壊れかけていたサブの Android スマートフォンの買い替えに迷っていたところ、Amazon のサイバーマンデーセールで最後に絞っていたうちの一つ、HUAWEI P10 lite が激安価格になっていたので購入したのは先日書いたとおり。

サブのAndroid端末、P10 lite と AQUOS sense lite どちらかを買うか悩んだ結果……
廉価機を買うメリットを実感しつつ、これが2万円台なんてヤバいね、とひたすら思う 〜今さら HUAWEI P10 lite ファーストインプレ

Amazon のセールでポチッとした時は、「性能より防水」な方向で AQUOS sense lite に気持ちが傾いていたところでしたし、半年前に発売されてバカ売れした P10 lite は新鮮味もないですから、

iPhone X と違って “安心安定の買い換え” そのもので、今年一番賢くて、つまらない買い物をしたかも…


なんて思っていたのですが(Moto G5 Plus でも良かったかなぁ…とか)、使ってみると

凄まじいコストパフォーマンスに圧倒


されっぱなしで、ポチった時に「つまらない買い物をしたかも…」と思ってしまった不明を恥じ入るばかりです。機能性能は凡庸でもコストパフォーマンスには物凄い刺激がありました。

かなり迷った AQUOS sense lite を買っていても不満はなかったでしょうが、デザインも厚みも凡庸でプロセッサパワーも一段落ちるので、ここまで薄さや持ちやすさ、使い勝手に感心することはなかったと思います。

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第一印象はそんな絶賛模様だった P10 lite、セットアップ時に思った以上の快適さだったので

これならメイン端末として使う人でも意外とイケるんじゃないか?ちょっと一日、iPhone X をカバンの中に入れてメイン端末として使ってみよう


そう思って一日メインに使ってみました。また、その後もちょくちょくメインの iPhone X から持ち替えて使ってみています。

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(サブ機もメインの iPhone アプリ環境とほぼ同じに揃えている)


その中で「実利用で丸一日使っていると出てくる廉価機らしい欠点、妥協点」も感じられましたので、今回はそのあたりを中心に「もう安い端末で良いんじゃね?」と思う人に向けて記しておこうと思います。



最初に結論を書いておくと、ハイエンド機との差を感じるのは
  1. ある程度連続して色々なアプリを使っていたり、カメラや重めのアプリを使いながら複数のアプリを切り替える場合には、アプリの切り替えに一呼吸かかることがある

  2. もっさり動作になることはなく、ストレスを感じることも殆どないが、細かな動作で一瞬の待ちや “引っかかり” を感じることは間々ある

  3. GPS の捕捉速度がやや遅い

  4. オプショナルな特徴がない

  5. 日常スマホ写真撮りには不足ないものの、ハイエンド機のカメラとは色々と小さくない差がある

3D をバリバリ使うゲームやフルHD動画の編集などの重いアプリを使わない限り、これくらい。日常用途で使っていて、はっきり物足りなく感じるのはカメラのレスポンスや手振れ補正がないことくらい。それもダメというわけではないです。

日頃メイン端末として iPhone X という現在スマートフォンの頂点にいる端末を使っているため、それと比べると差を感じるのは当然ですが、決して P10 lite のマイナス点というわけではなく、

むしろ2万円台で買えるのにこの程度の妥協で済むのか


とも言えます。(ぶっちゃけ、私もそう思っています)

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(1)アプリの切り替えに一呼吸かかることがある

予め断っておきますが、メール、SNSアプリ、ブラウザなど一般的なアプリを使っている限り、P10 lite でアプリ切り替え時にストレスを感じるような待ち時間が発生することは殆どありません。

ただ、ハイエンド機のようにアプリ切り替えはどんな時でも俊速キビキビというわけではなく、
  • アプリを切り替え終わって表示が更新されたり、タップに反応するまでに、ほんの僅かなタイムラグがある
  • 3〜4個のアプリを切り替えつつ使う場合、次第にアプリ切り替えのレスポンスが遅くなる
  • 使用状況によってはカメラや重めのアプリを起動するのに少し待ちが入ることがある

という廉価機らしさはあります。

Android ユーザーなら経験のあることだと思いますが、再起動直後はそこそこサクサクだったのが、しばらく使っているとアプリ切り替え時にもたついたり、色々とレスポンスが鈍ったりすることがありますが(iPhone / iPad でも同じようなことはあるけど、Android の方が早めに起きやすい)、知られているとおり搭載しているメモリ容量が大きなポイントになります。

少し前はメモリ 2GB あれば…と言われていましたものの、どのアプリも何かと肥大していくばかりで、今は 3GB が快適に使うミニマムラインだと思っています。(Chrome など Google のアプリがデカくなるばかりなので…)

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(価格差5倍だけど、実は搭載メモリは同じ3GBの両者)


P10 lite のメモリ容量は 3GB。条件はクリアしています。一昔前のハイエンド機並み。一昔前でなくても「3GB あれば十分」と言われたメモリ容量です。

アプリ切り替えの俊敏さはメモリ容量だけでなく、ストレージの速さ、CPU 処理能力も効いてきますから、総合的にスペックがそれなりの P10 lite は決してアプリ切り替えが常に俊敏とは言いませんが、もっさり動作でストレスを感じることは殆どありません。

