iOS 10 がリリースされてもうすぐ1ヶ月が経つわけですが、当方 iPad Air 2 は iOS 10 の様子見を見るため早めにアップデートしたものの、iPhone 6s Plus の方は1週間ほど前までアップデートしていませんでした。

iOS - iOS 10 - Apple(日本)

理由は単純で、

iOS 10 の目玉は iMessage の大幅強化と他アプリ連携だけど
iMessage とか使わねーし


であり、

マップの日本国内向け大幅強化も謳ってるが、まだ未実装
(近い将来の Suica 対応と同時にマップも大幅刷新)


なので、

現状 iOS 10 に魅力を感じるところ、使ってみたい機能が全くない

ですから、無理に iOS 10 にする必要もないわけです。

それに、毎度の新 iOS の際に言えることですが、

OS をアップデートすると動画が重くなる危惧


がありますから、アップデート後の最新 OS に魅力がなければ、旧機種ユーザーにとってはむしろ躊躇う要因しかありません。

ただ、

近いうちに国内向けマップ、乗り換え案内機能が付くし
その時に iOS 10 にするなら今やっても変わらない


わけで、ずっと iOS 9 のまま使い続けるというならともかく、

「どうせ iOS 10 にするつもりなら、早いところアップデートして慣れておくか」

というのはありました。

さらに

セキュリティな観点から iOS は常に最新版を使うべき


存在でもあります。

Mac OS の場合は、旧バージョンでも1つか2つ世代前の OS バージョンまではセキュリティアップデートが提供されますが、iOS は最新世代の iOS がリリースされれば旧世代の OS はセキュリティ的な問題があってもアップデートは提供されません。(Android も基本的には同じ)

iOS 10 がリリースされれば iOS 9 はサポート対象外、何か問題があっても放置プレイですから、場合によってはリスクを負いながら使うことになります。ですから旧機種ユーザーは常に、「OS アップデートで重くなる(遅くなる)危惧とセキュリティ的な安心の狭間」で悩むわけです。

とまぁ、前振りが長くなりましたが、個人的には「iPhone 7 買えなくても Apple Watch 2 で Suica が使えるなら使ってみようかなあ…」と思っていますので、いずれ iOS 10 にはアップデートするのは間違いありません。ならば、とっととアップデートしておいても同じか、ということで更新してみました。

iPad Air 2 では3週間近く、iPhone 6s Plus では10日ほど使ってきたところですが、簡単に私なりの感想を箇条書きに記しておきたいと思います。




  • コントロールセンターのボタン類が大きめになったのは良いかもしれないが、素早く操作するためのコントロールセンターが2ページ化して、場合によっては左右フリックが必要になったのはユーザーインターフェースの劣化としか思えない。これなら小さいボタンでも1ページにまとまっている方が良かった。

    iOS10review1


    特に音楽プレイヤー操作が2ページ目に追いやられてるのは納得できないし、iPhone の祖先の一つが iPod であること、音楽にこだわってきたはずの Apple とは思えない愚挙。それに一度複数ページ化すると、次は3ページ目ができるのも時間の問題。

  • 通知も表示メッセージが大きくなったり、操作できることが増えたり、ウィジェットが増えたり、もう完全に Android ライクになってきたが、Android ほど融通も効かないし、Android 同様ウィジェットが増えれば増えるほど重くなるし、iOS の良さ、シンプルさが消えるばかりで個人的には微妙。

    iOS10review2


    そもそも通知エリアを引き出してきて左右フリックして、場合によっては更に縦スクロールして…という操作までするのならば、アプリを起動しても大差ないのでは?という気がする。(設定によってはロック画面で確認できるメリットはあるけど)

    やることがなくなってきて機能を増やす方向ばかりになっている最近の iOS だが(Android もだけど)、カスタマイズヲタクは Android 使えばいいのだし、本来 iOS の良さはシンプルさ、判りやすさだったのに、その精神はどこに消えたやら…

  • 「ミュージック」アプリは iOS アップデートのたびに使いにくくなるばかりだが、Apple Music を使わず昔ながらにローカルライブラリへ音楽を入れる人にとっては、iOS 10 のミュージックアプリは起動してみて驚くくらい使いにくくなった上、これが Apple の音楽アプリとは思えないくらい超ダサいデザインになって衝撃を受けた。

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    (驚きのダサさな画面デザイン!)


    はっきり言って、Asus やら Huawei やら HTC やらの中国系企業でもここまで酷くない。ホンマ何やねん、この糞デザインは…。Apple もここまで落ちぶれたのかと iOS 10 一番の落胆はミュージックアプリだった。酷い。

    Apple Music へ傾注するのは仕方ないけど、コントロールセンターでの音楽操作が2ページ目になったことといい、iPhone の祖先が iPod であったこと、音楽へのこだわりはどこか消えてしまって、Android 端末作ってる多くの会社(ソニー以外)と大差なくなった気がする。

  • iPhone 6/6s Plus で画面表示を拡大モードに設定していると、端末を横にしてもホーム画面が横にならない仕様が iOS 10 でも変わらず。納得できない。

