表題のことを、ここ1年くらいずっと疑問に思っています。個人的な思いなので、異論反論はあるでしょう。あくまで私の感じ方のことを本稿では書いてみたいと思います。


電子書籍ストアアプリに本棚機能は必要か?と言われれば、きっと、

購入した書籍を整理してすぐ探せるように本棚機能は絶対必要でしょ!


そう思う人が多いと思います。本好きな人、電子書籍ストアを活用している人、積極的に電子書籍を購入している人ほど、そう思う傾向が強いのではないかと思います。

私自身、少し前まで電子書籍ストアアプリに本棚機能は必須と思っていましたし、今でも本棚機能が全く不要だとも思っていません。

むしろ、本棚機能は電子書籍ストアアプリにおいてあるべき機能だと思っていますし、電子書籍ストアアプリによって千差万別、ピンキリの本棚機能は、できるだけ使いやすいものが良い、と思っています。

ただ、購入した電子書籍の数が数千冊レベルになってきた今、思うのは、

本棚機能が便利なのは、ある程度の購入冊数まで


ではないかということ。

はっきり言って、シリーズまとめ機能などがある一部ストアアプリの例外的な本棚機能を除き、購入書籍を手動で整理していくような一般的な本棚機能の場合、

冊数が4桁になる頃から本棚機能の実用性に疑問を感じる


ようになってきました。

電子書籍購入数がある一定数を超えると(その基準は人によって違うと思うが)

本棚機能より圧倒的に検索が迅速便利


なことに気づくと思うのです。

そして、一度それに気づくと徐々に本棚機能の存在価値が低下していくことになり、電子書籍においても本棚の整理が面倒になりかねません。使わない本棚をいちいち整理するのも面倒になってきます。

それと同時に思うのです。

購入書籍の整理という点ではクソカス最低な Kindle ストアアプリだけど、購入書籍数が2千冊を超えている状態では本棚機能なんか別になくても検索が迅速にできれば実用上は問題ないのでは?


同じく購入書籍数が2千冊を超えていながら本棚機能が一つの売りである BOOK☆WALKER アプリで、ちまちまと本棚で購入書籍を今なお整理している時に、いつもそう思うのです(^_^;)

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紙書籍を本棚に綺麗に整理していた人なら、電子書籍でも同じようなことをしたいと思うでしょうし、そのために本棚機能は必須の機能です。

自分なりの分類・順番で自分の蔵書を本棚に綺麗に並べる、というのは、本好きな人にとっては楽しい作業であり、それは私自身も経験あることなので判ります。

たとえそれが自己満足だったとしても、思うとおりに本がきっちり整理できれば心地よいものですし、綺麗に整理された本棚を見るのは愉悦です。

本でそういう経験がない人でも、パソコンの見栄えのカスタマイズやファイルの整理(フォルダ分け)などで、自分なりのこだわりや整理できていることに満足を覚える人はいるのではないでしょうか。

そういう意味で、一時期までの BOOK☆WALKER はなかなか良いところを突いていました。

BOOK☆WALKER は漫画やラノベなどの登場人物を取り入れたオリジナル本棚デザインを多数提供していて、「書籍を本棚に整理する」楽しみを魅力として取り入れたストアでした。漫画とラノベに偏っているのはカドカワのストアだから仕方ないですけどね。

(ただし、近年の BOOK☆WALKER はセールの渋さとともオリジナル本棚デザインの提供数も激減していて、今ではこれを BOOK☆WALKER の魅力として推すことはできません。というか、昔の良さが全てなくなってきてるのが BOOK☆WALKER の現状)

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しかし BOOK☆WALKER の本棚機能の本質は非常にプリミティブなもので、ユーザーが本棚ページを新規に作って、新しい本棚ページのデザインを選んで(選んだデザイン毎に収納冊数が決まる)、本棚ページごとに手作業で入れる書籍を選ぶ形式です。

eBookJapan のような「シリーズまとめ」機能はありませんし、Kinoppy その他で採用されている背表紙表示機能みたいなものもなく、純粋に書籍を入れた本棚に書影が表示されるスタイルです。

こういうスタイルの電子書籍アプリは標準的なもので、本棚機能としてはもっと酷い、使い勝手の悪いものもありますが、いずれにせよ、このような手動整理の本棚機能を使っていると、
  1. 最初のうち(購入冊数が百冊〜数百冊程度まで?)は、ちまちまと整理するのも苦にならず、むしろ楽しい。ジャンル別、作者別、シリーズ別に細かく本棚を分けても本棚のページ数も少なく、むしろすぐ探せて便利だし、見た目もスッキリして満足感?も得られる

  2. 購入冊数が数百冊を超えてくると、本棚の整理分類方法を悩み始めたり試行錯誤することになる。本棚のページ数も増え始めて、探したい書籍を本棚から探すのも少し時間がかかるようになるが、整理さえできていれば本棚機能の便利さは一番際立つ状況。

  3. 購入冊数が千冊を超え、毎月それなりの冊数を購入し続けていると、段々と本棚の整理が億劫になってくる。書籍を探すのも本棚のページ数が数十では効かなくなり、検索して探す方が圧倒的に速くなる。

