ようやく暑い日々が過ぎさり、地震と強烈台風に見舞われ続けた夏も終わって秋本番。心地よい気候に、木々は色づき、Jリーグもシーズン最終盤を迎えつつ、航空祭もピークシーズンになり、一年で一番楽しい時期になりました。

エアフェスタ八尾、SUPER FORMULA 最終戦@鈴鹿、明野航空祭、岐阜基地航空祭、エアフェスタ浜松、百里基地航空祭……。週末にはガンバ大阪の試合も仕事もあるので、どれだけ行けるかは判りませんが、楽しみな秋です :-)

でもって、気が付けば D500 で主力機をミラーレスからデジタル一眼レフへ出戻りしてから、ちょうど半年が経ちました。ということで、あれこれと半年使ってきた感想やら、取り留めのない雑感を記しておこうかと思います。

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ニコンやキヤノンのフルサイズ・ミラーレス機が発表され、パナソニックもフルサイズに参戦、ミラーレス時代の雄となったソニーも超望遠レンズを揃え始めたり、富士フイルムも着実に動体撮影性能を上げてくるなど、すっかり「時代はミラーレス」になりました。

今年がそうなる年であろうと判っていて、それでも流れに反してデジタル一眼レフに戻ったわけですが、そんなデジカメ界激動?の半年を経ても

デジタル一眼レフへ戻って良かった
D500 を買って使って満足


であることは変わりません。細かな点で幾つか不満を感じるところはありますが、概ね満足どころか大満足と言えます。

率直に言って、私にとって D500 は前メイン機の E-M1 Mark II はもちろん、EOS 時代の主力機で同じ APS-C ハイエンド機である EOS 7D Mark II と比べても、

動体撮影において全幅の信頼を置ける道具


と感じられるものです。

まぁ半年使ってきて随分慣れた今でも「ニコンのこの仕様は、やっぱりおかしい」と思う点は幾つかあるので(詳細は次回)、操作性という点では EOS の方がちょっと上という思いは変わらず、この点では 100% 満足とは言えませんが、

最初に購入したデジタル一眼レフ機であるニコン D70 から数多くの APS-C 機を使ってきて、ここまで性能面で信頼できる、使っていても撮影結果を見てもストレスの少ない APS-C 機はなかったなぁ


と、半年使ってきてそう思えるカメラです :-)



ずっと愛用していた EOS 時代から

7D Mark II より D500 の方が高感度画質も AF 性能も良さそうだなぁ


と羨ましく思っていましたが、実際に D500 を手にして使ってみると自分の眼に間違いはなく、同じ APS-C ハイエンド機である EOS 7D Mark II より確実に画質と動体相手の AF 性能は優っていると実感できています。

単純な高感度画質も 7D Mark II と比べて優秀ですが、逆光時の撮影などで暗部を持ち上げた時のノイズ量の差は想像以上で、実際に使ってみて驚いています。(というか、以前の 7D Mark II の画像を処理すると、こんなに暗部持ち上げに弱かったのか…と)

AF-C の動体捕捉能力についても、この半年間、EOS 時代に撮った同じ現場、同じような状況で撮影して D500 の良さを実感しています。顕著な差が出る被写体、条件は限られていますが、そういう被写体を撮っているので違いは明らかです。

EOS 時代は F マウント変更する勇気は出ませんでしたが(その昔は逆方向にマウント移行したのけど)、魔が差してマイクロフォーサーズ へ移行してしまい、それを挟むことで Fマウントへ再移行して(戻ってきて)、結果的には良かったように思います。だいぶ遠回りと無駄遣いをしましたが(^_^;)

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昨春から1年間メイン機として使っていたミラーレス機 E-M1 Mark II と比較するのは(動体撮影に限って言えば)比較するのも D500 に失礼なレベルであって、同価格帯のカメラとして動体撮影において E-M1 Mark II が D500 を上回ってるのは(動く被写体の撮影では歪みの出る)電子シャッター時の連写速度だけ、と断言できます。

少なくとも、友人知人に「サッカーや飛行機を撮るのにどちらが良い?」と聞かれたと仮定した場合に、重さ大きさを最優先にするのを除けば E-M1 Mark II を選ぶ選択肢は現時点では皆無、と言って良いくらいの差はあります。

動体撮影能力のみならず、E-M1 Mark II の最大の欠点とも言える「操作性のモッサリ感」は皆無で概ねサクサク操作ですし、E-M1 Mark II では「UHS-II SDカード対応なのに、なんでこんなに書き込みが遅いの!?」と感じましたが、D500 ではそんなこともありません。(普段は XQD カードをメインに使ってますが)

このあたりはデジタル一眼レフのみならず近年の中上位機では当たり前の話で褒めるようなところではなく、E-M1 Mark II が酷かっただけなのですが、落差がある分だけ、

普通にストレスなく使えるって良いね!


