前編と書いておきながら、後編を書くのをすっかり忘れてました! というか、前々回の記事で

EM1M2_04


こんな写真載せたら、友達から「一眼レフに戻るために、ちょうど1年で売ったんですか」と言われましたが、売ってないです(−_−;)

そろそろデジタル一眼レフシステムへ戻る準備はできつつあるのだけど……

ただ、半月ほど撮影機会のないタイミングなので、保証期間が切れる前に気になるところを伝えつつ、一式点検には出しています。桜満開の季節ですけど、来月以降はしばらく過酷に使う季節に入るので、その前に出しておかないとね :-)

SuperGT_OkayamaTest20180317B
(SUPER GT 2018 公式テスト@岡山国際サーキット)


前にも書いたと思いますが、超強力な手振れ補正付きレンズ交換式コンパクトカメラとしての便利さは認めているので、デジタル一眼レフシステムに戻っても E-M1 Mark II とマイクロフォーサーズシステムは残す予定です。

(もしデジタル一眼レフ戻りでなくαシステムを買ったらその限りではない…のですけど、先日αユーザーさんと色々話していて、αマウントの望遠単焦点レンズをアダプター経由で自分の目的に使うのは厳しいと判断できたので、今のところ選択肢からは消えました)

唯一、小型軽量システムには似合わない 300mm F4 IS PRO の処遇だけは悩ましいですが、サンヨンを売っちゃうと システムのテレ端 420mm までになってしまって(40-150mm F2.8 PRO + MC-14)使わない度が高まる可能性が高いので、サンヨンも当分は保持する可能性が高いのが今の気分です。


(個人的には、この3点セットが購入時から今までほぼ変わらない持ち出し体制)


と書きましたが、ちらほら噂になってるオリンパス百周年モデルとやらが E-M1 Mark II の上位後継機モデルだったりすると、衝動的に E-M1 Mark II は手放す可能性はあるかも……(^_^;)

「ちくしょー、もう一度買って試してやるわ」と買い換えることになるか、「てめー、1年半でフラッグシップ機がモデルチェンジしてるんじゃねーよ」とシステム一式放り出すかは、その時の衝動(と懐)次第ですけど、どうなりますやら。

まぁ、α7 III があの値段で出てきた現在、いくら別の強みがあるとはいえ、センサーサイズが極小なカメラを同価格帯で出されても買う気が起きるかどうか、ってのはあります。

というか、お手頃価格(実売4〜7万円)で F4-5.6 でも良いから、逆光に強い、35mm換算 14mm ないし 16mm スタートの超広角ズームレンズ出ないですかねぇ。キヤノンの EF-S10-18mm、ニコンの AF-P DX 10-20mm みたいなリーズナブルなのを待望してるんですが。(18mm 相当スタートの 9-18mm は使用目的から out of 眼中)



前置きが長くなりましたが、「E-M1 Mark II ファームウェア Ver.2 の C-AF その後」の後編。大して思うことも、書くこともないのですが、前編記事やその前の記事で書いたことから少し感想が変わったあたりを少々。

E-M1 Mark II ファームウェア Ver.2 の C-AF(と 300mm F4 IS PRO Ver.1.4)その後【前編】

■ 5点/9点AF は改善されたけど、やっぱりまだまだ色々と……


ファームウェア・アップデート直後の記事で

全く使い物にならなかった5点/9点AFが、致命的にダメなところが2つありながらも改善されて我慢して使えるレベルになったため、不規則動体に対するヒット率は若干改善した


と書いた E-M1 Mark II の 5点/9点AF。確かにそれまでの “なんちゃってカタログスペック” としか思えなかった機能だったのが、使ってみる気になるものになったのは事実です。

特に、最初の測距後にフォーカスエリアが乗り移りして、その乗り移りした測距点がちゃんと表示されることで、やっと「5点/9点AF」として使えなくはない機能になりました。

というか、この程度のことは動体撮影を標榜して宣伝するカメラなら最初からやるべきことであって、今でもあんな機能のまま売り出したことが不思議でならないし、提灯ライターが触れなかったのはともかく、開発中のテストで使ったプロカメラマン諸氏から何も言われなかったのか疑問でなりません。

とはいえ、正直まだまだ信頼して使える「5点/9点AF」とは言い難いのも事実。その理由は
  • 被写体が静止していても測距エリアがフラフラと動いて定まらない
  • 被写体の色や形を識別して測距エリアを追従させているとは思えない
  • 百回でも千回でも書くけど、測距開始点が決められる多点AF をくれ

であります。

初心者用 AF モードじゃないのだから、測距開始点を決められない、カメラの良きに計らえっていう測距モードだけでは使いどころが限られるし、最初の測距だけでなく追従も単純に測距エリア内の被写体(の部位)との距離しか見てないようなのも微妙ですけれど、とりあえず

特定の測距エリアで被写体を捉えて、そこから被写体外れていないにも関わらず、測距エリアが勝手に動いちゃうことが頻繁に起きる


というのは、ストレスが溜まりますね。

Gamba20180318A


↑のようなシーンで、顔に当てていたフォーカスエリアが勝手に胸スポンサーへ移動しても顔がさほどピンぼけになることはないですが(マイクロフォーサーズだから 300mm F4 ならギリ被写界深度内)、

Gamba20180318B


↑こういうシーンで、顔に当てていたフォーカスエリアが肩スポンサーの方へ勝手に移動されてしまうと、300mm F4 とはいえ、顔は結構なピン甘になってしまいます。(こういう横向きの写真を現像対象にピックアップすることは少ないけど、見て萎える)

あまりにフラフラと動くので、E-M1 Mark II を三脚に据えて、静止した物体に5点/9点AF で C-AF にてフォーカスしたところ、カメラも被写体も止まっているのに、フラフラと測距点が移動しまくることが普通にあり、

ふらふらせず、ちょっと落ち着けや!