こういう段階を経ていくのではないかと思います。少なくとも私はそうでした。

1の段階では本棚機能は非常に有用だし、購入書籍が百冊以下なら整理が苦手、面倒という人でなければ整理が楽しい側面もあると思います。以前の BOOK☆WALKER のように「楽しい」本棚デザインが得られれば特にそう。

逆に言うと、購入数が百冊以下なら整理しなくても一覧リストで見通せる量なので、整理しなくてもいいくらいです。本棚機能で整理するのは自己満足的なところもあるかもしれません。

私が利用している電子書籍ストアのうち、Kindle と BOOK☆WALKER 以外はまだこのレベルなので、Reader Store アプリのように微妙な整理機能(本棚じゃなくフォルダ)しかなくても、あまり不便は感じません。

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2の段階、整理できていれば本棚機能が一番機能して、整理されたことの自己満足度も大きいのが購入書籍数百冊〜千冊あたりでした。

本棚のページ数も増えるけれど、本棚をめくって探すのもそんなに時間がかからないし、作品シリーズ毎、作者毎、レーベル毎、出版社毎、ジャンル毎……自分の好きなとおりに並べられたのを見るのも、なかなか満足度が大きい。

この頃は「電子書籍アプリに本棚機能は絶対必要だし、本棚機能が味気ないのはつまらない」などと思っていました(^_^;)

ただ、購入数がさらに増えて3の段階になると、本棚ページがさらに増えて、例えば私の BOOK☆WALKER の本棚ページは百ページを超えています。こうなると、もはや

本棚を早く探すために本棚の上位整理機能が必要


とも思ってしまいます。多数のフォルダを入れる上位フォルダのような存在が欲しくなります。

本棚のページ数を減らすために、1ページの本棚に入れる電子書籍数を増やすと(BOOK☆WALKER の場合は最大 64 冊入れられます)、書影は小さくなって見分けづらいわ、複数の作者やカテゴリが入ると探すのに迷うことも増えるわ、となるので、あまり良い手段ではありません。

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購入した書籍を整理するのに100ページ以上ある本棚のどれかを指定して入れるのも段々と億劫になってきますし、なにしろ整理に時間がかかるようになるのは確か。

そして本棚が100ページ以上あるということは、書籍を探す前に目的の書籍が入っている本棚を選ぶのも徐々に時間がかかるようになります。

BOOK☆WALKER の場合、本棚ページをいちいちめくらずとも、プルダウンメニューで直接本棚を選べますが、それでも100以上の本棚があると選ぶのもそれなりに手間になります。

となると、結局

検索したらすぐ出てくるのに本棚要らないじゃん


となってくるわけです。

きっちり本棚に購入書籍を整理している BOOK☆WALKER も、真っ当な本棚機能のない Kindle と使い方があまり変わらなくなってきて、

うーん、今後は BOOK☆WALKERで購入書籍をちまちま時間をかけて本棚に整理しなくてもええんとちゃうかなぁ……


と思ってくるわけです。まだ頑張っていますけど、だんだん虚しくなってきました(笑)

(ちなみに BOOK☆WALKER は一覧表示や検索機能も充実しています。抽出条件は単純な Kindle アプリとは比較にならないレベルです。とはいえ、Kindle の単純な検索でも十分賄えるし、検索結果の表示は Kindle の方が使いやすい点もあるのですが…)

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というわけで、購入書籍数が一定の数を超えると、本棚機能より如何にスムースかつ迅速に購入書籍を検索して閲覧できるか、が重要になるのでは?という個人的雑感でありました。

eBookJapan のようにシリーズの書籍を自動的にまとめてくれる機能があるような本棚機能なら、大量の購入書籍ユーザーにとってはむしろ便利かもしれませんが、eBookJapan はお試し程度にしか使っていないので何とも言えません。

ちなみに Kindle の漫画限定シリーズ自動コレクション化まとめ機能は正直便利に思ったことはないです。Kindle では本棚代わりにコレクション機能を昔から使っていますが、コレクションが勝手に増えられても困るだけですので……(´Д`)

紙の書籍でも、本棚に本を綺麗に整理していたはずが、だんだんと本の購入数に本棚の容量が追いつかなくなり、本棚に入りきれなくなった本を床に積み始めたり、段ボールの空箱に入れてしまって、探す時に手間がかかるようになる経験を持つ人も多いかと思います。

本棚が追いつかなくなって、シリーズ毎、同じ作者の書籍でまとめて段ボールの空箱に入れる手段も、最初は整理として役立っていても、その段ボール数が増えていくと探すのが面倒厄介になりますが、電子書籍の本棚機能も似たようなところがあるかもしれません。

ただ、電子書籍ストアアプリの場合、「検索」という紙書籍にはない圧倒的便利機能がありますから、結局のところ、そこに行きつくような気がする今日この頃です。


ということで、出張帰りの新幹線の中でクライアントからのリクエスト処理を終わらせたら新大阪まで1時間弱余ったので、しばらく前から思っている駄文を書き連ねてみました :-)