と実感する半年でありました。

静止体をマッタリ撮ってる分には E-M1 Mark II のあのレスポンスと仕様でも問題ないのでしょうが、動体撮影を散々アピールしておきながらアレはないわ、というのが私の E-M1 Mark II に対する評価です。逆に、いま E-M1 Mark II をレンズ交換式コンパクトデジカメ的に使っていると、そこらへんのストレスは少なくなってます。

(それでも今時、カード書き込みが終わらないと画像再生ができない仕様は酷いと思うけど)

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E-M1 Mark II はセンサーの小さなマイクロフォーサーズ機にしてはデカいデカいと言われて、それ以前に愛用していた APS-C ミラーレス機の X-T1 とサイズ感は変わりませんが、個人的には非常に手にフィットするグリップ感で、今でも使い続けている理由の一つです。

そんなコンパクトで具合の良い E-M1 Mark II に1年間慣れきってしまって、今さらデジタル一眼レフの大柄なボディ(それもバッテリーグリップは常時付けっぱなし)に耐えられるかな?戻れるかな?という不安はありましたが、使ってみれば杞憂でした :-)

E-M1 Mark II と比べると一回りどころかふた回り大きく、重さは 1.5倍以上の D500 ですが、ホールディング含めて手に馴染む感は D500 も満足できています。手の小さな私なので D850 のグリップは少々サイズが大きすぎる感がありますが、D500 はちょうど良いです。

ボディが大柄な分、ボタン類はデジタル一眼レフのサイズなりの余裕があって、このあたりの操作性の良さは迅速な操作を要求されることも多い動体撮影では使い勝手が良いです。ニコン、キヤノンのデジタル一眼レフは判ってるな、安心できるな、と思う点も多いですしね。

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ただ、前述したように、動体撮影能力で E-M1 Mark II が唯一 D500 を上回ってる連写速度という点では、(動く被写体の歪みが多少あるのを承知で)サッカー撮りでは秒 15〜18 コマの連写を使っていたため、D500 で秒10コマに戻った時には

あれ?秒10コマって、こんなに遅かったっけ??


と、非常に物足りなく感じたのは事実ですし、秒15〜18コマを一度体験していると今でも「もう一声欲しいなぁ」と思うことしきりです(^_^;)

サッカーで 1/10秒というのは(振りがコンパクトで速い選手だど)シュートシーンの足の振り上げが始まるコマの次は振り切ってることもありますから、コマ速は少しでも多く欲しいものです。

そういう意味ではα9のような歪まない電子シャッターやグローバルシャッターが搭載されたミラーレス機ならば、処理速度が上がることで秒20コマでも30コマでもしっかり撮れるようになるのは確実で、動体撮影能力でも未来があるのはミラーレスであろうことは確かです。一眼レフではミラーの開閉速度という物理的制約がありますしね。

まぁ、秒20コマ、30コマ撮れるとなると撮影枚数が膨大になって、そこから写真をセレクトすることを思うとウンザリですが(笑)

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ただ、秒10コマ以上欲しいと思うのは(私の被写体の中では)サッカー撮影くらいで、アメフトを撮っていても思いませんし、戦闘機の機動飛行でも秒10コマで不満を感じることはないので、本当に限定された条件ではあります。

同じハイエンド APS-C 機の EOS 7D Mark II と AF 性能で顕著に差を感じるのも(私の被写体の中では)サッカー撮りと機動飛行の一部くらいなのも事実。

でも、自身の撮影枚数としてはサッカーが一番多いだけに、そこが譲れない部分なのは仕方ありませんし、その部分の差があるからこそデジタル一眼レフに戻って、D500 を買ったことに大きな満足を得ています。

ぶっちゃけサッカーを撮ってなかったら随分とカメラの選択肢は変わる、広がると思います。E-M1 Mark II で我慢できたかどうかは別にして、デジタル一眼レフに戻ることなく、αなど別のミラーレス機という選択肢もあったかもしれません。

が、そんなものが好きで撮っているからこそ、

やっぱり現時点ではまだ信頼して撮れるのは(一定以上の)デジタル一眼レフだね


なんて思ってしまうわけです。(レンズラインナップ的なこともありますが)

