前回書いたように、セール品の衝動買いを自制して、一晩考えてから購入した結果、E-M10 Mark II が手に入ったのはクリスマスに合わせた横浜〜鎌倉旅へ行く前夜。慌てて準備して、ほとんど触る暇もなく実戦投入になりました。

久しぶりのミラーレス機復帰 E-M10 Mark II を買った割と安易な理由
買ってきて箱からカメラ出して充電だけして、そのまま旅に持っていった E-M10 Mark II 雑感【準備編】

当日は日産スタジアムでガンバ大阪が天皇杯準々決勝を戦うこともあり、迷った末に一眼レフを持ち出して軽くサッカー撮影することにしたので、横浜〜鎌倉散歩はいつもの EOS + EF16-35mm F4L IS USM にするか、もしくはコンパクトデジカメ(PowerShot G7 X)だけで…と思っていたのですが、その代わりが今回の E-M10 Mark II。

まぁ、EF16-35mm F4L IS USM レンズ単体より E-M10 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ の方がずっと軽いですからねぇ。写りは比べるのも失礼ですが、あくまでコンパクトデジカメ代わり :D

ってなわけで、E-M10 Mark II の細かいことは何も判らないまま実戦投入でしたので、新横浜へ向かう新幹線車中では、連れ合いが快晴の富士山にキャッキャ言ってる間、ダウンロードしてきた E-M10 Mark II のマニュアル PDF をひたすら読んでいました(^_^;)

Nissan Stadium 2016.12.24 (2)
(ガンバに勝ったマリノスも3日後の準決勝で鹿島に敗退…)


日産スタジアムまで遠征したにも関わらず、我らがガンバ大阪は2016年シーズンを元旦決勝の2戦前で終えることになってしまったわけですが、元々クリスマスに神奈川エリアへ来た目的は、連れ合いのための鎌倉散歩。

気持ちを切り替え、バッグの中身を入れ替え、重い一眼レフとサンニッパは着替えなどとともに横浜駅のコインロッカーへ。相変わらず横浜駅で空いているコインロッカーを探すのは苦労しましたが、過去の経験でさほど歩き回ることなく空きゲット♪

90分手持ちしたサンニッパとテレコン付けた一眼レフシステム 4kg から僅か 0.4kg の E-M10 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ に代わると

本当にカメラがバッグに入ってるのか判らないなぁ、コレは(^-^)


とまぁ、久しぶりに小さなミラーレス機の恩恵を感じながら横浜散歩に出発です :D


とりあえず根岸線を一駅乗って桜木町から。普段の週末でも混んでいるのに、さすが三連休の中日&クリスマスイブだけあって界隈も半端ない人出。

特に目的があるわけでもないので、ごった返す人並みにもまれながら、汽車道へ。私は東京に住んでいて何度も来てますが、連れ合いは完全にお上りさんなので王道コースでいこうかと(笑)

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (1)
(写真は全てクリック先で拡大画像が見られます)


駅前から人の多さで写真を撮るどころではなかったのですが、一瞬立ち止まって、まず一枚↑

ありきたりの写真ですが、こういうどうでもいい観光写真を撮る一眼レフとLレンズってのは大げさすぎますし、コンパクトデジカメで背面液晶見るより構図決めてシャッター押せるまでは EVF 付きミラーレス機の方が早く、やはりちょうど良い感じ。

上の写真は拡大して見るとちょっと眠い感じでしたが、理由はなぜか ISO 800 で撮っていたこと。前夜に色々設定してた時に変わってしまっていて、そのまま撮ってたようです(⌒-⌒; )

以降は ISO AUTO に戻して、ピクチャーモードは Natural に設定して散歩&スナップ。(ホワイトバランスは AWB をベースに適宜変更)

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (4)

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (5)


M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ はパンケーキズームレンズですが、強力な自動補正がかかっているせいか、こういった建物写真を広角側で撮っても周辺が気持ち悪い歪曲になるようなことはありません。

デジタル補正に関しては賛否両論ありますが、少なくともこういった小型軽量重視のシステム、レンズにおいては(コンパクトデジカメ同様に)正義でしょう。

もちろん補正したところで、周辺までビシッとした描写の EF16-35mm F4L IS USM で撮った写真みたいな気持ち良さはなく、周辺描写を始め写りはそれなりですが、首から下げていても重さを無視できそうな軽さ、サイズとの引き換え、コンパクトデジカメ代わりと思えば不満はありません。

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (6)


汽車道を抜けて赤レンガ倉庫へ行くと、恐ろしいまでの人口密度。以前来た時にもイベントで混んでましたが、その時の比でない混み方で前に進みません…(>_<)

