日曜日に開催された 2017 SUPER GT 第6戦 / 第46回 INTERNATIONAL SUZUKA 1000km が終わって3日。疲れきった身体と、水分ばかり補給して胃痛になった胃は概ね回復していますが、なんかこうビッグイベントを見尽くした後の精神的虚脱状態な感じはまだ若干残っています X-)

そのせいか、来月の小松基地航空祭に向けた予行スケジュールが発表されたのにどう動くか決めかねていたり、今日なんか

オーガストが終わってセプテンバーなのに、メイ(首相)が来るのか〜


などと馬鹿なことを思うだけで来日スケジュール(今夜は京都で安倍首相と会談)を確認していなかったばかりに、伊丹空港へ来たロイヤル・エアフォースの A330 を見逃す始末。所用のあと、到着直前に空港近くを通過していたのだから、知っていれば1時間や2時間は待てたのに(>_<)

とまぁ、未だ最後の鈴鹿1000km の余韻が頭の中に残っていて飛行機モードに切り替えられていないのですが、その余韻を少しでも昇華するために、つらつらと SUZUKA 1000km FINAL の一日でも思い返してチラシの裏に記しておこうかと思います。(撮影した写真はようやく取り込んだところで写真整理はまだまだ先)



先ずは、64号車 NAKAJIMA RACING / EPSON Modulo NSX-GT の優勝、本当におめでとうございました。そう、心から言えるレースでした。

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NAKAJIMA RACING ファン、HONDA ファンのみならず、LEXUS や NISSAN ファンの人でも、SUPER GT を見ている人なら長く苦労していた 64号車が最後の鈴鹿 1000km で勝ったというのは、

応援しているチームが勝てなかったけど、なんかこれはこれで良かったかもね(^o^)


と、どこか思えるレースだったのではないでしょうか。10年ぶりですもんね。中嶋悟監督のご苦労が実った一戦であったのは間違いありません。

また、特に松浦孝亮選手は今季、長年在籍した ARTA から外れて移籍してきて、その際のコメントなどから色々思うところはあっただろうと推察できていましたし、SNS では口さがないファン?から酷い言葉を直接言われていたりするのを目にしていましたから、本当に本当に良かったなあ、という思いです。

ベルトラン・バゲット選手にとっても日本のトップカテゴリーに参戦してからあまり結果を残せていなかっただけに、今回の勝利は大きなもになったでしょうし、NAKAJIMA RACING で何年も頑張ってきた結果が実を結んで良かったと思います。

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レース前は「最後の鈴鹿 1000km」「現役 F1 ドライバー、ジェンソン・バトン参戦」「小林可夢偉も参戦」というところが目立っていましたが、スタートすればそういったことよりも二転三転するレースの展開、目紛しく変わる順位(ピット回数の差によって走行順位と本当の順位の違いも)、トラブルやペナルティで落ちたはずの車の猛追……そういった “鈴鹿1000km” ならではの要素が、やはり主体になっていたレースでした。

(バトン選手の走行も1回目のスティントは実況でも散々煽って注目されていたけど、2回目はさほどでもなかったように思うし、可夢偉選手は結局6スティント中1回しか乗らなかったけれど、拮抗した上位争いしてる状況では経験の少ないゲスト第3ドライバーを乗せるわけにはいかないのも皆んな納得だったはず)

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スタートからそう時間がかからないうちにトップに立って、独走状態になってはセーフティカー導入でマージンを消されてしまうことを繰り返された挙句、残り30周(本来は全173周)でタイヤバーストでリタイアになってしまった KEIHIN NSX-GT。(今季は本当に残念なことばかり……)

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GT300 では、終盤になって優勝した LEON CVSTOS AMG に抜かれたもののハンデ 82kg という重さながら2位確実だと思われた VivaC 86 MC が、残り数周になったところで逆バンクで衝撃的なクラッシュでリタイアになったのは、場内実況を FM ラジオで聴きながら「え?マジかよ…」と一瞬茫然とするようなこともありました。

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運も実力のうち、と言いますが、1000km レースでは「運を呼び込むための努力、堅実さ」があってこそですから、それが NAKAJIMA RACING の勝利に結実したのは言うまでもないでしょう。(KEIHIN や VivaC にそれがなかったわけではないけれど)