と言いたくなるわけで、もうちょっとアルゴリズムを改善してもらいたいなーと思うわけです。できるのならば。やる気があるのならば。

Ver.2 で撮影者側が乗り移ってるフォーカスエリアを知ることができるようになったので、「ソコじゃねえよ」というフォーカスエリアへ飛んでしまった場合にはフォーカスし直すことで対応できる場合も多いのですが、測距開始点がカメラにお任せということと合わせて、

やっぱり E-M1 Mark II で動体相手に撮る時は 1点AF が一番ストレスなく、確実に撮れるよなぁ


という結論に至っている、ファームウェア Ver.2 使い始めて1ヶ月後の今だったりします。

SuperGT_OkayamaTest20180317D
(元F1王者ジェンソン・バトンの SUPER GT フル参戦は本当に楽しみ)


■ 手ぶれ補正の強力さは凄いけれど、動きもの相手にはやっぱり…


前編の記事で

超望遠域での手ぶれ補正によるファインダーの揺り戻しのキツさは軽減されたかも?


と書きましたが、確かにそれはなくはないのですけれど、サッカーなど不規則もしくは斜めに高速に動く被写体を撮っていたりすると、

ニキヤノンの IS Mode 3、コンの SPORTS モードみたいな、シャッター切る瞬間だけ手振れ補正が効くモードは便利だったなあ


と思いますね。

現状のオリンパスの手振れ補正モードは、縦・横流しの IS モードが分かれているレベルですから、望むべくもないのでしょうけれど、手振れ補正が強烈に効く分、そういったモードが欲しくなります。

SuperGT_OkayamaTest20180317E
(今季の新車で一番気に入ってる MODULO DRAGO NSX GT3)


■ スモールターゲット AF モードが追加されて思い出したのだけど…


オリンパス機は AF ターゲット選択中にフロントダイアルで AF ターゲットモードを変えられますが、その順番が

オールターゲット(全点AF) → シングルターゲット(1点AF) → スモールターゲット → 5点グループターゲット → 9点グループターゲット → オールターゲット → ……


という循環になっていますけど、シングル→スモール→5点→9点…… という順番は使いにくいです。

最初からスモールターゲットのあった E-M10 Mark II でもそうでしたから、オリンパスとして統一されているので仕方ないのでしょうけれど、

オールターゲット(全点AF) → スモールターゲット → シングルターゲット(1点AF) → 5点グループターゲット → 9点グループターゲット → オールターゲット → ……


というように、測距エリアのサイズが順に大きくなる方向に統一した方が判りやすいし、使いやすいと思うんですがねぇ。何故、こんな順番にしたのでしょうか?

シングルと 5点(9点)を頻繁に切り替えることの多い私は、間にスモールターゲットがあるのが迅速な切り替えの邪魔なので(E-M1 Mark II の操作レスポンスは必ずしも良くないし)、動体を撮る時はターゲットモード選択からスモールターゲットを除外し、そうじゃない時はスモールターゲットを使える設定に切り替えていますが、順番さえ素直ならこんな手間はしなくて良いのになぁ…と毎度思っています。

(スモールターゲット AF モードが追加されたことは有難いです。静止体相手だと結構使いたい時がありますからね)

SuperGT_OkayamaTest20180317A
(昨年の GT500 チャンピオンカー KeePer TOM'S LC500)


■ Ver.2 というからには根本的なアレとかソレとか変わると思っていたのですが


結局、バッファからメモリーカードへ書き込み中に画像再生ができないとか、Mモード ISO AUTO の時に露出補正ができないとか、スパゲッティ風味のメニュー構造とか、画像再生時に画像削除したら拡大率がキャンセルされてしまうとか、そういうところは直らない、直せないんですかね?

SuperGT_OkayamaTest20180317C


正直なところ、今回のファームウェア・アップデート内容は、富士フイルムと並んでバージョンアップでカメラを進化させていくことに定評のあるオリンパスのフラッグシップ機の Ver.2 に期待したほどではありませんでした。今回もまたオリンパスに、ちょっと期待しすぎましたかね(^_^;)

買う前は色々と期待していたけれど(サンヨン以外の)レンズ含めたシステムの小型軽量さと手振れ補正の強力さ以外は、期待値に届いていないことばかりなので、特に使い勝手を中心にメジャーアップデートには期待していたんですけど……仕方ないですね(´Д` )


ついでに思い出したので、書いておくと、

オリンパスに限らず、カメラのマニュアル PDF には目次や索引に対象ページへのリンクを付けて欲しい

と思います。

私の記憶では、ニコンとソニーのマニュアル PDF にはちゃんとリンクが貼られていたと思いますが、他はなかったように思います。(知らないメーカーや最近改善されたメーカーがあればご容赦)

せっかくマニュアル PDF を配布しているなら、目次や索引のページが書かれた数字をクリックしたら、そのページへ飛べるようにして欲しいものです。マニュアル作成全体の作業量からすれば、大した手間ではないはずです。

フォーサーズシステム ファームウェアアップデート | オリンパス


(α7 III と比べれば見劣りしても、併売の II が12万円というのは凄いコスパ)