現実というのは J1 リーグですけどね。降格圏にいるのに、ワールドカップ中断期間中に何の補強もせず、むしろトップでやれるはずの選手を放出しただけのクラブのことですけどね!(-_-#)

いやホント、J1 クラブで中断期間中に補強しなかったクラブって数少ないはずですし、そもそも降格圏にいるクラブが何の危機意識もなく、

この危機脱出のために何でもやるで、ライバルクラブの生え抜き人気選手取ったるで!今季はレギュラー外されてるけど、むかし監督と仲良くやってたから取れるで。契約はあと半年で切れるけど億出しても取るで!


とか言ってた割には、あっさり断られて、あとは何もないままリーグ後半戦へと進むわけで、ホントに夢も希望もないリーグ再開であります(´Д`)

同じ降格圏にいるサガン鳥栖さんはスペイン代表の元エース、トーレス師匠を補強するという、ある意味ヴィッセル神戸のイニエスタ獲得より驚く補強をしていたり、やはり残留争いのライバルである長崎も元スペインU-19代表の FW を獲得しているのを見ると、ウチのフロントはやる気あるんか?以外の感想が出てきません ┐(´д`)┌

三木谷会長が現実版サカつくをやっているヴィッセル神戸はともかく、資金に余裕がないはずの鳥栖や長崎があれだけ補強しているのに…と思うわけです。世界的な FW だったトーレスが鳥栖で活躍できるかどうかは未知ですけど、とりあえずファンとしては期待できる話があるだけ嬉しいものです。

そもそも補強の結果がどうなるか?なんて補強してから言えることで、補強も期待する材料もないよりはマシなんですよねぇ。

中断期間でチームとしての熟成が進んで見違えるようなサッカーを見せてくれることを祈るばかりです。期待ができなければ祈るしかないわけで……

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とまぁ、J1 という現実が始まるにあたって愚痴ばかりになるわけですが、フランスの優勝で幕を閉じたロシアW杯について、とりあえず個人的に思うところを少し記しておこうかと思います。



大会前の記事でワールドカップに対する日本代表について少し触れましたが、とにかく今大会の日本代表にあたっては

貧乏くじ引かされた感じの西野さんが批判の矢面に立たされてボロカス言われる展開にはなって欲しくないなあ


ということでした。ただ願うのは、ひたすら、それだけ。

ガンバ大阪の全盛期であり、一番楽しかったサッカーを作り出してくれた監督ですから、その彼が世間からボロクソ言われるのは見たくない、それだけでした。

もちろん、ハリル解任前は技術委員長という立場にあったわけですから、「貧乏くじでもなんでもないやろ、責任の一端はあるやろ」という意見もあったでしょうし、そのことが間違っているとも思いませんでしたが、ぶっちゃけ、「そんな正論っぽいことはどうでもいいんだよ、西野監督が世間に批判されまくるのだけは見たくない」という感情論だけでした。

だからこそ、初戦で、運も味方したとはいえ、本来の日本代表らしい、というよりも西野監督らしいサッカーでウルグアイを破った後の西野監督のインタビューを見ていて、思わず涙が出てきました。(ガンバ大阪以外のサッカーで、それもテレビ観戦で涙したのは初めてだったかも)

あゝ、これでグループステージが突破できなくても、西野さんも日本代表も世間から批判の嵐に晒されながら日本に戻る最悪の事態は避けられたなぁ


と。

セネガル戦もベルギー戦も見ごたえのある素晴らしいゲームだったけれども、個人的に今大会のハイライトは初戦の西野監督のインタビューシーンだったかもしれないですね。



それにしても今回のワールドカップほど、世間も、メディアも、サッカー評論家も、サッカーライターも、サッカーヲタクな人たち(特に代表メインの人たち)など、

これほどサッカーで飯食ってる人たちが
手のひらくるっくるーしまくった大会もない


と言っても良かったのではないでしょうか。

ハリル批判が渦巻いていたのに、ハリルを解任したら手のひら返して文句を言う人たち、メディア。
こんな日本代表を応援できない、とか言っていたサッカーライターや一部のコアサポ。
西野監督の手腕を懐疑的に見ていてばかりだったのに、ウルグアイ戦が終わると手のひら返して称賛する人たち、メディア。
ウルグアイ戦とセネガル戦で散々持ち上げておいて、ポーランド戦の残り10分のボール回しで手のひら返して最低最悪のように言う人たち。
そして、ベルギー戦の戦いっぷりで、ポーランド戦のことを忘れたかのように手のひらを更に返す人たち、メディア。

いやー、ホンマ

手のひら返しすぎて千切れなかった?


