今月から郵便はがきなどの料金が値上げされました。先日、ウチの家族が郵便物と一緒に入っていた「郵便はがき値上げのお知らせ」チラシにビックリしていました。
■ 2017年6月1日(木)から郵便はがきの料金等を変更させていただきます。 - 日本郵便
郵便はがきは値上げするけど年賀状だけは値段が変わらない、と言うのもアレですが、いっそ年賀状も値上げして、いい加減バイトに至るまでの郵便関係者にノルマと言う押し売りをするのも止めればいいのに、と思いますが、どうなんでしょうね。色々と問題になっている昨今、そろそろ槍玉に挙げられそうなもんですが。
さて、今月は関西でもう一つ大きな値上げがあります。大阪圏の高速道路、
されるのも、まだまだ周知されていないようで、残り一ヶ月になって CM もしたり、ウェブ広告でも見かけるようになったのですが、周囲の友人でもまだ何人も知りませんでした。
■ 近畿圏の新たな高速道路料金 | NEXCO西日本 お出かけ情報
■ 新料金 | 阪神高速新料金制度
料金体系統一/新料金制度、車種区分変更というのを前面に出していますが、
です。
短い距離では安くなります、という点を推してくるのは常套手段ですが、「高速道路を使わなくてもええか」と思うような短い距離ならともかく、そこそこの距離を乗れば値上げになるように設定されていて、特に
になるので、通る区間によってはかなり値上げ率です。
(阪神高速の告知では車種区分変更を全面に出してましたが…)
数年前に首都圏で行われたのと同様のことが大阪圏でも行われるわけですが、首都圏の「都心に入っても首都高経由でも、圏央道で迂回しても料金は同じ」という判りやすさと比べると、こちらはちょっと恣意的というか、疑問点も多く感じられる料金制度です。
今回の改正の詳細は先の NEXCO 西日本、阪神高速道路のウェブページおよび、そこにある PDF 資料をみてもらうとして、大阪エリアでのポイントをまとめると、以下のとおりです。(普通車 ETC の場合)
こういったところでしょうか。
実質値上げ、という点で顕著なのは、阪神高速と近畿道。
阪神高速の普通車料金上限は従来の930円から1,300円になりますから、長距離乗れば高くなるのは自明でしょう。守口ランプ〜りんくうJCTや東大阪〜京橋といった従来料金でも新料金でも上限になる距離では930円から1,300円に値上げです。
ただ、上限が値上げされるだけではなく、
になります。上限料金に達する距離は 25km から 33km に伸びていますが、新料金では 25km の時点で従来の上限料金より高くなる設定です。
たとえば、名神西宮IC〜第二神明月見山ランプまで神戸線を全線乗った場合、従来は820円だったのが1,070円に値上げになります。西宮IC〜摩耶ランプでも610円から680円と微妙に値上げ。(従来は神戸線区間だけの利用なら上限料金が930円から820円に割引されていましたが、それも撤廃)
西宮ICからだと魚崎ランプまでだと同程度(610円→630円)、値下げになるのは芦屋ランプまで乗った時で 410円が300円になります。距離にして 2.9km、かなりの短距離にならないと値下げになりません。
ただ、大阪空港だと大阪市内を通過して松原JCTまで乗れば 930円だったのが1,240円へ値上げですが、大阪空港から難波で820円→890円、本町までで720円→750円、福島(梅田への最寄りランプ)だと610円→630円と、値上げだけど仕方ないかレベルになっていて、ここらは割と絶妙な設定なのかもしれません。
個人的には、京都以東・北摂エリアから明石、姫路方面へ向かう場合によく使う、中国道西宮山口JCT → 第二神明伊川谷JCT は従来の820円から1,300円に大幅値上げになるのが痛いですね。
阪神高速の新料金では、中国道〜阪神高速北神戸線〜第二神明の「中国吹田IC→西宮山口JCT→伊川谷JCT→明石西IC が 2,450円にもなってしまいます。(おまけに土日ETC割引なし)
