夏休み直前の三連休も今日で終わりですが、割と仕事モードだったりして、三連休唯一のお出かけは、三連休初日に海上自衛隊阪神基地隊サマーフェスタへ行って、潜水艦救難艦「ちはや」を見学したことくらい。

着いてクソ暑い中で1時間以上並んで、艦内を1時間近く見学して撤収という、ちょっと行ってきただけでしたが、潜水艦救難艦を初めて見て、隊員の方に色々お聞きして、救助の大変さに驚き、暑い中でも行った甲斐がありました。(大変なのは想像してたけど、想像以上だった…)

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てなことで、デジタル一眼レフから E-M1 Mark II へ移行して良かったことシリーズ第4回目です。

E-M1 Mark II &マイクロフォーサーズシステムをメインに据えて良かったこと・その1
E-M1 Mark II &マイクロフォーサーズシステムをメインに据えて良かったこと・その2
E-M1 Mark II &マイクロフォーサーズシステムをメインに据えて良かったこと・その3

元々2回分くらいのつもりが、メモ書きを合間合間に書き足しているうちにダラダラ長くなって4回目になっていますが、ぶっちゃけ、もう大して書くことはありません X-)

が、書き忘れたこととか、とりあえず最後に書いとくか的なこともあるので、また少々記しておきます。

なお、この後「E-M1 Mark II &マイクロフォーサーズシステムをメインに据えて悪かった、ダメだったこと」シリーズが続くようなことはありませんので、念のため。それに近いこと(使っている最中に気づいたことメモ書きしたこと)は、夏が終わるまでに今度こそまとめようと思っていますが……



▼ レンズが細いこと、短いことのメリット


その1の記事で、マイクロフォーサーズ・システムの一番のメリットである小型軽量化の恩恵、効果を色々と書きました。体力的なこと、機内持ち込み制限のこと…幾つか主だったメリットを書きましたが、

センサーサイズが小さいことによる
望遠レンズも含めたシステム小型化


には、もう少し恩恵があります。

一つ目は

明るい望遠レンズでもレンズ径が小さいため
フェンスのレンズホールや隙間から撮影しやすい


ということ。空港でも、サーキットでも、“対フェンス” というのは、撮影時に頭を悩ます問題です。(もちろん、警備上安全上必要なものですから無い方がいいとは全く思いませんが、それだけに何らかの工夫が必要です)

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(出張ついでで脚立も踏み台もないので、フェンスの隙間から撮影)


“対フェンス” という点で、マイクロフォーサーズ・システムというのは
  • レンズ径が小さい分、フェンスの隙間から撮れることが多い
  • 被写界深度が深いため、フェンスをぼかして消しにくい

と、良し悪し両方あります。

実際に二重フェンスの多いサーキットでは、「ここは二重フェンスだけど、アングル的にここで撮ってみたい」という時、大口径望遠レンズを開放F値で撮ることで手前側のフェンスはもとより奥の二重目のフェンスも何とか目立たない、後処理でごまかせるレベルで撮れるポジションもあります。

そして、過去には撮っていたそういった場所でも、マイクロフォーサーズで試してみると(開放F値でも)フェンスがどうにも目立ってしまって断念せざるを得ない経験はしています。

反面、レンズ径が小さい分だけフェンスの隙間を使えること、バリアングル液晶との組み合わせでフェンスの隙間の高さが中途半端でも、十分に撮れるポジションを得られることもあります。

特に換算 400mm 近い望遠レンズでもフィルター径 46mm という Panasonic G X Vario 45-175mm のようなレンズだと、カメラホールがないようなフェンスでも隙間から撮れることもあって、画質その他の妥協は必要だとしても、場合によってはレンズの小ささ自体がかなり有用になります。

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レンズが小さいことによるメリットの2つ目は、

イベント/観客席で撮る時に周囲の迷惑になりづらい
大きなレンズ使用禁止の場合でも持ち込める


ということ。スポーツに限らず各種イベントで撮影したい、する人は年々増えていますし、だからこそ、周囲に気をつける、迷惑をかけない配慮は、より必要になっている昨今だと思います。

例えば、私自身 E-M1 Mark II へ移行するまではガンバ大阪の試合をよく撮影してきましたが(E-M1 Mark II では求めるクオリティが出なくて止めたのは過去記事参照)、10年前は真っ当なクオリティで撮ろうとする人はもちろん、観客席でカメラを持っている自体は少数でした。