と言いたい人がいっぱいいます。

特にサッカーライターなどの専門家で屑っぷりが目立つ人が幾人もいて辟易しましたけど、そういう人の記事をこれから読む時間が減らせるかと思えば悪くないことだったかもしれません。(未だにハリル、ハリル言うてる人たちもいるけど)

というか、日本代表についてアレコレ批判的に言ってるサッカーライター・評論家ですら、日本代表を飯のタネにしている割には、批判したりダメ出ししてきた自分の言動を総括している人なんて稀なわけで、結局無責任な人たちだったんだなぁ、と改めて思えた大会でした。



ってか、「忖度ジャパン」とか「おっさんジャパン」とか失礼なことを言ってたメディアは、真面目に謝罪しても良いくらいだと思っています。

そもそも、日本代表だってお金がなければ強化も何も話にならないわけで、スポンサーへの忖度は過度にならない程度にあっても文句は言えないと思ってます。

そもそもスポンサーだって弱い日本代表なら宣伝にならないし、世論に支持されない日本代表に金を出しても意味がないわけで、陰謀論ほどに介入しても良いことはないと判ってると思うんですがねぇ。

そもそも、ポーランド戦の残り10分での露骨なボール回しについても、あれをとことん批判できるのは現地に観戦しに行った人と、せいぜい「こんなサッカーしてたら人気なくなって金出してる意味がない」と言えるスポンサーくらいでしょう。広く見積もって、PV イベント行った人くらいでしょうか。

何らかの形でお金を出した人たちは、ポーランド戦の最後に関して文句を言いたければ「金返せや(゚Д゚#) ゴルァ」という権利はあるわけで、特に、日本もポーランドも関係ない、純粋にワールドカップが地元でやるから観に来た人たちは、日本もポーランドもボロクソ言いまくって問題ないです。

チャンピオンズリーグのグループステージでも似たようなことはたまにあるし、グループステージ第3戦というのは、どの大会でも暗黙の了解が働くことがあるので、第3戦を観に来るというのはそのリスク込みなわけですが、日本 vs ポーランドという地味なカードを敢えて観に来る人がそこまで考えているかどうかは別ですからねぇ。

別に日本代表のスポンサーでもなければ、何かしら金銭をかけているわけでもない、テレビ観戦しているだけで、そもそもサッカーも日本代表の試合をW杯とかの時だけ見ているような人たちが、こんなのはダメだ、恥ずかしい、とか言っても、なんだかなーとしか思えません。



ただ、いずれにしても、日本的に言えば、ポーランド戦のあのボール回しがなければ、ベルギーとの素晴らしいゲームもなかったし、日本サッカーの方向性を見つめなおすこともできなかったわけで、結果オーライだったのは間違いありません。

少なくとも、ポーランドも疲れていたけれど日本はそれ以上にグダグダだったので、残り10分で2点目を取られていた確率は低くなかったと私は思います。(ベルギー戦の最後を見ていれば納得できる話)

それに、いくらベルギー相手に善戦したとはいえ、その感動や記憶はサッカーファン以外はあっという間に消えて行って

残る結果はベスト16


ですから、逆に言えば、残す結果は重要なわけです。

ポーランドと最後までやりあって2点目を失点していてグループリーグ敗退していれば、

前評判は全然だった割に、今回の日本代表は良かったね、惜しかったね


という評価はされても、時間が経てば残るのは「グループステージ敗退」だけですから、日本代表の足跡としては大きな違いがありました。

ので、個人的にはポーランド戦のボール回しは結果的に悪くなかった、是と思っています。まぁ、負けていて、別の試合の結果頼みでああいうことをやるのは最初で最後にして欲しいと思いますし、そもそも西野監督のサッカーを10年見てきた身としては主義に反する苦渋の判断だったのは間違いないので、責めることはできないですね。