中国道〜山陽道経由の中国吹田ICから山陽姫路東ICまで行っても2,480円、土休日は2,020円ですから、姫路だけでなく明石〜加古川エリアも行く場所によっては山陽道を使った方がコストパフォーマンスが良いことが増えそうです。早く東播磨南北道路が全通して欲しいものですねえ。
近畿道は一律510円から対距離制になって上限料金が750円になるわけですから、阪神高速と同じく長く乗れば値上げです。
ですし、従来の510円均一と比べると
になるので(中国道、名神から第二阪奈へ抜けるための吹田〜東大阪JCTも700円)、本当に「IC/JCT 一つ二つ分なら安くなる」って感じですね。
(NEXCO のページでは摂津北〜摂津南だと510円→270円になる事例が書いてあるけど、さすがにそんな奴はおらんやろ…長原〜美原北ならまだ判らなくないけど)
阪和道も似たような感じで、確かに恩恵を得る人もいるのでしょうが、それよりは「はあ?料金1.5倍の値上げかよ!」という人の方が多いのではないでしょうか。私がそうだから、ってのはあるけど、それだけではなく(-_-#)
そして、今回の料金改定で特に気になるのが、
という点。
西名阪道は、従来の松原JCT〜香芝、香芝〜天理それぞれ2つの410円均一区間制だったのが対距離制に変わるものの、上限は従来の2区間分820円となります。
近畿道、阪和道の均一区間はそれぞれ 510円だったのが、それぞれ上限750円の対距離制になりますが、近畿道〜阪和道を通しで乗った場合は750円×2=1,500円が上限ではなく、従来の510円×2=1,020円が上限になります。
ところが、近畿道〜西名阪道は何の措置もありませんので、吹田〜天理/郡山だと従来の 510円+410円×2=1,330円だったのが、750円+820円=1,570円へと近畿道分の値上げがそっくり加算されるだけになります。
と西名阪道方面をちょくちょく使う身としては思ってしまうわけです(´Д` )
もっと言えば、京阪神の高速道路において
と思うわけです。
たとえば、
こういったルートも同一料金調整されて然るべきだし(距離は若干長いが、料金は1割ほど吹田IC経由が安いし、時間差もあまりない)、行き先によっては豊中ICから阪神高速経由が2割近く安くなるので、それも調整して阪神高速の渋滞削減のために迂回させるべきでしょう。
また、
この2つの料金を安い方へ合わせる料金制度ができれば、エブリデイ朝から晩まで渋滞の阪神高速神戸線の渋滞もマシになると思うのですけどね。明石方面からの神戸市街への料金調整はするのですから…(中国道宝塚トンネル渋滞がより酷くなりそうだけど、近いうちに第二名神できるということで)
いずれにせよ、首都圏の「都心に入っても首都高経由でも、圏央道で迂回しても料金は同じ」という公平さに比べると、色々と恣意的で複雑化しただけの料金体系になってしまい、
に思いますね。(やっぱりあそこが悪いんすか? ^^;)
■ 2017年6月1日(木)から郵便はがきの料金等を変更させていただきます。 - 日本郵便
郵便はがきは値上げするけど年賀状だけは値段が変わらない、と言うのもアレですが、いっそ年賀状も値上げして、いい加減バイトに至るまでの郵便関係者にノルマと言う押し売りをするのも止めればいいのに、と思いますが、どうなんでしょうね。色々と問題になっている昨今、そろそろ槍玉に挙げられそうなもんですが。
さて、今月は関西でもう一つ大きな値上げがあります。大阪圏の高速道路、
阪神高速、近畿道、阪和道、第二京阪、西名阪道の料金が改訂
されるのも、まだまだ周知されていないようで、残り一ヶ月になって CM もしたり、ウェブ広告でも見かけるようになったのですが、周囲の友人でもまだ何人も知りませんでした。
■ 近畿圏の新たな高速道路料金 | NEXCO西日本 お出かけ情報
■ 新料金 | 阪神高速新料金制度
料金体系統一/新料金制度、車種区分変更というのを前面に出していますが、
新たな料金体系というお題目だけど、実質値上げ
です。
短い距離では安くなります、という点を推してくるのは常套手段ですが、「高速道路を使わなくてもええか」と思うような短い距離ならともかく、そこそこの距離を乗れば値上げになるように設定されていて、特に
近畿道や阪神高速は長く乗れば従来の1.5倍!