また、重いハンデとドライブスルーペナルティがあったのにも関わらず2位という結果を残した 23号車 MOTUL AUTECH GT-R、悔しい経過がありつつも怒涛の追い上げを見せた 100号車 RAYBRIG NSX-GT にも言えることだったと思います。

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GT300 では1周目にいきなりピットストップする作戦が当たった LEON CVSTOS AMG はチーム戦略の勝利、また2位3位に同じ JLOC のランボルギーニ・ウラカンの 2台が入ったのもビックリでした。

いつの間にか表彰台圏内にいて、VivaC のクラッシュによって2台とも表彰台というのは誰もが予想していなかったことでしょう。人気の高いベテラン GT ドライバーである織戸学選手が「いつかは走ってみたい」と思ってレースを始めた鈴鹿1000kmの最後で表彰台というのも、良いドラマだったように思います。

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ともあれ、予選ではマザーシャーシ 86 の3台がトップ3を独占しましたが、終わってみれば FIA-GT3 勢が上位を占める結果になりました。18号車 UPGARAGE BANDOH 86 にせよ、25号車 VivaC 86 MC にせよ、トラブルがなければ優勝も…でしたが、来年マザーシャーシ 86 も10時間耐久レースに参戦するなら、そのあたりがポイントになりそうですね。

なんにしても、FMラジオで常に場内実況で聴いていたけれど、GT500 は何とか状況が把握できても GT300 は途中経過がサッパリ掴みきれなかったので、これから Jスポーツの中継映像を改めて観て、一体全体どうなっていたのか振り返るつもりです。

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そんなこんなで、今年も色々と記憶に残るシーンがあったであろう SUPER GT / INTERNATIOINAL SUZUKA 1000km。観客もやけに多いと思ったら 72,500人だったとか。入場券より高いパドックパスも完売していましたが、まぁ F1 観戦の価格を思えば SUPER GT は安いですから、F1 観戦層にとっては全部入りでも全然安いものでしょう。

それにしても、最果てスプーンに人が多くいるのは F1 と SUPER GT くらいですが、スプーンカーブの周囲に鈴なりの人、レンズの砲列が並んでいて、今日はどうしちゃったの?状態でしたね。びっくりしました。

最後の鈴鹿1000km、そしてジェンソン・バトン・小林可夢偉効果があったにせよ、これだけ人が集まる面白いレースを止めてしまうのは、改めて甚だ残念です。

車が速くなりすぎて 1000km では耐久レースにならない、というのが、鈴鹿1000km を止めて来年から GT3 クラスの10時間耐久レースを行う理由らしいですけど、最後の鈴鹿1000km を観て改めて思うのは、

スプリントの速度で6時間近く戦うセミ耐久レース


の面白さは、ここにしかなかったのではないかと思うこと。

スプリントレースと耐久レースが高い次元でミックスされた国内レースは鈴鹿1000kmだけという醍醐味があったと思うし、その面白さはもう見られないかと思うと、つくづく残念ですね。

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ちなみに、最後の鈴鹿 1000km にも関わらず、失敗したなあ……と思うことは幾つもありました。

▼ 最後の公式ガイドブックを買えなかった

ボリューム満点、鈴鹿1000km の歴史が詰まった最後の公式ガイドブック、来場者も多いし、売り切れ必至だとは思っていたのですが、まさか決勝日の早い段階で売り切れるとは思っていませんでした。甘かったです(>_<)

正面ゲートがオープンする時にゲート横で売っているのを見たのですが、何百mも並んでいる列から外れて並び直す勇気はなく、

グランドスタンド裏のGPスクエアへ行ってから買えばええやろ


と思ったのですが、なぜかGPスクエアのゲートが開いたら一直線に逆バンクトンネルをくぐってしまい、逆バンクに着いてから

あ、公式ガイドブック買うの忘れてた。でも売り切れ必至とはいえ、ピットウォークの頃に行けばまだ余裕で残ってるだろ


なんて思って FIA-F4、ポルシェカップを観てから GPスクエアへ向かったら、ちょうど売り切れたところでした(>_<)

正直かなり後悔 MAX なのですが、今さら言っても仕方ないし、元々グッズ類にはあまり興味はないので、ミスったな〜失敗したなあ〜〜、で心の中は整理ついているのですが、こういうウッカリは今回で打ち止めにしておきたいですね。

