前回、手元に入れているアプリの iPhone X 最適化対応済み、未対応のリストを記しました。インストール済みアプリではだいたい3分の1、使用時間ベースでは半分くらいが、対応済みという印象です。
■ 手持ちアプリの iPhone X 最適化対応済み、未対応リスト
ところが、iPhone X に最適化して対応済みというアプリでも、使ってみると
みたいな事例を幾つかのアプリで体験しています。
iPhone X に対応したはずなのに、対応が甘くて発生する問題の内容を分けると
こういったところでしょうか。いずれも
ので、とりあえず使える(問題なく使える)のですが、せっかく iPhone X に最適化(対応)したというなら、もう少し頑張ってよ、というところですし、注意はしておいた方が良いものもあるので、以下に詳細を記しておきます。
というわけで、アプリ開発側も iPhone X に対応したとはいえ、今後も色々と対応が必要なことはあって大変だとは思いますが、よろしくお願いしたいところです。
ところで、iOS 11 から iPhone / iPad で撮影した写真や動画の記録フォーマットは HEIF/HEVC が標準になりました。従来の iPhone では互換性優先の従来フォーマット(静止画は JPEG、動画は H.264)がデフォルトですが、今秋発売の iPhone 8 / 8 Plus / X では HEIF での記録が初期設定です。
新しい HEIF/HEVC フォーマットは静止画だと JPEG の半分、動画 (HEVC, H.265) もやはり同品質で H.264 の半分くらいになるということで、私みたいに 64GB モデルを買った人間にとっては一択の選択肢なのですが、まだ新しい規格であり(特に HEIF)、対応する端末は少なく、現状は Apple だけになっています。(iOS 11 と macOS High Sierra のみ)
ですので、共有その他の方法で iPhone 以外へ写真や動画を持ち出す時は、内部で自動的に JPEG や H.264 へ変換しています。
(写真アプリから他へ写真を渡す時に変換作業が一瞬行われる)
が、撮影フォーマットを高効率の HEIF/HEVC に設定していると、iPhone で撮影したスクリーンショットを iCloud 経由でパソコンへ持ち込んだ場合、スクリーンショットの画像は PNG なのに .JPG の拡張子がついて保存されてしまいます。
写真画像とは違ってスクリーンショットの PNG 画像は変換せずそのまま送っているのに、JPG の拡張子を付けてしまってるっぽいのですが、PNG なのに .JPG の拡張子がついたファイルを Photoshop で開こうとすると、
このように蹴られてしまいます(>_<)
拡張子 .JPG でも開くときにファイルの中身(ヘッダ)を見て「あゝこのファイルは JPG とか言うてるけど、中身 PNG やんけ」と判断して PNG ファイルとして扱って開いてくれるアプリもありますが、Photoshop は律儀に拡張子 .JPG だと JPEG として開こうとしてエラーになるわけです。
これくらい拡張子変換する簡単なスクリプト作れば済むわけですが(実際そうしている)、やっぱりおかしな動作には変わりありませんし、無駄な一手間かかるのは確かですから、iOS アップデートで直してほしいと思います。
■ iPhone X を触りはじめて24時間で感じた12のアレコレ
■ 続・iPhone X の Face ID 顔認証について使い始めてすぐに色々思うこと
■ 躊躇うどころか、ちょっと引くくらい高い iPhone X を敢えて買うことにした3つの理由
■ 手持ちアプリの iPhone X 最適化対応済み、未対応リスト
■ 手持ちアプリの iPhone X 最適化対応済み、未対応リスト
ところが、iPhone X に最適化して対応済みというアプリでも、使ってみると
おいおい、ちゃんと確認したんか?ここ、画面がちょっと切れてるで?