けれど、最近はカメラを持つ人が本当に多くなり、そこそこのレンズを持ち込む人も増えてきて、中には

そんなところで、そんな撮り方して、周りから苦情が出て、望遠レンズ禁止とかにならなきゃいいけど…


と心配になることもあります(あくまで禁止になったらこっちが困るという心配)。実際、色々な経緯からサッカースタジアムの中には望遠レンズ禁止のスタジアムは幾つもありますから。

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また、望遠レンズ禁止やカメラサイズの制限が最初から明確にされているイベントもあります。望遠レンズ禁止、だと最初からどうにもなりませんが、F1 日本GP のような観客席への持ち込みカメラサイズ基準が明確にされている場合は、マイクロフォーサーズならではの小型さが生きる場合もあります。

40-150mm F2.8 PRO ならフードなしで 160mm。ボディの薄さも勘案すると、デジタル一眼レフ中上級機に大口径標準ズームレンズや高倍率ズームレンズを付けるのと大差ない長さですから、持ち込みやすさはあります。

(キヤノンの EF70-300mm F4-5.6L IS USM は性能の良さだけでなく 300mm ズームで全長 143mm とコンパクトさでも素晴らしいレンズですが、45-150mm F2.8 PRO と違ってテレ端側ではレンズがかなり伸びるので、そこで引っかかる場合もあります)

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このように、そこそこのクオリティと、そこそこの画角を、コンパクトなサイズで実現しているマイクロフォーサーズのシステム、センサーサイズの小ささに見合ったコンパクトなレンズというのは、機内持ち込みの時以外でも気が楽なこと、体力的な楽さ以外でもメリットがある場合も経験しています。

センサーサイズが小さく、レンズが小さいと画質的に妥協が必要な時もあること、高感度画質の問題で屋外日中専用にならざるを得ない被写体もあること、などなどの妥協は必要になりますが、撮れないよりはマシ、周囲に迷惑をかけるよりマシ、なことも多いですからね。

まぁ逆に、納得できないものを撮るくらいなら撮らないほうがマシ、ってこともありますけど X-)


▼ 機能満艦飾


E-M1 Mark II というかオリンパス機には様々な撮影機能があって、多くのデジタル一眼レフより遥かに充実しているのはもとより、ミラーレス機でも一、二を争うレベルではないかと思います。

充実の基本機能 E-M1 Mark II | デジタル一眼カメラ OM-D | オリンパス

アートフィルターのようにオリンパスが先鞭をつけながら各社似たような機能が搭載し、今やミラーレス機では当然あるべき機能になっている例もありますが(それでも各社使ってきた中でエフェクト系機能は一番オリンパスのが好ましいと思えるけど)、
  • ハイレゾショット
  • プロキャプチャー
  • 深度合成
  • フォーカスブラケット
  • ライブコンポジット
  • ライブバルブ/ライブタイム
  • デジタルシフト

と言ったように、デジタルカメラ、ミラーレスカメラならではの機能を思いつく限り詰め込んできてるのは、端から見ていた時も凄いなあ、興味深いなあ、と思っていました。

私自身、E-M1 Mark II の時はともかく、その前 E-M10 Mark II を購入する時は、オリンパス機の各種撮影機能を試してみたい、という気持ちがあったのも事実。E-M1 Mark II でもプロキャプチャー機能は試してみたかった機能でした。

多種多様な撮影機能はありますが、「こんな機能もあんな機能もとりあえず放り込んどけ」ではなく、「撮影時にこういうことができれば良いな」「後で Photoshop でアレコレせずともカメラ内で完結できて便利だな」という機能が多くて、撮影機能は多けれど「機能を詰め込んだだけ」感がないのも好ましいところです。

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ただ、どれも静止体相手の機能であり、動体撮影メインの私としては残念ながらそうそう使う機会がないのも事実。また、使ってみるとアテが外れたり、「カタログにもマニュアルにも書いてないけど、こんな制約があるんだ…」ということになったりで、あまり思うように使えなかったこともあり、多くは語れないのですが、

