最近あまり Twitter をちゃんと見ている余裕がないこともあって、気がついたらゴールデンウィーク中にモバイル界隈で話題になっているのが、格安 SIM プロバイダー (MVNO) 大手の一つである

「mineo」が、こっそり始めた通信改ざんと
それが通用しない SSL/VPN の速度規制


が行なわれている模様であること。(細かいところは正式発表がない/するつもりがないので、ネット民の皆様が実験している結果による推測でしかないのですが)

過去に mineo をお勧めするような記事を書いたこともあるので、この件も記事にしておきたいと思います。もちろん、今後 mineo を推奨することは一切ありません

自分もサブ回線ながら使っているので、100万回線記念キャンペーン的なことをも行われて 1GB 増量みたいな特典も送られてきていますが、私も折を見て解約、MNP したいと思っています。

(ただ、mineo は「ドコモだけでなく au ネットワークも予備回線として持っておきたい」として契約したので、なかなか移行先選択が難しいですけど)

ということで、私も断片的にしか情報を見ていなかったのですが、以下、自分のためにも参考 URL やツイートを記して、まとめてみます。


まず、情報を見ている限り、記事執筆現在 mineo が始めたのは、以下の点のようです。
  1. 暗号化されていないウェブサイトへの通信 (http) では、データー通信量を削減するためにサイトの画像を強制的に劣化(データー改ざん)させている

  2. 近年、海外の大手サービス(Twitter, Facebook その他)は経路上のデーター改ざんを防ぐために暗号化通信 (https) が標準アクセスになっているが、画像の強制的劣化処理を施せない https サイトへの通信は帯域制御され、強制的に通信速度を落とされる(最大 2Mbps?)

  3. VPN 経由の通信も https 通信と同じく帯域制御で通信速度を落とされる

  4. 1〜3 だと思われていたけど、どうやら素の http 以外は全部帯域制御されているっぽい?

  5. 制限は常時ではなく11時〜23時に規制が行なわれている模様

  6. 告知する予定はなし、という公式 Twitter 回答

  7. データー改ざん措置のオプトアウトは受け付けていない、という公式 Twitter 回答













よくある反応として「格安 SIM なんだから仕方ない」というのがありますが、帯域制御による通信速度強制低下については「安いんだから我慢しろ」というのもアリでしょうが、画像を強制的に劣化させるなどの措置は「通信業者によるデーターの改ざん」なので、法律上の疑念が拭えないわけです。

そもそもポート規制は珍しい話ではなく、昔ソフトバンクで話題になり、今なら so-net 系は有名だし、劇遅すぎて使わないけど基本料無料の so-net 0SIM は画像はアホみたいに劣化して送られてくるし(無料だからさすがに文句はない)、そのことには全然驚くことはない。

そもそも、動画サイトの通信速度規制をしていない格安 SIM プロバイダーの方が少ないくらいですし、MNO 3キャリアだってその手の話が皆無ではないけれど、格安 SIM とは言え、100万ユーザー達成!とか言ってる大手プロバイダーが、こっそりここまでやるのはどうかな、と思うわけで。







今は「画像くらい、ぱっと見わからない劣化だからええやろ」であっても、同じコストでもっと多くの人を詰め込むことに味をしめたら、どんどんエスカレートしかねませんし、それが他のファイルや通信業者にも広がれば、

いま見ているもの、ダウンロードしてきたものは、本当に相手が提供しているものかどうか判らないインターネット


になるわけで、いくら格安 SIM だからと言って、これを許容すると将来的な害になると考えます。

(主要サービス、主要サイトがほとんど https 化されている海外と違って、国内のサービスやサイトは多くがまだ http ですし、本ブログも livedoor Blog で https 化はさっぱりなので、mineo ユーザーには画像その他は劣化してお届けされているわけですね :-)

もっと言えば、帯域制御のよる通信速度制限もやるならやるで良いのですが、

告知もできない後ろめたいことをしてるのか?