実際、搭載メモリ 2GB の Nexus だとアプリ切り替えに一瞬の待ちが出ることは時々ありますが、それに比べると P10 lite は断然少ないです。メモリ 1GB の古い端末、いま激安で売られている端末で発生するような、アプリ起動に十数秒も待たされるようなことは、もちろん皆無です。

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(切り替え時に使用メモリ量を見ると概ね 2GB 弱で推移)


ただ、搭載メモリが 6GB 当たり前、CPU 処理能力も速く、ストレージにも質の良いものを使っているハイエンド機のように、幾つものアプリを立ち上げていても指の動きに全く遅れることなくアプリがサクサク切り替わる訳ではありません。そこは廉価機ゆえ、です。

これをどう感じるかは人それぞれですが、メイン機代わりに使ってみた私個人の感覚では

カメラの起動がもっさりした時以外は
特にストレスを感じるほどじゃない


でした。

現在スマホ最高レベルの処理能力を持つ iPhone X を使っているイラチな私でも、遅いなぁと感じることはレアケース。速いとは思わないけど、遅いということはない。さらに2万円台の廉価機だと思えば、何の不満もないです :-)

とはいえ、敢えて「ハイエンド機との差を感じる」点を挙げるとすれば、まず

アプリ切り替え、起動の俊敏さ
切り替えた後のレスポンスに差がある


のは指摘しておかなければならないでしょう。

最近 Android では当たり前になりつつある、画面分割して2つのアプリを同時に使うような場合も、やはり上位機の有り余るパワーがあってこそ快適に使えます。P10 lite でも画面分割の利用は “なんとか使える” 範囲だと思いますが、画面サイズや解像度も含めて、快適に使えるとは言えませんからね。



(2)細かな動作で一瞬の待ちや “引っかかり” を感じることはある

前項で触れたように、アプリの起動時などで一瞬の待ちが発生することはあります。Twitter アプリを起動して Timeline が表示されるまでのタイムラグ、Gmail や Google マップを開いて表示されるまでの微妙な待ち時間。文字入力フィールドをタップして日本語キーボードが表示されるまでの“間”。

たいていの場合は1〜2秒か、それもない程度の一瞬であり、それをストレスと感じることはないと思います。

しかし、何をやらせても、もたつくこともレスポンスが悪くなることのない iPhone X やハイエンド Android 機のような圧倒的なサクサク感はありません。そこは値段の差です。

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(Androidで良く見るメモリ解放、ゴミ掃除系最適化アプリは内蔵済み)


細かいことを言えば、アプリ起動時や終了時にアプリウィンドウが開いたり閉じたり、アプリ内でエフェクトしながら画面遷移する時に、画面描写の変化に滑らかさが乏しく、微妙にぎこちなかったりするのは日常的に見ることができます

ホーム画面のフォルダを開く時のアニメーションですら滑らかではなく引っ掛かりを感じる動きですから、そういうことは間々あります。気にしたら負けです :-)

他にも、スクロールの滑らかさやタッチに対するレスポンスが、どんなアプリ、どんな使用状況でも常に安定していてどんな時にもタイムラグがないか?たまには微妙な反応の悪さ、ひっかかりが感じられるかどうか?

これらは実用上全く問題ないことがほとんどですが、ハイエンド機の何から何までスムースに、滑らかに動作しているのを日常的に見ているだけに、差を感じる点の一つです。逆に P10 lite しか使っていなければ、さほど気にならないでしょう。

また、暗号化ファイルを扱う時はスムースさに欠けるというか、動作にもたつきを感じる時があります。iPhone X で同じアプリ&同じファイルを操作すると暗号化されていない普通のファイルに近い感覚で扱えることもあり、差を感じます。

もちろん、オーバーワーク気味なことを承知の上で、RAW ファイルを開いてレタッチしたり、フルHD で撮影した動画の再エンコードなどをやらせてみたらレスポンスは悪くなるし、時間もかかります。

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(日常的なアプリを使ってる限り特に不満は感じない)


ただ、このクラスのスマートフォンの基準は

多くの人が日常用途で使うアプリが不満なく動くレベルのものを、できるだけ安く


ですから、3D 処理バリバリのゲームや高い処理能力を要求するアプリを動かしたい人は最初から選択を誤っているわけで、その点はハイエンド機との差です。

HUAWEI P10 lite の処理能力、その他諸々の性能は iPhone 8/X や Galaxy S8 Note のような10万円級ハイエンド機と比べれば 2〜3段落ちるロワー・ミドルレンジ機(日本国内ではほぼローエンド機)です。

P10 lite の CPU は Kirin 658。Android スマホでよく使われている Snapdragon というチップで言えば 6xx シリーズ相当でミドルレンジ向け。AQUOS sense lite など国産廉価 SIM ロックフリー機などに使われているローレンジ向け 4xx シリーズよりは一段上。iPhone で言えば、だいたい2年前の A9 チップ、iPhone 6s / iPhone SE あたりと処理能力は同じ。

