初代α7 の時には無印と高画素タイプの R が同時発表(高感度特化の S は半年後)、2代目の時は α7 II 無印が先行して R II は8ヶ月後、S II は10ヶ月後だったのですが、3代目は高画素タイプの R III が最初に発表となりました。

Alpha7R3_Release

システムを一新、高画質と最高10コマ/秒連写などの高速性能を小型ボディに凝縮した『α7R III』を発売 | プレスリリース | ソニー
α7R III | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー

高画素タイプの R が先行するのは従来の例からすると少々意外でしたが、α7R III 一番の目玉が

4240万の高画素ながら秒10コマの高速連写


と聞くと(最大秒10コマはちゃんと AF/AE 追従時でありメカシャッターで実現)、

いま一番話題の D850 対抗機をまず出してきた


ということで、納得できます。

「α9 はデジタル一眼レフに負けない動体撮影が可能」という評判が一気に高まったところに、デジタル一眼レフの底力、最終兵器という感じでリリースされてきたのが D850。その D850 の品薄が続く間に、高画素&高速連写モデルを出して対抗しておくべきだと判断されたのでしょう。

ソニーもニコン、キヤノンが本気ミラーレス機を出すまでにどれだけアドバンテージを確保して先に繋げるか?というのはあるでしょうから、今年来年が正念場だと思って気合の入り方が違うように思えます。

お値段も

α7R II の初値は 50万円弱だったのに
α7R III は 40万円弱!


というのを見ると明らかに D850 のプライスを意識していますね。

まぁ細かい注意事項を見ていると詳細は判りませんが、

秒10コマ撮影は条件付きで、秒8コマがどの条件でも安定して出る数値なのかも?


という気がしますが(ミラーレス機にありがち)、それでも

秒9コマの高速連写のためには+10万以上が必要な D850
追加オプションなしに秒10コマ可能なα7R III


というのは、ボディ本体は同じ価格帯の高画素・高速連写機とはいえ、高速連写が必要な人には随分とプライスが変わってきます。(秒7コマも9コマも大差ない、などと軽く言っちゃう人には関係ない話ですけど)

徹底的に D850 を狙い撃ち、スペックでは負けない、動体撮影もミラーレスになっていく時代にあたって、ソニーは本気で徹底的にやるぜ!という強い意志が感じられる新製品です。(キヤノンの存在感の薄さ… ;o;)

D850 が出し惜しみ一切なし!だったせいか、α7R III も(画素数は同じではあるものの)主な機能だけでも結構盛り込んできています。



  • α9 と違って秒10コマはメカシャッターで実現。一気に従来機の2倍!
    (電子シャッターも秒10コマ、α9と違って電子シャッターではローリングシャッター歪みあり)

  • α9 の 693点には及ばないものの α7R II の20倍になった 399点の像面位相差AFセンサーとα9譲りの動体予測アルゴリズム搭載

  • マルチセレクター、AFボタンなどの操作性もα9譲り、EVF もα9と同じ Quad-VGA OLED Tru-Finder で 120fps 対応
    (EVF のブラックアウト時間などについては触れられていない)

  • α9 と同じくデュアルスロット、UHS-II 対応に

  • α9 で問題になっていた連写後の書き込み中に色々と操作できなかったことが可能になり、フリッカーレス撮影も可能に
    (このあたりはα9 でもファームウェア・アップデートで対応してくれそう?E-M1 Mark II でもやってほしいけど…)

  • ボディ内手ブレ補正は、最大効果が5.5段分に向上、外部インターフェースも USB 3.1 Gen 1対応のUSB Type-C に

  • バッテリーも従来のα7シリーズから変更され、α9と同じ NP-FZ100 に

  • ペンタックスやオリンパスのような画素ずらし合成機能「ピクセルシフトマルチ撮影」

  • 動画は 4K HDR 動画撮影までサポート

高画素機なので精細写真撮影用の機能も、ソニーらしく動画の最先端撮影機能もしっかりカバーしつつも、

α9 の動体撮影機能をうまく落とし込んだ


印象で、間違いなく動体捕捉能力はα9が上でしょうが、こちらは高画素でそこそこ高速連写可能という違うメリットをキチンと打ち出せています。

D5 と D850 の関係に近いものをα9 とα7R III で実現していて、スペック上の性能を基にしたコストパフォーマンスはニコン以上のバーゲンかもしれません。

(しかし、キヤノンはこの状況にどうするんですかねぇ。現世代はどれも順当進化のマイナーチェンジっぽい内容だったり、強気すぎてみんな引くような価格設定だったりでしたが、そろそろまた本気出してくれますかね? EOS 3D とかで)



こうなってくると、

ボディは動体撮影に相応しい機種が出揃ったのに
レンズが全然足りない


ことが、より顕著に出てきてしまいます。中望遠より短いレンズは純正も、サードパーティからも非常に豊富になってきて、気がつけばミラーレス機で最も充実しているレンズシステムになってきていますが、とにかく望遠、特に 300mm 以上の単焦点望遠・超望遠レンズが全くないのが痛いですね。

マウントアダプター経由で Aマウントレンズが利用できるとはいえ、サンニッパやゴーヨンなどのAマウントの望遠単焦点レンズも更新されていませんから、αマウント、Aマウント時代から望遠レンズを持っている人以外には、あまり足しにはならないでしょう。

本格的な静止画・動画撮影に対応、中望遠までカバーの小型軽量Gレンズ(TM)『FE 24-105mm F4 G OSS』発売 | プレスリリース | ソニー
SEL24105G | デジタル一眼カメラα(アルファ) | ソニー

今回 FE100-400mm の超望遠ズームに対応する「FE 24-105mm F4 G OSS」が発表されたことで、100-400 とペアで飛び物を撮る層にアピールしようとする姿勢は強く感じられますが、まだまだですね。(周辺画質の良さを強調する EF 24-105mm F4 は、キヤノンEF24-105mm F4 にもどかしさを感じる層へのアピールでしょうか… ^^;)

そしてスポーツ撮影に欠かせないヨンニッパ(FE 400mm F2.8 GM OSS)の開発発表がなされましたが、来夏ですか。五輪と並ぶ一大ハイエンドカメラ&レンズ商戦のワールドカップには一部のテストカメラマンのみ使用ということでしょうかねぇ。

Sony Japan | ニュースリリース | 焦点距離400mm F値2.8のGマスター大口径超望遠レンズを開発中

というか、ヨンニッパだけでなく、サンニッパ、ゴーヨン、ロクヨン、ハチゴロといった望遠単焦点レンズを今この期に出せば、こぞってニコンやキヤノンから(特に色々出遅れ気味のキヤノンから)奪えるユーザーも多いと思うのに、もったいないですね。このペースだと、そのあたりのレンズが全部揃うまで2年、3年かかりそうですし……

かくいう私も D850 本命とか言いつつもコレはかなり気になるわけで、でも超望遠レンズが 100-400 だけでは……。100-400 は EF100-400mm も初代、2代目と愛用してきたから大好きで、αマウントをメインにするなら買うでしょうが、それだけではね。ナイトゲームのスポーツは厳しいですし。(背景ボケも含めて)

となると、

シグマも今こそ FE マウントの望遠レンズを出せば!


そう思うのですが、まだ難しいのでしょうかねぇ。

どうせフルサイズの望遠レンズはミラーレス機用だろうが小さくなるわけではないので、150-600 やゴーヨンやズームサンニッパあたりを FE マウント向けとりあえずでも出せば、結構売れそうな気がするのですけれども……



(これらが FE マウント向けにあれば需要ありそうな気が)