って話です。

mineo は格安 SIM の中でも宣伝量の多いプロバイダーであり、あの鬱陶しい Youtube 広告を始め、あれこれ美味い話を喧伝するのなら、こういったこともちゃんとユーザーに告知くらいすべきだろうと思うのですがねぇ。

いくら、サービス提供条件書に小さく書いていても、広告の片隅に小さく見えない文字レベルで制限を書いている広告が指導されているのと同じで、こういう大きな制限を課すならしっかり明示すべきだと考えます。

電気通信事業法の消費者保護ルール に関するガイドライン - 総務省 (PDF)

たとえ、そういう制限を課したとしても

ちょっとくらい遅くても、ちょっとくらいデーター改ざんされても、安ければ良い


というユーザーもいるでしょうし、その方針なら、正々堂々と、その道を進めば良いと思うのですよ。(データー改ざんに関しては通信業者がやってはいけないことだという考えではありますけど)

結局は、以下にあるように「実際の通信は遅くしているけれど、通信速度比較だけは速いように見せかける」ことがバレたくないだけとしか思えないだけに、良い印象を持ちようがない。





格安 SIM としては、やや後発ながら、割とネットユーザーの心をくすぐるようなサービスや対応をやってきて人気になったプロバイダであり、個人的にはケイ・オプティコムなので警戒心持ちながら契約したわけですが、今までは特に悪いことはなく(回線速度は速くなかったけど)、むしろ好印象だったのですが、

やっぱり、ケイ・オプティコムだったか


って感じですね。赤字が原因ならアホみたいな量の宣伝を抑えればいいのに。(宣伝を押さえると、こういう話をネットメディアその他に取り上げられてしまうから困るのかもしれないが)

個人的にはサブ回線として au ネットワークを安く使うためのプロバイダですので特に影響はありませんが、こういう行為をするプロバイダーは支持できないので、連休明けの対応があるのかないのか見ものですけれど、何も変わらなければ理を見て解約ですね。

中には「mineo が速度制限かけてる通信速度と、別の大手格安 SIM の通信速度が変わらない」という人もいますが、それが無条件データー改ざんの何の言い訳になるのか、私には判らないのでねぇ。

というか、以前もあったけど、データーの改ざんや帯域制御の類いを「通信の最適化」と称することは総務省が禁止してくれよ、って感じですね。4年縛りがどうたらより、詐欺みたいな言い方は止めさせてもらいたいですな。

ちなみに、この記事は溜まってるパケットをとっとと消費するため、久しぶりに mineo 回線を使って書いています。検閲されているかもしれません(爆)

解説:mineoが悪名高い「通信の最適化」を開始。 – すまほん!!
mineo、通信の最適化に影響を受けないHTTPS通信に対して、帯域制御を実施か? – すまほん!!
mineoが通信の最適化だけでなくhttps(SSL)では帯域制御もしているとのことなのでMVNO14社20枚のSIMで試してみた | orefolder.net

【5/7 追記】

ゴールデンウィーク中にプチ炎上していたせいか、こんなリリースが出ました。

通信の最適化に関する事前の情報公開未実施のお詫びについて | スタッフブログ | マイネ王

「約款上は事前通知することなく通信利用の制限を行うことがある、って書いてあるんやけど、情報公開を積極的にしていくとか言ってから謝っとくわ」ということなので、特に何も変わらないし、評価を変えることもないですな。

帯域制限はともかく、画像劣化だけと言ってもデーター改ざんして通信量削減(=コスト削減)をやり始めると、おそらく将来止まるところはなくなって(手っ取り早くコスト削減できるからね)、どのデーターに改ざんがあってもおかしくないネットワークサービスになるので、禁じ手を実行するプロバイダには変わりないとの判断は変わりません。

というか、https や VPN などの速度制限については何も触れられていないわけですが、こっちは知らぬ存ぜぬで通すんですかね?

【5/7 追記 2】

UQ モバイルでもやってるみたいですが、問い合わせた回答が、やってる、と、やってない、の両方があるみたいで、情報が錯綜してるようですね……

【5/7 追記 3】

mineo から内容説明とやらが追加されていますが、画像の改ざんについても違法性阻却の根拠についても曖昧に書いてるだけで、何も明示されてないですね。できないのでしょうけど。

通信の最適化の実施内容について | スタッフブログ | マイネ王

そもそも、こういった重要な内容をプレスリリースなり IR として出さないで、コミュニティサイトのブログ記事として書いて終わり、というのが企業姿勢を示していますな。

そもそも果汁100%じゃなく薄めてるなら商品ボトルにちゃんと書けよ、客が誤認しないようにしろよ、って話なんだけどね。