でなければ、重さ大きさの負担、さらには金銭的なことも合わせて、戻ってくることはなかったでしょう。いやホント、厄介なものを被写体にしてしまったと思いますが、好きなものだから仕方ありません。業です。

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逆に言えば、それが判っているだけに「ミラーレス機はまだまだ動体撮影には向かない」なんて考えることはないですし、そんな時代は過ぎ去っているとも思っています。

実際、色々と文句をつけた E-M1 Mark II の動体撮影能力も全く話にならないというわけではなく、飛行機の離着陸とかスポーツ撮影でも動きが止まってる、遅いシーンならそこそこ撮れるのは間違いありません。

もっと言えば、戦闘機の機動飛行でも条件さえ揃えば撮れなくはないし、下手っぴな私でも1年間の撮影の中でそれなりに押さえられたカットはあるわけです。サッカー撮影でもそう。でも、同時に

動体撮影においてどんな条件でも安定してそれなりの結果を残せる、一定以上の不規則かつ高速な動きに対処できるかどうか、という点では、まだ一定以上のデジタル一眼レフ機の性能、熟成に優位性があるかなぁ


とも感じるのです。

現時点でもミラーレスのハイエンド機なら動体相手の撮影能力でも中上位のデジタル一眼レフ機の90%、もしかすると95%のレベルに達しているかもしれません。α9ならそれ以上かもしれません。

しかしながら、その、デジタル一眼レフの動体撮影レベルに肩を並べるまでの残り数%、僅かな部分が、やっぱり重要であり、結果として小さくないヒット率の差を生むと感じるのです。

スペックに出てこない動体撮影における操作性の差も同じです。もはや小さくない差かもしれないけれど、カメラにとって難易度の高い条件では特に差が出ると思うのです。特に下手くそにとっては。

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プロカメラマンを始め本当の意味で上手い方々、色々なものを費やせる方々はどんな機材でもそれなりの結果を出せます。ムック本「ヒコーキ撮影テクニック」のミラーレス機材での撮影写真やら、各社ミラーレス機の宣材写真を見れば、それは自明でしょう。

けれど、技量も拙く、センスもなく、撮影機会も限られる人間にとっては、そうとは限りません。

自らが可能なかぎり優秀な機材に助けてもらって、限られた機会で、より良い結果を得る


ことは、やっぱり重要だなぁ、と去年痛感しました。

「写真を撮る行為」が目的なら、カメラとして面白い、興味深い、もしくはこれからの先取りを考えた機材を使いこなすことで楽しく過ごせますが、私は写真を撮る行為も好きですけど、結果も欲しい。

好きな被写体の、自分がコレだと思う瞬間を、なるべく良いクオリティで、そして、できるだけ高い確率で撮りたい。

数少ないシャッターチャンス、二度とないシャッターチャンス。素人ゆえの限られた撮影環境。その中で良い写真を少しでも押さえられる確率を少しでも上げるためには、2018年はまだ優秀なデジタル一眼レフと望遠単焦点レンズの組み合わせだったかな、と。

少なくともヘタレな私にとっては、レンズともども

言い訳の効かない機材


を使うことは重要だと思っていますし、撮れなかったことを自らの至らなさにしかできない機材は自分への叱咤にもなりますから(^_^;)

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当方がデジタル一眼レフに戻ってきて、まだデジタル一眼レフの方が…と言っていても、近い将来、動体撮影もミラーレス機に切り替わるのは間違いなく、東京五輪の次の五輪の頃には、動体撮影においてもデジタル一眼レフの時代は終わっているかもしれません。

これから10年も経てば、デジタル一眼レフは今のフィルムカメラと同じような扱いにすらなってるかもしれません。

というか、8K 時代は動画切り出しが当たり前になるやもしれず、被写体によっては静止画写真の存在意義が問われる時代になる可能性もあります。(スポーツ写真とかはそうなりそう)

そして、

5年くらい経ち、動体撮影もミラーレス機で安定かつ信頼して撮れるようになる頃には、私自身が大きく重いデジタル一眼レフシステムを担いで遠征に行くどころか、近くへ持って行く体力すらなくなってるだろうなぁ


と思っています。

年々体力の低下、動体視力と反射神経の低下、注意力の低下をマジマジと感じます。サッカーを撮っていると、本当に年々、悔しいほど目から指までの反応速度が落ちていくのを実感できます(´Д` )

だからこそ、

これが最後の一眼レフシステム
今度こそ体力が続かなくなった時が切り替え時


であろうと思っていますし、そういった時に D500 のような満足できる APS-C 機を使うことができたのは幸せなことだと思っています :-D