こんな便利な機能があるなら
アレもコレも撮ってみたくなるね


と思わせるのは、カメラの一つの魅力ではないかと思います。

ソニーのように、限られた人に便利な機能は有料オプションのアプリで、という対応も、それはそれで一つのやり方だと思いますけど、最初から入ってると便利そうに見える、使ってみたくなる、というのは間違いないです :D

まぁ今回の「E-M1 Mark II へ移行して良かったことシリーズ」でも何度か触れていますが、 E-M1 Mark II の処理能力に余裕があれば、制約条件その他も緩まって、もっと使いやすくなるのになあ…と、ちょっと使っただけではありますが、そう感じることもありますけど。


▼ 物欲が減った


カメラ機材ばかりにお金をかけていられないので、カメラ物欲が減ったのは良いことなんですけどね!\(^o^)/

とりあえずマイクロフォーサーズはレンズが豊富とか言われるますが、望遠レンズに限れば全然なくて、40-150mm F2.8 PRO と 300mm F4 IS PRO を買ったら、あとは買いたい/買うべきレンズは皆無。

Panasonic 100-400mm は便利そうですし価格もお手ごろですが、暗いレンズは EF100-400II くらい開放からしっかり来てくれないと候補外なので、そうなると望遠〜超望遠レンズ群は全く候補がないですからね。

超広角レンズも未だに買えていません。理由は以前の記事で書いたと思いますが、ニコンやキヤノンみたく気軽に買える 16mm 域の純正超広角ズームレンズやサードパーティ AF レンズがなく、“とりあえず”で買える超広角レンズがないので、そのままに。(ワイド端 18mm ではブルーインパルスのサクラが入らないので 9-18mm も候補外)

いま私自身の必要条件を満たす超広角レンズは Panasonic 8-18mm しかないのですが、後述するように今そこまでお金をかける気になれなくて……

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(潜水艦救難艦の見学時にも超広角欲しかった…)


ボディも E-M10 Mark II より高性能なサブボディが欲しいものの、

E-M1 Mark II と他のオリンパス機は動体相手や EVF にあまりにも差があるから、E-M1 Mark II のサブ機は E-M1 Mark II しか選択肢がなくて、かといってこの E-M1 Mark II をもう1台買う気は起きへんしなあ


ということであります。パナソニックのボディも考えてはいますが、併用して困らないか迷い中。(遊びで中古の Gシリーズを買おうかと思うことはあります。初のミラーレス機 DMC-G1 を発売直後に買って愛用していたこともあって、Gシリーズは好きなのです)

また、以前 E-M10 Mark II を買った直後は、マイクロフォーサーズならではの小さな単焦点レンズ群↓



ここらあたりは揃えようかな〜と思っていましたし、今でも思ってなくはないのですが、うっかり血迷って買ってしまった 60mm マクロの稼働率を考えると、これらのレンズを買ってもどこまで使うかなあ、と慎重になります。12-40mm F2.8 PRO を買ってなければ、話は全然違うのですが。

そうは言っても明るい単焦点レンズが1本もないのは、それはそれで不便なので、マイクロフォーサーズを使っていれば、いずれ買う機会もあるでしょうけど、このところ手元にあるより修理に出してる期間の方が多い状況を鑑みるにつけ、

E-M1 Mark II って、長く使っていけるカメラなんだろうか?


という疑問とオリンパスへの不信感が心の中に大きく広がっているだけに、新しいレンズを買う気になれないのも事実。

海外の噂サイトでは 200m F3.2 みたいなレンズの噂も出ていますが、正直言って、今の E-M1 Mark II の暗所 AF 能力を考えると買う気にはなれないでしょうね。それに、そもそも高感度に弱いのに、フルサイズ機のヨンニッパより暗いレンズ出してどうするの?って感じです。

いずれにせよ、自分の主被写体に向けたレンズがないのと、昨今の E-M1 Mark II のフリーズカメラ状態とオリンパスの対応で、すっかり新しい投資をする気が無くなっていますが、

物欲がなくなるのはむしろ悪くない


ので、E-M1 Mark II &マイクロフォーサーズ・システムへ移行して良かったことの一つかもしれません。

これでニコンやキヤノンのデジタル一眼レフシステムに戻ったら、また物欲限りなく状態に元通りですからねえ。



(純粋に今一番欲しい m4/3 レンズはコレかもしれない)