適当につらつらと今回のワールドカップでの雑感を書いてきましたが、あくまで私の思うところであり、全く違う思い、考えを持つ人もいるでしょう。サッカー感は相容れない人の方が多いものですからね :-P

(サッカー感が相容れなくても語り合うことはできるでしょうが、小柳ルミ子みたいな一部選手、クラブの狂信者は無理ですね……)

ワールドカップ全体を通してみれば、日本が沈んだベルギーの高速カウンターを始め、縦に速いサッカー、とりあえず堅実に守ることからスタートするサッカー、フィジカルを生かしたセットプレーと守り、という昨今の流れが反映された大会だったように思えます。

ただ、日本ができるサッカーは散々揶揄された「俺たちのサッカー」の延長でしかない、と個人的には思える大会でもありました。

ブラジル大会で粉砕された「俺たちのサッカー」は、海外クラブでプレーする選手が増えたことによりコンタクトやマンツーマンの強さが加わり、ハリルが口やかましく言っていた速さもそれなりに加わって、一段高い「俺たちのサッカー」になって善戦した、と感じます。

少なくとも、日本人の体格・特性を考えれば、世界的な潮流がどうであれ、守ってカウンターという戦術に未来があるとは思えないし、そもそもそれが日本国民に支持されるとも思えない。(ひいてはスポンサーの問題にも繋がる)

パスサッカー、ポゼッションサッカーの時代が終わり、それでは勝てないとしても、日本は日本のサッカーをやっていくしかないし、その上でドイツ大会やブラジル大会とは違う速さ、前からの圧力をさらに高めるしかないのでは?と思う。

ヨーロッパの一部の国のように、将来の日本代表がガタイの良い移民の子孫を中心に構成されるようになるなら別だけど、そうでなければ「俺たちのサッカー」を極限まで高めるしかないのでは?と感じさせる大会でしたね。

ま、メキシコ代表ですらここずっとベスト16止まりであることを考えると、「俺たちのサッカー」でベスト8以上に行くのは茨の道かもしれませんが、合わないサッカーやって攻撃が機能不全に陥るよりはマシでしょう。少なくとも魅力が違います。



あ、そうそう、日本代表とは関係なく、一つだけ。VAR は Jリーグにも欲しい。

コスタリカ−ブラジル戦でペナルティエリア内でネイマールが倒れて PK 判定になったのが VAR で覆った(ビデオ見れば相手に関係なく倒れてたのは自明)のを見ても、VAR があれば随分と違うし、色々と納得せざるをえない判定も多いと思う。誰も損しない。

Jリーグが最近ミスジャッジや際どいジャッジの解説(反省)も含めた「Jリーグジャッジ」という動画を公開しているけれど、それを見ても「VAR があったら誰も文句出ないでしょ」と思うことは多い。本当に欲しい。



とはいえ、ゴールラインテクノロジーも含めてお金がかかるから、Jリーグくらいの規模だと難しいのかもしれないが、せめて J1 くらいは何とかして欲しい。

DAZN マネーで何とかならへんかな?と思うし、個人的には1試合あたり入場料が 100〜200円上がっても、それで VAR が実現できるならそれくらい全然負担してもいいくらいに思う。

いちいち判定に文句つけるのも、判定に腹が立つのも、それはそれで不毛だからね。

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ってなわけで、私自身にとっても思っていた以上に楽しい1か月でした。相手ながらベルギーは好きだったし、最後はクロアチアに勝ってほしかったけど。

いずれにしても「夢の続きを見せてくれた」大会でした。ベルギー戦の乾のゴールで2点目が入って

え?もしかして、ベルギーに勝っちゃうの?ホントに?まじで?どうなってんの、これ!?ホントなの??


と思った明け方4時過ぎのことは、ウルグアイ戦後の西野監督のインタビューと合わせて、私の今大会の忘れえぬ思い出でした。

そして、祭りは終わり、明日からは現実、J1 再開。さらに心配な数か月が始まります。

いい加減、「年パス代返せや、おら!」と言わなくて済むようにして下され……