  • 日本語テンキー入力のキーボードを左右に端寄せする機能が欲しかったが、iOS 10 では実装されず、非常に残念。Plus モデルでは必須と言える機能だと思うのだが…

    日本語変換という点では定評ある ATOK より純正の方が登録語句が圧倒的に多くてずっと使いやすいし、ATOK は重いだけでメリットはあまりない現状(改善も遅いし)なので、純正IM のテンキーが端寄せさえできれば言うことないのだけど…

  • iOS で導入された、置いてある iPhone を持ち上げると(手前へ傾けると)スリープが解除される機能は、あっても困らないけど、正直便利というほどのものでもないし、なくても全く困らない。

    iOS10review3

  • 新規導入された「ホーム」アプリは使いどころがないので、また純正の要らないアプリが増えただけ。

  • iOS 10 で純正アプリも不要なものは“削除”できるようになったのは◯。実際にはホーム画面へのショートカットが削除されるだけで、ストレージ容量が大して増えるわけでもないし、削除できないアプリもあるので、純正の不要アプリをまとめて1つのフォルダに入れて一番奥のページに追いやっておくのは変わらないけど。

  • 3D Touch での操作も細々と拡大されたみたいだが、相変わらず 3D Touch はロクに使ってないし、積極的に使う意義も見出せない。

    そもそも 3D Touch は Apple らしからぬ(&最近の Apple にありがちな)失敗 UI だと思っている。iPhone が一番目指すべき判りやすさを大きく損なっている。(タッチのセンシティブ操作そのものを否定しているわけではなく、普段から使う UI で利用すべきじゃなく、筆圧感知など必要なアプリでは使えばいい)

  • 公式だけど裏技っぽい操作として、Safari の右下にある「タブ」ボタンを押して表示されるタブ切り替え画面で「完了」ボタンを長押しするとメニューが表示され、全てタブを一括クローズできるようになったのは、かなり便利(^-^)

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  • Split View 対応の iPad 限定だが、Safari の2画面表示が可能になり、これが時には便利だったりする。

    iOS10review6
    (右上のタブボタン長押しで現れるメニューから「Split Viewを開く」を)

    iOS10review7
    (文字は小さくなるが、結構重宝する時も)

  • OS アップデートで危惧される「アップデートしたら重くなった」現象ですが、当方が使っている限り、

    前世代の iPhone 6s Plus では iOS 9 と全く変わらないレスポンスで操作可能、iPad Air 2 では指紋認証まわりなど一部の操作で iOS 9 よりもたつきを感じるところもあるが、気になるほどレスポンスが遅くなった感じはしない

    といったところでしょうか。レスポンス面では iOS 8 → iOS 9 の時に感じたような“重くなった感”はないです。


とまぁ、否定的なことばかり書いてしまいましたが、実際

iOS 10 にして良かったと思う点はかなり少ない


のが本音ですね。

ひとことで言うなら

今のところ史上最高にアップデートの意味が少ない iOS


としか思えないメジャーアップデートです。

とはいえ、iPhone 6 世代以降なら iOS 9 の時のような OS アップデートで特に重くなったとは感じないですし、

文句言ってしまう諸々の変更も我慢や慣れの範疇なので
セキュリティ的な観点から iOS 10 にするのも問題ないかなあ


という気はします。アップル純正の音楽アプリはもう使う気しませんけどね!(何度も書くけど、衝撃のダサさ)

個人的には、iOS 9 は iOS 8 に比べて動作が重くなりましたが(それが iPhone 5s から買い換える遠因になった)、それなりにメリットもあったと思うアップデートでした。

iPad における Split View、Picture in Picture、低消費電力モード、大幅機能強化されたメモアプリ、Android ライクな(そして Android とは比べ物にならない低レベルだけど)前のアプリに戻る機能の他、キーボードの Shift 表示のような細かい改善もありましたし、iOS 9.3 のナイトシフト機能も重宝しています。

けれど、iOS 10 は… iMessage を使っている人には嬉しい機能もあるのでしょうけど、じゃあ iOS 10 で大幅強化されたからメッセージングアプリを LINE などから iMessage に切り替えるかというと、さすがにそれはねぇ…


まぁ、「OS アップデートのたびに無駄な機能ばかり増えて、重くなるデメリットほどメリットがない」というのは Android でも同じで、Nexus も Android 5 へのアップデートあたりからは「別に欲しい機能もないのになあ」という思いがありました。ま、スマートフォンが行き着くところまで行ってる証拠でしょうけれども。

いずれにせよ、この後、iOS 10.1 か 10.2 か判りませんが、iOS が Suica などに対応してマップの大幅改善も含めて色々使えるようになったら評価も変わるのかもしれませんが、現時点では

殆どメリットもないけど、急に重くもならないから
セキュリティ的な観点だけでアップデートして良いのでは?


という超後ろ向きなアップデートになるのではないでしょうか。(iPhone 5/5s 世代の人は動作が重くなる可能性があるので慎重にした方がいいと思いますが)

個人的な iOS 10 への評価は、今のところ、こんな感じです。「日本向けは iOS 10.1 で本気出す」なのかもしれませんが、もしそうなら楽しみに待ちたいとは思います…(期待薄)