になるので、通る区間によってはかなり値上げ率です。
(阪神高速の告知では車種区分変更を全面に出してましたが…)
数年前に首都圏で行われたのと同様のことが大阪圏でも行われるわけですが、首都圏の「都心に入っても首都高経由でも、圏央道で迂回しても料金は同じ」という判りやすさと比べると、こちらはちょっと恣意的というか、疑問点も多く感じられる料金制度です。
今回の改正の詳細は先の NEXCO 西日本、阪神高速道路のウェブページおよび、そこにある PDF 資料をみてもらうとして、大阪エリアでのポイントをまとめると、以下のとおりです。(普通車 ETC の場合)
- 近畿道、阪和道、西名阪道の均一料金区間が一般的な高速道路と同じ距離制になり、近畿道、阪和道はどちらも510円の均一料金だったのが対距離制で上限750円に、西名阪道の上限料金は従来の2区間通し料金と同じ820円に
(ただし、近畿道、阪和道それぞれ個別に料金計算されるのは変わらないが、通して乗った場合の現行の通し料金と同じ1,020円が上限となる) - 阪神高速の料金体系が従来の「510円を下限に 6km毎に100円」から NEXCO とほぼ同じ0.1km単位の料金体系になり(ターミナルチャージはNEXCOの150円に対して阪神高速は300円)、上限が930円から1,300円に値上げ
- 第二京阪も細分化された均一区間制から対距離制に変更されるが、上限も含めて各区間での料金はほとんど変わらない
- 大阪東部から大阪市内中心部へ向かう場合、第二京阪道路、第二阪奈有料道路、西名阪道、南阪奈有料道路から阪神高速守口線、東大阪線、松原線のいずれを通る経路を選んでも最安経路の料金になるように調整される
(西名阪道から大阪中心部へ行く場合、近畿道から東大阪線を通っても松原線経由の最安料金になる) - 近畿道、阪和道、西名阪道、第二京阪は均一料金区間が対距離制に変わって、阪神高速と同じく「入口では上限料金を払って、出口で距離に応じて払い戻しがあれば戻す」パターンになるが、阪神高速と違って出口で払い戻し料金の案内(ETC車載器からのコール)はないので注意が必要。
(クレジットカード支払い時に差し引きされた正規の料金が請求される)
こういったところでしょうか。
実質値上げ、という点で顕著なのは、阪神高速と近畿道。
阪神高速の普通車料金上限は従来の930円から1,300円になりますから、長距離乗れば高くなるのは自明でしょう。守口ランプ〜りんくうJCTや東大阪〜京橋といった従来料金でも新料金でも上限になる距離では930円から1,300円に値上げです。
ただ、上限が値上げされるだけではなく、
阪神高速は距離計算方法が大幅に変わるので
よほどの短距離以外は値上げ
よほどの短距離以外は値上げ
になります。上限料金に達する距離は 25km から 33km に伸びていますが、新料金では 25km の時点で従来の上限料金より高くなる設定です。
たとえば、名神西宮IC〜第二神明月見山ランプまで神戸線を全線乗った場合、従来は820円だったのが1,070円に値上げになります。西宮IC〜摩耶ランプでも610円から680円と微妙に値上げ。(従来は神戸線区間だけの利用なら上限料金が930円から820円に割引されていましたが、それも撤廃)
西宮ICからだと魚崎ランプまでだと同程度(610円→630円)、値下げになるのは芦屋ランプまで乗った時で 410円が300円になります。距離にして 2.9km、かなりの短距離にならないと値下げになりません。
ただ、大阪空港だと大阪市内を通過して松原JCTまで乗れば 930円だったのが1,240円へ値上げですが、大阪空港から難波で820円→890円、本町までで720円→750円、福島(梅田への最寄りランプ)だと610円→630円と、値上げだけど仕方ないかレベルになっていて、ここらは割と絶妙な設定なのかもしれません。
個人的には、京都以東・北摂エリアから明石、姫路方面へ向かう場合によく使う、中国道西宮山口JCT → 第二神明伊川谷JCT は従来の820円から1,300円に大幅値上げになるのが痛いですね。
阪神高速の新料金では、中国道〜阪神高速北神戸線〜第二神明の「中国吹田IC→西宮山口JCT→伊川谷JCT→明石西IC が 2,450円にもなってしまいます。(おまけに土日ETC割引なし)