みんな入口にある「Christmas Market」のサインで記念撮影しているので、前に進まないみたいですが、そういう私も写真撮ってるわけです(^_^;)

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (7)


今や珍しくもなんともありませんが、E-M10 Mark II は上85度、下45度のチルト可動式液晶なので、手を上げて人混みの上から撮る時も液晶を斜め下へ向けて多少確認しながら撮影することができます。

動体撮りの一眼レフに可動式液晶はむしろ不要ですが、普段使いスナップカメラではやっぱり必須ですね(^-^)

今まで使っていたコンパクトデジカメ PowerShot G7 X もチルト液晶でしすが、上側にしか開かず、手を上げての撮影には向かなかったので、これは E-M10 Mark II を買って良かった点の一つです。(持ってる EOS 一眼レフはどれも液晶は動きません ^^;)

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (8)
(足元にはスノーガンで積もった人工雪が)


ちなみに、可動式液晶では上下に開くだけの「チルト式」と、左右も含めて自由に動いて自撮りにも使える「バリアングル式」がありますが、個人的には

バリアングル液晶よりチルト液晶の方が断然好み


です。その点でも E-M10 Mark II は好みです。(一瞬 E-M5 Mark II への誘惑に駆られた時も、この点がブレーキの一つになった)

バリアングル式では上下に展開するだけでも開くのに一手間かかる、時間がかかるのが好きになれないんですよね。それにカメラボディから液晶がズレるのも好きになれない。私には縦位置撮影での可用性より、普段多用する横撮りでの迅速性が重要です。

もっともチルト式よりバリアングル式の方が上に見られているのか、最近はチルト式よりバリアングル式が増えてますけど、個人的にはあまり良い気はしてないですねえ。

なんにしても、人混みで思うように身動き取れない中、手を上へ伸ばして写真を撮ったりしていたのですが、合焦音を確認して撮っているもののピンボケ写真は結構な頻度で連発していました。

EM10M2sampleFailedAF1
(縮小してても判るピンボケ)

EM10M2sampleFailedAF2
(縮小してると判りづらいけどピンボケ)


やはり点光源への AF が苦手なのは、E-M10 Mark II も変わらないようです。これは困ったちゃんですが、仕方ないですね。何十万もするカメラなら、ひと言くらい言いたくなりますが、廉価機なら尚更文句言えません。

ただ、上記写真の後者のように、ある程度拡大しないと判りづらいピンボケは撮影してすぐサッと拡大再生して stay or delete したいところですが、まだ操作を熟知してなかった私は

撮影写真の拡大再生は、再生ボタン押してからいちいち後ろダイアルでズームしなきゃならんのか?まどろっこしいなあ〜


と思ってやっていましたが、それは言いがかりであり、後から調べると

再生画面の Fn1 ボタン2回押しで即 7倍拡大に


なることが判りました。

EOS のように(再生画面でなくても)ズームボタン一発で 10倍拡大再生画面になってくれるのに比べるとアクション数は多いですが、後ろダイアルでグリグリするよりは遥かに早いので我慢できます。EOS 同様、拡大時にはデフォルトでフォーカス位置が拡大してくれますしね(^^)

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (10)

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (11)


人の波に揉まれながら赤レンガ倉庫での「Christmas Market」のメインストリートを進んでいきます。少し端に寄って人波から避けられたところで一枚、少し進んでまた一枚。

既にかなり暗くなっている時間帯で、プログラムAE による露出データーはレンズ開放F値(F4.1〜F5.3)、1/60s、ISO 800〜1000 となっていて、E-M10 Mark II のプログラムAE はボディ内手ぶれ補正がある割にシャッター速度を高めに維持したまま感度を上げるアルゴリズムのようです。

おかげでブレた写真は皆無だったけれど、高感度に強くないマイクロフォーサーズだけにもう少しシャッター速度落として感度控えめの方が良かったんじゃないかなー、と思いますね。

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (12)


もっとも、ISO 800 以上になるとマイクロフォーサーズにとっては高感度と言える域になってきますが、

ISO 1000 前後なら等倍で見ても十分満足できる画質


です。個人的にマイクロフォーサーズでは ISO 1600 を上限として考えて購入しましたが、実際に使ってみても概ね納得の範囲です。

APS-C 機の EOS 7D Mark II と比べても遜色ない、とまでは言えませんが、7D Mark II はキヤノンセンサーの欠点である暗部ノイズが低めの感度からそれなりに乗ってくるので、キヤノン機と違って高感度ノイズを素直に扱えそうなのは良いです。

後日、ACR (Adobe Camera RAW) で RAW ファイルを現像したものと比較しても、E-M10 Mark II の撮って出し JPEG はまずまず良い塩梅に高感度ノイズを処理できている印象で、目安の ISO 1600 までのスナップ撮影ならいちいち RAW 現像する必要もないかなー、って感じです。