みたいな事例を幾つかのアプリで体験しています。
iPhone X に対応したはずなのに、対応が甘くて発生する問題の内容を分けると
- コンテンツ表示の上下が切れてる(入力フォームが切れる場合も)
- 画面下部にあるボタンや上へスワイプする操作がジェスチャーと干渉する
- ダブルタップでの画面表示拡大を禁止するアプリだと、画面いっぱいに表示できない
こういったところでしょうか。いずれも
使うのに支障がない、致命的ではない
ので、とりあえず使える(問題なく使える)のですが、せっかく iPhone X に最適化(対応)したというなら、もう少し頑張ってよ、というところですし、注意はしておいた方が良いものもあるので、以下に詳細を記しておきます。
- (1)コンテンツ表示の上下が切れてる
- 最初に出くわしたのは、Yahoo!カーナビで自宅を登録するところなのですが、選択リストの最初の項目がヘッダとかぶって切れてる、と。
iPhone 6s Plus などで使っていた時には経験していないので、これはこのアプリの iPhone X への最適化の課程で出てるバグなのかな?と思ったのですが、他にもこのようなコンテンツの見切れが発生しています。
(紀伊国屋 Kinoppy の例)
動作確認したらすぐ判るだろう?という部分で発生していることも多いので、シミュレーターでは問題なくて、それでリリースしたら実機で発生ということなのかもしれません。もう iOS アプリの開発はやってないので最近のことはサッパリ判らないのですけれども。
(Instagramの複数枚編集時で見切れるバグは2017/11/15付で修正済)
ちなみに、アップルが作ってるはずの設定アプリでも、表示した時には普通に表示されてるけれど、フォームに文字を入力しようと思った瞬間にフォームが画面外へ見切れてしまう事例もあります。(追記:コメントによれば従来から発生することがあるようなので X の問題ではない可能性が高いです)
なにかの設定変更のせいで、このようなことが起きているのかもしれませんが、いずれにせよ、これらのマイナーバグは iPhone X が発売されて実機確認ができるようになって、次の更新で解消されていくと思います。思いたいです(^_^;) - (2)ボタンや上へのスワイプ動作がジェスチャーと干渉する
- iPhone X の全面ディスプレイは前述のとおり、慣れるとこれが正解みたいになって良いのですが、元々画面下部にあったボタンをそのまま画面下部に置いてしまうと、時にジェスチャーバーと干渉することがあります。
(こんな例なら問題ないけれど)
画面を最大限有効活用しようとするとこうなってしまうわけですが、Amazon のアプリではそれを避けるためにボタンを画面最下部から少し上へシフトしています。
画面最下部に普通のボタンが並んでいてもジェスチャーと干渉することが常にあるわけではないので、このように画面の無駄を作ってでも操作性最優先にするかどうかは、それぞれのアプリ制作者次第になると思います。
しかし、「これはアプリの操作方法を見直すしかないだろ」というのもあります。以下の例は Prisma ですが、これは iPhone X のジェスチャー操作と干渉します。
Prisma アプリを起動するとカメラ撮影画面になるのですが、ここでエフェクトを掛ける写真をライブラリから選ぶには、画面中央下にあるシャッターボタンの下にある上矢印っぽいボタンを上へスワイプする動作を行います。
しかし、iPhone X ではその下のジェスチャーバーのあたりで上へスワイプすることがホーム画面へ戻る共通動作です。
ですから、Prisma を起動して写真ライブラリからエフェクトを掛ける写真をピックアップしようと思って画面下部から上スワイプを行う場合、よほど注意して行わないとホーム画面へ戻ります。ほんの数ミリの差で挙動が変わります。
これは iPhone X 登場時に「ポケモン GO を iPhone X へ最適化の際にはどうするだろ?」と言われていた問題と同じです。このままでは使いづらいことこの上ないので、スワイプする位置を大きく変えるか、別途ボタンを用意することにならざるを得ないように思います。
もっとも、Prisma ではそれができてもポケモンGO では操作方法を変えるわけにはいかないですから難しそうです。 - (3)ダブルタップでの画面表示拡大を禁止するアプリだと、画面いっぱいに表示できない
- DAZN などの映像配信系アプリに多いのですが、ダブルタップによる画面拡大ができないアプリがあります。iPhone 5 以降の iPhone は概ね画面比率 16:9 で(微妙に違うのもあるけど)、ワイド画面前提の動画にはピッタリの画面比率でした。
ところが iPhone X はさらに縦長になって画面比率は 2.17:1。通常の 16:9 な動画だと
