、と言っても良いくらいで、

3年ぶりの割には思いのほか変わってなかった(´Д` )


というのが、正直なところ。お風呂読書など防水機能に強く惹かれなければ、2015年モデルユーザーは慌てて買い換える必要は皆無と言えます。

個人的には、画面と縁の段差解消がとてもお気に入り点であり、ちょっぴりだけど薄くなったことも含めて、

読書環境としては少々でも向上している


という実感はあるので、購入して後悔はしていませんが(さほど高いものでもないですし)、2015年モデルユーザーに買い替えを勧められるほどの出来、変化もないと言えます。

そういう私でも、バッテリーの保ちを損なわずに動作速度の向上がなかったのは超ガッカリです。前モデルから3年も経ったのにねぇ。そういうところは Amazon 端末らしいイマイチさです。

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そんなわけで、買い替えについて私なりの判断基準を示すなら、

お風呂読書派はすぐさま買い換えて良し
2015年モデルユーザーは興味があってもセールまで待て


って感じですかね。2015年モデルとは中身に差がなさすぎるので、正規価格で買う必要はない、と私はそう思います。

上位モデルの Oasis や故 Voyage は殆どセール値下げをしませんでしたが、主力機種の Paperwhite は頻繁にセールしていましたから、しばらく待てばセールで少し安く手に入るでしょう。(現時点では、とりあえず Amazon の Cyber Monday セールまで待ってみたら?って感じですけど)

ただ、

2012/2013年モデルユーザーは買い替え時


だと思うので、セールまで待つなり待たないなりで、買い替えして良いと思います。

2012/2013年モデルと 2015年モデルには中身に結構な差がありますので、たとえ正規価格で買い替えても、ちゃんと Kindle Paperwhite を常用している人なら元を取れる買い替えだと思います。

Kindle Paperwhite 電子書籍リーダー | Amazon.co.jp
Kindle Paperwhite(第10世代)及びKindle Oasis (第9世代)の防水性能について : Kindleストア


(コミックのライブラリを大量に入れたい人なら2千円高の32GBも有りだと思う)