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (14)

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (16)


露店で少し食べ物を調達しようと思っていたものの、あまりの人混み、屋内の各店含めてどこも長蛇の列でしたので、ここでの食事は断念して先に進みます。

Christmas Market の露店街を抜け、赤レンガ倉庫街の先には、ライトアップされたクリスマスツリーが。そこでみんな記念撮影したりして、人波の終点のようです(´Д` )

「ここで待ってて!」と言い残して、テンション高く嬉々と何かを撮りに消える連れ合いを待ちながら、一人残されたオッサンはカップルや友達同士で記念撮影するのを邪魔しないよう脇をぬって、何枚かクリスマスツリーを撮影。

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前述のとおり E-M10 Mark II は点光源の多い被写体では AF が不安定風味だけど、それは他の多くのカメラでも同じだし、一発勝負の撮影でもないので気にならず。

そして少し余裕もできたので、オリンパスならではの「アートフィルター」を使ってみることに。

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (18)
(アートフィルター「ファンタジック・フォーカス」利用)


やっぱり良いです、オリンパスの「アートフィルター」(^^)。各メーカーとも真似して同様の機能を取り入れて、それぞれに特徴的なフィルターもあるけど、先駆者たるオリンパスの「アートフィルター」が一番好き。

むやみに数を増やさず、使える特徴さで勝負


しているのも良いですね。

類似機能を取り入れた途端「うちはコレだけ入れまくったぜ〜」みたいなメーカー機だと、むしろ使う気がしないというか、数が多すぎても選ぶのが大変なだけだった経験もありますから、これくらいがちょうど良いですね。

そんな感じでクリスマスツリーを撮っていると、長い汽笛がなって「飛鳥 II」が出港する時間に。げっ、まだ「飛鳥 II」を撮ってない。連れ合いは戻ってきてない。三脚も出してない。(人混みで出せる状況ではない)

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (20)


連れ合いに海ぎわへ移動する旨を LINE しておいて、手持ちで動き始めた「飛鳥 II」を撮るが、なにせ海側は暗い。客船はある程度明るさはあるけど、ISO 感度上限 1600 縛りだとシャッター速度が上がらない。流すほど動きが早くもないし…難しい(´Д` )

とはいえ、遅いようでも、あっという間に大さん橋から離れる「飛鳥 II」。さらに暗くなり、こりゃもう撮れないや、と思いつつ ISO 6400 まで上げてみるが、シャッター速度は 1/15s。ブログに証拠写真として貼るくらいなら…うーむ、AF も怪しいし、こりゃ↓厳しいな(^_^;)

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飛鳥 II を見送った(撮り逃がした)のち、連れ合いが合流するのを待ちながらヘナチョコ三脚を出して、海側から赤レンガ倉庫方向を撮ってみることに。

昨日買っての今日だからリモートケーブルはまだ調達していないので、Wi-Fi 経由 iPhone 上の「OLYMPUS Image Share」アプリでリモート撮影。

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (22)


クリスマスツリーが白とびしまくりで萎え萎えだが、露出アンダーにすると赤レンガ倉庫の色が出なくなるので飛ばしてしまった。が、こういう時こそ HDR 撮影すれば良かったのかな…

おまけに、うっかりプログラム AE のまま撮影してしまい、開放 F値で撮ってしまったせいか、後から見ると左側の赤レンガ倉庫の描写がヘナヘナすぎて萎える。AF で撮っていてピン甘も連発だったので、MF でもっとじっくり撮るべきだった…と後から反省。

白飛びも今までフルサイズ機で撮っていてここまで派手に飛ばなかったから、撮り方を変えていく必要があるが、なにせ購入翌日で、使い始めて数時間後から三脚使ってリモート撮影を手探りでやっていたので、日頃やらないミスも多発である。

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (24)


ちなみに、オリンパスの Wi-Fi アプリを利用するのは初めてだったが、

カメラとアプリの接続安定性とリモート撮影には概ね満足


できた。

もっとも、写真転送時の操作性には幾つも文句があるけれど、これはまた後日まとめて書くつもり。ただ、半月使ってきても AppStore での極めて低い評価ほど悪いアプリとは思えない。相変わらず AppStore の評価は謎すぎる。

Yokohama City Night at Christmas Eve 2016 (26)


連れ合いと合流して、象の鼻方面へ…であるが、ここまででやたら無駄に長くなっているので、この後は次回へ。

買ってきて箱からカメラ出して充電だけして、そのまま旅に持っていった E-M10 Mark II 雑感【横浜夜散歩 後編】