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▼ ペース配分を誤って、肝心要の夕方以降に体力を使い果たしていた

今年は天気が良かったこともあって、後半は西コースの最果てスプーンまで行くつもりだったのに、よく考えたら途中で昼ごはん休憩のような大休憩を取らず、結果、途中からかなり疲れてきて撮影の集中力も切れたり適当になってしまったのは大反省です(/_;)

早朝にサーキットに到着して開門待機列に並んでいる時に朝ご飯を食べ、決勝レース開始前にも昼ごはんをちょっと食べたことや、天気も良くて暑かったために水分補給をしまくって胃が疲れきって食欲がなくなっていたこともありますが、ちゃんとした休憩を取らなかったことで疲れを増幅させては何も良いことがありません。

過去に失敗して判っていたはずなのに、人の多さや今回が最後ということで、何かしたら焦るところがあったのかもしれませんし、一眼レフからマイクロフォーサーズにして機材が軽くなって腕肩の疲れを感じなかった分、イケイケになったのかもしれません。

E-M1 Mark II と 300mm F4 IS PRO だとバッテリーグリップなどを含めても僅か 2.5kg ありませんから、今までと違って丸一日振り回していても全く腕や肩が疲れることはなかったのですが(翌日以降も全く筋肉痛にもならず)、頭の疲労、足の疲労から来る集中力の減退は防げないわけで、そこをミスったなぁ……というのは痛切に感じています。

写真的に鈴鹿1000km の山場は午後4時を過ぎて陽が傾いてきてからですしねえ。そこまで体力を温存しておかなかった自分は、何度同じミスをするのだろうかと(´Д` )

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▼ 結局イメージ通りの撮影ができぬまま…

体調云々とは関係なく、朝から今ひとつしっくりこなくて、特に流し撮りが普段より全然止まらず、一体全体どうしたもんかと思う始末で……撮りたいイメージはあったものの、最後まで決まらないまま終わってしまいました。

6月のタイヤメーカーテスト、7月の公式テストと2回の “予行演習” をしておきながら、本番の撮影結果は予行の時より酷いことになってしまって、イメージ通りどころか、それ以前の出来になってしまいました。(まだ取り込んだ写真はロクに見てないけど判るレベル)

全て自らの未熟ゆえなのですが、直前に去年の写真を整理していただけに、余計に落ち込みますね。反省しても今さら時間は戻って来ないのですが、最後だったのにね。

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2回のテストで撮影欲的にはある程度満足していたのですが、それだけに観戦もしっかりしながら、撮影的には一歩先にと思うところがあったのですが、その思っていた目標は一つとして達成できずどころか後退するような状況だったのは、全くどうしたもんかであります。

ちなみに数千枚撮影しましたが、この日の E-M1 Mark II はフリーズせずに使えました。熱大丈夫?的なくらいホッカホカボディになったり、ちょっと連写速度的にきになるところはありましたが、もはやこのカメラはフリーズしないだけ御の字ですからね ;-)

朝の前座レース2つ+ウォーミングアップ走行20分+決勝レース6時間弱+表彰式で、バッテリー3本ギリギリだったので、来年の10時間耐久レースを E-M1 Mark II で撮るならバッテリー5本は必要ですかね……

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いずれにせよ、自分の中だけでの反省点は別にして、最後の鈴鹿 1000km レース、心から堪能しました。表彰式も良かったけれど、SUPER GT の Facebook ページにアップされていた涙の優勝会見も良かったですね……

そうそう表彰式の後、GT500/GT300 優勝ドライバーが点火ボタンを押す、恒例の花火は以前の経験から手持ちで、そこそこちゃんと撮れ…るはずだったんですが、風が強すぎましたね(^_^;)

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でも改めて、手持ち3秒4秒(頑張れば6秒)くらいのシャッター速度でも結構止まって、なんちゃって花火撮りができちゃうカメラは凄いと思ったし、こういう時は便利です。

表彰式後の花火は意外と長く続くし、毎夏これがラスト花火ですので、途中からは行く夏を感じながら花火を眺めていましたけどね。ありがとう、鈴鹿1000km :-)