中国道〜山陽道経由の中国吹田ICから山陽姫路東ICまで行っても2,480円、土休日は2,020円ですから、姫路だけでなく明石〜加古川エリアも行く場所によっては山陽道を使った方がコストパフォーマンスが良いことが増えそうです。早く東播磨南北道路が全通して欲しいものですねえ。
近畿道は一律510円から対距離制になって上限料金が750円になるわけですから、阪神高速と同じく長く乗れば値上げです。
全区間の吹田〜松原だけでなく
吹田〜八尾、松原〜守口JCTも上限750円
吹田〜八尾、松原〜守口JCTも上限750円
ですし、従来の510円均一と比べると
吹田〜門真/東大阪JCT、松原〜門真/東大阪JCTも値上げ
になるので(中国道、名神から第二阪奈へ抜けるための吹田〜東大阪JCTも700円)、本当に「IC/JCT 一つ二つ分なら安くなる」って感じですね。
(NEXCO のページでは摂津北〜摂津南だと510円→270円になる事例が書いてあるけど、さすがにそんな奴はおらんやろ…長原〜美原北ならまだ判らなくないけど)
阪和道も似たような感じで、確かに恩恵を得る人もいるのでしょうが、それよりは「はあ?料金1.5倍の値上げかよ!」という人の方が多いのではないでしょうか。私がそうだから、ってのはあるけど、それだけではなく(-_-#)
そして、今回の料金改定で特に気になるのが、
近畿道〜阪和道の通し料金には従来価格の上限が適用されるが
近畿道〜西名阪道の通し料金は緩和措置なしの値上げ
近畿道〜西名阪道の通し料金は緩和措置なしの値上げ
という点。
西名阪道は、従来の松原JCT〜香芝、香芝〜天理それぞれ2つの410円均一区間制だったのが対距離制に変わるものの、上限は従来の2区間分820円となります。
近畿道、阪和道の均一区間はそれぞれ 510円だったのが、それぞれ上限750円の対距離制になりますが、近畿道〜阪和道を通しで乗った場合は750円×2=1,500円が上限ではなく、従来の510円×2=1,020円が上限になります。
ところが、近畿道〜西名阪道は何の措置もありませんので、吹田〜天理/郡山だと従来の 510円+410円×2=1,330円だったのが、750円+820円=1,570円へと近畿道分の値上げがそっくり加算されるだけになります。
近畿道から阪和道への従来料金上限があるのに、西名阪道に対しては普通に値上げするのは何だかなー
と西名阪道方面をちょくちょく使う身としては思ってしまうわけです(´Д` )
もっと言えば、京阪神の高速道路において
「起終点を基本とした継ぎ目のない料金の実現」を言うなら
名神や中国道も合わせて考えるべきでは?
名神や中国道も合わせて考えるべきでは?
と思うわけです。
たとえば、
- 第二名神・名神草津以東〜名神〜吹田IC〜近畿道〜阪和道・東名阪道
- 第二名神・名神草津以東〜京滋バイパス〜第二京阪〜近畿道〜阪和道・東名阪道
こういったルートも同一料金調整されて然るべきだし(距離は若干長いが、料金は1割ほど吹田IC経由が安いし、時間差もあまりない)、行き先によっては豊中ICから阪神高速経由が2割近く安くなるので、それも調整して阪神高速の渋滞削減のために迂回させるべきでしょう。
また、
- 阪和道・東名阪道・第二阪奈・第二京阪〜近畿道〜中国道〜阪神北神戸線〜神戸市街
- 阪和道・東名阪道・第二阪奈・第二京阪〜阪神高速大阪エリア〜阪神高速神戸線〜神戸市街
この2つの料金を安い方へ合わせる料金制度ができれば、エブリデイ朝から晩まで渋滞の阪神高速神戸線の渋滞もマシになると思うのですけどね。明石方面からの神戸市街への料金調整はするのですから…(中国道宝塚トンネル渋滞がより酷くなりそうだけど、近いうちに第二名神できるということで)
いずれにせよ、首都圏の「都心に入っても首都高経由でも、圏央道で迂回しても料金は同じ」という公平さに比べると、色々と恣意的で複雑化しただけの料金体系になってしまい、
実質値上げを別にしても
ちょっと感心しない新料金制度
ちょっと感心しない新料金制度
に思いますね。(やっぱりあそこが悪いんすか? ^^;)
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