こんな感じに左右に黒枠ができます。ただ、ほんのちょっと拡大してやると上下は少し切れるけれど、左右いっぱいに映像が広がり、実際の見た目ではちょっとの差以上に迫力が出ます。
(これは左右いっぱい以上に拡大してるけど)
4:3 の映像を左右いっぱいまで広げると上下が切れすぎてマトモに見られませんが、16:9 なら上下が多少切れるくらいなので、映像によっては全く気にならない場合もあります。ので、拡大してみるのは結構気に入っています。
が、映像配信系アプリでは画面の拡大を一切許さないアプリも珍しくありません。せっかく画面いっぱいに見たいのに…と思っても、拡大を許さないアプリ。残念です。それくらい許してほしいものですけどねぇ。
というわけで、アプリ開発側も iPhone X に対応したとはいえ、今後も色々と対応が必要なことはあって大変だとは思いますが、よろしくお願いしたいところです。
☆
ところで、iOS 11 から iPhone / iPad で撮影した写真や動画の記録フォーマットは HEIF/HEVC が標準になりました。従来の iPhone では互換性優先の従来フォーマット(静止画は JPEG、動画は H.264)がデフォルトですが、今秋発売の iPhone 8 / 8 Plus / X では HEIF での記録が初期設定です。
新しい HEIF/HEVC フォーマットは静止画だと JPEG の半分、動画 (HEVC, H.265) もやはり同品質で H.264 の半分くらいになるということで、私みたいに 64GB モデルを買った人間にとっては一択の選択肢なのですが、まだ新しい規格であり(特に HEIF)、対応する端末は少なく、現状は Apple だけになっています。(iOS 11 と macOS High Sierra のみ)
ですので、共有その他の方法で iPhone 以外へ写真や動画を持ち出す時は、内部で自動的に JPEG や H.264 へ変換しています。
(写真アプリから他へ写真を渡す時に変換作業が一瞬行われる)
が、撮影フォーマットを高効率の HEIF/HEVC に設定していると、iPhone で撮影したスクリーンショットを iCloud 経由でパソコンへ持ち込んだ場合、スクリーンショットの画像は PNG なのに .JPG の拡張子がついて保存されてしまいます。
写真画像とは違ってスクリーンショットの PNG 画像は変換せずそのまま送っているのに、JPG の拡張子を付けてしまってるっぽいのですが、PNG なのに .JPG の拡張子がついたファイルを Photoshop で開こうとすると、
このように蹴られてしまいます(>_<)
拡張子 .JPG でも開くときにファイルの中身(ヘッダ)を見て「あゝこのファイルは JPG とか言うてるけど、中身 PNG やんけ」と判断して PNG ファイルとして扱って開いてくれるアプリもありますが、Photoshop は律儀に拡張子 .JPG だと JPEG として開こうとしてエラーになるわけです。
これくらい拡張子変換する簡単なスクリプト作れば済むわけですが(実際そうしている)、やっぱりおかしな動作には変わりありませんし、無駄な一手間かかるのは確かですから、iOS アップデートで直してほしいと思います。
■ iPhone X を触りはじめて24時間で感じた12のアレコレ
■ 続・iPhone X の Face ID 顔認証について使い始めてすぐに色々思うこと
■ 躊躇うどころか、ちょっと引くくらい高い iPhone X を敢えて買うことにした3つの理由
■ 手持ちアプリの iPhone X 最適化対応済み、未対応リスト
コメント
コメント一覧 (2)
「入力フォームの切れ」ですが、当方iPhone7を使用していた時にも、いつからか(最新OSから?)OS標準のメッセージアプリで発生しています。相手からメッセージを受け取って、メッセージアプリを開く時に、ソフトウエアキーボードが表示された状態だと、最新の相手のメッセージが切れてしまって、スクロールして確認しようとしてもバウンドして、切れてしまします。
アプリ起動時にソフトウエアキーボードが表示されていない状態だとこの現象は発生しません。
この現象がiPhone Xに移行しても発生しています。
これ、記事の内容とは別の現象ですかね。
iPhone 7 でも発生していたとなると、X に依存しない問題ですね。入力フォームの画面切れはコメントいただいた現象と同じです。
当方 6s Plus では経験したことがなく、例として画面を載せたユーザー辞書登録画面は何度も使ってますが発生したことがなかったので、てっきり X の画面レイアウトの問題かと思いましたが、従来から起きているなら違うようですねえ。
何れにしても困った問題ですが(´・ω・`)