なので、決して処理能力は低くなく、「画面遷移時の表示に滑らかさがなくて、ぎこちない」と言っても、別に何の支障もないし、実用上全く問題なく使えるので、メイン機代わりに使っても特に困りませんでした。

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ただ、これまた「ハイエンド機との差を感じる」点をあえて挙げるとすれば、処理能力を要求するアプリの使用だけでなく、ちょっとした細かい動きの滑らかさでも差は感じます。そして、

日常利用で遅いと思うことはないけど、余裕があるわけではない


ことを感じるのも、廉価機として仕方のないことでしょう。

いささか、重箱の隅つついてる気分は否めませんが、P10 lite を使っていて実用上ストレスを感じることは殆どないとはいえ、ハイエンド機のキビキビサクサク加減とは差がありますよ、ということで。



(3)GPS の捕捉速度がやや遅い

新幹線移動している最中に、P10 lite と iPhone X の両者で Google マップを開いて気づいたことですが、その後も街中、郊外でちょくちょく比べてみたところ、現在位置をきっちり捕捉するのは iPhone X の方が速かったです。

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P10 lite の方は現在位置を捕捉するまでにやや時間がかかったり、やや外れた位置から少し時間が経ったのち完全になる、という状況でした。精度も iPhone X の方が確実な印象。

大きく問題になるような差ではないと思いますけど、iPhone X と比較してみると多少なりとも捕捉速度には差があったので、移動ログを取っている人に取っては気になるかもしれません。

もしかすると、P10 lite は日本独自の準天頂衛星システム QZSS 「みちびき」に対応していないので、その点で差が出ているのかもしれませんが、理由は判りません。(アップルは iPhone 7 / Apple Watch series 2 の世代から、みちびきに対応しています)

ちなみに P10 lite は、みちびきには非対応ですが 緊急警報(ETWS)には対応しています。自治体防災情報も受信可能です。安価な SIM ロックフリースマホでは非対応な機種もありますが、そういう点でもよくできています。

てくろぐ: 格安スマホと「緊急地震速報」「防災情報」「Jアラート(ミサイル発射情報)」(2017年版)



(4)オプショナルな特徴がない

P10 lite は、実用上おさえておきたいスペックについては同価格帯でも最上なモノになっています。5.2インチフルHD液晶で、ミドルクラスの CPU、メモリ 3GB、内蔵ストレージも 32GB で microSDXC カードも利用可能。ボディは極薄の美しいデザイン。

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これだけ備わっていて2万円台なら文句無しです。大きな特徴がない、といっても不満を言うレベルにないです。

ただ、ハイエンド機にはどれも備わっているであろう差別化できる特徴、機能はありません。廉価機ですから当然ですけれども。

急速充電はあるけれどワイヤレス充電ができるわけでもなく、昔ながらの microUSB 接続。カメラはダブルレンズでもないし、HUAWEI ご自慢のライカレンズでもなく、手振れ補正もありません。チープさを感じさせないデザインは秀逸だけど、掴んでみればコストに直結する材質、質感はそれなりのものだと判ります。

廉価機でも国内メーカー製品なら防水とか、おサイフケータイという特徴はありますが(その代わり処理能力は一段落ちるチップセットだったりする)、P10 lite はなにかしら「他のスマホと違う点」「なかなか他にない機能」は皆無と言っても良いでしょう。

ただ、P10 lite の場合、

圧倒的なコストパフォーマンスが何よりもの特徴


ですから、上位機にあるような他にない、オプショナルな何かがなくても不満が出るものではないと思いますが、その点の差はあります



長くなりましたので、残る1点、カメラにおける差については次回記事で記します。ある意味、廉価機である P10 lite と上位機の差はカメラ周りが一番大きな差として実感できる、と言っても過言ではないでしょう。

本記事でも判るように、一般的なスマートフォン利用は廉価機でも十分実用的に、ほとんどストレスなく使えます。そういった中で、多くのメーカーが差別化要因としてカメラをフィーチャーしています。それだけに廉価機とハイエンド機、ミドルクラス以上とは差があります。そのあたりは次回に。

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(カメラに差があると言っても記録カメラとしては問題ないけどね)


以上、P10 lite の廉価機らしい部分を気づいて書き出してみたのですが、価格差を考えたらむしろ P10 lite の処理能力は上出来なんではないの?としか思えない内容になりました(^_^;)

日頃メインで使っているのが iPhone X であり、十数万円の iPhone X を基準にして 2万円台で買える HUAWEI P10 lite を比べるのは無意味だし、大人げないと思うのですが、むしろ、ハイエンド機と比較してみたくなるくらい P10 lite の出来が良い、と受け取ってもらえれば、と思います :-)

何をやらせても、もたつくこともレスポンスが悪くなることのない iPhone X の快適さは最高ですが、そのために価格何倍ものスマートフォンを買う意味を見出せるかどうかは、なかなか難しい時代になってきたのかもしれません。

(続き)→ HUAWEI P10 lite で廉価機らしさを感じるカメラ周り 〜シャッターチャンスへの強さが価格の差