昨晩、米国で発表になった廉価 2-in-1 Windows 10 端末「Surface Go」が、早速日本でも発表になりました。発売も本国アメリカから1ヶ月も遅れない8月28日と、過去の Surface デバイスに比べれば力が入っている感じです。

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Microsoft Surface ファミリー | Surface(記事執筆時にはまだ Go は掲載されていなかった)
【速報】10型2in1「Surface Go」、国内は7月12日予約、8月28日発売 - PC Watch
「Surface Go」日本で8月28日発売 6万4800円から LTEモデルは年内 - ITmedia NEWS

スペックや価格の詳細は公式サイトやメディア記事を見てもらうとして、

Proじゃない無印Surface 3を買ってダメ出しした私が見ても
「今度は結構良さげかも?」と思える


そんな廉価版 Surface になっているような気がします。

というのも………



  • CPU はこの価格帯だと非力な Atom 系が一般的だが、Atom でもなければ、Celeron ブランドチップでもなく、Pentium ブランドの CPU を採用
    (もっとも Pentium Gold 4415Y がどれほどのものかは未知数だが…ブーストなしの Core m3 程度?)

  • メモリは廉価モデルだと 4GB と実用ギリギリだが、安くてもメモリ 2GB なんていう使えないモデルではないし、上位モデルは 8GB と十分

  • 10インチディスプレイだが、ワイドディスプレイではなく 3:2 液晶(1800x1200 pixels) なので、実作業向きで良い

  • Atom プロセッサ以上に廉価 Windows タブレット/ノート最大の欠点だったストレージが劇遅 eMMC 採用だった点も、廉価モデルは 64GB eMMC だが上位モデルは 128/256GB SSD なので、上位モデルならストレージアクセスの遅さに悩まされることもないはずだし、容量も実用レベル

  • 基本コンセプトは Surface Pro を踏襲していてキーボードカバー、傾き検知の Surface ペンが使え、キーボードカバーの接続コネクタも同じ
    (キーボードカバーは10インチ画面に合わせたモデルが用意される)

といった感じで、他にも前面カメラによる Windows Hello に対応だったり、従来の Surface 同様、背面スタンドもケチられていない。

それでいて米国での値段は、廉価モデル(4GB メモリ、64GB eMMC)が $399、上位モデル(8GB メモリ、128GB SSD)でも $549。キーボードカバー(Type Cover)が別売り $99 だとしても、コストパフォーマンスは結構良い。

eMMC の遅さはウンザリなので、個人的には上位モデルしか眼中にないけれど、

安いけど性能は十分実用レベルでコスパ最高


と思ったわけです。

ただし、

昨晩の米国発表ではコスパ最高だった、が……


であります。

国内の個人向けモデルはOffice強制添付で
お値段もグッとアップ


米国で $399 と(内容に比して)激安だった廉価モデルは 64,800円(税別、以下同じ)、米国 $549 の上位モデルは 82,800円。だいぶ印象が違います。

おまけに、ほぼ必需品のキーボードカバーも $99 のブラック廉価タイプは英語キーボードのみで、日本語キーボードは 15,400円と Apple iPad Pro のキーボードと変わらぬ値段。(カラー4色展開)

ぶっちゃけ Surface だろうがなんだろうが Windows をタブレットとして快適に使うのは無理があるので、2-in-1 と言っても結局は「安いノートパソコン」でしかないから、MS Office プリインストールモデルを用意するのは判るし、Office Home & Business 2016 付きと思えば判らなくもない値段だけど、

安さ追求製品を高くしてどうするの?


って思うんですが、それだけ自社 Surface ブランドに魅力があると思ってるんでしょうかねぇ。

少なくとも、Office プリインストールモデルと、なしモデルを用意すべきだと思うのですよ。私みたいにサブスクリプションで Office 365 加入している人間には不要ですしね。(法人、教育市場向けモデルは Office なし)

おまけに 8GB メモリ&128GB SSD の上位モデル 82,800円に Type Cover を付ければ、税別10万円弱ですが、

10万円あれば、もっと高性能なノートPCが買える


ので、価格的な魅力は全くなくなってしまいます。(廉価モデルにも言える話)

SurfaceGo3


実際、今ちょっと HP のサイトで試してみましたが、同じ税別10万円弱で、
  • CPU は Pentium より圧倒的に速い Core i3
  • メモリとストレージは同じ 8GB、128GB SSD
  • 画面は13インチ(ただし解像度は低い)

という、めっちゃ普通のノートパソコンが買えるので、日本向け価格では安いノートパソコンとしての意味はあまりない。

ですから、
  • Windows ソフトでペンを安く使いたい人
  • 10インチの小型軽量モバイルPC が欲しい人

には Surface Go が良いかもだけど、

安い/コスパの良いノートPCが欲しい人には微妙


って感じですね。

iPad Pro + キーボードの需要を奪おうということなのかもしれませんが、少なくともタブレットとしては比較にならないので、Windows ソフトがそのまま使えるパソコンとしての利点をアピールするのでしょうけれど、それなら同じ値段で…となりますからね。

とりあえず、LTE 内蔵モデルは年内発売らしいので、LTE 内蔵モデルが発売される時には Office なしモデルが個人向けにも発売されることを願っていますし、そうなったら購入は検討したいと思います :-)

ま、Windows ノートパソコンは買ったばかりなので、優先順位は限りなく低いですが Surface のコンセプトは決して嫌いじゃないので……

HP Spectre x360【6】 〜実作業に使い始めて3週間のセカンドインプレッション

SurfaceGo1


そういえば、そんなことより気になったのは Surface Go を発表したこの女性(Microsoft本社のプロダクトマーケティングマネージャーさんらしい)、タレントのスザンヌがゲストに来てデモしているのかと思いました(^_^;)。いま確認するまで、ずっと勘違いしてました……


(Surface Pro や Laptop も安いモデルは10万強で買えますからねぇ)